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昭和のドラマ

        

「白い手 美しい手 呪いの手」 恐怖劇場アンバランス『墓場から呪いの手』のリメイクを見た

category - ライフスタイル
2017/ 02/ 21
                 
日曜日ようやっと「白い手・美しい手・呪いの手」を見ることが出来ました。

●「白い手・美しい手・呪いの手」  1979年8月4日
脚本: 武末勝、若槻文三
監督: 富本壮吉
出演: 荻島真一、堀越陽子、長門裕之、木村理恵、山田吾一
渥美国泰、長谷直美、岸田森、原良子、桶浦勉ほか


東西通商の事務員・白川雪子(堀越陽子)は妹のいずみ(木村理恵)と街へ繰り出していた。
ふとあるネクタイが気に入り手に取る雪子。
いずみは夜コンサートへ行く予定があるため雪子と別れた。
ひとりになった雪子は先ほどの店へ引き返しネクタイを買う。

白い手 美しい手 呪いの手

雪子は同じ会社で働く課長・南条信(荻島真一)と付き合っていた。



ある日、勤務中の南条に電話がかかってきた。
雪子はいずみと一緒にお昼を食べようとしていたところで
南条も一緒にと思い呼び出してきたのだ。
晴れた青空の下、オープンテラスでくつろいでいた
雪子といずみのもとへ向かう南条。


白い手 美しい手 呪いの手

やり手の南条の忙しさを気遣う雪子だが
いずみは「いいじゃないの、ねっ。」と無邪気に笑う。
そして、南条がこの間のネクタイをしていて
雪子がプレゼントしていたことを知る。


いずみの前では南条と雪子の仲は公然となっていて
二人の結婚についても大賛成していた。

笑顔のいずみとは対照的にどこか翳りのある表情の雪子。

二人は両親を早く亡くしていて、いずみの学費は雪子がまかなっていたが
来年はもう卒業だから心配しないでくれと言う。
いずみはピアニストを目指していた。
母の形見の翡翠のイヤリングを二人はおそろいの指輪にアレンジして
それぞれが嵌めていた。


南条に仕事の電話がかかり自分は昼食に同席できないが
馴染みの店で二人でとるようにいい先に帰る南条。

妹の前で結婚の話題も出たにもかかわらず
表情が冴えない雪子。


実は、雪子は南条に好きな女性が出来たのではないかと懸念していた。
南条を愛していた雪子は、南条のためならどんなことでもやってきた。
その中には、背任横領を隠すためにやった会社の帳簿操作も含まれていたのだ。
雪子は南条が自分と別れたいのだが、
このことがあるので別れられないんじゃないかと疑っていたのだった。


南条は野田部長(渥美国泰)に呼び出されて会計監査が終わってから日が浅いのに
再び監査が入ると知らされた。

東西通商の3億円横領については野田、南条の他に
産業庁の宮崎課長(岸田森)とハナヤマ食品の花山社長(山田吾一)も共犯だった。

南条が雪子を事件に巻き込んだのも
野田の指示によるものだった。
野田は南条に雪子を何とかしろという。

渡辺専務の娘かおり(長谷直美)が南条に好意をもっているのをいい事に
かおりとの縁談をまとめてやろうと言った。
そうなれば南条の将来は約束されたも同然で
目の前にエサをぶらさげて南条を誘惑する。


野田には横領した会社の金の一部で店を買い与えてやった愛人のチエ(原良子)がいた。
チエは横領については全て知っており、野田から再度会計検査が入ることを聞かされ
帳簿操作した雪子の始末についてひとつしか方法がないと確認しあう。


南条から話があるから今晩ここへ来てくれと紙を渡された雪子。

白い手 美しい手 呪いの手 山田吾一

雪子が呼び出された部屋で彼女を待っていたのは
南条だけではなかった。
野田の他に、宮崎と花山もいた。
野田は東西通商の会計に検査が入ることを話し
雪子を殺すしかないと言った。


雪子が3億を横領した上失踪したことにしようと言う。
野田の冷酷な提案にもらった金は全て返すと
殺人は拒む花山だったが野田は相手にしない。

白い手 美しい手 呪いの手 岸田森

この中で一番小心者の宮崎はカップを持つ手の震えが止まらない。
この件からおりるというが、当然宮崎だけおろすわけがない。


一方、タクシーで指定場所のマンションへ向かう雪子は嫌な予感を感じる。
不安感を持ちながらマンションへ入ると南条の他に野田の姿を見つけた。


野田は雪子に「おめでとう。ふたりの結婚の仲人を頼まれたよ。」と雪子を安心させる。


思いもしなかった出来事にようやっと嬉しそうに笑みを浮かべた雪子。


白い手 美しい手 呪いの手 荻島真一 堀越陽子

野田が雪子を安心させたところで、雪子の背後にいた
南条は震える手でプレゼントされたネクタイで雪子の首を絞めた。

雪子の殺害が終わったとき、チエが荷物を抱えてやってきた。
中には電動のこぎりが入っていた。



白い手 美しい手 呪いの手

チエは宮崎とのこぎりをもって雪子の死体が置かれたバスルームへ向かう。
しかし、宮崎は浴室の隅に泣きながら逃げたため
チエがのこぎりで死体を切断する。
シャワーの水が雪子の体から溢れ出した血を洗い流していく。



バラバラになった雪子の体は
南条たちが分担で捨てに行った。
5人が共同で互いのアリバイを証明しあうことになった。

野田とチエはアリバイ作りのためチエの店で待機し
役割を終えた宮崎や野田も店にやってきた。
だが、南条はバラバラにした死体のひとつが行方不明になり
到着が遅くなっていた。
拭い去れない不安感を持ちながらもようやっと帰ってきた南条。



南条が足りないと思っていた切断死体の残りは
それこそが翡翠の指輪を嵌めた手で
現場の浴室の湯船の陰にへばりついており
この後自由に飛び回ることとなる・・・





死体は捨てアリバイの工作もしていたが
気が小さい宮崎は精神的に追い詰められ
周りから見ても危険な状態にあった。

先ほど死体を掴んだ手を洗面台で必死に洗う宮崎。
すると扉の下から、翡翠の指輪をした
女の手がのぞいていることに気づく。



悲鳴をあげ錯乱する宮崎。


一旦は動揺が収まったものの
野田らは宮崎が精神的に
とても危ない状態であることを確認する。



店を出た宮崎は車で帰宅する途中
フロントガラスに女の手が這いつくばり
逃れるように車を出て遮断機が下りた線路に立ち入り
電車に轢かれて死んでしまう。



大塚刑事(長門裕之)は宮崎の死が自殺と片付けられたものの
激しい恐怖にゆがんでいた死に顔にどうも腑に落ちないものを感じていた。
管轄違いで手が出せないのだが気になってしょうがない。


管轄違いにもかかわらず仏を追って行動してしまったことで上司から注意を受けた。

刑事部屋を出たところで、雪子が失踪し
保護願を出していたいずみと出会う。
いずみは早く捜査をしてくれというが
受付では依頼が所轄に届くまで時間がかかり
すぐに捜査できないという。

らちがあかないと思ったいずみは
通りかかった大塚に姉の雪子は単なる家出ではなく
なにかあったんだという。

いずみの深刻な訴えに大塚はいずみとともに
雪子の住んでいた部屋に同行する。

そこで、雪子が東西通商の南条と婚約していたことを知る。
大塚は宮崎が死の直前まで東西通商の連中とマージャンを
していたことを知っており興味をひかれる。


バラバラにされた女の胴体が発見された。
胸元の特徴から雪子だと判明した。

殺害現場となったマンションに住んでいたチエは
野田が買ったホテル代わりに使用している部屋へ移りたいという。
今の部屋を人手に渡すわけにもいかず
南条を住まわせることになった。

宮崎の不可解な自殺と東西通商に興味をもっていた
大塚刑事は夜、南条に聞き込みをする。
南条は刑事たちを連れてチエの店へやってきた。
南条のアリバイを証言するチエだったが
大塚はねちっこく南条たちに絡みつき
やっかいな刑事という印象を彼らに与えた。



新しく住み始めたマンションにチエが帰宅したとき
翡翠の指輪を嵌めた女の手がチエを襲ってきた。

なんとか部屋にたどり着いたチエだが
手は執拗にチエを追い回してくる。

恐怖におびえたチエは再び部屋を出て
屋上へあがってきたところ
手に突き落とされるようにマンションから
身を投げ出し死んでしまう。

一方、警察にあった雪子の胴体は
何者かに盗まれていた。
雪子の手は自分のバラバラになっていた
体の部分を少しずつ集め始めていたのだ。




野田の取り持ちもあり、専務の令嬢かおりとの
婚約も着々と進んでいた。

白い手 美しい手 呪いの手 長門裕之

野田邸へ招かれた南条とかおり。
そこへ大塚が南条を訪ねてやってきた。

わがままなかおりは南条のもとへ
刑事がやってきたことで機嫌をそこね
南条を乗せて車で湖へ向かう。


ガソリンが足りないはずもないのに
二人が乗ったボートは急に動かなくなる。

故障の原因を探ろうと南条が立ち上がったところ
水面に女の手が浮かんだ。


恐怖におののく南条だがなんとかボートは動いた。


白い手 美しい手 呪いの手 堀越陽子

愛する人に裏切られた雪子は
妹のもとに姿を現した。
いずみは雪子が南条に殺されたのだと悟った。



白い手 美しい手 呪いの手

花山が自室にいると、ベッドの上に雪子の首が現れた。
家には妻もいる。
悟られないように振る舞いながらも
雪子の首が自分を追ってきたことで
心理面が揺さぶられうまくは隠し切れない。


動揺を隠せないながらも花山はなんとか首を外へ出し車で捨てに行った。
さすがに花山の妻も夫の異様な様子に
何かが起こっていることを気づいたようだった。


白い手 美しい手 呪いの手

布で覆った雪子の首を、自分の会社の倉庫にある大型冷凍庫へ
隠そうとした花山だったが、女の手が電源装置を操作して
花山を冷凍庫へ閉じ込めてしまい花山は凍死してしまう。




いよいよ、残ったのは南条と野田のふたりだけだ。
追い詰められていく南条だが、野田からかおりとの婚約だけは
しくじるんじゃないときつく言われる。

野田に言われてかおりを食事に連れ出す。
南条が精神的に異常をきたしていることは
かおりも気づいており、病院へ行くようにすすめる。


南条の脳裏にあの日湖で見た女の手がちらつく。

ステーキを切っているかおりの手が
血がついた包丁を握っているように見え
南条は常軌を逸した行動に出た。


自分を苦しめている雪子の忌まわしい手と重なって見え
南条は持っていたフォークでかおりの手を刺してしまう。




白い手 美しい手 呪いの手 長谷直美

悲鳴をあげるかおり。


やつれはてた形相のまま南条が向かったのは
妻が外出中の野田邸だった。

野田は会社の監査が無事に終わったという。
雪子のおかげで何事もなく終えることが出来たのだ。

冷静に報告する野田とは裏腹に南条は
「それじゃ、殺すことはなかったんですよ。
みんな殺されたんですよ。
雪子の手に殺されたんですよ」とつぶやく。

そして、かおりの手を刺してしまったと告白する。

野田は激怒して、何があっても自分の名前だけは出してくれるなと念を押す。

正気を失っていた南条だが、あることに気がつく。

妹のいずみは、雪子から何もかも聞いていて
全てを知っているんじゃないかと。

野田の制止を振り切り、野田邸を後にした南条。
ひとりになった野田を、女の手が襲う。


白い手 美しい手 呪いの手

狂った野田は日本刀を持ち出し
見えない相手と格闘するのだが
手が襲ってきて自らの刀で死んでしまう。


いずみが何か握っていると考えた南条は電話でマンションへ呼び出す。
南条が自分を殺そうとしていると知っていたいずみは
大塚に電話するが生憎不在だった。
殺されるかもしれないと思いながらも
真相を暴くためマンションへ向かういずみ。


南条はいずみに、雪子を殺した相手は死んでいるというが
いずみはあなたが殺したんだと南条に迫る。

やはりバレていたかと、南条はいずみを失神させる。

その時、女の手が南条に襲い掛かる。

南条は殺害現場のバスルームへ
命からがら逃げ込む。

そこに待っていたのは雪子の手が集めていた
自分のバラバラになった体だった。


白い手 美しい手 呪いの手

集まった雪子のバラバラ死体は
全てが揃いひとつの体となって起き上がる。

やがてベッドに追い詰められた南条は
甦った雪子に絞め殺される。

気を失っていたいずみが意識を取り戻すと
姉の霊が南条の首を絞めていた。


白い手 美しい手 呪いの手 荻島真一

全ての復讐を終えた雪子は消えてなくなり
南条は自らの手で首を絞めて死んでいた。


いずみからの電話でかけつけた大塚が到着したときには
全てが終わっていた。


白い手 美しい手 呪いの手 木村理恵


悲しみにくれるいずみ。
大塚はいずみを気遣いながらマンションを後にして
雨の中いずみとともに歩き出す。





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今回はEXまにあっくすという番組でこれをみたのだが
「白い手・美しい手・呪いの手」の元となった
「墓場から呪いの手」を放送した”恐怖劇場アンバランス”を
思い出させるようなつくりだった。


アンバランスでは本編の前後に青島幸男が出てきて
ドラマについての解説を行うのだが

恐怖劇場アンバランス青島幸男

EXまにあっくすでもドラマが始まる前に
ドラングドラゴン塚地と番組のマスコット(?)兼
案内人の怪獣ザザーンが出演しており
ドラマの紹介やエピソードなどを語る。


(話されたエピソードの数々はファンは知ってるものばかり。
もっと突っ込んだエピソードを披露して欲しかったところだが
当時を知るスタッフも在籍してないだろうし無理なお願いかもしれないが)





今回は「白い手・美しい手・呪いの手」ということで
以前にも記事で書きましたが3年ほど前に
渋谷にある名画座「シネマヴェーラ渋谷」の
岸田森特集で上映されており
その時の映画チラシなども紹介してました。


ここでも話していたのですが
今回の役柄は岸田森らしくない、小心者の役人。
うちでもテレビを見ながら
「岸田森のイメージじゃないよねー。」
「やっぱり傷だらけの天使の辰巳さんってかんじ」
といいながら見てました。

だから、意外性がある役でしたし
カップをやたらカチカチさせて震え上がる姿は
笑いを誘うものがありました。


やたらと怯えて恐怖におののく姿・・・


これは何も岸田森だけじゃなく
山田吾一や渥美国泰、クラブのママをやった
原良子も作り物の手や頭部に
ひとり芝居しまくりで笑いながら見てました。


昔の役者はすごいですねー。
一人芝居がうまいうまい!

外の月明りだけが差し込んでくる
電気の消えた和室で日本刀を振り回して
暴れ続けていた渥美国泰の影はサイコーでした。


ブログに掲載した写真ではうまく撮影できなかったんですが
家具の少ない広い和室。
障子には月明りに照らされた庭の植栽の枝や葉が風で
揺られて映像が美しく、製作側のこだわりが感じられて
ひじょうに良かったです。


岸田森の意外性とはちと違うが
長谷直美の令嬢というのも違和感が。
わがままな令嬢役があってない。

どう見ても令嬢ってかんじではないんですよね。
でも、土ワイでもこういった使われ方を
他でもしてた印象があります。



このEXまにあっくすは、円谷プロがらみですが
制作が円谷じゃない初期の土曜ワイド劇場の
作品の放送もぜひお願いしたいです。



            
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「殺人フィルムへの招待」と「軽井沢夏の危険地帯」

category - ライフスタイル
2017/ 02/ 14
                 
先日将棋に差し変わっていた「怪奇!巨大蜘蛛の館」ですが
3月5日(日) 午前11:00~午後2:00に放送されるようです。
良かった。

EXまにあっくすの現在までに発表されているラインナップ

1. 怪奇!巨大蜘蛛の館
2. 白い手・美しい手・呪いの手
3. 怨霊!あざ笑う人形

3月には1~3までの再放送に加え
新たに4も放送される予定ですが
まだタイトル名が発表されていません。
順番から言うと「怪奇!金色の眼の少女」だと思いますので
今から3月の新作の放送も楽しみです。

さて、かつて見たことはあるけどその後なかなか再放送されない
そして同じように見たい方が多いと思われる土ワイの作品をご紹介。


●「殺人フィルムへの招待・足のない死体、胴のない死体」  1982年7月31日
原作: 加納一朗
脚本: 須川栄三
監督: 松尾昭典
出演: 名高達郎、相本久美子、西村晃、左幸子、草川祐馬、寺田農ほか


アングラ映画の主催者に本物の殺人を写したフィルムが届いた。
匿名の差出人を追う若い刑事と犯人に狙われる美人モデルのロマンスを交えて描く猟奇ミステリー。

殺人フィルムへの招待

アングラ映画を見ることを趣味にしている刑事小坂(名高達郎)は、ある日、本物の殺人現場を撮影したとしか思えないフィルムを見た。
翌日その被害者らいい若い女の太ももから下を切り取られた死体が発見された。
四方刑事(西村晃)とコンビを組んだ小坂は16ミリ撮影機を持つ映画愛好者をしらみつぶしに調査した。
そして16ミリ現像技術を持つ重要人物の手がかりをつかむ。
やがて、第二の殺人フィルムが・・・



土曜ワイド劇場 殺人フィルムへの招待


これは昔1回だけ見たことがあり、残酷な殺人フィルムの映像と
犯人が誰だったかの記憶も曖昧ながらありますが
それ以外は忘れています。

放送後、猟奇殺人ということで裸の女性が無残に切り裂かれるシーンに
新聞に抗議の投書が来ていたりしました。

この頃は2サスが乱立していたので、各局競争のため原作漁りや
より刺激を求めたタイトルや内容など
どんどんエスカレートしていった結果でしょう。

また若い刑事小坂役の名高達郎(現・達男)のロマンスの相手
相本久美子とのキスシーンがあるのだが
相本久美子は父親が警察署長ということでこれまで
こういったシーンは一切NGだったのだ。
今回は相手役が憧れの名高達郎ということで初キスシーンを披露というエピソードもあったドラマだ。


このドラマの犯人は精神的にちょっと恐怖心を覚える人物だったのだが
犯人に対して同じような感覚になったのはこの2週前に放送されたこちらだ。



●「軽井沢夏の危険地帯・美しい獲物が罠にかかる」  1982年7月17日
原作: 五谷翔
脚本: 武末勝
監督: 長谷和夫
出演: 田村高廣、真野響子、長門裕之、鳳八千代、山本みどり、松橋登ほか


ヤングでにぎわう夏の軽井沢の空き缶集積場で
全裸のアベックの惨殺死体が発見された。

通報を受けた島崎刑事(長門裕之)は、発見者の元新劇俳優
円城寺(田村高廣)から聞き込みを開始する。

東京の女医津島由起子(真野響子)は、妹が恋人と浅間方面へ出かけたまま
戻らないのを心配して捜索願いを出していた。
連絡を受けた由起子は現場に急行した。

死体は妹とは別人であったが、島崎刑事らとともに由起子は
円城寺のもとを訪ねた。
かけつけた由起子を見て、円城寺はハッとする。

そして、翌日、妹のものらしい車が死体とともに発見された。


軽井沢夏の危険地帯

刑事の長門裕之が元新劇俳優の田村高廣の山荘を訪問すると
広い庭でゴルフの練習をしているというシーンがあるのだが
田村はゴルフ未経験。

ゴルフには自信がある長門が田村を指導して
クラブの握り方などはサマになった。
とはいえ、まだ肝心のボールコントロールまでは出来ないため
クラブを振るところは田村が、飛んでいったボールは
長門が打ったものを撮影した。


この間7月24日には「じゅく年夫婦探偵・新婚旅行は殺人旅行」が放送されている。
刑事を退職した藤田まこととその妻三ツ矢歌子の素人探偵の活躍を描いた推理サスペンス。
こちらは何年か前にホームドラマチャンネルの藤田まこと特集で
続編「フルムーン探偵日本三景めぐり」とともに放送され見ている。



●「じゅく年夫婦探偵・新婚旅行は殺人旅行」  1982年7月24日
脚本: 篠崎好
監督: 前田陽一
出演: 藤田まこと、三ツ矢歌子、大木実、八木昌子、西崎みどり、高野洋子ほか



じゅく年夫婦探偵

学生時代の友人から20年ぶりに届いた手紙を発端に
佐渡に出向いた夫婦探偵が資産家殺害事件の謎に挑む。


野呂真太郎(藤田まこと)は50歳。
刑事を退職後、妻の佳江(三ツ矢歌子)の
経営するブティックの専務としてのんびり暮らしていた。

ある日、佳江のもとに親友倭子(八木昌子)から手紙が届いた。
手紙から倭子の様子が気になった佳江は真太郎とともに
倭子が済む佐渡を訪れる。

佳江たちが佐渡へ着いた翌日、倭子の住む家の
当主鹿島の死体が小木港にあがった。


藤田・三ツ矢のコンビによる”じゅく年夫婦探偵シリーズ”の第1作。



●「フルムーン探偵日本三景めぐり・夫婦コーカン?コーカン殺人?濡れた三つの死体」  1984年10月20日
原作: 和久峻三
脚本: 篠崎好
監督: 広瀬襄
出演: 藤田まこと、三ツ矢歌子、藤木悠、絵沢萌子ほか


フルムーン探偵日本三景めぐり

日本三景めぐりのツアーで発生した連続殺人事件に
熟年夫婦探偵が挑む。
藤田まこと、三ツ矢歌子の熟年夫婦探偵シリーズ二作目。


真太郎と妻の佳江のツアーが広島の宮島へ来たときに
メンバーの一人、高見沢(船戸順)の妻綾乃(絵沢萌子)の
死体が見つかった。

絞殺された後海に投げ込まれたらしい。

不審なのは最初に訪れた松島で、仲間の辻(藤岡重慶)が
妻光代(速水典子)とけんかし、行方をくらましたこと。

辻はメンバーに夫婦交換をもちかけたらしい。

推理小説ファンの佳江は、交換殺人説をもとに
犯人探しに熱中する。


「じゅく年夫婦探偵」シリーズといいながらも
たった2作で終わってしまった。

1作目では佐渡へ向かう際に上原謙と高峰三枝子の
国鉄のフルムーン旅行のポスターが画面に映っている。


フルムーン旅行 上原謙 高峰三枝子


「熟年夫婦」と「旅行」いうワードからも
フルムーンを意識したものだということがすぐにわかる。


この2作は80年代の作品だが
正直見たいもののリストにはなかったので
一応録画して1回見たきりだ。

2作目は長ったらしいタイトルから
内容がバレバレな感じだったしね。


「殺人フィルムへの招待」と「軽井沢夏の危険地帯」ももう一度見てみたい。



                         
                                  
        

横溝正史の「鬼火」 田中登が描く幻想的な美しさ

category - ライフスタイル
2017/ 02/ 13
                 
昔の土曜ワイド劇場で見たい作品は数多いのだが
「鬼火」がみたいとおもっていたらその後すぐの
2011年12月にホームドラマチャンネルで放送された。
先日もう一度見返したので書いてみることにした。



●「横溝正史の鬼火・仮面の男と湖底の女」  1983年3月26日
原作: 横溝正史
脚本: 中島丈博
監督: 田中登
出演: 宇津宮雅代、中山仁、風吹ジュン、高橋長英、加藤治子、伊丹十三、植木等、森本レオほか


昭和18年、信州の湖畔にある旧家を舞台に、美しい義母に憧れる兄弟の葛藤を描いたミステリー。

広い湖畔が映し出される。
音楽と映像はどこか横溝正史の映画版「犬神家の一族」を思い出させるものがあった。

にっかつロマンポルノでも評価が高い田中登の幻想的な演出は
怪奇ムードを高めるだけではなく耽美も感じられ
おどろおどろしい物語に妖しくて美しい雰囲気を添えている。

湖畔の映像のあとタイトルが出て土ワイお馴染みのオープニング、
出演者、脚本、監督の紹介へ。

土曜ワイド劇場 鬼火


※途中ちょっと気持ちが悪いと思える画像があるので
怖いものが苦手な方は遠慮した方がいいかもしれません。
作りものなので大したことはありませんが。



人里はなれた信州の湖のほとりに十数年使われることがなく朽ち果てたアトリエがあった。

父親がそこを買い取ったことでその息子猪俣(森本レオ)がアトリエを見に来た。
彼を案内してくれたのは古くからその家の持ち主に仕えていたチカ(加藤治子)だった。

建物の朽ち果てた様子に猪俣は取り壊そうと言うが、チカは朽ち果てるがままに
任せるように言う。

横溝正史の鬼火




アトリエへ入ると猪俣は気味の悪い裸婦の絵を発見する。

書いたのは持ち主兄弟の共作で
下絵を弟が色を付けて仕上げたのは兄だという。


そして、この家の者はみな死んでしまったと告げ、
その過去を猪俣に語るのだった。

ここからはチカの語りで回想シーンが始まる。




昭和18年、旧家の漆山(伊丹十三)は妻を早く亡くし
満寿夫と代助という二人の息子を抱えていた。
代助は分家に養子にだしていたが、ふたりはとても
仲の良い兄弟で「ダイちゃん」「まーちゃん」と呼び合い
離れてからも一緒に遊んでいた。




横溝正史の鬼火 伊丹十三


ある日、漆山は水商売上がりの浦江(宇津宮雅代)という女を後妻に迎えた。

浦江は満寿夫と代助が美しい自分に憧れを持っていることを感じていた。
それをいいことに、仲の良かった兄弟をなにかにつけて競わせて
勝ったほうを猫かわいがりした。
兄弟の仲が険悪になっていく様子を浦江は楽しんでいた。
この残酷で陰湿な浦江の教育により、兄弟は互いを激しく憎むようになっていく。
浦江をママと呼び慕っていた兄弟は勝者になることで
浦江の関心を買おうとしていたのだ。


水商売あがりの浦江にとって田舎暮らしは退屈であった。
ある日、満寿夫と代助は、浦江と山番の男との情事の現場を見てしまった。


そして、山番が死体となって発見され
浦江は行方がわからないままとなってしまう。


漆山のもとを大橋刑事(植木等)が訪ねて来た。
漆山は失踪した浦江はもう二度と姿を現さないはずだと断言する。
田舎暮らしに浦江がいつまでもつかそれを楽しんでいたのだ。


浦江の行方もわからず、山番を殺した犯人も挙げられないまま
月日は流れていく。




横溝正史の鬼火

成長した満寿夫(中山仁)と代助(高橋長英)はともに
美術を学び画家になっていた。


浦江の教育のおかげで大人になってからも
兄弟仲は険悪なものであった。

かつてのママをめぐっての確執に加え
画家としても競い合うようになっていった。

それは絵のモデルであった京子(風吹ジュン)をめぐっても同様だった。


横溝正史の鬼火 高橋長英

京子と代助の婚約が決まりうちわの集まりの場に
満寿夫は代助が遊んではらませた女を連れてきて
代助と京子の仲を裂いてしまう。

そればかりではなく代助が春画を描いていることも
明るみに出るよう工作して代助は警察に逮捕される。


時はたち、久しぶりに満寿夫と代助は再会する。

代助は満寿夫をあるバーへ案内した。



横溝正史の鬼火 宇津宮雅代

そこにいたのは浦江とそっくりなバーのママ銀子(宇津宮二役)だった。

驚きをかくせない満寿夫の様子に面白がる代助と銀子。


横溝正史の鬼火

こうして満寿夫は銀子と出会う。

銀子は浦江と性格が似ており
代助だけでなく満寿夫とも関係をもち
ふたりを弄ぶようになる。



横溝正史の鬼火

ふとしたきっかけで銀子は満寿夫が浦江を殺したと告白を受ける。


それ以前に、父の漆山が亡くなる際にも
満寿夫に浦江を殺したのはお前だろうと言われていた。
父は息子の罪をわかっていたのだ。


少年時代、山番との情事の現場をみた満寿夫は
浦江をボートで湖に連れ出して殴りかかり
底なし沼へ突き落として殺してしまったのだ。

罪に苦しむ満寿夫の様子を面白がる銀子。


満寿夫は展覧会で絵の才能を認められ
文部省買い上げになったことが新聞記事となり
代助もそれを知ることとなった。

代助はその記事の切抜きを持って
婚約者だった京子のもとへ向かう。
京子は傷心のため場末のキャバレーの女になり
店外では体を売ることもいとわないくらいに身を持ち崩していた。


代助は京子に記事を見せ京子の満寿夫への憎しみをあおり
京子に殺意を抱かせるよう誘導していく。

記事を片手に満寿夫のアパートへ向かう京子。


横溝正史の鬼火 風吹ジュン

満寿夫は外出していて部屋にいたのは銀子だけだった。
京子は兄弟にされた仕打ちを話すが
あんたがお粗末なのよと銀子は相手にせず部屋を去る。



横溝正史の鬼火

ひとりになった京子はそばにあった大きな緑の絵の具を
大量に食べて自殺をしてしまう。


京子は知っていたのだろう、緑色の絵の具に強い毒性があることを。


死後、何者かが京子の死体の首に紐を巻きつけ
手にコートのボタンを握らせ他殺に見えるように細工をする。

のちにこれは代助がやった工作であることがわかる。



何も知らず帰えってきた満寿夫はアパートの前の人だかりに驚く。
そこへ銀子が現れ京子が満寿夫の部屋で死体となって見つかったことを知らせる。

痴情のもつれで疑われることを恐れた満寿夫は銀子に言われてその場から逃亡してしまう。


その後、銀子は代助とホテルに泊まっていた。
しかし、その晩火災が発生し、銀子は窓から飛び降りたが
代助は炎に包まれてしまう。


銀子、代助ともに助かったが怪我で済んだ銀子に対し、
代助は大やけどを負い顔中包帯でグルグル巻きにされ
ベッドに横たわっていた。


一足先にアトリエで代助を待つ銀子の元に
ようやく代助が帰ってきた。

フードをかぶり後姿しか見せない代助に
前を向くように言い代助が振り向く。






横溝正史の鬼火 仮面の男と湖底の女

顔面やけどを負った代助は仮面で顔を隠していた。
その異様な様子にハッとなる銀子。

しかし、したたかな銀子は仮面にもなれ
その下の素顔を見せるようにせがむ。

いざ、仮面を取ろうとすると怖くなる銀子。
代助はそんな銀子を逃がさないように自ら仮面を剥ぐ。





鬼火

仮面の下にあったのは激しくただれた代助の素顔だった。


鬼火 植木等

山番殺害、浦江失踪事件のときに担当だった大橋刑事が
京子の事件で代助のアトリエにやってきた。
もうすぐ定年になるという。


そして、代助が描いていた絵と銀子の話から
代助が色を判別できなくなっていることを悟る。
その絵はまるで下書きのような素描画であった。


顔がただれ素顔をさらせなくなった代助は
自分はもう終わりだと言う。

そんな時京子の事件以来姿をくらましていた満寿夫が
代助のアトリエに潜伏していて
二人は再会を果たすこととなった。

かつては憎しみあった兄弟だが
追われる身となった満寿夫と
顔に傷をおった代助は互いを許し合い
ママが来る以前の仲の良い兄弟にもどろうと話し合う。

そして、満寿夫は浦江を殺したことを告白し
代助も嫉妬から山番を殺したことを告白する。


ふたりは仲良く湖畔へ出かけボートに乗る。


しかし、代助の憎しみは消えてなかった。
満寿夫に襲い掛かりボートから突き落としてしまう。
満寿夫がもがき代助も湖へ。

必死でボートに這い上がった満寿夫は
水面から上がってこようとする代助の仮面を剥ぎ
ただれた素顔を初めて眼にした。


一番見られたくない相手に顔を見られてしまった代助。
代助はそのまま湖底へと沈んでいく。


場面は変わりアトリエでは仮面の男が
下絵に絵の具を塗っていて絵を完成させようとしていた。

色彩を判別できなくなった代助が絵具を扱えるわけがない。
銀子はすぐに仮面の男の正体をみやぶった。
果たして満寿夫であった。


銀子は知っていた。
描きかけの裸婦の絵のモデルは銀子だったが
大橋刑事からあんたを書いているわけではなく
あんたを通してそっくりな浦江を描いているんだと。

満寿夫は浦江が着てた着物を銀子に着せ
ボートに連れ出す。

二人が姿を消したアトリエに大橋刑事が来てチカが迎えた。
大橋は代助が顔面のやけどの影響で眼が弱っていて
色を識別できなくなっていることを告げる。


満寿夫が代助になり代わったあともチカは
銀子と違いその正体に気がつかなかったのだ。


ボートの上で満寿夫は銀子に
「ママ(浦江)と銀子は同じ(2人で1つの)の女、ボクとダイちゃんも同じ男」といい
銀子に殴りかかると抵抗する銀子を道連れにして湖へ沈む。

鬼火 仮面

深い底なし沼は浦江、代助、銀子、満寿夫を飲み込んだまま
4人は浮かび上がってくることはなかった。






そんな悲しい兄弟の話をチカが猪俣に話し終える。

あの奇妙な絵は浦江=銀子がモデルの
満寿夫、代助が命を懸けた最後の作品だったのだ。


チカはアトリエを取り壊したらこの絵の行き場所がなくなると言う。


すると、扉が開き

「その絵を下さいな」と

一人の若い女が姿を現した。


その女は年齢と髪型こそ違うものの
浦江、銀子にそっくりだったのだ。


チカが唖然としていると、激しい雷が鳴り響き
チカと猪俣は身を伏した。

雷がやみ二人が顔を上げると
絵も女も姿を消していた。







父が迎えた後妻によって少年期に歪められてしまった兄弟愛。
憎み合えば憎み合うほど、深く愛し合っていくという矛盾。
父は何故あの女を迎え入れたのだろう。
彼自身もまた歪んだ家庭環境で育ち
愛情を素直に表現できない男だったのかもしれない。





宇津宮雅代というと土曜ワイド劇場では
「京都妖怪地図」や「死美人シリーズ」など
怪奇モノに多く出演しているイメージがある。


今回の鬼火でも二役(厳密には三役)しているが
なぜか二役することが多いそうだ。

本人談では、思い切り良く切り替えが出来るタチで
この作品ものってやったらしい。
義母の面影を残して現れる若い女性の役は
衣装やメイクの違いに頼らずに演技で区別する
役作りに苦労したとか。
幻想の世界が好きでどろどろした中に、
何かひとつ、透明感が出ていればいい。ということだ。


そして、冒頭の湖畔&音楽が犬神家の一族っぽいと書いたが
負傷した代助がかぶった仮面がこれまたスケキヨ風で
横溝正史テイスト抜群の作品なのだ。


「鬼火」は文庫本を持っていてパラパラと見返してみた。
「蔵の中・鬼火」(横溝正史 角川文庫)という短編小説集だ。
「鬼火」は昭和10年2月、3月の「新青年」で発表された。
再度パラ読みしてみたが、ドラマでは原作をわかりやすく
手直ししている。

登場人物の名前も一部変更されているが
ドラマでは横溝ワールドを壊すことなく
様式美を感じ、この頃の土ワイに感じた
ドラマというより映画を見ているような
感覚を覚えた。


他にも未見だが横溝正史が「新青年」に
文筆家として引っ張ってきた検事の浜尾四郎の
小説のドラマ化など、初期の土曜ワイドには
名作の呼び声高い作品が数多くある。
こちらも以前テレ朝チャンネルにリクエストしたので
是非とも放送をしてもらいたいところだ。



                         
                                  
        

大映ドラマ赤いシリーズ「赤い激流」 信念を貫くということと人を許すことの大切さ

category - ライフスタイル
2017/ 02/ 11
                 
2月はじめにようやく大映ドラマの「赤い激流」を見終わった。

「赤い激流」はTBSと大映テレビ制作の
『赤いシリーズ』の第5作目で
1977年6月3日~11月25日(全26回)放送され
最高視聴率は37.2%という赤いシリーズ史上
最高の数値をはじき出したドラマだ。


赤い激流


2013年頃、TBSチャンネル2で赤いシリーズが放送されていることを知り
宇津井健、山口百恵コンビの第1作「赤い迷路」から見始めた。
「赤い迷路」は松田優作も出ていてシリーズ1作目とあり
引き込まれるように最後までさっといっきに見てしまった。

その後赤いシリーズのドラマが次々放送され
時間があるときに見ようと思って「赤い嵐」と「赤い魂」を抜かして
全て順番ごとにDVDに収めた。

中でも「赤い激流」は興味があり放送と同時に見ていたのだが
私の悪いクセで面白いものをもったいないと思い
20回位まで見たところで残りを取っておいてしまった。

2013年に見始めてから、先日見てなかった回を最後まで
ようやくいっき見した。
些細なことだがおいしい事嬉しい事を後にとっておかず
その場ですぐに受け取ろうと意図して実行したのだ。


ちなみに赤いシリーズというと宇津井健&山口百恵という
印象があるが、「赤い激流」では山口百恵は1回目のみの登場。

宇津井健と水谷豊の激しくぶつかり合うような演技を堪能できる。
オーバーでネタになるようなやり取りも
宇津井&水谷の演技力がそれをカバーし
見るものを引きずり込んでいくのだ。




26回の連続ドラマなので細かく書くと大変なので
おおまかなあらすじを。


大沢武(宇津井健)は、妻を亡くし検事の息子信一(中島久之)、
紀子(山口百恵)、妙子(久木田美弥)の3人の子供と一緒に住んでいる。


武は妻の父宮島貞之(小沢栄太郎)が学長を務める宮島音楽大学のピアノ科助教授であり
紀子はパリへ音楽留学をするため大沢家から去ることになっていた。
紀子は学長の愛弟子で世界的なヴァイオリニスト木元光子(岸恵子)と一緒に暮らす予定だ。
光子から直接ヴァイオリンの指導を受けることも出来る。


武は指揮者の弟の実(石立鉄男)に誘われ訪れた酒場でジャズピアニストの
田代敏夫(水谷豊)と出会う。
敏夫の才能に惚れた武は敏夫の指導を買って出る。
酒場のあるビルに火災が発生し、逃げ出すときに
武は敏夫を救うために自分の右手を負傷してしまう。


二人を収容していた病院を訪れた敏夫の母弓子(松尾嘉代)を見て武は驚いた。
それはかつて自分が愛した女性だった。
弓子は武の友人でありライバルでもあった田代清司(緒形拳)と結婚し
敏夫はふたりの一人息子だったのだ。

敏夫は父が自殺したのは武のせいだと思い込んでおり
父と武の間柄が判明したことで武に憎悪を抱くようになる。


しかし、敏夫は武の音楽と自分に対する情熱に負け
武からピアノの指導を受けることになる。
敏夫を救出する際に追った怪我がもとで武の右手は
もうすぐ使えなくなるため敏夫に指導が出来る時間もあと僅か。


未亡人となっていた弓子も以前より武を愛しており
二人は再婚することとなった。


そんな折、実は自殺したと思っていた清司はフランスで生きており
日本に帰国することとなる。
清司はフランスで木元光子と交際しており同棲していたのだ。

日本へ帰ってきた清司は武たちの前に姿を現す。
清司は武のことを憎んでおりいろんな事件を起こしては
武たちを苦しめていた。


赤い激流


紆余曲折を経て武と弓子の結婚を認めた清司は
フランスへ帰ることを決断する。
その晩、清司は武にお前が受け取るべき正当なお金である
1億円を渡してやるとどうやらある人物をゆすり1億円を調達し
武たちにくれてやろうとしていた。


清司のマンションで武が待機していると
ある人物が訪れ争うような物音が聞こえ
誰かが放火したようで煙があがり武は
マンションから脱出する。

めった刺しにされた清司はその後焼かれており
顔も判別つかない状態で発見された。


その犯人として捕らえられ死刑判決を受ける敏夫。
終盤は脱走し自らの手で真犯人を探し出そうとする。


冤罪を晴らしたい武や敏夫たちはその為に奔走しながらも
同時進行で毎朝音楽コンクールの優勝も目指す。
この二つを軸にストーリーは展開されていく。


赤い激流



その間にも、態度が悪くしかも殺人犯として逮捕された敏夫を
実の息子以上に愛する父を見て敏夫を受け入れられない信一は
思いを寄せている学長の孫娘である宮島華江(竹下景子)までもが
敏夫と相思相愛であることもあり余計に反発する。

赤い激流

そして、武の負傷した腕を手術した友人の医師西条(神山繁)だったが
彼の手術ミスにより武の右手が使えなくなってしまったことも後に暴かれる。
清司はこの事実を掴み西条を強請っていたのだった。


しかし、清司が殺されたのは別の事情からだった。
宮島家の次女菊子(馬渕晴子)の夫正彦(前田吟)が
宮島音楽大学での裏口入学を行っていたからだ。

その不正についても清司は宮島家を強請っていた。
学長の妻あや(赤木春恵)がカッとなっていつか
清司を殺すのではないかと懸念していた学長が
清司を包丁で殺害したのだ。

直後に訪れた西条が清司が握っている手術ミスの証拠ともども
抹殺しようと灯油をかけて死体を焼いた。
西条は終盤、武に手術ミスを見破られたことで
自らの名誉を守るために投身自殺をとげる。

また敏夫のアリバイを証明できる「Rの女」の正体は
一時帰国していた木元光子であり敏夫の父清司の
恋人であり、武の娘紀子の師であり、学長の愛弟子でもあった。


「Rの女」については正体がわかる前に
香水の匂いから菊子ではないかと疑わせていた。

正彦と菊子の一人息子明彦(堀内正美)は
菊子の過保護から逃れ独立心を持ち始めていたことで
敏夫には好意的だった。


最後は真犯人である学長ががんに侵され余命あと僅かになり
後継者に武を指名し、自らの罪を告白した。
これにより敏夫の無実が証明され、毎朝音楽コンクールで
敏夫は見事に優勝を果たしワルシャワへの切符を手にする。


少し前に信一も敏夫を認め、信一も弓子を初めて
「お母さん」と呼び、敏夫も武を先生と呼んでいたのが
「お父さん」と呼び一家は初めて本当の家族となった。



冤罪をめぐって複雑に絡み合う人間模様だが
これでもかと武を襲ってくる試練に苦しさを覚えるドラマなのだが
もうひとつのテーマ音楽がすさんだ心を癒してくれる。

毎朝音楽コンクールの課題曲は3曲。
1曲目がショパンの「英雄ポロネーズ」、2曲目は「ラ・カンパネラ」、
3曲目はベートーベンの「テンペスト」であり
これらの音色が殺伐としたドラマに癒しを与える。


武の猛特訓で敏夫がこれらの曲を練習しまくる。
まるで本当に弾いているように見える敏夫役の
水谷豊の指使いが素晴らしくて迫力ある演技なのだ。


そして、最初にも書いたが大映テレビ制作のドラマで
過剰な演出もお約束とおり。

フィクションとはいえ無理がある設定やら
文字通りぶつかり合うような激しい演出がされているのだが
盛りすぎで架空の話ということを差し引いても
武の信念を貫く姿と人を許すということは
私の心を激しく揺さぶるものがあった。


日常生活において人間関係で生じる
人を許せないということは誰にでも
大なり小なりあるものだ。

明らかに相手が悪いと思える時こそ
相手を本当に許すということで
物事が急速に好転していくのだ。


本当に許すということは、その出来事を
思い出してもまったく嫌な感情がわきあがってこないということ。
思い出してまだ嫌な感情が僅かでもあるなら
それは、まだ本当に許していないということだ。

自分は「被害者である」という意識を
未だに抱えたままなので何の変化も訪れない。

ドラマでは敏夫の冤罪の元となった殺人事件
これが正彦の裏口入学という不正行為だった。
武は正彦を何発も殴るが最後には今後の
宮島音楽大学発展のための協力を依頼する。

今回は不正行為なので犯罪行為は別として
人間関係において相手を許すということの
大切さ重要さを改めて感じた。


また信念を貫くということについて。
武は敏夫の冤罪をめぐる様々な試練に対しても
無実を証明する、出来るという信念を貫いた。

困難な出来事がたくさん起こってきても
自分が正しいと思った信念は貫き通す。
ゆるぎない信念というのは自分を信じられるということだ。



最終的には武の信念が最高の結果を招き
武たちは本当の家族となることが出来深い絆が出来た。


愛情を徹底的に敏夫に注ぐ武。
自分の家族を体を張って守る武の姿は
男性として頼もしいものがあった。

そして、武一家のピンチを手助けする弟の実。
武が家を売却しいよいよ立ち退かなくてはならないとき
小さなアパートでは大きなグランドピアノを置くスペースがなく困り果てる武。

そこへ売却先の不動産屋から家を買い戻した実が
実質家をプレゼントするような形で引き続き武一家を住まわせる。


よく人生のどん底から一転奇跡のような好転を遂げる人がいるが
そういうありえない話も自分や自分の周囲に実際に起こっていると
非現実的なものではなく現実的で身近なものに感じられる。

大切なことは自分が何を感じたかということだ。

些細な出来事でも自分が必要な何かを気づいたということ。

それを自分の人生に活かしていけば良いのだ。



大げさな本と演出で演ずる役者の技量によっては
見る者を興ざめさせるようなドラマであるのだが
そこは宇津井健や水谷豊をはじめとして
しっかりとした演技が出来る役者たちが
がっちりと脇を固めており
不自然で無理がある強引なストーリーでありながらも
次回が見たくてたまらなくなる強烈な魅力を放っている連続ドラマだった。


ヌードのイメージが強く役者のランクではやや下にみられがちな
松尾嘉代だがやはり演技はうまい。
「パパと呼ばないで」で松尾と共演した石立鉄男(この人も
赤いシリーズにはよく出てます)も熱血漢な兄貴を
しっかりとサポートする弟を演じており今回はカッコよく見えた。


また敏夫に恋をする学長の孫娘華江を演じた
竹下景子も品の良い美しさでまさに名門音楽大学一家の
娘にふさわしい所作だった。


また緒形拳が顔も判別できない状態で殺されたので
劇中実は生きているように見せかけて
息子に手紙をしたためたりという
演出も面白かった。

もしかして殺されたとみせかけて
本当は生きているんじゃないか?
そう思わせるような緒形拳の悪人ぶりはすごかったので。

でも、これ学長が無実の罪で逮捕された敏夫を
救おうとやった小細工だったんですね。


全話見てしまい犯人の謎解きも終わったが
また見たくなるドラマでした。




赤い激流 第1話 投稿者 himawari80



                         
                                  
        

続・小さいけど長年の願望が叶う!白い手美しい手呪いの手など再放送決定

category - ライフスタイル
2017/ 01/ 27
                 
先日、テレ朝チャンネル2の「EXまにあっくす」という枠で
1970年代の土曜ワイド劇場の「白い手・美しい手・呪いの手」
などが放送された記事をかきましたが
今週月曜日このホームページが更新されていることに気がつきました。
2月に見たかった3作品が以下の日程で全て放送されます。

2月11日(土)17時~ 「怪奇!巨大蜘蛛の館」

2月19日(日)12時~ 「白い手・美しい手・呪いの手」

2月26日(日)18時~ 「怨霊!あざ笑う人形・危険な未亡人」

「怪奇!金色の眼の少女」と「呪いのマネキン人形」も見たいと書いたのですが、
どうやらこの様子だと現実化されそうですね。



●「怪奇!金色の眼の少女」  1980年12月27日
脚本: 若槻文三
監督: 富本壮吉
出演: 斎藤とも子、長門裕之、市毛良枝、根上淳、
岩崎加根子、岸田森、中島葵、原知佐子ほか

怪奇金色の眼の少女

三歳の少女が母が殺されるのを目撃したがよく覚えていない。
十七歳に成長したその娘が、むかし惨劇があった邸宅に戻ったとき、
悪夢とも幻覚ともつかぬものに悩まされる。


怪奇金色の眼の少女

伶子(斎藤とも子)は両親を早く亡くし、莫大な財産の相続人となったが
母の姉・悦子(岩崎加根子)とその夫・黒須(根上淳)夫婦の養女となった。

屋敷には叔父の杉男(岸田森)とその妻安子(中島葵)が同居していたが、
杉男らはとんでもないことを計画していた。


これは昔YouTubeでオープニングだけ少し見れた。
このスケジュールでいくと放送されるのは3月でしょうか。



●「眼の中の悪魔」  1984年8月11日
脚本: 田坂啓
監督: 井上芳夫
出演: 沢田亜矢子、黒沢年男、萩尾みどり、仲谷昇、
滝田裕介、長谷川哲夫ほか

眼の中の悪魔

角膜移植を受けた人妻が、覚えのない殺人現場の不気味な幻覚に悩む。
被害者の残した角膜が殺人事件尾真相を暴いていく。


20170126_4.jpg

交通事故で両眼を失明した洋子(沢田亜矢子)は角膜移植の手術を受けた。
視力は回復したが、その日から洋子は、断崖から突き落とされたり、
見知らぬ男女の顔が浮かぶ幻覚に襲われた。

ある日、洋子は写真家の稲田(黒沢年男)と知り合った。
彼の妻美沙子(萩尾みどり)が洋子への角膜移植の提供者だった。



これも土曜ワイド劇場×円谷プロらしいのだが
ちょっと他の作品とは違う印象を受けたので意外だった。
ぜひ、この機会に放送してほしいところだが・・・



●「呪いのマネキン人形」  1984年8月18日
脚本: 若槻文三
監督: 村川透
出演: 真野あずさ、長門裕之、高倉美貴、佐藤慶、
村上弘明、石橋蓮司ほか


20170126_52.jpg


両親を殺された上、自分も惨殺された娘の魂が、
マネキン人形に乗り移り復讐を果たす。

高級婦人服メーカーの新築ビルがオープンする前夜、
ビル建設にかかわった銀行支店長と不動産業者が殺された。

やがてそのビルに、売り場のマネキン人形が血の涙を流すという噂が流れた。

大塚刑事(長門裕之)は姪の久美(真野あずさ)に情報を集めさせる。
調べでは強引な商売のため社長黒崎(佐藤慶)には多くの敵がいるらしい。

そんな折、デザイナーの江里子(真木洋子)がなぞの女に襲われる・・・



「眼の中の悪魔」に続き「呪いのマネキン人形」と
2週続けて円谷プロものが続いた後に、
翌週「逃げるヌードモデル・産婦人科レントゲン室の謎」が
放送されるのだが、円谷ものが全て放送終わったら
こうした単発ものも再放送をしてほしい。


「逃げるヌードモデル」はタイトルからはそのイメージがなかったのだが
意外なことに海外の原作をもとにしたサスペンスだった。


以前土曜ワイドのカトリーヌ・アルレーものが見たいとも書いたのだが、
アルレーだけでなく、初期はそれらの海外原作の作品も粒揃いなのだ。

ウィリアム・アイリッシュ、アンドリュー・ガーブ、パトリック・クエンティンなどなど。

モーパッサンの『ベラミ』を元にした「青春の荒野」、
ルイ・C・トーマスの『死のミストラル』のドラマ化「風の訪問者」、
コーネル・ウールリッチ『喪服のランデブー』を翻案した
「純愛連続殺人」(←これは2作目も含め)や
ハドリー・チェイスの「海は誘惑する・危ない恋人」、
ウィリアム・アイリッシュの「仮面の花嫁・暗闇へのワルツ」なんかも見たい。


「仮面の花嫁・暗闇へのワルツ」は神代辰巳監督・酒井和歌子主演なのだが
このコンビでやった「悪女の仮面・扉の陰に誰かが・・・」もお願いしたい。

「悪女の仮面」は10年ほど前にミステリーチャンネル(現・AXNミステリー)でやったらしいのだが
残念ながら当時はその情報を知らず見ていない。
これは当時若かった浅野温子の演技もすごかったらしく「白い手・・・」同様
見たくてたまらない作品のひとつ。



この間テレ朝チャンネルのHPから初期の頃の
土曜ワイド劇場が見たいということと
具体的に作品名を書いてリクエストを送ったのだが
月曜日「EXまにあっくす」のHPを見たら
放送スケジュールが更新されていただけではなく
まにあっくなリクエストをはがきで募集しているという
告知が新たに追加されていた。



http://www.tv-asahi.co.jp/ch/contents/drama/0487/


前回はWEBからリクエストを送ったのだが、
番組宛におたよりでリクエストして欲しかったのか。



子供の頃見たような気がするあの作品、大人になってまた見たいと思ったら皆さんはどうされますか?
DVDを借りる。ネットで探してみる。それでもみつからない。あれは幻だったのだろうか?!いいえ。幻ではありません!
そんなあなたに、あの“幻の作品”をお送りする「EXまにあっくす」


と番組案内には書かれている。



送ったリクエストにも書いたのだが昔の土曜ワイド劇場の作品は
結構コアなファンが多いですよ。

新らし目のシリーズモノの再放送が多いので
単発モノを見たがっている人が多いです。



それとうちのブログでもアクセスが多い
樋口可南子主演の「北海道殺人旅行」も同じく。

多分、樋口可南子に関しては「北帰行殺人事件」や
「第三の女」なんかも放送したら喜ばれるはず、絶対に!

「北帰行殺人事件」は三橋達也の十津川ものだが
相方のキンキンはおらず、制作会社も異なるようで
沖雅也なんかも出ているし、
「第三の女」はスペインロケ、明智センセ(天知茂)が犯人役という
どちらも貴重なものだ。



今後時間があれば人気が高い「整形複顔シリーズ」(ファミ劇再放送済)や
他の作品についても記事にしていきたいと考えている。


                         
                                  
        

小さいけど長年の願望が叶う!白い手美しい手呪いの手などがついに放送された

category - ライフスタイル
2017/ 01/ 17
                 
いいことは続くもの。

長年に渡っての私にとっては大きな願いのひとつが
また叶いました。

白い手美しい手呪いの手

CSのテレ朝チャンネル2の「EXまにあっくす」という番組で
長い間見たくて見たくてたまらなかった
「白い手美しい手呪いの手」が放送されました。

残念ながら放送翌日に情報を知ったので
現在再放送待ちですが・・・



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放送を見たので記事を書きました。

   ⇒『白い手美しい手呪いの手』



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3年ほど前に渋谷のシネマヴェーラ渋谷にて
「白い手美しい手呪いの手」は
岸田森特集として上映されたのだがこれもいけず。

悶々とした気持ちを抱えたままでしたが
私が見たい物はいつか必ず見れるとの思いを持ち
辛抱強く待っていました。


「EXまにあっくす」ではどうやら昔の土曜ワイド劇場のうち
円谷プロ制作のものをいくつか放送してくれるようだ。


1/14に「怪奇!巨大蜘蛛の館」が再放送
1/15に「白い手美しい手呪いの手」が初回放送だったようだ。




現在わかっているのは、2月26日(日)18時から
『妖しく儚げな美しさ 独特の世界観が光る「京都妖怪地図」』
という記事でも書いた「怨霊!あざ笑う人形危険な未亡人」が
放送予定ということだけ。



1月に放送した「白い手美しい手呪いの手」は
来月以降どこかで再放送がありそうな記述があるので期待して待つ。
「怪奇!巨大蜘蛛の館」は12月が初回放送だったようで
その再放送が先日終わってしまったらしいのでどうなりますやら・・・


この3本のうち「怪奇!巨大蜘蛛の館」だけは昔you tubeの動画で見た。


とはいえ「怪奇!巨大蜘蛛の館」ももう一度見たいので先ほど
これらの作品に加え見たい作品をテレ朝チャンネルにリクエストしてみた。
どうか、再々放送されますように。


「白い手美しい手呪いの手」の再放送と
「怨霊!あざ笑う人形」の初回放送は見逃さない!





●「怪奇!巨大蜘蛛の館・復讐を決意した姉の前に
現れるクモは妹のすすり泣く怨霊か」  1978年8月26日
脚本: 田口威光
監督: 岡本精
出演: 小川知子、中山仁、田口久美、梅津栄ほか

芸能界にあこがれる娘が猛烈な業界のえじきになり、
娘のおん念が巨大クモとなって殺人鬼に復しゅうする怪奇サスペンス。

OL彩子(小川知子)の妹カオリ(渡井直美)は歌手志望で、
芸能界への登竜門といわれ、女流作詞家昭子(田口久美)が
経営する高級クラブに勤め始めた。

ところが店の常連で実業家の大村(森幹太)に気に入られたカオリが、
突然行方不明になった。

三か月後のある夜、彩子は夢の中で助けを求めるカオリの声をきく。


これは、動画で見たけど主演の小川知子と恋人の中山仁は
登場機会が少なく、ほとんどが田口久美ら殺害側とクモが
出てたような印象がある。

そして、ラストシーンの蜘蛛に復讐された
田口久美のヌードシーンが記憶に残っているだけだ。



●「白い手・美しい手・呪いの手」  1979年8月4日
脚本: 武末勝、若槻文三
監督: 富本壮吉
出演: 荻島真一、堀越陽子、長門裕之、木村理恵、山田吾一
渥美国泰、長谷直美、岸田森、原良子、桶浦勉ほか


共通の利害を持つ複数の人間に謀殺された事務員・雪子(堀越陽子)の
おん霊が殺人者に迫る恐怖の復讐。
 
東西通商の課長・南条(荻島真一)には雪子という愛人がいた。
そんな雪子に、いくつかの不幸が訪れた。

ひとつには南条に結婚話が持ち上がったこと、もうひとつは雪子が
強制された不正帳簿操作が露見しそうになったことだ。

これらのことから雪子の存在を疎ましく思うようになった
五人の人間により雪子の殺害計画が練られる。


こちらはおそらく来月放送の「怨霊!あざ笑う人形」の
前日辺りに再放送されると予想しているので未見だ。

しかし、「白い手・美しい手・呪いの手」の元となった
恐怖劇場アンバランスの「墓場から呪いの手」は
手元にDVDがあり何度か見ている。



●「怨霊!あざ笑う人形 危険な未亡人」  1980年8月2日
脚本: 押川国秋
監督: 富本壮吉
出演: 松原智恵子、横内正、岡江久美子、長門裕之、
長谷川哲夫、滝田裕介、岸田森、風見章子ほか


怨霊あざ笑う人形


海外出張中の商社マンの謎の死によって明るみに出た商社間の汚職事件を
遺族をめぐる怪奇ミステリーとして描く。

久美(松原智恵子)は、海外出張から帰国する夫・順一郎(長谷川哲夫)を
空港へ迎えに行った。

ところが順一郎は同じころ、自宅付近で死体となって発見されていた。

捜査にあたった刑事大塚(長門裕之)は、順一郎が密輸に関係していたらしい
ことをつきとめた。

悲しみにくれる久美の身辺に、次々と奇怪な事件が起こる。


これはもしかしたらむかーし、見たかもしれないという遠い記憶があるが
本当に不確かだ。


土曜ワイド劇場と円谷プロというと長門裕之がいつも刑事役で
出ていたというイメージ。



この3作品以外にも昔の土曜ワイドでは
円谷プロの作品があるので3月以降の放送も期待したい。


特に「怪奇!金色の眼の少女」と「呪いのマネキン人形」は
この機会にぜひ見てみたい。


                         
                                  
        

見るものを凍り付かせた関口守の棒っぷりとすさまじい主題歌が印象に残る肝っ玉かあさん

category - ライフスタイル
2016/ 11/ 24
                 
今日は寒いですね、東京でも先ほどから雪が降り始めてきました。

さて、BS12で放送されていた『肝っ玉かあさん』が最終回を迎えました。

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月曜から金曜日の午後8時に放送されてきたこの番組。
ちょうど忙しい時間なのでゆっくり見たり、毎日見たりは出来ませんでしたが
関口守が出演していることを知ってからは一応録画してあるので
暇なときにまた見返そうかと思っています。

平日ほぼ毎日のようにこのドラマのテーマ曲を聞いていて
すっかり耳に残ってしまっている状態です。

歌詞の内容から言ってまさにこのホームドラマのために書かれた曲。
最初に聞いたときは時代の違いもありかなり衝撃的だったオープニング曲も
耳に慣れて違和感を感じないどころか、頭の中でグルグル流れる状態に・・・


無意識に口ずさんでいることもある(爆)
しっかりと私の中にこびりついてしまっています( ゚Д゚)

佐良直美の歌う曲調が昭和のドラマってだけでなく、歌詞も結構スゴイ。



♪ そそっかしくて お人よし ちっとも美人じゃないけれど

おふくろの味~ 蕎麦の味~

湯気の向こうに笑顔がのぞく

ヘイ、ヘイ、ヘイ 大盛一丁!

頼りにしてるよ、ねっ、肝っ玉かあさん ♪


♪ さらっとしてて ほがらかで 顔みりゃ小言を言うけれど

おふくろの味~ 蕎麦の味~

湯気の向こうに笑顔がのぞく

ヘイ、ヘイ、ヘイ 天ぷら一丁!

頼りにしてるよ、ねっ、肝っ玉かあさん ♪





京塚さんも、”そそっかしくてお人よし”はいいとして
”ちっとも美人じゃないけれど”ってどう思ったんでしょ?

ちなみに夫に先立たれて二人の子供を育てながら
蕎麦屋も切り盛りする肝っ玉かあさんの京塚昌子は
このドラマが放映されたのが1971~1972年で
京塚昌子が生まれたのは1930年なので
この当時なんと41歳!


今の41歳では考えられない位に貫禄がありすぎる。
中年女性でありながらも良くみりゃお肌はキレイ。


脚本は平岩弓枝、プロデューサーは石井ふく子。
脚本こそ橋田寿賀子ではないが「渡る世間に鬼ばかり」のような
うるささとくどさがある。
渡鬼よりはだいぶ薄まっているが・・・



ちなみにこのドラマ役名もスゴイ。


主人公は大正庵という蕎麦屋の女主人
大正五三子(いさこと読む)の京塚昌子。


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私は最初、五三子(いさこ)を「ごみこ」と読んでしまった。


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その子供が一(はじめ)=山口崇、三三子(みみこ)=沢田雅美。

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一と妻の綾(長山藍子)の子どもが九子(ひさこ)という
今の時代のキラキラネームとは違うがフリガナがないと
読み方に迷うクセモノなのだ。


その大正庵で五三子の亭主が生きていた時から働いているのが
堀川長吉(佐野浅夫)ととみ(乙羽信子)夫婦。

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そして、従業員の健次”健ちゃん”は岡本信人なのだ。


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この手のホームドラマでは欠かせない岡本信人!
この時代からずーっと飲食店の従業員役が似合う役者もすごいよなぁ。

若いんだろうけどあかぬけなくてオヤジ臭い風貌。
同世代からではなく上の世代に好かれそうな外見をしてます。


劇中でも健ちゃんは後に長吉ととみの養子になるのだ(*_*;

そして、健ちゃんは五三子の娘・三三子に思いを寄せるのだが
三三子には田中公一(関口守)という恋人がいる。


従業員は他に葉麻(中原ひとみ)と本子”ポンちゃん”(結城美栄子)がいたが
大正庵を離れていき、終盤は杖(まもると読む)(小鹿ミキ) とその子分の
勇子(佐藤耀子)がいる。


五三子の息子・一の嫁の綾は父の清田保文(千秋実)と母の八重(山岡久乃)が
綾の弟の圭司(松山英太郎)とその妻の千津(松尾嘉代→上村香子)と同居していて
そこでも昔気質な保文と天然ボケ体質の八重の夫婦ゲンカや、八重と千津の
嫁と姑問題など騒々しい様子が描かれている。


20161123_3.jpg


千津役の松尾嘉代は何故このタイミングで交代したんだろう?
もともと土曜ワイド劇場のイメージがあって
ホームドラマの嫁というイメージはなくて
松山英太郎の嫁役も違和感ありありだったが。


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松山英太郎の嫁というと「時間ですよ」の松原智恵子が
一番ピッタリだったなぁ。
もっとも「時間ですよ」の芙美も開始すぐに
大空眞弓から松原智恵子へ交代したんだが。


松山英太郎は「おさな妻」ではあの
黒柳徹子が嫁になっていてその異色な組み合わせにビックリした!

確か1970年くらいのドラマなのに黒柳徹子のしゃべりが
劇中でも今と全く同じで変わらなさっぷりにも面食らったが。





他にも病院関係やらテーマ曲を歌っている佐良直美も三三子の友達の
典子として出ている。
のりことよむが、愛称はテンコ。


20161123_10.jpg


後に市丸民三(児玉清)と結婚するんだが
児玉清の妻に佐良直美って似合わない。


しかし佐良直美は若い!
お肌がツヤツヤでうらやましいわ。


20161123_11.jpg

その他、綾の務め先の編集長役で中村メイコが出てたりする。


こんな芸達者な役者そろいの中にあって
「気になる嫁さん」同様、三三子の恋人公一役の
関口守の棒っぷりが際立ち見るものを凍り付かせているのだ!

20161123_9.jpg



しゃべっても棒、台詞がなくても棒と
その棒っぷりがハンパないっ!


どうしてもついついヘンなものに目が行ってしまう私にとって
関口守の一挙手一投足に気がいってしまうのは言うまでもない。

その流れの壊しっぷりこそが、私がこのドラマの見どころにしている
ひとつであると言っても良い。




そんな楽しみも23日の最終回をもって終わりとなった。

本日より「ありがとう」の第3シリーズが放送される。

第2シリーズは面白かったがこちらはどうか?

しばらくは見る予定である。

                         
                                  
        

関口宏の弟、関口守(佐野守)「肝っ玉かあさん」であの演技を再び見ることになった

category - ライフスタイル
2016/ 10/ 29
                 
我が家ではよくBS12トゥエルビを見ています。
BSを見れる環境であれば無料で見られるチャンネル。

「ありがとう」シリーズや、「女と味噌汁」など
自分が知っていた番組も初めて知った番組も
楽しく見させてもらっている。

最近つけっぱなしにしてよくみているのが
京塚昌子主演のホームドラマ「肝っ玉かあさん」だ。



201610肝っ玉かあさん_1

そこになんと関口守が出ていたのだ!

肝っ玉かあさん

昔なつかしの昭和のホームドラマ。
京塚昌子演じるそば屋「大正庵」のおかみが主人公。

関口守

京塚昌子の娘・沢田正美のボーイフレンド役の
田中公一として関口守が出ている。

関口守(のちに佐野守と改名)は関口宏の弟。
関口宏というと妻は西田佐知子、息子は関口知宏、
そして、父親は昭和のスター佐野周二という芸能一家だ。

佐野周二

関口宏と関口守の父、松竹の二枚目スター佐野周二(本名:関口正三郎)。

この関口守(佐野守)の姿を私が最後に確認したのは
1983年放送の土曜ワイド劇場「天使と悪魔の美女」だ。
ここで鰐淵晴子の助手として出演していた。


そんな芸能一家の一員である関口守なのに
今現在どのような生活を送っているのかについては
一切情報がない状態。

関口宏の口から弟のことについて語られたこともないようで
未だに謎めいた兄弟関係なのだ。

同じ芸能一家の田村三兄弟(田村高廣、田村正和、田村亮)は
次男の田村俊磨が実業家で俳優ではないものの
あるテレビ番組で高廣の存命中に4人揃って出演していて
彼らの父である二枚目スターの阪東妻三郎の想い出を語っていた。


しかしながら関口兄弟では弟がたとえ一時であれ
そこそこ俳優としてテレビに出ていたにもかかわらず
そのようなことは一切なく関口守がテレビから姿を消した後は
どうなったかの情報が全くない。


そんな謎めいた関口守なのだが
彼の演技がこれまたスゴイのだ!

これは、私が初めて関口守を認識したテレビドラマ
「気になる嫁さん」で彼の演技を一目見てから思っていたことだが・・・


201610肝っ玉かあさん_4

とにかく演技が大根なのだ。
というか大根以前の気がする。

「肝っ玉かあさん」は派手さはないが
出演者は芸達者な役者が揃っている。

そんな中、見てはおれないくらいの大根っぷり。


私は以前気になる嫁さんでこの演技を見た時は
本当に驚いた。
「なんだ、この人!?」と一発で印象に残ってしまった。

201610肝っ玉かあさん_6

「気になる嫁さん」ではヒロイン榊原るみの恋人役。

「肝っ玉かあさん」でも主演の京塚昌子の娘
沢田正美の恋人役というように
ある程度のポジションを得ている。


そこそこ出番もあるしセリフもある。

台詞がないシーンだったらいいかというと
また台詞がない場面でもなんというか
表情がつっぱったかんじで不自然さが際立つのだ。


201610肝っ玉かあさん_5

特に、他の俳優たちの演技がしっかりしているだけに
そういうことがより際立って見える。

共演者たちも正直「やりづらいだろうな~」などと
その心の声をあれこれ想像しながら
関口守の演技を見るのが少し楽しくなってきた部分もある・笑


京塚昌子はじめ呆れただろうが
「あの佐野さんの息子だからしょうがないか」と思ったことだろう。

「肝っ玉かあさん」は流し見なので毎回しっかりとみているわけではないが
こういうひねくれた楽しみ方もあるので最後まで見る予定である。


                         
                                  
        

美女シリーズ3 死刑台の美女・江戸川乱歩の「悪魔の紋章」後編

category - ライフスタイル
2016/ 09/ 22
                 
美女シリーズ3 死刑台の美女・江戸川乱歩の「悪魔の紋章」前編の続きです。


● 死刑台の美女・江戸川乱歩の「悪魔の紋章」  1978年4月8日
原作: 江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
脚本: 宮川一郎
監督: 井上梅次
音楽: 鏑木創
出演: 天知茂、松原智恵子、伊吹吾郎、稲垣美穂子、五十嵐めぐみ、
荒井注、増田順司、かたせ梨乃ほか

悪魔の紋章

香港から帰国した明智は京子にお土産のネックレスを渡す。
京子は病身の身の上を考慮してくれ宗方と自分は体の関係がない夫婦だと打ち明け
女としての悦びを得たいと言う。


死刑台の美女

相手は知能犯で通常のやり方では川手と民子を守り切れないと判断した宗方は
ある場所に二人を匿うことにした。
宗方は明智や浪越や自らの助手にも行き先を告げず、車と電車を乗り換え
目的の宗方の知り合いの寺にふたりを匿う。



死刑台の美女16

その晩、知人からの電話で寺の住職たちは呼び出されて出かけてしまった。
川手と民子のふたりだけが残り寝ようとすると障子に三重渦状紋が浮かび上がる。


死刑台の美女17

怖くなったふたりが部屋を抜け出し墓へ行くとひとりの老婆が現れ

死刑台の美女18

ある寸劇をみせられ、大男と小男も現れた。


死刑台の美女19

それは、川手の父が山本一家を襲い夫婦を殺して財産を奪うものだった。
山本夫婦には男の子と女の子がいた。


死刑台の美女22

大男と小男こそが、山本夫婦の子ども、始と早智子だったのだ。
そして、川手と民子の墓まで用意されていた。

川手は大男に棺に押し込まれ生きたまま殺されることになる。
最後蓋をして杭を打つ前に大男はメガネとマスクをとり正体を明かす。

ここでお決まりの川手は大男を指さし「お、お前はー」

民子も大男たちに連れ去られてしまう。

翌日住職から二人がいなくなってしまったと宗方は報告を受け
浪越警部に電話する。
宗方しか知らなかった場所で二人は連れ去られ
大男と小男の知能犯ぶりに脱帽せざるを得なかった。

寺へ行くと川手庄太郎と川手民子の墓が見つかるが
和尚はそんなものは知らないと言い、掘り返してみても何も見つからなかった。

捜査で前夜近くのホテルに劇団員らしい連中が泊まり
彼らが燃やした「ある惨劇」と題された寸劇の台本の燃えカスを発見し
東京へ戻った劇団員たちに聞き込みに行く。

劇団員の証言で大男からこの劇をやるよう依頼があったことがわかった。
川手に復讐する大男と小男、山本兄妹の存在が浮かび上がってきた。


竜子が怪しいと思った浪越たちは竜子の元へ行こうとしているところ
切断された三重渦状紋をもった指が発見された。
先日浪越が調べた時は竜子の指には三重渦状紋はなかったはずだが。

一方、竜子は指を怪我して寝込んでいた。
そこへ須藤が現れる。

浪越たちは竜子の家に到着すると
お手伝いは竜子は怪我をして寝ているという。
部屋へ踏み込むと指を切断して包帯を巻いた竜子が死んでいた。


やはり三重渦状紋の持ち主は竜子だったのか?
別の場所では屋上から男が飛び降り自殺をした。
所持品は大男の特徴とぴったりだ。
竜子のお手伝いの証言でそれが恋人の須藤であったことが判明した。

須藤は遺書を書いており、自分が山本始であり川手に復讐をしたこと
北園竜子は山本早智子といって自分の妹である。
妹に捜査の手が迫り妹は自殺をした。
川手一家への復讐を遂げたことで自分もあの世へいって
二人で祝杯をあげる。
山本始の署名入りの遺書。

やはり須藤=山本始が大男であり小男は北園竜子=山本早智子で
山本兄妹が犯人だということか。

川手と民子も行方が知れず、きっともう殺されているのだろう。
ここで名探偵明智小五郎と宗方隆一郎が意見を戦わせる。

宗方はもうどこかで川手と民子は殺されているのだといい
川手の死体は例の寺の無縁納骨堂にあるのではないかと推理する。
明智はあれほどの知能犯が復讐劇を最後まで見届けず死ぬのはおかしいという。

再び寺を訪れ無縁納骨堂を開けると和尚も知らない棺があった。
この棺の中に川手の死体があれば宗方が勝ち
なければ明智が勝つ。

死刑台の美女23


棺を開くとそこには何もなかった。
浪越の部下は川手は他の場所で見つかり、明日には意識を取り戻すと言い
病院へ収容されたと報告する。

深夜、川手の病室にあの大男が現れ眠っている川手をメッタ刺しにする。
しかし、それは川手ではなく人形だった。

大男が引き上げて車に乗ろうとするがトランクには文代が隠れていた。
生存していた川手の命を狙い大男が現れると思った明智は文代を待機させていたが
知能犯の大男もそこを読んでいてトランクに隠れていた文代を拉致する。


文代がついた場所は処刑室で、既に民子がベッドに括り付けられ
大きな刃がだんだんに民子に迫ってきて真っ二つにされそうになっていた。
文代も貼り付けられる。

死刑台の美女24


部屋の中には小男もいる。
知能犯の大男と小男は生きていたのだ。
自殺した男と北園竜子は大男と小男でなかったようだ。


磔られた文代も両足がどんどん開き足が引き裂かれそうになる
悲鳴を上げながら気絶する文代。

と、そこへピンポーンとチャイムが鳴った。


こちらは宗方邸。
車いすで京子が訪問者がチャイムを鳴らしたため玄関のドアを開ける。
そこには浪越警部の姿があった。
宗方が呼び出されるも、用事があるからと話もそこそこに
そそくさと追い返されてしまう。


一方、例の処刑室では席をはずしていた大男と小男が帰ってきた。
再び処刑マシンのスイッチを入れ文代と民子のピンチが迫る。
民子はあの大きな刃で真っ二つにされ、文代も足が引き裂かれて
体から足が離れ飛んでしまった。


父と母の復讐をすべてやりとげた大男は満足するが
そこへ笑い声が響き飛び降り自殺したはずの須藤が現れる。

死刑台の美女25

しかし、須藤は全てを見抜いた明智の変装だった。

本日のぺりぺりタイム。

死刑台の美女26

コートを脱ぎ、帽子を取り

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口ひげとサングラスを取りセンセの登場。

死刑台の美女32

シャツ、ネクタイ、上着とどれも水玉で決めている!

救い出した川手と先ほど浪越警部の来訪時に
文代と民子もマネキンにすりかえており
文代と民子も姿を現す。

死刑台の美女28

自分たちの正体を見破られた大男はいよいよ正体を明かす。

死刑台の美女29

変装を解くと

死刑台の美女30

宗方博士だった。
宗方隆一郎こそ山本始だった。


死刑台の美女31

側にいた小男も変装を解き京子が姿を現す。
宗方の妻京子は山本始の実の妹早智子だったのだ。

宗方は30年前からこの復讐をすべく用意していた。

香港への出張依頼も名探偵の明智が邪魔だったからだ。

須藤に扮して北園竜子に近づいたが竜子が三重渦状紋という
特殊な指紋を持つことでそれをも利用したのだ。
宗方にとっては竜子もまた憎い川手の血をひく人間だった。

自殺した須藤は宗方が浮浪者を身代わりにして殺したものだった。

この復讐に.全てを懸けていた宗方は
死も覚悟しており最後の仕掛けのスイッチを押し
全員死亡を図るがその前に拳銃で明智を殺そうとした。

部屋に銃声が。

それは、明智に恋心を抱いていた京子が宗方に向けて発砲したものだった。
宗方が死ぬと京子は拳銃を自分に向けて放つ。

死刑台の美女33

京子の命が消えるとき、明智からもらったネックレスもバラバラになになりその役目を終えた。


いやぁ、気持ちが悪いのは実の兄妹が夫婦として長い間ふるまっていたこと。
京子も最後こそ早智子に戻って「兄さん」と言っていたが
それまで「あなた」なんて呼んでてやっぱり気持ち悪い。

宗方は復讐を30年思い続けていたと言っていたので、互いに思春期を迎え他の
異性に恋することもあっただろうにその思いも無視して復讐に身を投じたということか。


すさまじい。

しかも、その間医学での功績もあげあれだけの財産も築き上げるという
常人ではなかなかできない成功ぶりもみせている。


そして大男→宗方への変身の素早い着脱。

最後もチャイムで大男→宗方になり
浪越が帰ると宗方→大男へと
今更宗方のまんまで処刑を続ければいいじゃないかと思うが
香港への出張を依頼した時に明智に話していた
宗方の犯罪美学それがこれを許さなかったのであろう。

歩ける京子が長年車いす生活したのも宗方の犯罪美学を
貫くための演出として必要だったのか。


まぁ素早いと言えば浪越が宗方のところへ訪れたわずかな時間で
縛られていた二人の女の縄をほどきマネキンに入れ替え救出した
明智の仕事ぶりもあげられよう。

マヌケなところは、これほどまでに用意周到な宗方なのに
病室にいる川手の顔も確かめずナイフで刺しまくって殺したと思ったところ。
ましてや自分の後をつけてくる文代が車のトランクの中にいることも見破っていたのに。


このドラマを見た後には「大男と小男」という言葉がしばらく耳を離れないのだ。





                         
                                  
        

美女シリーズ3 死刑台の美女・江戸川乱歩の「悪魔の紋章」前編

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2016/ 09/ 21
                 
● 死刑台の美女・江戸川乱歩の「悪魔の紋章」  1978年4月8日
原作: 江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
脚本: 宮川一郎
監督: 井上梅次
音楽: 鏑木創
出演: 天知茂、松原智恵子、伊吹吾郎、稲垣美穂子、五十嵐めぐみ、
荒井注、増田順司、かたせ梨乃ほか


死刑台の美女1

シリーズ5作目「死刑台の美女」である。
今回のオープニング曲の私のイメージは ”紙芝居” ”むかし話”で
これは劇中にあった寸劇が影響しているのかもしれない。
実際オープニングで寸劇のシーンも出てきてるし。


そして、例の悲しい曲が流れ、車いすの車輪が映る。
明智はその主が部屋に入ってくるのを待っている。


死刑台の美女2

『この女性を見た時、私は宗方博士の依頼を断り切れないと直感した。』

・・・というセンセの心の声と共にひとりの薄幸そうな女性が現れた。


死刑台の美女3

それは医学博士であり犯罪研究家の宗方隆一郎(伊吹吾郎)の妻京子(松原智恵子)だった。


死刑台の美女4

明智は妻の病が思わしくないことで宗方の代わりに
香港で行われる「世界犯罪学会」への出席を依頼されていたのだ。
京子からそのことを問われ明智は出席を了承する。

花が好きな京子は部屋に沢山の生花を飾っているが
その花びらが数枚ひらひらと舞い落ちた。
それを細い指でそっと拾い上げる京子。
京子の儚げな命と、花の命の短さが重なるようだ。


本日のセンセのファッション。

宗方邸を訪れるとあって白の上着に鶯色のシャツの胸元を少しはだけ
金のネックレスをつけいつもとは違うオシャレをしている。

白に鶯色というセンスがなかなかシブイではないか。
それに、ネックレスである。
学会への出席の依頼とはいえ、半分は京子とのデートを楽しんでいる気分か。


死刑台の美女5

そこへガウンから着替えた宗方が入ってきた。

夫のいる前でその妻に堂々と恋心を抱くセンセ。
文代の「先生はホント美人には弱いんだからぁ~」って台詞が頭に浮かぶ。
センセの照れを含んだ笑みもなお更そう思わせる。


宗方は明智に自分のコレクションの数々を披露する。


死刑台の美女6

入れ墨をした人間の皮が飾られていたり、昔の日本の拷問絵図があったり


死刑台の美女7

ギロチン台や石抱き責め用の石など拷問、処刑の器具などが所狭しと置かれていた。

私も大昔そのあたりの本を図書館で借りて読んだりして、うちにある名和弓雄の
「日本の拷問と処刑史」を懐かしくなって今手に取ってしまった。


さて、場面は変わって川手庄太郎(増田順司)の屋敷が映る。

死刑台の美女8

アナログのラジカセが古い!
そして、流れた曲が「UFO~!」
ピンクレディの「UFO」だった。

川手の部屋では長女の民子(かたせ梨乃)と次女のハル子と三女の雪子とお手伝いもいた。

娘がUFOのリズムに乗っていると、電話が鳴る。
実はこのところ川手の家には見知らぬ男から脅迫の電話がかかってきていたのだ。


死刑台の美女9

ハル子はラジカセを電話にセットして川手が電話に出てみると
果たしてそれは例の男からの脅迫電話だった。
男は川手に復讐すると言い復讐劇は4幕あり、若い順に雪子、ハル子、民子、
そして川手の順で行い近々その1幕が開けるという。

ハル子の機転のおかげで録音したテープを警察へ持ち込む川手。
浪越警部は明智にこの件を依頼するが、明智は生憎香港へ出張が決まっており
代わりにこの電話の件は宗方博士に依頼することにした。

明智からの紹介で快く引き受けた宗方だったが
雪子は黒メガネマスクの男に連れ去られてしまう。

パトカーの前をマネキンを積んだトラックが走っていたが荷台から1体のマネキンが落ち
危うく轢いてしまいそうになり車を止める。
落ちてきたのはマネキンではなく裸の雪子だった。
そして、彼女の頬にはスタンプのように指紋が押されていた。
宗方はそれが「三重渦状紋」だという。
一つの指紋に三つの渦をもつ特殊な指紋。

浪越はマネキン工場を疑ったがいつものように見当違いで
マネキンを積んだトラックの運転手が休憩を取っている時
黒い帽子にメガネとマスクの大男と小男がうろついていたということで
大男小男の存在が浮かび上がる。


雪子の葬儀に川手の腹違いの妹と名乗るお花の師匠をしている
北園竜子(稲垣美穂子)が現れ亡くなった川手の父の財産の半分は権利があるので
分け前をよこせと要求する。
娘たちは竜子が犯人だと疑うが。
帰宅した竜子の元を最近できた恋人の須藤という男が訪れる。


ある夜、ハル子は黒帽子にメガネとマスクの不審な男を発見し追跡するが・・・


翌日女の死体が発見される。

死刑台の美女10

女の死体があるという通報を受けて警察も野次馬も走る走る!
電柱の「エレクトーン教室」の広告が時代を感じさせる。


ハル子の死体は無残にもヌードショーの看板に裸で飾られていた。
警官はハル子の乳房に三重渦状紋の指紋を発見する。


死刑台の美女12

娘たちの遺品を見てるのが辛くなった川手はそれらを焼いて処分するといい荷物をまとめる。
衣装ケースがまた古い。
ひとつは籠みたいになっている、通気性は良さそうだが。


その日川手家へピアノが運ばれてきたが、運搬の為音は出なくしてあり
調律は明日くるのだという。

娘が二人殺され浪越警部以下警察と宗方、文代が寝ずに川手たちの警備にあたる。

翌朝民子の姿がないことに気づく。
犯人はピアノに隠れていて、民子を連れ去った。
しかし、部屋や家の周りは宗方たちが見張っており
不審人物の出入りはなかった。
文代は遺品の荷物の中に民子と犯人がまぎれて
川手邸を出ていったのだと気づく。
あわてて荷物を焼いている広場に行くと
これからまさに段ボール入れられた民子が焼かれそうになるところだった。

間一髪でこれを救出した。

宗方たちの捜査が進むにつれ小男は香水の匂いをさせていたので
もしかしたら女なのかもしれないことに気づき始めた。
宗方の調査でも竜子に最近恋人が出来たことを掴んでおり
大男が恋人、小男が竜子の変装ではないかと思い始めてきた。


浪越警部が部下と文代と一緒に竜子の留守宅に行くと
不審な人物がいて格闘になる。
それは香港から帰国したばかりの明智だった。


死刑台の美女20

この暗闇の格闘のシーンでは不審人物(明智)と闘う浪越を
援護しようとトレー(盆)で不審者の頭を叩こうとしたところ
誤って浪越の頭を叩いてしまうというまるでコントのようだった。

死刑台の美女21

不審者が明智と知って椅子に座ろうとしたところ竜子の飼っている
黒猫がいて踏み潰しそうになり「ニャー!」と鳴かれご覧のリアクション。

血なまぐさい事件が続く乱歩作品で、荒井注が一種の
清涼剤のような役割をしててそのバランスがとてもいいのだ。

ニヒルなセンセとの掛け合いはもちろんのこと
文代とのやり取りでもお互いやったりやられたりで
こういうのが自然に演じられているので楽しめる。

死刑台の美女13



竜子が帰宅したところで、浪越は水をくれと言い
グラスについた竜子の指紋をその場で調べさせるが
三重渦状紋のある指紋は発見できなかった。

明智たちがいなくなると竜子は指からテープを剥がす。
そこに現れたのはあの三重渦状紋だった。
そして、突然きまぐれに姿を現す竜子の恋人須藤。

竜子は本当は財産なんかどうでもよく、恋人と一緒になりたいというのが本心なのだが。
あれあれ、遺産を要求してると思っていたのにここは男が絡んでいたのか。


竜子はこの三重渦状紋が忌まわしくてたまらない。
切り取ってしまったほうがいいのだろうか・・・?


美女シリーズ3 死刑台の美女・江戸川乱歩の「悪魔の紋章」後編へ続く