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2017-10

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男たちの下半身の欲求を満たす仕事 野坂昭如処女作の映画 『エロ事師たち』 - 2016.11.27 Sun

昨日は神保町シアターで『「エロ事師たち」より 人類学入門』
という1966年の白黒映画を見てきました。


野坂昭如 エロ事師


神保町シアターは「がめつい奴」以来、約1年ぶりかな。

今村昌平




これは「今村昌平を支えた職人魂生誕100年
キャメラマン・姫田眞左久の仕事」という特集の中の一作品。

姫田眞左久


監督は今村昌平、主演は小沢昭一で坂本スミ子、佐川啓子、田中春男と
若かりし日の近藤正臣が共演している。
エキストラなどをやっていたものの、近藤正臣はこの映画が
デビュー作品ということでオープニングのクレジットにも(新人)と記されていた。


小沢昭一というともっと後の姿しかしらないし
バイプレイヤーというイメージしかなかったのだが
珍しい主演作である。


また後に日活ロマンポルノで知られる田中登監督の名前もありました。

原作は野坂昭如の『エロ事師たち』という長編小説。
これは野坂昭如の処女作だということだ。

小説の舞台はどうやら東京オリンピックあたりだったようで
昭和の大阪の底辺で生活する登場人物たちの人間臭が
スクリーンを超えてダイレクトに伝わってきた。


関西弁で映画も作られていた。
エロに関西弁、バカバカしさ、嫌らしさも愛嬌がある感じで伝わってくる。


小説の方も高い評価を受けていたようだが
映画も1966年に公開され『キネマ旬報』主演男優賞などを受賞している。


スブやんの愛称を持つ緒方(小沢昭一)は、エロフィルムやエロ写真を作って売ったり、
女を欲しがる男に女の調達をしたり、アパートの住人の性行為を盗聴して
テープにして売ったりと、男たちの欲望を満たすことを生業としていた。


スブやんには伴的(田中春男)という相棒と、若い男がひとりいて
3人でこれらの非合法なこれらの商売をしている。

スブやんは理髪店の二階に下宿していて、理髪店を営む未亡人で
スブやんより3歳年上の松田春(坂本スミ子)と内縁関係になる。

春には幸一(近藤正臣)という浪人生の息子と
恵子(佐川啓子)という中学生の娘がいる。

床屋を営む子持ちの未亡人というとなんだかしっかり者の
母ちゃんと思えるが春は違っていて、どこか男にだらしなく
まだ自分の性欲を抑えきれなくて持て余しており
男にすがって生きていく弱い女なのだ。


年頃の息子と娘がいるが、亭主が亡くなって1年頃に
金の工面をスブやんにしてやるところ
ふとしたはずみでスブやんと関係を持ってしまうのである。


スブやんより年長のお春は半ばスブやんを誘うように
最初の関係を持つ。
こんな環境で育ってきた幸一と恵子もしたたかで
エロにまみれている。


冒頭スブやんと春がセックスをおっぱじめようとしたところ
階段から誰かが下りてくる気配を感じて慌てて寝巻を整える春。


降りてきたのは幸一で、ちっちゃい子供でもないのに
母の寝床に潜り込み甘えるのだ。
幸一は後にも悪事がバレそうになったとき
腹が痛いと仮病を使い、春にお腹をさすってもらう。
実の母と息子でありながらも近親相姦をイメージさせるような場面が出てくる。

幸一はなにかあると春に甘えるような声色を使い
自分の欲求を通そうとするしたたかさがある。


中学生の娘恵子も複雑な家庭環境の影響から
グレており不良中学生と夜遊びをしている。
幼いころスブやんに「お母ちゃんをいじめてたろ?」と叫び
道路に飛び出し車にはねられて足にけがをおってしまう。
おそらく”いじめていた”というのは、スブやんと春の
夜の営みを目撃してしまったのだと思う。


スブやんはこの傷をみるたび事故の事を思い出し
恵子に対して負い目を感じてしまう。


非合法な商売を細々と行うスブやんは
ある時警察に踏み込まれ家族の前で逮捕されてしまう。
エロ事師で生計を立てていたことがバレてしまうのだ。


スブやんは寺の住職(菅井一郎)の息子だが
これがクソ坊主で女房なきあと後妻(園佳也子)を迎える。
そして、度々スブやんに金をせびる。
どうやらエロっぽい後妻はその後若いスブやんと肉体関係を結んだようだ。
スブやんはこれがトラウマになっている。


この「エロ事師」としての仕事も面白い。

冒頭、屋外でエロフィルムの撮影を行うのだが
女優は素人で商売女、それとやらせようとする男は
オヤジで無理やり学生服と制帽を着せるのだ。
違和感ありあり。


お次は恵子のセーラー服を拝借し若い女に着せ
中年・・・、いや初老の男に犯させようとする。
しかし、若い女は知恵遅れで全く演技もどきすらできず
初老の男が棒キャンディーを与えた時だけ反応し
ガリガリキャンディーをかみ砕いて食べる。

実は若い女は初老の男の娘だった。
頭が弱い娘を犯すというよりは、父としてはかわいがっているつもりなのだそうだ。
全く狂っている。

この初老の男が殿山泰司なのだからいかがわしさ
嫌らしさがハンパない。


そして、年配の身なりのしっかりした男(中村鴈治郎)から
一度でいいから処女を抱きたいと懇願され
女をあっせんしている女将(ミヤコ蝶々)のところへいく。

どこの男の子ともしれない赤ん坊を生んだばかりの
女にセーラー服を着せ、ニセの診断書を差し出し
処女に仕立て上げて男に提供する。

女将を演じるミヤコ蝶々のテンポのいい演技が愉快だ。


ある夜、スブやんは同窓会の席に恵子を同伴していく。
若い女房をもらったと勘違いされるスブやんだが
帰り道恵子とキスをしてしまう。
何事もなかったように帰宅するスブやんと恵子。


春は一度スブやんの子供を宿しているが
すでに大きな二人の子供がいることや
世間体を気にして堕胎していた。
ややこが欲しかったなというスブやん。


この後春は病気で入院してしまう。
そして、その間にグレて不良仲間と遊び歩く恵子を
しかりつけているうちにとうとうスブやんは
恵子とやってしまうのだ。

行為が終わったあと帰宅した幸一。
スブやんの衣服の乱れとガラスの向こうの恵子の様子から
すぐに何が起きたのかを理解した。

それは、入院先の春も同じだ。
離れていても内縁の夫の正体はわかっている春。
見舞いに訪れた恵子の様子から出来事を察知し
春の言葉に恵子は全てを打ち明ける。

直後スブやんが面会に来た。
会いたくない恵子はカーテンの後ろに隠れる。
春はスブやんに恵子はスブやんが好きなようだ
自分と別れて恵子が大人になったら結婚して欲しいという。
既にスブやんには、250万相当の土地と家を渡すと伝えていた。

恵子と結婚して幸一の面倒を見て欲しいと言う春。
スブやんは春を愛してると取り合わなかったが。


他の女にやるくらいならスブやんを恵子の夫にしようという
春なりの思いがあったのかと思ったが
春は内心嫉妬していた。

それは、恵子の写真でわかる。
春は恵子の写真の両目に針を何本も突き刺していた。
春の中の女の情が伺われる演出だ。


春が不在となった理髪店。
スブやんのエロ事師仲間の若い男が
以前撮影所でカツラを整える仕事をやっていたから
そこで床屋をやるという。

理髪師免許もない若い男が春の代わりに床屋をやり始めた。

エロ仕事をするためにも金が欲しいスブやん。
しかし、金が欲しいのは幸一も同じで
以前から受験のためと偽って本当は女と一緒に暮らすため
春にたびたび独立資金をせがんでいた。

ある日幸一はスブやんがいない間に家の物を
片っ端から持ち去ってしまう。
春の元も訪れスブやん頼まれたと嘘を言い預金通帳も持っていった。

なんだかドタバタした展開の中、春の病状も重くなっていく。

春は度々幻想を見て卑猥な歌を大声で歌うようになり
医者(北村和夫)から苦情を言われる。

恵子もこの頃悪事を働きとうとう警察のごやっかいになってしまう。
この時の警部が西村晃で、警察に訪れた恵子の担任が菅井きんだった。
出番は少ないのだがふたりの演技がみせてくれる。


そうこうしているうち春の病状はどんどん悪化していき
ついに病院でスブやんのいる前で卑猥な歌を大声で歌い
病院の策から飛び出さんばかりに暴れる春。
寝巻の前を大きくはだけながら通りに向かって狂いまくる春。


結局春は入院中再びスブやんの子を宿したことがわかったものの
死んでしまった。

スブやんはエロ事師に必要な機材などを相方だった伴的に
持ち去られてしまう。

あれほどエロかったスブやんもだんだん性欲が枯れカラカラになっていく。
その後乱交パーティーを主催するものの儲けが少ない。
自身のカラカラも治らない。
そして、悟った。
ダッチワイフを作ろうと。


時は流れ、幸一は独立し恵子も美容院を営むようになっていた。
スブやんは家の前のドブ川に浮かぶ汚らしい小船の中で
エロ事師仲間の若い男とダッチワイフ作りに励んでいた。

ダッチワイフは春がモデルのようだ。
幸一がある男(内田朝雄)を連れてきた。
男はダッチワイフを買いたいといい100万渡したが
スブやんはそれを撥ね退けた。

ドブ川に浮かぶ万札と内田朝雄。


ある夜、スブやんの汚い小船は止めてあった縄がほどけ
海をゆらゆらと流れていく。

大きな船が横切る側でただ流れに身を任せて
流れていくスブやんの小船。

エロ家業に身を置き、内縁の妻の娘を犯したりしたものの
スブやんが本当に愛したのは春だけだったのかもしれない。


この映画で春を演じた坂本スミ子。
もっと年を食った坂本スミ子しか知らなかったので
ショートカットの細身のおばさんというイメージだったのだが
この映画ではロングヘアを結い(性行為をするときは乱れていたが)
中年女特有の緩やかな体型をしていて
クレジットがなかったら坂本スミ子だとはわからなかった。

この人の演技を初めてちゃんと意識してみましたが
この役は当時の坂本スミ子にとってハマリ役でしたね。
夫に先立たれた男に弱い子持ちの女を見事に演じていました。

またスブやんの相方だった伴的をやった田中春男の卑猥さもいいかんじ。


そして、カメラのアングルも面白かった。


春は夫を亡くした日にフナが生まれたのだが
そのフナを夫の生まれ変わりだと信じている。
スブやんが春にエロい事をしようとすると
フナが水槽で暴れるのだ。

そのフナがいる水槽越しに描かれる場面が
なんだか幻想的だったし
柵越しに撮影されるシーンや
床屋でスブやんの髭を春が剃るシーンは
天井から撮影されていた。


またエロ事師の仕事や日常を描いているのだが
終盤の乱交場面はじめ
スブやんと春のベッドシーンでもバストは出てなかったのに
春が亡くなる前に病院で錯乱状態に陥ったときには
前がはだけて胸が丸見えになっている。


エロ事師は面白かったので昨日寝る前にネットで調べてみたら
こんなサイトを発見した。

http://www.cinemanest.com/imamura/flabo1/zinruigaku_1.html

「今村昌平ワールド」という名前で、当時のスタッフが
エロ事師の全てを語っている。



野坂昭如の原作でもスブやんは実在のモデルがあったようで
映画化するにあたりそのモデルを尾行しているのだ。

映画の中でスブやんは内縁の妻春の娘恵子と肉体関係を結ぶのだが
実の親子ではないとはいえ、籍は入っていなくても義理の父と娘。
ましてや恵子は中学生だ。

これについても本当にあったことかどうか検証されている。


今は個人情報保護法なんてものがあるが
当時はプライバシー保護なんてされていない時代。

勝手に他人の戸籍謄本を取ったり、尾行したりして
他人のプライベートにズケズケと侵入している。

当人にとってはたまらないだろうが、不謹慎にも
面白くて一気に読んでしまった。


なるほど、撮影中いろんな困難もあり
最後坂本スミ子がオッパイをさらしたのも
この辺の事情があったのかな?


野坂昭如の原作をもとにしながらも
映画版だけのストーリーも加えられているみたいで
そこも含めとても楽しめた映画です。


それに加えて脇役の面々もまぶしかった。
エロ事師の仕事の場面のちょっとしたところで
ウルトラマンシリーズでおなじみの小林昭二も出ていたり
先に書いたミヤコ蝶々、西村晃をはじめ結構豪華なのだ。


若いころの近藤正臣もカッコよかったし。
この人若いころは色気を感じさせてくれる俳優さんでしたね。

そして、随所に大写しで登場するフナ。

2時間8分という長丁場でしたが退屈することなく見ることが出来ました。





11月にリニューアル・オープンした新宿武蔵野館で女性の憧れ『ティファニー』の魅力をじっくりと堪能する - 2016.11.13 Sun

土曜日は前日の雨から一転、晴れて暖かい1日となりました。
午後は新宿東口にある新宿武蔵野館へ映画を見に行ってきました。

新宿武蔵野館

新宿武蔵野館は1920年(大正9年)に開館され、大正、昭和、平成と
1世紀近くもの間映画ファンに愛されてきました。

今年の1月で一旦改装のためお休みに入り
11月5日にリニューアルオープンされたのです。


20161112musashino_1.jpg

シネコンとは一味違った作品が上映されています。
こういう作品群が好きなファンからにとっては
貴重な映画館のひとつ。


ティファニー ニューヨーク五番街の秘密

今回私が見たのは『ティファニー ニューヨーク五番街の秘密』という
ティファニー初のドキュメンタリー映画。

20161112musashino_3.jpg

今年の夏ごろ映画を見に行った時にもらったチラシ。
まだ具体的な日付はなく秋から公開されることだけが告知されている。


20161112musashino_4.jpg

この時からこの映画を見に行こうと決めていました。
映画でもニューヨークの洗練された夜景などがありましたが
本当にうっとりするくらいキレイ。


新宿が日本で一番好きな街なら
ニューヨークは海外で一番好きな街。

見ているだけでワクワクしてきます。


20161112musashino_15.jpg

ティファニーブルーのボックスに白いリボンがエレガント。
女性はこの贈り物を受け取った時に特別なものを感じます。

あの有名な映画「ティファニーで朝食を」での
オードリー・ヘプバーンの後ろ姿が印象的。


20161112musashino_16.jpg

11/5から公開されたこの映画もこの日で2週目。
特典として入り口でティファニーのA5サイズのクリアファイルをもらいました。

見る層が限られるこの映画、サービスデーでないこの日は
お客さんの入りが4割程。
圧倒的に女性が多く、男性は女性連れで訪れていました。


世界的なブランドであるティファニーは
1940年にニューヨーク五番街にティファニー本店をオープン。
その後は1961年に「ティファニーで朝食を」が公開され
世界中にその存在を知られることとなります。

この時のオードリーが本当にかわいらしくて
今の女優さんでは感じることができない独特のオーラを放っています。

昔映画を見に行った時「ティファニーで朝食を」での
オードリーのポスターを購入し自宅に飾っていました。

「ティファニーで朝食を」の主人公は当初マリリン・モンローで考えられていたのですが
彼女が娼婦役を嫌ったことから、全くキャラクターの違うオードリーへと
変更になったのです。


今回の『ティファニー ニューヨーク五番街の秘密』でも
「ティファニーで朝食を」のシーンが度々出てきますし
映画にまつわるエピソードも語られています。


そして、実際にティファニーで朝食を取ったセレブ達の
インタビューもあります。
こんなプレゼントをされたら女性なら誰しもイチコロですよね。


またティファニー初の女性デザインディレクターがすごくカッコイイ!

一番この映画で印象に残ったのはティファニーの本店のディスプレイを
約50年に渡ってデザインしてきたジーン・ムーアでした。

彼だけが破損品を使ってティファニーのウインドウを飾れたということで
ユニークな視点が創り出すディスプレイは見ててとても楽しめました。

そして、1996年にBillboardの5位になった
Deep Blue Somethingの”Breakfast at Tiffany'sもピックアップ。

ボーカルが登場してこの曲のエピソードを披露。
私もこの曲がヒットした当時よく聴いていたので懐かしかった。

映画のエンディングもこの曲のPVでした。








新宿武蔵野館の近くにもティファニー新宿店があり
そのそばを通って映画館へと向かいました。





これまでの2作とは違うと感じた映画『インフェルノ』 - 2016.11.05 Sat

文化の日、TSUTAYAへ寄りランチをしたあと
映画「インフェルノ」を新宿ピカデリーで見ました。

トム・ハンクス主演の"ラングドン教授"シリーズ最新作です。
チラシには「ダ・ヴィンチ・コード」「天使と悪魔」は
序章にすぎない。とあります。

これまでの2作を超える作品となったのか?

インフェルノ

どこで見ようかと考えましたが
ラングドンシリーズは新宿ピカデリーという
私の中のイメージがあったし
ピカデリー自体久しく訪れていなかったため
新宿ピカデリーで「インフェルノ」を見ることにした。


新宿ピカデリー

さすがに祝日とあってピカデリーは激混みでした。

昔ピカデリーのカードがあった頃は
確か6回くらい見ると1回無料で見れたのでよく来てましたが
カードが廃止されたのもあり2010年代に入ってからは
あんまり行かなくなってしまった。


さて、インフェルノですが
これまでの2作品とは全く違う入り方で始まります。


ネタバレになってしまうのもどうかなと思うので
サクッと感想を書いてみる。

試しにWikipediaを見てみたらストーリーが最後まで書いてあったので
これから見ようとしている方は見ない方がいいですよ。
私も事前に調べるタイプではないので
あまり情報を持たず映画館へ向かいました。

映画の面白さでいうと3作の中では前作の「天使と悪魔」が
一番良かったと感じています。


シリーズということでこれまでの2作を意識して見たわけですが
今回は別物に感じました。



これまでの宗教色・歴史色というものがなくなり
なんだかアクション映画になり下がってしまったようだ。

だからかちょっと薄っぺらくかんじました。
ただストーリーはそれなりに楽しめますが。

意外性ではこれまでの2作でなかった展開が
中盤位に訪れるのでこの辺りは意表を突かれたので
面白かったかな。


ラングドンは誰を信じたらいいのか?
この辺りは単純に楽しめる部分でもありました。

ただ悪役(と思っていた人物も含めて)に
小物感を感じたのが物足りなかった。

謎の組織のボスも最後弱かったし。

シリーズに限界を感じたが
それなりには楽しめたという感じだろうか。

ロケ地のイタリアの風景をもう少し堪能できると
もっと良かったと思います。

ということで抽象度を高めた記事なので
何が何だかという感じだが
気になる方は見てみて下さい。


『男と女』 甘くせつない大人の恋愛物語@恵比寿ガーデンシネマ - 2016.10.16 Sun

昨日は『ダバダバダ~♪』のメロディで知られる1966年のフランス映画「男と女」を
YEBISU GARDEN CINEMAにて見てきました。

男と女

今年の8月12日に惜しまれつつも閉館してしまった
恵比寿ガーデンシネマが昨年復活していた記事を書きました。

私がホームページを見たのは8月の初め頃だったでしょうか。
10月に男と女が上映されることを知りその時からこの日を心待ちにしてました!

今回は”製作50周年記念 デジタル・リマスター版”として50年の時を経て甦る。



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クロード・ルルーシュ監督の出世作「男と女」
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短編映画などを撮り続け、当時無名だったクロード・ルルーシュには
スポンサーがつかず「男と女」も自主制作で製作されされたと言われています。

カラーとモノクロで構成されたこの映画は1966年に公開された。


●1966年カンヌ映画祭グランプリ受賞

●1967年アカデミー賞外国語映画賞、オリジナル脚本賞受賞

●1967年ゴールデングローブ賞外国語映画賞、主演女優賞受賞

数々の賞を受賞し、クロード・ルルーシュの名を世界に知らしめた出世作です。


日本では1966年10月15日に公開され、50年後の
2016年10月15日よりYEBISU GARDEN CINEMAなどで公開。

50年後の同日に上映開始というなんとも粋な計らいがされている。


『男と女 製作50周年記念 デジタル・リマスター版』
1966年 フランス 104分

監督: クロード・ルルーシュ
脚本: クロード・ルルーシュ、ピエール・ユイッテルヘーベン
音楽: フランシス・レイ、バーデン・パウエル
出演: アヌーク・エーメ、ジャン=ルイ・トランティニャン、ピエール・バルー他


”男”には「暗殺の森」や「フリック・ストーリー」で知られるジャン=ルイ・トランティニャン
”女”には「ローラ」や「甘い生活」で知られるアヌーク・エーメ。

クロード・ルルーシュ

今回のキャッチコピーは
「たちきれぬ過去の想い。それでも惹かれ合う男と女」


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クロード・ルルーシュ監督 「男と女」 ストーリー
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スタントマンの夫を事故で失ったアンヌ(アヌーク・エーメ)は
娘を寄宿学校に預けながらパリで暮らしていた。

娘と束の間の時間を過ごし学校へ送り届けたアンヌは
帰りの電車に間に合わなくなっってしまった。

そこで同じ寄宿学校に息子を預けていたカーレーサーの
ジャン・ルイ(ジャン=ルイ・トランティニャン)の車で家まで送ってもらうことになった。

ジャン・ルイもまた自身のレースによる大事故がもとで妻を自殺で失っていた。

夫と死別したことでアンヌは夫への想いが未だ断ち切れていなかったが
次第に惹かれ合うふたり。

やがて二人は愛し合うのだが、アンヌはジャン・ルイとの情事の最中
夫との愛に溢れた日々がフラッシュバックしてしまう。


otokotoonna_2.jpg


ホテルを後にしたアンヌはジャン・ルイの車ではなく
電車を乗り継いで帰宅しようとする。

車で帰るジャン・ルイ、電車で帰るアンヌ。
帰路それぞれの胸の中には様々な思いが湧いていたが・・・


そして電車から降りたアンヌを一足早く駅についていた
ジャン・ルイが待っていた。


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夫や妻と離婚でわかれたのではなく、その死によって失うということは
特別なものがあるのだと思う。

アンヌは夫を不慮の事故で失いまだ夫は心の中で生き続けている。
一方ジャン・ルイも自分の事故により精神のバランスを崩してしまった
妻が錯乱状態に陥り自殺してしまい心に大きな傷を抱えたままだ。

二人がそれぞれ左の薬指に指輪をしたままだというところからも
彼らの思いが表現されている。


でも出会いはふいに訪れるもの。

しかし、今の恋愛に心底浸れない。
だけど、何故か惹かれていく。

激しいだけの恋愛ではなく
静かに愛に向かうアンヌの姿がなんともいじらしい。

そして、アクーヌ・エーメの美しさにウットリ。
クロード・ルルーシュの演技指導は細かかったようで
はにかんんだアンヌのしっとりした女の色香も
ジャン・ルイがアンヌに心を奪われていく
レストランでの手の演技もとても素晴らしいものがあった。


カラーとモノクロで構成されているが
切り替わりの違和感は全く感じられなかった。


それよりなにより、50年も前の映画なのだが
今撮ったと言われてもわからないくらい
髪型もメークもファッションも洗練されているのがスゴイ。


確かに電話やテレビ、車などには時代を感じるが
それ以外は古臭さを感じないのだ。

この頃のパリの風景も海辺のも何もかもがステキです。
パリの情景が映画にとてもマッチしてます。

またダバダバダ♪の音楽が映画に彩を加えている。

この曲を歌っているのはアンヌの夫役のピエールを演じているピエール・バルーが
ニコール・クロワジールとスキャットをしているのだ。

そしてジャン・ルイはレーサーだったので
レースのシーンもふんだんに出てくる。
車好きにはたまらないものがあると思う。


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カーマニア必見! 「ランデヴー」も同時上映
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今回は「男と女」の前に、1976年に制作された
「ランデヴー デジタル・リマスター版」が上映された。

これは夜明けのパリを1台の車が走り抜けるだけのものなのだが
8分48秒自動車はノンストップでアクセル全開(!)で疾走する。
これをワンテイクで撮っているのだ!


ランデヴー


フェラーリのエンジンの音が豪快だし
アクセル全開、ノンストップということで車や人に
ぶつかりそうでスリリング感がハンパない!

実際に自分がフェラーリに乗っているようで
臨場感たっぷりの迫力ある映像とエンジン音が楽しめる。



予告編の動画にランデヴーの疾走シーンもちょっとだけ出てきますよ。


そして、上映後はミュージシャン野宮真貴さんを迎えての
トークイベントがあった。


この前の回ではピエール・バルーのイベントがあったようで
本当はこちらが良かったのだが連れの仕事の関係で
時間的にこちらは無理だったのだ。残念。

私が行った回もなんとか席が取れた状況で
昨日は多くの人がこの映画をみたのではないでしょうか。

今回50周年ということでタイアップの企画もいくつか行われているようで
フランス旅行のパンフレットやコンサートの宣伝もされていた。


いやぁ、恵比寿ガーデンシネマがなくなったときは悲しかったのだが
去年復活したと知ったときは本当に嬉しかった。

そして復活して最初に見たのがこの「男と女」だ。
私にとって想い出に残る一日となりました。


「男と女」は昔CSでやったやつをDVDに落としてあるんだが
とると満足してしまいずっと見てなかった。
昨日は就寝前に自宅で男と女のDVD鑑賞をしました。


THE BEATLES EIGHT DAYS A WEEKを見に行ってきました - 2016.10.02 Sun

昨日はTOHOシネマズ新宿にてロン・ハワード監督の
「THE BEATLES EIGHT DAYS A WEEK-The Touring Years」を見に行ってきました。

THE BEATLES EIGHT DAYS A WEEK

ロン・ハワードというとトム・ハンクス主演の
「ダ・ヴィンチ・コード」や「天使と悪魔」が思い出されますが
新作「インフェルノ」も今月末から公開されるということで
こちらもとても楽しみです。


TOHOシネマズ新宿

昨日行ったTOHOシネマズ新宿でもやるようで看板がかかっていました。
どこの映画館で見ようかなぁ。




さて、ビートルズの映画ですがタイトルにあるように
今回は彼らのライブツアーの映像をメインに
全世界が彼らに熱狂している様子や
その時の時代背景も合わせた内容になっており
メンバー4人をはじめ関係者やファン(有名人)らの
インタビューを挟みながら進行していきます。


ライブはリヴァプール時代と1963年から始まったワールドツアー、
1966年8月29日のサンフランシスコ・キャンドルスティック・パークまで。


そして、いつの時代に聞いてもその魅力は衰えない素晴らしい楽曲の数々。


10代の頃の彼らがまるで兄弟のようにいつも一緒にいながら名曲を作っていく様子や
歳を重ねて4人の成長による心境の変化から生まれる4人の距離感の変化。


ライブ映像から伝わる文字通り彼らに熱狂するすさまじいファンの様子。
これらが時代の移り変わりとともにファンの反応も変わっていく。


今のようにインターネットですぐに情報が伝わる時代でもなかったにもかかわらず
世界中どこへ行ってもビートルズはものスゴイ歓迎ぶりを受けていた。

逆に今の時代はここまでひとつのアーティストが世界中を熱狂させるということが
ないので映画を通して伝わってくるこれらの臨場感が新鮮に感じられた。


言葉で書くと平たくて映像を通してみた彼らのすごさというものが
これっぽっちも伝えられないもどかしさを感じるが
ビートルズを発掘した後のマネージャーのプロデュース力もすごい。


アメリカのスタジアムでのライブでは、メンバーは熱狂したファンの声や
アンプの質の悪さもあり音が聞こえない中演奏したのだが
演奏も歌もバッチリあっていて、音が聞こえず演奏してたなんて
本当にビックリだ。

私はカラオケでも彼らの曲をよく歌うし、キーボードでも彼らの曲を
習っていたのだが、教えてくれていた先生が
ポール・マッカートニーのアーティストとしてのレベルの高さを
話してくれたことがありそれを思い出した。

若い時だけじゃなく今でもなぜポールがワールドツアーできるのか
その歌い手としてのポールのスキルについて語ってくれた。

そして、名曲イエスタデイの良さも素人の私に
噛み砕いて教えてくれひたすら家で練習したもんです。


映画は本編が終わった後、米国でのスタジアムライブの模様がながれ
ミニコンサートのようだった。

私はいつの頃からか、ビートルズの武道館ライブに行きたかったという
思いが強く生まれてきており、この映画のミニコンサートは
まるでライブ会場に来ているかのようで違う形でだが
念願が叶ったような気分が味わえた。

マイケル・ジャクソンが亡くなったときも「THIS IS IT」を
映画館で2回見たがあの時を思い出しました。


でもやっぱりこの時代に、この熱狂ぶりを生で感じたかったですね。

20161001_6.jpg

この映画の日本限定のチラシは1966年の日本武道館での来日公演で
メンバー4人がステージに向かう後ろ姿だ。

公式チラシは最初の青背景のカラーである。

心がうるうるしてしまったので昨日感じたことの一部も書けていないが
本当に素晴らしいものはすごかったとしか書きようがないものなのかもしれない。



ということでうまく表現できないモヤモヤがありますが映画についてはここまで。


20161001_2.jpg

久しぶりに歌舞伎町へ行ったら、昔ロッテリアだかマックだかがあったところ(?)に
オシャレなカフェが出来ていた。
昨日はこの後ポケットWi-Fiの契約見直しに行く用事があったので
立ち寄らなかったが時間があればここで休憩してたと思う。


20161001_3.jpg

カフェのそばにあったイタリアンレストランの看板。
オーガニックイタリアンですって。
こちらもランチを取る時間が短かったので見送ったが
次回時間に余裕があれば是非入ってみたいと思ったので
どちらも写真を撮ってみた。

おかげさまで昨日もとても充実した一日でした。

今日からの日々も感謝して終われるよう
1日1日を大切にして生きていこうと決意を新たにしました。


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