2018/04/26
2018/04/21
2018/04/20
2018/04/09
2018/03/19
展覧会レポート昭和のドラマ昔の土曜ワイド劇場懐かし邦画

昔の土曜ワイド劇場

        

「翔んでる女・アメリカ橋首なし殺人事件」 (1980年)

category - 土曜ワイド劇場
2018/ 04/ 26
                 
●「翔んでる女・アメリカ橋首なし殺人事件」  1980年4月26日 
脚本: 須川栄三
音楽: 橋場清
監督: 鈴木英夫
制作: 東宝映像
出演: 樋口可南子、南田洋子、江原真二郎、吉行和子、
夏樹レナ、三田村邦彦、戸浦六宏、林ゆたかほか



翔んでる女・アメリカ橋首なし殺人事件




ファッション界の女王・中森はるみ(南田洋子)の成功は
大手繊維メーカーの重役一柳(江原真二郎)の力によるところが大きかった。


春の新作発表前日のリハーサルに、売れっ子モデルエミ―時田(夏樹レナ)が
遅刻をした。
はるみのパトロン一柳とホテルで情事にふけっているのが原因だった。
それを知ったはるみは激怒し、リハーサルは中断された。

翌朝、国電の路線近くでエミ―の首なし死体が発見された。


華やかなファッション業界を舞台に繰り広げられる
すさまじい女の闘いを描いたサスペンス。







            
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「白い肌に妖しき黒髪」 (1984年)  連城三紀彦 『黒髪』

category - 土曜ワイド劇場
2018/ 04/ 21
                 
連城三紀彦のちょっと怪奇っぽいテイストの短編小説のドラマ化。



●「白い肌に妖しき黒髪・東京妻VS京都妻
“もう一度…もう一度…”」 1984年4月21日
原作: 連城三紀彦  『黒髪』  密やかな喪服 (講談社文庫) 収録
脚本: 野上竜雄
音楽: 大野克夫
監督: 大熊邦也
制作: 渡辺企画
出演: 小柳ルミ子、渡瀬恒彦、寺田農、
岡本かおり、宮口精二、湖条千秋ほか



白い肌に妖しき黒髪



美術雑誌編集長・高沢(渡瀬恒彦)と京都の染色家・尚江(小柳ルミ子)の
不倫の恋が再燃した。
その頃から二人の周囲に不思議な現象が起こるようになる。



高沢と尚江が会うと、高沢の妻・路子(小柳=二役)は
必ず原因不明の激しい発作に襲われる。


尚江はいつも高沢の服の襟もとに路子のものらしい
女の長い黒髪がついていることを気味悪がった。









                         
                                  
        

「京おとこ京おんな連続怪死事件」 (1991年)

category - 土曜ワイド劇場
2018/ 04/ 20
                 
笑福亭鶴瓶が関西の刑事を演じるシリーズ?もの。



1988年3月19日に「幻の船連続殺人」大阪府警の文田浩和として登場。
その年の6月18日の「古代舞の女」では亀田淳也刑事となっていた。


そして、今回は京都府警の文田浩和に戻っている
原作はいずれも黒川博行でこれは三作品とも共通。




また「古代舞の女」の黒木刑事役の古谷一行が特別出演している。
なぜ、古谷一行がちょろっと出ているのかは、この後公開予定の
「古代舞の女」の記事の終わりの方を読んでいただけるとわかります。


さて、「幻の船連続殺人」と「京おとこ京おんな連続怪死事件」は
大阪と京都という違いこそあれ、文田浩和として登場していて
「古代舞の女」では 亀田淳也と別人になっているが
なぜか「古代舞の女」で組んだ黒木刑事が文田としての回でも絡んでくるという
ちとややこしい展開なんですね。




●「京おとこ京おんな連続怪死事件・
東京マドンナ警視VS.京都万年ヒラ刑事」  1991年4月20日
原作: 黒川博行  『ドアの向こうに
脚本: 田上雄
監督: 土屋統吾郎
制作: 松竹芸能
出演: 坂口良子、笑福亭鶴瓶、古谷一行、
長門裕之、村井国夫、田中隆三ほか



京都府警・文田浩和(笑福亭鶴瓶)が所属する班に
東京から女性警視・五十嵐晴子(坂口良子)が赴任してきた。
やり手で強気な晴子を文田は煩わしく感じた。



京おとこ京おんな連続怪死事件



その後、京都市郊外の竜王橋の建設現場で、中年の男の遺体が発見された。
解剖の結果、殺されてから別の場所に埋められていたのが
掘り出されて工事現場に埋めなおされたらしい。


被害者は古川という男で、三か月前に入院していた病院で
同室の患者にけがを負わせたまま逃げ出していたことがわかった。
文田たちは古川が殺害された現場を割り出すために彼の足取りを追う。



そんな中、今度はクラブ牧子のホステス・池内ヒロミが自宅のベランダから飛び降り
彼女の部屋で年下の愛人・吉松慎哉が青酸カリを飲んで死ぬという事件が発生する。
部屋は鍵がかけられており、状況から見てヒロミが無理心中を図ったのではないかとみられたが
その後の捜査から密室殺人の可能性が高くなってきた。


ヒロミの部屋には何故か建築関係の雑誌と
竜王橋殺人事件の新聞記事がいくつも発見され
行き詰っていた竜王橋事件とヒロミ、吉松の死に関連性が出てきた。



さらには吉松の部屋から焼け焦げた金属の部品が発見される。


京おとこ京おんな連続怪死事件



クラブの同僚の話から、ヒロミが金持ちに体を提供するバイトをしていたことが判明した。
ヒロミの男関係を洗ううちに、建設会社に勤める坂口という中年男が
ヒロミをしつこくつけまわし吉松から殴られていた事実を突き止める。


文田と晴子はさっそく東京にいる坂口に会いに行くが
彼には確かなアリバイがあり不発に終わる。
だが、その現場で建築家として人気がある佐伯和久(村井国夫)と出会った。
その帰り道、文田は偶然捜査一課の係長黒木(古谷一行)に再会した。



一方、京都では死亡した吉松宛に建築雑誌のバックナンバーが届いた。
横山(田中隆三)らが中を開けてみると佐伯の京都の別荘が紹介されている。
古田の足取りは大原で途絶えていて、佐伯の別荘も大原にある。
もしかしたら古田が佐伯の別荘に入り込んだのではないかと仮説を立てた。



早速横山も東京へ行き、文田と晴子にこの事を伝えた。
ヒロミの部屋にあった建築雑誌にも佐伯の名前があった。
佐伯は京都の大学の建築コンペに入選している。


京おとこ京おんな連続怪死事件



文田と晴子は、黒木から佐伯がかなり強引な性格で、
三年前のコンペでは政治家の宇佐美(御木本伸介)を抱き込んでいたことをきいた。
二人の関係はまだ続いていて、最近受賞したコンペでも、
宇佐美のバックアップがあったのではないか。
おそらく佐伯は宇佐美を取り込むため、ヒロミを宇佐美に提供したのだろう。




一連の事件に佐伯がかかわっているのではないかと考えた文田らは
佐伯の事務所に行き、古川が別荘に入り込んだのではないかと尋ねるが、
佐伯はここ数ヶ月別荘へは行ってなく、古川の死体が見つかった場所は別荘とは離れていると
古川が別荘に侵入した可能性を否定した。


文田が別荘を見せて欲しいというと、佐伯は明日京都へ行く予定なので
自分が立ち会い文田ら三人だけなら中を捜索しても良いと承知した。
佐伯にとって別荘は大切な作品のひとつであり、
勝手に中をかき回されるのは許しがたいことだった。



翌日、文田、晴子、横山の三人が手分けして別荘の中を調べるが
古田が殺されたような証拠は見つけられなかった。
部屋には学生時代山岳部だった佐伯が撮影した槍ヶ岳の写真が飾られていた。


京おとこ京おんな連続怪死事件




その時、文田はリビングで違和感を感じた。
雑誌に載っていたリビングには絨毯が敷かれていたが
どこを探してもそれは見つからない。
文田たちは、古田がここで殺されて絨毯に血痕がついたために
処分したのだと考えたが、屋外の大きな焼却炉からは
燃えカスひとつ見つけることは出来なかった。



佐伯をクロとみて捜査をするうえで宇佐美という政治家の存在が障壁だった。
班長(長門裕之)はそのことで文田をどやすが、文田と晴子が刑事生命を
賭けて捜査にあたっているのを知り、班長も覚悟を決めてこれを認めた。



晴子は山岳部にいた佐伯がベランダからロープをつたい屋上に逃げたと
推理したが、ヒロミが落ちたとき下には目撃者がいて
誰もマンションの壁をつたったものはいなかったと証言しいき詰まる。



文田は宇佐美のもとへ行き、ヒロミのバイトのことをほのめかし
ついに政治家お得意の蜥蜴の尻尾きりで宇佐美の口を割らせた。


宇佐美は佐伯からヒロミを紹介され、三人で別荘を訪れていた。
ところが着いてみるとガラスが割られ、何者かが侵入した痕跡が残されている。
佐伯は二人を残して一人で中へ入っていき、中からは言い争う物音が聞こえた。
佐伯が別荘から出てきた時には血が付いたゴルフクラブを握っていた。


佐伯は中に見知らぬ男がいて争っているうちにけがをさせてしまったと説明していた。
殺害したとはいわなかったが、佐伯を追い込むのに十分な証言を得た。



文田は授賞式へ向かう佐伯に会いに行き、宇佐美から全てを聞いたことをいう。


観念した佐伯はついに自供した。



やはり病院を抜け出した古田は佐伯の別荘に忍び込んでいた。
あの日争っているうちにゴルフクラブで殴るとあっけなく古田は死んでしまった。
佐伯は一旦は近くに古田の死体を埋めたが
その後犯行がバレるのを恐れて建設現場に埋めなおした。
あと少しで現場にはコンクリートが流され、遺体は永遠に発見されないはずだったが
運悪くその少し前に遺体が見つかってしまう。



その後、ヒロミから別荘での出来事を聞いた吉松は
焼却炉の中からゴルフクラブの焼け焦げた金属を見つけ
それをネタに佐伯を強請っていた。



佐伯は吉松に三度目の金を届けにヒロミのマンションへ行き
吉松に青酸化合物を飲ませて殺すと、ヒロミを殴り気絶させて
彼女を屋上に運んだ。
佐伯はヒロミの部屋に戻ると中からカギとチェーンロックを掛けた。


そしてベランダからロープを伝って屋上へ行き目撃者をつくるため
駐車場に車が入ってきた時を狙って屋上からヒロミを突き落とした。
屋上にはヒロミがつけていた足のマニキュアの一部が付着していて
佐伯が回収し損ねた登山用のカラビナを晴子が見つけていた。



これで事件は解決した。


最初は、勝気な晴子に敵意をむき出しにしていた文田だが
一緒に捜査をするうちに、彼女の過去を知りいつしか
惹かれるようになっていた。


文田は思い切って告白しようとするが
晴子は急に警視庁に配属が決まり東京へ帰ることになった。


京おとこ京おんな連続怪死事件


結局文田は思いを告げられず晴子は去ってしまう。










関連記事


「幻の船連続殺人」

「古代舞の女」


                         
                                  
        

「夢を見たくて」 (1988年) 山田太一×深町幸男

category - 土曜ワイド劇場
2018/ 04/ 09
                 
ラテ欄には「土曜ワイド劇場」の記載がなく
「開局30周年特別企画」とだけ書かれていますが、
当時の他の資料では「土曜ワイド劇場スペシャル」と記載ありました。




開局30周年特別企画
●「夢を見たくて・やたらにピストルがあったりして!!
山田太一、深町幸男がつづる春の都会の夢と憧れの物語」  
1988年4月9日
脚本: 山田太一
音楽: 毛利蔵人
演出: 深町幸男
制作: 総合プロデュース
出演: 大竹しのぶ、柴田恭兵、早見優、平田満、
佐藤慶、名古屋章、二階堂千寿、谷村昌彦ほか



秋田県の村役場に勤める田村瑞枝(大竹しのぶ)は、
女優になりたいと家を飛び出し東京に出てきた妹・菜美(二階堂千寿)を
連れ戻しにやって来た。


菜美は同じ俳優養成所に通う新倉昌枝(早見優)と同居していて、
瑞枝は休暇の間そこで過ごすことになる。


夢を見たくて



上京した目的はもうひとつあった。
瑞枝には製材所の跡取りで婚約者の森山正夫(柴田恭兵)がいた。
ところが正夫は結婚寸前に行方をくらましてしまった。


あれから月日は流れたが瑞枝は正夫を忘れられない。
その正夫を渋谷のバーで見かけたという情報が入り
彼の居所を捜し会おうと考えたのだ。


瑞枝はその目的を菜美に隠して、秋田へ帰るように説得するが、
女優になる夢が諦められない菜美は首を縦に振らない。
言い合いになったときに、菜美が正夫と連絡を取り合っていることを知り、
瑞枝は喫茶店で正夫と再会することが出来た。


夢を見たくて



正夫は劇団をやりながら生活のためにバーテンとして働いていた。
公演は年に1、2度で芝居だけでは食っていくことができなかった。
狭い田舎の平凡な暮らしではなく、刺激を求めてやって来て、
瑞枝を決して嫌いになったわけではないと話す。
何も言わず自分の前から姿を消した正夫に、
瑞枝はまだ忘れることが出来ないという本心を言えないまま別れた。



そんな中、菜美と同様に東京へ出てきた昌枝を連れ戻しに、
名古屋から彼女の兄・貞雄(平田満)がやって来て、
力ずくで昌枝を家からひっぱり出そうとする。


夢を見たくて


瑞枝はその乱暴さに身を挺して昌枝をかばい、
貞雄ともみ合っているうちに昌枝はスキを見て部屋を飛び出してしまう。
その後帰宅した菜美に貞雄が昌枝の行き先を尋ねるが、
菜美は何も言わないまま、一旦諦めた貞雄は部屋を出ていった。



翌朝、瑞枝が目を覚ますと、書置きを残して菜美まで家を出ていってしまった。
そこへ貞雄がやって来て、二人はきっと一緒だから探し出そうと瑞枝を連れ出す。


瑞枝たちは二人が通う東京アクターズ学院を訪ねていき、
校長の松永謙次(名古屋章)と会った。
菜美たちはきっと仲間たちといると信じていた瑞枝は、
名簿を見せてほしいというが松永はそれを拒否する。



夢を見たくて


そして、松永は田舎へ連れ戻されそうだからしばらく学校には行けないと
かかれた菜美と昌枝からの手紙を見せた。
仕方なく瑞枝は貞雄と、学校から出てくる生徒たちを捕まえ
二人の居所を聞き出そうとするが誰も何も知らないと言い去って行く。



何の手掛かりも得れなかった二人が神社で休んでいると、
サングラスの男たちが現れ二人を追いかけてくる。
田舎から出て来て東京が二度目の瑞枝は、
着いた早々妹が姿を消し、悪人風の男たちが自分を捕まえようとする
わけもわからない恐怖に怯え貞雄と必死で走って逃げた。



男たちを振り切った二人は喫茶店へ入ると、貞雄は若い娘が連れ去られて
海外に売り飛ばされるという噂話を瑞枝に聞かせ
東京は怖いところだと瑞枝を震え上がらせることをいう。
瑞枝は警察に全てを話そうというが、貞雄は相手にしてくれるかと弱気だ。


夢を見たくて



そこへ、二人が追い回されているのを目撃した正夫が入ってきた。
三人は正夫のアパートへ行き、正夫の同棲相手が麻薬でボロボロになり
新宿の公園で死体となって発見された話を聞かされた。
その同棲相手が松永と会っていたという情報を得た正夫が
松永に会い確かめたが会ったこともないと否定されたという。



夢を見たくて



正夫は彼女の死の真相を探るために動いているとき、
瑞枝たちが男たちに追いかけられているところを見てしまったのだと話す。
菜美たちの身に危険が迫っていると感じた瑞枝は、
学校は仮の姿で何か裏があると感じた。



学校の帰り道で捕まえた生徒の浜田美穂(松岡ちさと)を
正夫が瑞枝と貞雄が待っている喫茶店へ連れてきた。



美保はあの学校を辞めた生徒がそのあと行方不明になっているという
うわさ話を瑞枝たちに話した。
美保もまた夢を追いかけて東京へ出てきたが、
いっこうに目が出ず学校を辞めようと考えているという。


夢を見たくて



貞雄は噂が本当かどうか確かめるために美保に学校を辞めると
校長に話すように提案した。
瑞枝はそれを止めようとするが、これまで何も起こらない日々を過ごしてきた美保は、
やってみるという。



美保は松永に会い学校を辞めることを話すと、いきなりピストルをつきつけられ
そのまま車で運び出されてしまう。
外で待機していた瑞枝たちは、タクシーに乗り込むと松永の車を尾行した。
大きな屋敷の中に車は入って行った。


タクシーを降りた3人を、あの時のサングラスの男たちが
ピストルをつけながら身柄を拘束すると屋敷の中へ連れていく。



夢を見たくて


部屋の中にはロープで体を縛られた菜美、昌枝、美保がいた。
松永も姿を現したが、彼はこの家の主・浦上(佐藤慶)の操り人形だった。
貞雄は昌枝と自分だけでも逃がしてくれと暴れだしはじめ、
ピストルで胸を撃ち抜かれてその場で息絶えてしまう。
目の前で行われた惨劇に瑞枝は半狂乱になり叫んだ。


夢を見たくて



浦上は岩手の百姓だが、若い女が都会に憧れて故郷を捨て、
嫁のきてがなくなった農家の苦労を見ていた。
若い女への憎しみから、彼女たちを痛めつけるようになったのだ。



正夫の同棲相手も彼らの餌食になったことを知り、
それをなじった正夫も撃たれてその場に倒れた。


夢を見たくて


正夫は瑞枝のことが忘れられなかったと言い残し死んでしまう。





浦上は瑞枝の目の前で、ソファにいた菜美に近づき
彼女をいたぶろうとしたところ、いつのまにかナイフでロープを切り
身動きが取れるようになった昌枝が浦上にナイフをつきつける。
その隙にピストルを手にした菜美が松永たちにピストルを捨てるように要求する。



だが、松永だけはピストルを捨てず、浦上を刺したかったら刺せばいいと裏切った。
男たちが捨てたピストルを拾った瑞枝に、松永は捨てるように要求した。
もう充分手を汚した松永は皆殺しにするつもりだった。



菜美はその松永に向かって引き金を引くが弾はなくなり空砲しかでない。
今度は逆に菜美を撃とうとする松永に、瑞枝が銃口を向けた。


夢を見たくて




涙ながらにピストルを捨てろと叫ぶ瑞枝を見た松永は
ピストルで自分の胸を撃ちぬき死んだ。


その混乱の中、浦上は昌枝からナイフを奪い彼女を人質にとる。


夢を見たくて


菜美が女優に憧れて田舎を出て、連れ戻しに来た瑞枝は
芝居に理解がないと思われたが、味気ない日常生活に
しばし夢を見させてくれる芝居の重要性を浦上に訴えた。






夢を見たくて



ナイフを持った浦上はそのまま瑞枝に迫ってくる。
彼は瑞枝に人を殺せるはずがないとタカをくくっているのだ。
浦上に瑞枝が刺されるのか、それとも瑞枝が浦上を撃つのか、
緊迫感が高まったところで銃声が響き浦上がその場に倒れる。


撃ったのは昌枝だった。
無力な自分たちだが悪を憎む気持ちはあると叫んだ。





するとどこからか拍手が聞こえ、死んだはずの正夫たちが立ち上がる。
ひとりあっけにとられた瑞枝もさすがに状況がわかってき始めた。



夢を見たくて



これは彼ら売れない役者たちの一世一代の大芝居だった。
瑞枝たちをここまで運んだタクシーの運転手(谷村昌彦)もグルで、
貞雄も昌枝の兄ではなく永田貞夫という仲間のひとりだったのだ。


菜美を連れ戻しに瑞枝が東京へ来ると知ったとき、
くだらないことをしていると誤解されるのが悔しくて、
正夫たちが松永に頼んでどこまで瑞枝をだませるか挑戦したのだ。
またとない機会に、みんなが真剣になってずっと役になりきった。






緊張が解け泣き崩れた瑞枝に正夫はみんなが気持ちを一つにしてやったことだといい
許してほしいと謝るが、芝居の内容が内容だけに許すことは出来ない。



芝居が終わったあと、正夫たちの馴染みの料理屋へ行き、
菜美が瑞枝と一緒に秋田谷へ帰るつもりだったことを
正夫の口から告げられた。


夢を見たくて


正夫はだまして悪かったと詫びると
こんな芝居を組んだ背景を細かく瑞枝に説明する。



瑞枝は上京した本当の目的が正夫を探しだすことだったことを明かす。
菜美を連れ戻すという理由にしなければ、東京へ1週間も滞在することは出来ない。
だまされてむしゃくしゃした瑞枝は、みんなの芝居に気がついていたというとそのまま店を飛び出して行った。



夢を見たくて


正夫もすぐに後を追い、二人ともお互いのことが忘れられなかったことを知り
そのまま一晩を過ごした。





翌朝、秋田へ帰る支度をしている菜美の部屋に
あれからどうなったか瑞枝を心配した貞雄がやって来た。
どうやら芝居をしているうちに瑞枝に惚れてしまったようだ。



そこへ瑞枝と正夫が来た。
菜美と昌枝は、昨夜瑞枝が帰ってこないことから
正夫とよりを戻した瑞枝は東京に残るものだと思っていた。


そばにいた貞雄に、芝居に気がついていたことは嘘で
すっかりだまされていたと瑞枝は白状した。

夢を見たくて



だが、正夫を探しに東京に来たというのは嘘で、
自分は秋田が好きだから菜美と一緒に帰るという。


二人の間でどんな会話があったかはわからないが、
気持ちの区切りをつけた瑞枝は貞雄たちに
みんなの芝居が見たいから秋田へ来てほしいと理解を示した。


こうして瑞枝は自分の意思で故郷へ帰ると決断した菜美と、
新幹線に乗り帰って行った。


夢を見たくて



残された正夫はこれまでと同じ食いつなぐための
バーテン暮らしへと戻って行った。




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1988年というとまだ出演者紹介の後に、脚本家や監督らの
顔出し紹介があった時期だが、スペシャルとあって
オープニングから土曜ワイドらしくない作りになっていた。


女優になる夢を追い求めて東京へ出てきた妹を連れ戻す姉と、
妹の行動に理解を示す元婚約者らとのヒューマンドラマかなと思っていたら、
途中から一緒に捜索していた貞雄が都市伝説的な話を持ち出し、
妹が自らの意思で失踪したのではなく、誘拐されたのではないかという
疑惑が出てきたあたりから不穏なムードになり一気にサスペンス色が濃くなっていく。


その後はスリリングな展開が続き、怒涛の攻めの後に
一気に解ける緊張感。
なかなか面白いドラマだった。


本放送の前年にNHKをやめた深町幸男の民放初演出である。
NHK時代からコンビを組んでいた山田太一との六作目の共演とあり
息が合っている感じは充分に伝わってきた。


山田太一の脚本とあり、セリフのテンポや言葉のひとつに味があり、
虚実の入り混じった進行の面白さもあり飽きることなく
最後まで楽しむことが出来ました。




また大竹しのぶと柴田恭兵はこのドラマが初共演だということだ。
魅力ある組み合わせでキャスティングも良い。




今回、土曜ワイド劇場のプロデューサーだった関口恭司さんが”制作”として
クレジットされています。
このドラマの初回放送の頃の資料では、
土曜ワイド劇場も10年が過ぎてマンネリ化を防ぐために
担当プロデューサー陣が編成替えされたという情報がある。


関口さんがプロデューサーだった頃から一緒に土ワイを担当していた、
塙淳一さんを班長とする五人になったようだ。
このうち塙さんと稲垣健司さんを除く三人は初参加ということである。



マンネリ化を懸念しつつも、ある程度のマンネリは必要ということで、
新しいスタッフを迎え飽きられない番組作りに挑戦していくという時期だったようですね。



                         
                                  
        

「幻の船連続殺人」 (1988年)  黒川博行 『海の稜線』

category - 土曜ワイド劇場
2018/ 03/ 19
                 
●「幻の船連続殺人・東京エリート刑事VS大阪根性刑事
南国土佐で恋の対決?!」  1988年3月19日
原作: 黒川博行  『海の稜線
脚本: 安倍徹郎
音楽: 田中公平
監督: 井上梅次
制作: 松竹芸能
出演: 三浦友和、笑福亭鶴瓶、山咲千里、入川保則、
藤岡重慶、海原小浜、高峰圭二、西山嘉孝ほか

幻の船連続殺人





大阪府豊中北警察署で深町軍太(入川保則)が率いる深町班に、
警視庁から東大卒のエリート刑事・萩原薫(三浦友和)が
三か月の期間転任することになった。
萩原とコンビを組むのは文田浩和(笑福亭鶴瓶)だがなかなかソリが合わない。


幻の船連続殺人

ある日、盗難車の中から若い男女の黒焦げ死体が発見される。
時限装置を使いダイナマイトを爆発させるという手口だった。



遺留品の中には被害者のものとみられる、女物のバッグの中から
自宅のものとみられる鍵も残っていた。
車の持ち主はパチンコ屋の店員で、店に勤めていた田川春夫が盗んだものと思われたが
車の中の死体は田川とは別人であることがわかる。


幻の船連続殺人

その後、自宅マンションから田川の黒焦げ死体が見つかる。
絞殺後時限装置で焼き殺され、盗難車の事件と手口が同じだった。
管理人や近所の住民の聞き込みで、田川に兄と弟がいることがわかった。
田川の兄はよく野球帽をかぶっていて右足を引きずっていたという。


幻の船連続殺人

文田と総田は車の中で殺された被害者の身元を調べるために
家出人捜索の中から中村多江(畠中美貴)という
高知県出身で西宮のモード学園に通う学生に目をつける。


幻の船連続殺人


二人が多江の家へ行き、遺留品のカギが多江の家のものであることを確認した。





萩原は文田とともに高知へ行き、採石場からダイナマイトが盗まれていたことを知る。


二人は多江の叔母から彼女に藤沢正和という恋人がいたが
去年の秋に貨物船の遭難事故に遭い死んでいたことを聞いた。
この事故で乗組員六名のうち三名の遺体が発見され
三名は行方不明のままで全員死亡したとみられていた。
現地の警察から萩原たちは関係者の写真を借りてきた。



夜、高知へ研修に来ていた総田脩刑事(西山嘉孝)の
娘・伶子(山咲千里)と会食をしていた萩原と文田は
行方不明の乗組員三人が生存していたとしたら
車の中の男は多江の恋人藤沢ではないかと考えた。


警察から借りた写真を見た伶子はその中に松葉杖をついている
機関士の宮本(小田義太郎)に気が付く。
萩原たちは、それが田川の兄と同一人物でないかとひらめく。
田川の兄が宮本で、弟が藤沢である可能性が高まってきた。


幻の船連続殺人



その後、船の中から沈没した船の持ち主・正木(辻喬四郎)の死体が見つかり
砂浜に右足を引きずったような靴跡と、ジャンパー、野球帽、血の付いた手袋が埋められており
犯人は宮本の可能性が濃くなってくる。


幻の船連続殺人


大阪へ戻った萩原は復顔から、多江と一緒に死んでいたのが藤沢であり
マンションで殺されていた田川春夫が行方不明の乗組員竹尾(岡田洪志)で
あることをつきとめた。


行方不明の乗組員三名は生きていて、正木とトラブルがあったのではないかとみられた。
正木は船が沈没し保険金四億円を受領している。


萩原たちは、遭難した船を正木から借りて運航していた浜口海運と
船を造った木津川ドックへ聞き込みに行く。



浜口慶造(藤岡重慶)社長は、船を故意に沈没させ保険金を受け取ったとは
考えにくいといい、木津川ドックの富永専務(高峰圭二)からも
沈没した船と同じ型の船の中に案内してもらった。



幻の船連続殺人



その頃、深町は宮本の身上調査からウィンチによる右足負傷の記載を見つけ
正木殺しは宮本に間違いないと確信し、指名手配しマスコミにも堂々と発表してしまう。



幻の船連続殺人


その記事を、萩原と文田は焼肉を食べながら読んでいた。
そこへ萩原から調べ物を依頼されていた総田が資料を持って店に入ってくる。


幻の船連続殺人



正木の預金通帳のコピーによると保険金を受け取ってからの金の出入りが激しい。


わけのわからない出金が多く、保険金の他にも
ぜねらる海運という会社から二億吾千万円程の金が振り込まれている。



萩原たちはぜねらる海運を訪ね、正木が船の沈没により保険金だけでなく
引当権利金も得たことから偽装の疑いは確定的なものになってきた。








そんな中、盗まれた船の中から血の付いたスニーカーが発見された。
総田は右足の靴底の減り具合から、右足の悪い宮本のものであり
宮本は自殺をしたものと考えていた。




だが、萩原はスニーカーの血が正木のものと、土が高知の現場のものと
一致するかどうかを調べてほしいと頼む。
同時に浜口海運と木津川ドックの負債についても調査を開始した。


幻の船連続殺人


一方の文田もいかにも宮本がすべての事件の犯人ですという
あからさまな証拠を残しすぎなことに疑問を持ち
宮本という男はそもそも存在しないのではないかと思うようになってきた。
萩原も宮本の自殺は真犯人の偽装工作だと文田に話して
彼に協力を頼む。



幻の船連続殺人

捜査の手が自分たちに迫ってきていることを察知した富永は
関係書類を処分しようとするが、浜口はそんなことをしたらかえって怪しまれるだけだという。
これまで浜口のいいなりに動いてきた富永は、もう浜口の指図は受けたくなかった。



そこへデート中を装った文田と伶子が船を見せてほしいといい
富永が案内することにした。
文田は船を故意に沈没させるにはどうしたらいいかと
富永をジワリジワリと責めてくる。

幻の船連続殺人




彼らの跡をつけてきた浜口はこれ幸いと邪魔になった富永を始末しようと
三人が乗った船の出入り口を封鎖したうえに、船内に水を流し込み水死させようと企んだ。





水は勢いよく出てきてあっという間に水位を上げてくる。
もう助からないと観念した富永は文田にこれまでのことを全てぶちまけた。


幻の船連続殺人


浜口、富永、正木の三人は金に困っていた。
浜口の提案で貨物船を沈没させ、保険金と引当権利金をせしめる計画を立てた。
船の乗組員六人も謝礼をやることで協力することになった。



だが、盗んだダイナマイトを船に設置した時に、宮本の松葉杖がコードにひっかかり
船は爆発を起こし乗組員たちも巻き込まれてしまう。
全員死んだものと思われていたが、藤沢と竹尾の二人は生き残り
浜口と富永が匿いせびられるままに金を渡していた。



二人が生きていることがバレるとまずいので、竹尾は田川春夫と名前を変え
藤沢は田川の弟になりすました。
そして、金を渡しにいく富永は野球帽をかぶり顔を見られないようにし
兄という事でマンションに出入りをした。
近所の女に姿を見られたときに、右足を引きずることで
万が一があっても宮本が生きているように見せかけることが出来た。



そんな時、西宮で偶然藤沢と多江が再会し、ヨリを戻した後
東京で二人で暮らしたいので事件のことは忘れるから
これを最後に二千万円を欲しいと強請られ、ダイナマイトを設置し
車ごと二人を燃やし黒焦げにして顔の判別が出来ないように始末した。



だが、竹尾が藤沢と多江が殺されたことに気が付き強請ってきたので
絞殺した上で細工をし同じように黒焦げにしてしまう。


正木は釣りに出かけると富永が誘い出し殺し
宮本が自殺したようにみせかけ全ての罪を宮本にきせるつもりだったのだ。



富永が文田に事件の真相を打ち明けてしまったが三人はもう死ぬのを待つばかり。
これを見届けた浜口は安心して船を降りたところへ、萩原と総田がやってきて
府警まで同行を求めてきた。


幻の船連続殺人


萩原は宮本のものとされていた運動靴を見せ、靴底が故意に
グラウンダーで削られていることを説明する。
彼は一昨日密かにグラインダーの砥石を調べていた。


砥石は交換されていたようで不審なものは見つからなかった。
萩原は浜口が削った後、砥石を交換し、工場内を掃除しゴミも処分したとみていた。


掃除機を科学捜査研究所に調べてもらったところ
運動靴と同じ成分が大量に検出された。


浜口はしらばっくれるが、掃除機から一番新しいと思われる
指紋が見つかりそれと浜口の指紋を照合しようと浜口に迫る。



その時、外に伶子の車があると知らせを受け
どこへいるのか浜口に問いただすが知らないの一点張りだった。



すると突然船の汽笛が鳴り続けた。


萩原たちは急いで船へ行き、無事に文田たちを保護した。

幻の船連続殺人


あと少しであわやというところだったが、文田は旧知の仲
以前から好きだった伶子に告白したのが成功し顔が緩んでいる。



車に爆薬を仕掛け藤沢と多江を殺したのは浜口で
竹尾と正木を殺したのは富永だった。
海運不況から浜口たちは保険金詐欺を行い、三人で山分けしていた。



いよいよ三か月が過ぎ、萩原が東京へ帰ることとなった。


幻の船連続殺人


文田と伶子はボーナスをもらってから結婚をする予定だ。


萩原はどこにいても結婚式には駆けつけると言い残し
雲の上の人になった。










終わってみればよくあるサスペンスなのだが
被害者が身元をかくすために別人になっていることや
集中してみるほどでもないためにながら見をしていると
話の内容がわからなくなり思った以上に時間を費やしてしまった。



ただ気軽に楽しめるドラマであったので予定よりも
ガッツリと書いてみました。


これは意外なことに井上梅次監督が担当していて
音楽もかっこよくて良かった。



文田浩和という大阪府の刑事に、その時々で違った俳優を組ませる
シリーズになっているようだ。


全体が関西のノリなので軽快なタッチで描かれていて
大阪の緩い刑事に、エリート刑事を組ませ
二人の間に伶子というマドンナ的役割の女をはさませる。


伶子は結局、雲の上のエリート刑事には心は傾かず
いつもそばにいて安心できる存在の文田と結ばれる。




ありがちで凡庸な設定だけど、たまにはこういうのもいいかなとは思いました。




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