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展覧会レポート昭和のドラマ昔の土曜ワイド劇場懐かし邦画

美術・展覧会レポート

        

「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」@国立西洋美術館と常設展 日時指定入場での混雑状況など

category - 美術・展覧会レポート
2020/ 07/ 25
                 
新型コロナウイルスの影響で延期になっていた「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」が
国立西洋美術館で始まりました。


当初は3月3日~6月14日の予定で「もしかしたらこのまま中止になるかも!?」という不安もありましたが
東京も5月25日の緊急事態宣言解除され、HPをチェックしたら会期が変更となっていることを知って一安心。


ロンドン・ナショナル・ギャラリー展@国立西洋美術館


新しい会期は6月18日~10月18日となりコロナ以前の自由な鑑賞方法とは違い規制が入っています。


6月18日~6月21日は「前売券・招待券」限定で、前売券および招待券を持っている方と
無料観覧対象の方のみの入場。
6月23日からは日時指定入場となり事前に入場日時が指定されたチケットを買う必要があります。
従って当日券の販売がありません!


私は「前売券・招待券」に該当するため6月18日から21日にいくつもりでしたが
初日の18日に公式のツイッターで状況を伺っていると13時半位までには整理券の配布が終了したらしい。
ということは、午前中早めに行っていないと整理券をもらえないor入場規制で美術館に入れない可能性が高そう。


そう考えて6月18日~21日までに行くことを諦めて、18日に日時指定券200円を購入することに。
これにより入場日時が指定されたチケットがなくて、「前売券・招待券」しか持っていなくても
指定された時間内なら確実に入場することが出来ます。


しかし、18日の昼過ぎにはもう直近の週末のいい時間帯は全て売り切れ状態で
なんとか7月5日日曜日の12:30~13:00を購入。


ということで、7月5日にロンドン・ナショナル・ギャラリー展へ行ってきました。
入口では当日券を求めるカップルに係員が当日券はなく
プレイガイドなどで予めチケットを購入下さいとお断りしている姿が見られた。



ロンドン・ナショナル・ギャラリー展@国立西洋美術館


ですので普段はチケットを販売しているここも人がいませんでした。
常設展だけっていうチケットは売っているんでしょうが買う人は少ないんでしょうね。



日時指定券を購入していましたし、待機列もなかったのですんなりと会場へ。
入口で手指の殺菌を行い入場。


ロンドン・ナショナル・ギャラリー展@国立西洋美術館

地下の入口付近も人が少ない。


ロンドン・ナショナル・ギャラリー展@国立西洋美術館

階段を降りてすぐのところに撮影スペースがあります。



収蔵品をまとめて海外に出すことがないロンドン・ナショナル・ギャラリー。
今回行われた「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」は”世界初開催”と注目を集めていた。


コロナ騒ぎがなく通常通りに開催されていたらかなりの混雑が予想されていたところだけど
会場内の混雑緩和のために日時指定が導入されたおかげで混雑もなくスムーズに鑑賞出来た。
それでも日曜日なのである程度の混みは覚悟していたんですが予想よりもかなり空いている。


看板で使われていたのがゴッホの「ひまわり」。


フィンセント・ファン・ゴッホ ≪ひまわり≫ 

フィンセント・ファン・ゴッホ ≪ひまわり≫   1888年 


ゴッホは「ひまわり」の絵をいくつも描いていますが、こちらは4点目の作品にあたり
ゴッホがゴーギャンと共同生活を送ろうとした時に、寝室に飾るのにふさわしいと認め
花瓶にサインを入れています。
ひまわりの絵でサインがある2点のうちの1点。


これを元にして描いた「ひまわり」は、SOMPO美術館(東郷青児記念館損保ジャパン日本興亜美術館)が収蔵。
いつも公開されていたので行くたびに鑑賞してました。



ティツィアーノ・ヴェチェッリオ  ≪ノリ・メ・タンゲレ≫

ティツィアーノ・ヴェチェッリオ  ≪ノリ・メ・タンゲレ≫   1514年頃


キリストとマグダラのマリアを描いたもの。
ティツィアーノの柔らかくて豊かな筆致が印象的な作品。



ディエゴ・ベラスケス  ≪マルタとマリアの家のキリスト≫

ディエゴ・ベラスケス  ≪マルタとマリアの家のキリスト≫   1618年頃



ベラスケスと同じく宮廷画家のゴヤは「ウェリントン公爵」の肖像画が展示されてしました。




カナレット  ≪ヴェネツィア:大運河のレガッタ≫

カナレット(本名ジョヴァンニ・アントニオ・カナル)  ≪ヴェネツィア:大運河のレガッタ≫  1735年頃

遠近法の正確さで知られる風景画家のカナレット。
建物の向こうに見える雲に生命力を感じた。




ピエール=オーギュスト・ルノワール≪劇場にて(初めてのお出かけ≫

ピエール=オーギュスト・ルノワール  ≪劇場にて(初めてのお出かけ≫  1876-77年


去年、コートールド美術館展で見た「桟敷席」を思い出しました。
こちらは女性が正面から描かれてはおらず、被写体と一緒になって自分も席に座っているような気分にさせられる。


他にもフェルメールやレンブラント、ターナー、モネなど全61点がロンドン・ナショナル・ギャラリー所蔵で日本初公開。


当初予定していた開催日前にコロナ騒ぎが始まり、まもなく美術館もほとんどが休館に追い込まれた。
そんな状況から一時は開催中止かと思いましたが、よくぞ会期を変更して開催してくれた!
もうひとつすでにチケットを買っていた「ボストン美術館展」は中止が発表されただけに嬉しかった。



おまけに日時指定で入場となりその数もきちんと管理されているようで
混みあうことがなくとても空いていて余裕をもって鑑賞することが出来ます。


さて、今後の美術館巡りですがコロナ以前はかなり行く予定で計画していましたが
自粛期間中に美術展だけでなくいろいろと心境に変化があって行くものを絞ろうと思っています。
そのため、これまでのようにこのカテゴリーもトントンと更新することが少なくなるかなと。



ということで、次回はいつ西洋美術館を訪れるかわからないのでこの機会に常設展にも行ってきました。


前回に引き続き、今回も内藤コレクション展が開催されていた。

国立西洋美術館 常設展


そして、常設展の作品なのですがこれまで何回か紹介しているので目ぼしいものは既に書いたと記憶しています。

そんな中、私の好きなロセッティの作品を見つけたのでこちらだけ載せてみる。



ダンテ・ガブリエル・ロセッティ 「夜明の目覚め」


ダンテ・ガブリエル・ロセッティ   ≪夜明けの目覚め≫  1877-78年


一応「新収蔵作品」というプレートが掛かっていましたが、いつ頃手に入れたのだろうか。
これまでロセッティというと「愛の杯」しか見たことがなかったのですが
「新収蔵作品」というプレートは数年前のものでも平気でかかっているので気になっています。




            
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「ルネ・ラリック展」@東京都庭園美術館 ラリックが装飾プロジェクトに参加した旧朝香宮廷で美の世界を堪能

category - 美術・展覧会レポート
2020/ 02/ 26
                 
「もうひとつの歌川派展」を見た後は、白金台の方まで足をのばし
東京都庭園美術館で行われている「北澤美術館所蔵
ルネ・ラリック アール・デコのガラス モダン・エレガンスの美」という
展覧会を見に行ってきました。


「北澤美術館所蔵 ルネ・ラリック アール・デコのガラス モダン・エレガンスの美」



この日は、晴れているものの春一番が吹き荒れているといったかんじで
午前中に美容院でヘアカット&トリートメントしてもらったばかりの髪が
強風で乱れまくってしまった。


さて、宝飾デザイナーとしてアール・ヌーヴォー時代に活躍をし、
その後、日常生活に普及していたガラスを素材とした作品を次々と世に送り出し
アール・デコ流行の一翼を担ったラリック。



東京都庭園美術館 ラリック展



工芸品の素材としては加工がしやすいこともあり繊細なデザイン、
優美さを感じられる曲線で表わされた作品はすごくエレガントで気品が溢れている。


ルネ・ラリック展 東京都庭園美術館



展示品は長野県にある北澤美術館から出品されており約200点を公開。
それに加えて全作品が撮影可能というのも嬉しい。


ルネ・ラリック展 東京都庭園美術館



ということで、私がつらつらと書くよりも単純に作品を紹介することとします。
これだけあると、正直何をピックアップしようか迷ってしまう。



東京都庭園美術館は本館、新館に渡って展示品が飾られていますが
第1章が本館の1~2階に、第2章が新館となっていました。




ルネ・ラリック ≪テーブルセンターピース《三羽の孔雀》≫

ルネ・ラリック ≪テーブル・センターピース《三羽の孔雀》≫  1920年


18~19世紀にかけて貴族のブルジョワのディナーテーブルを飾ったセンターピースの”シュルトゥ”。
光源はブロンズ台の中に仕込まれていてガラスを通して光が広がっていく。

3羽の孔雀はわずか2cm足らずのプレートの中に装飾されている。
大胆な構図と孔雀のうねりから、とても2cm足らずの世界の中の出来事とは思えないですよね。


こちらはフロスト加工の”サチネ”で制作。

フッ化水素と硫酸の混合液に徐冷後のガラスを浸して
表面を曇らせてフロスト仕上げにする工法を”サチネ”と呼びます。



ルネ・ラリック 「電動置時計《二人の人物》」

ルネ・ラリック ≪電動置時計《二人の人物》≫  1926年


薄暗い室内に神々しく光る時計がとても神秘的。
衣から透けて見える足の動きも繊細に作られていますね。
3羽の孔雀よりも光源が抑えられ、光の拡散が強くなく柔らかい。


サチネで作られているのがすぐにわかるのではないでしょうか。



ルネ・ラリック 「電動置時計《昼と夜》」


ルネ・ラリック ≪電動置時計《昼と夜》≫  1926年

昼を現す男性の像は薄く、逆に夜を現す女性の像は裏側を盛り上げることによって
光を遮り明暗を出している。
西洋では神が住む世界は永遠とされ、時に支配された地上では
若さも富ももろく消え去る現生を男女の姿で表現する習慣があるという。


時計には当時のフランスとしては珍しい電気式のムーブメントが仕込まれている。



ルネ・ラリック ≪花瓶《ベルクール》≫

ルネ・ラリック ≪花瓶《ベルクール》≫  1927年


型吹きした本体の肩の部分にプレス成型で別に作られた鳥のモチーフを着けて装飾。
フランスの都市、リヨンの中心にある広場の名前がベルクールといい
噴水に集まる鳥の姿を彷彿とさせている。



ルネ・ラリック ≪ポルトーワイングラス・セット《ニッポン》≫

ルネ・ラリック ≪ポルトーワイングラス・セット《ニッポン》≫  1930年


ラリックは一度も日本を訪れたことがありませんでしたが
1930年代に朝香宮廷の玄関ホールの扉などの制作を手掛けていました。


旧朝香宮廷は現在、この美術展が行われた東京都庭園美術館として使われている。

東京都庭園美術館 外観

(東京都庭園美術館 外観:本館)


東京都庭園美術館 ラリック展

(東京都庭園美術館 天井)



ラリックの天井灯が飾られた大食堂では食卓を彩ったグラスなどのアイテムが
多数展示されています。


「北澤美術館所蔵 ルネ・ラリック アール・デコのガラス モダン・エレガンスの美」


その頃、作られたグラス・セットには「ニッポン」や「トウキョウ」というシリーズがありました。


ルネ・ラリック ≪グラス・セット《トウキョウ》≫

ルネ・ラリック ≪グラス・セット《トウキョウ》≫  1930年


ラリックが朝香宮廷の装飾プロジェクトに参加したことが命名の由来となっています。




ルネ・ラリック ≪大型常夜灯《インコ》≫

ルネ・ラリック ≪大型常夜灯《インコ》≫  1920年

こちら違うカメラで撮影したら別のように印象が違って写っていました。
エレガントさを伝えるために温かみが感じられる方を採用。
もう一方は、非常にクリアで作品そのものがキレイに写ってはいるんですけどね。


「ティアラ形」と呼ばれる香水瓶を作るときのもので、瓶ではなく栓が主役。

インコやオウムは16世紀の大航海時代以降に海を渡り
ヨーロッパの貴族の間では異国情緒あふれる生き物として愛されたそうです。




1900年のパリ万博以前から、ガラス工芸への転向を目論んでいたラリック。
製造数をあげることでコストを下げることを考えます。

そんな時、出会ったのが香水商・フランソワ・コティ。
ラリックは香りの魅力を視覚で伝える手段として斬新なデザインの香水瓶を制作。


ルネ・ラリック ≪香水テスターケース《コティの香水》≫

ルネ・ラリック ≪香水テスターケース《コティの香水》≫  1912年


コティ社からの大量注文を受注することによってガラスの量産に踏み切ることが出来ました。


ルネ・ラリック ≪香水瓶《二人の人物、小像のある栓》≫ 

ルネ・ラリック ≪香水瓶《二人の人物、小像のある栓》≫  1912年


1912年に特許を取得した「型吹きプレス同時成形法」による香水瓶。


ルネ・ラリック  香水瓶

小さな香水瓶に細かい装飾が凝らされており、ラリックの技術の高さがうかがわれる。



ルネ・ラリック ≪香水瓶《ウォルト社》≫

ルネ・ラリック ≪香水瓶《真夜中》ウォルト社 大、中、小≫  1924年


オートクチュール香水の草分け的存在であるウォルト社で発売された香水の瓶。
約2年前、渋谷区の松濤美術館に行った時も展示されていたもので
チラシや看板にも使用されとても印象に残っていました。



ルネ・ラリック ≪カーマスコット《勝利の女神》≫ 

ルネ・ラリック ≪カーマスコット《勝利の女神》≫  1928年


自動車のシンボル像として人気を呼んだカーマスコット。



ルネ・ラリック カーマスコット



1920~30年代頃は、まだ自動車が贅沢品で広く普及していなかった。
オーナーたちは自動車の鼻先に象徴的なオーナメントを飾って個性を競い合っていたという。


ルネ・ラリック カーマスコット


ラリックはこれをガラスでつくると電球とカラーフィルターを仕込んで輝く魔法のオブジェに仕上げた。



ルネ・ラリック ≪カーマスコット《スピード》≫ 

ルネ・ラリック ≪カーマスコット《スピード》≫  1929年

透明:左  オパルセント:右


また、ラリックの奇抜な発想による以下の作品も。


ルネ・ラリック ≪花瓶《クリュニー》≫  


ルネ・ラリック ≪花瓶《クリュニー》≫   1925年


ルネ・ラリック ≪装飾パネル《魚の噴水》≫

ルネ・ラリック ≪装飾パネル《魚の噴水》≫  1935年



さて、鑑賞を終えて美術館を出ようとするとポツリポツリと雨が降り出してきた。
白金台、目黒と二駅利用出来ますが、少し休憩してから帰りたかったので目黒駅に行くことに。


ここから目黒に行く間までにはカフェやレストランがあるのですがどこも広々として
落ち着けるのが気に入っています。


この日は、サンマルクカフェに入りましたが混雑していたものの奥のテーブル席が空いていて
パソコンは持ってきていなかったのですがスマホで作業を済ませてから帰りました。


「ラリック展」の方は4月7日まで行われています。

ラリックの作品がバラエティ豊かに選ばれていてとても良い展覧会だと思いますので
興味のある方は是非足を運んでみて下さい。







                         
                                  
        

「もうひとつの歌川派?!」@弥生美術館と「はいからモダン袴スタイル展」@竹久夢二美術館

category - 美術・展覧会レポート
2020/ 02/ 23
                 
昨日は弥生美術館で「もうひとつの歌川派?!国芳 芳年 年英 英朋 朋世
浮世絵から挿絵へ……歌川派を継承した誇り高き絵師たち」という
展覧会を見て来ました。
 


「もうひとつの歌川派?!」@弥生美術館


まずは、チケット売り場でこの日(2020年2月22日土曜日)に行われる予定だった
ギャラリートークが新型コロナウィルスの影響により中止になったと知らされる。
私はこの後に美術館をはしごする予定でギャラリートークはもともと見るつもりがなかったのですが
こんなところにも影響が出るんですね。



さて、今回の美術展ですが歌川豊春からはじまった「歌川派」は
豊春から豊国へ、国芳から芳年へと枝分かれ。
その後は年方、清方、深水へと続きますが、展覧会ではよく知られている年方~ではなく
年英、英朋、朋世の方の系譜が紹介されています。


なんでもそちらは前者に比べてあまりスポットがあたることがないもので
このまま忘れ去られるには惜しいということで企画されたようです。


タイトル通りまずは「武者絵の国芳」からスタートし「血みどろ絵」の芳年へ。

その中に、戦争の絵があったのですが敵の首を切り落とし
刀を口の中に突っ込んで持ち上げているんですがなんともおぞましい。


切り落とした首を証拠に、確かに敵を仕留めたぞというアピールですね。



そして、今回のお目当てである年英 英朋 朋世をじっくり拝見させてもらう。


右田年英ですが、写真見ると今でも普通に居そうな爽やかな好青年で
なかなか端正な顔立ち。


朝日新聞に掲載されている小説の挿絵などを担当。
確かお孫さんを描いた絵も展示されていて温厚で家庭人としても良い人だったというのもうなづける。
多くの弟子を抱えて賑やかしく生活していたというのも写真での印象とピッタリマッチする。


鰭崎英朋はその生い立ちが複雑で興味津々でした。
英朋が生まれたとき母の鰭崎ラクは16歳で父の方は不明。
つまりは「未婚の母」ということで、英朋はラクの父母(つまり英朋の祖父母)に託され
ラクはそののちに嫁いだということだ。


鰭崎という名は珍しく、英朋は自分が有名になって世に出れば
いつか父が名乗りを上げてくるのではないかと晩年まで期待してたようですが
それは叶わないままこの世を去った。

なんだか切ない話ですね。



そういう環境の下で育ったからでしょうか、
英朋は「丸顔だったら目が大きく唇が厚く、面長だったら目は鋭く…」というように
確固たる女性観があり、それらの特徴が絵にも表現されています。



そして、英朋の弟子の神保朋世。
こちらは「銭形平次捕物控」の挿絵が紹介されていましたが
中でも「大きい女」やあごに特徴のある八五郎の絵が目を引かれます。

英朋も八五郎は楽しんで書いているというコメントもありました。


ここまでは弥生美術館の1~2階で、3階は高畠華宵のコーナー。
今回はファッションスタイルがテーマで「断髪」のところが面白かった。


断髪は和服には合わないとされながらも、いつの時代もそれを逆手に取る人はいるわけで
和服に断髪で正統派ではないスタイルも紹介されていました。


続いては通路で繋がっている竹久夢二美術館へ。


こちらはその名の通り、竹久夢二の作品を展示している美術館。

はいからモダン袴スタイル展 「女袴」の近代、そして現代と題し
袴がテーマとなっています。


夢二が書く袴の絵だけでなく、袴姿が日常だった時代の
女性たちの袴スタイルも写真で展示されていた。


雑誌(?)などに掲載されていた袴の広告もまたレトロ感満載でいい。

一口に袴といってもイロイロあるもんで、時代が進んでいくと
袴には見えない袴も登場する。
程よいボリューム感があるスカートといった感じでなかなかオシャレだ。


竹久夢二といえば他万喜と結婚している間に彦乃と恋愛関係になるが
彼女は若くして死んでしまい夢二の最愛の人となった。
その彦乃の催し物(のようなもの)が行われるようですね。

これまで彦乃の写真を見て美人と思ったことはないけれど
そこにあった彦乃の写真はすごく美しかった!


こちらは出口を出たところに撮影コーナーが設けられている。 


「はいからモダン袴スタイル展」@竹久夢二美術館


出口の扉を出てすぐのかなり狭い場所なので圧迫感があるが
ちょっとした庭が眺められることで窮屈感が少し和らげられていた。


弥生美術館、竹久夢二美術館は一枚のチケットで両方見ることが出来ます。


ここはレストランもあり、カレーがすごくおいしそう。


もし、今度来ることがあったらお昼ご飯はここで食べてみようかなと思っています。





                         
                                  
        

「ハマスホイとデンマーク絵画」@東京都美術館 週末の混雑状況など

category - 美術・展覧会レポート
2020/ 02/ 16
                 
日曜日の午前中に平成館で出雲と大和展を見終わった後は
近くにある東京都美術館でハマスホイとデンマーク絵画展を見て来ました。



「ハマスホイとデンマーク絵画」@東京都美術館




この展覧会を配布されているチラシで知ったのがおととし。
その時は、まだまだ先だなんて思っていたのがもう行くことになるとは…。


私がヴィルヘルム・ハンマースホイというデンマーク画家の存在を知ったのが
2008年に国立西洋美術館で行われた「ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情」という
ハンマースホイの回顧展でした。


この時、初めてハンマースホイの絵を見た私は衝撃を受けました。
といっても、絵を見てもらえばわかると思いますが
それは、ドラスティックなものではなくなんかすごく落ち着いた静かなもの。


今回驚いたのは簡易バージョンの初回のチラシではなく、その次に作られたチラシの右上に
「静かなる衝撃、再び-。」と書かれていたこと。
(上の看板画像にも書かれています)


あの時、私が感じた驚き衝撃を現した言葉がまさにコレ!

『静かなる衝撃』だったんですね。



さて、ハンマースホイは静まり返った室内画が有名で
「北欧のフェルメール」とも呼ばれています。


主に妻をモデルとしたモノトーンで描かれた風俗画は
落ち着きとやすらぎと心地よさが感じられる世界へと鑑賞者を誘ってくれます。



展覧会の方は4つの章で構成されていて、デンマーク絵画からはじまり
最後にハンマースホイの作品が集結しています。


今回の展覧会では”ハマスホイ”と表記されていますが、
これまでブログでは”ハンマースホイ”と書いていたので
ハマスホイではなく、ハンマースホイで表記させていただきます。



1~3章のデンマーク絵画で良かったものをいくつか。




第1章「日常礼賛-デンマーク絵画の黄金期」ではモノトーンな作品が並ぶ中、
色彩の鮮やかさで目を引いたのは
マティーヌス・ラアビューの「外科医クレスチャン・フェンガとその家族」。


次にコンスタンティーン・ハンスンの「果物籠を持つ少女」はハンマースホイが所有しており
彼の妻・イーダが写っている写真ではこの絵が壁に飾られているのが確認出来る。
「果物籠を持つ少女」の絵と、自宅でのイーダの写真が合わせて展示されています。



第2章は「スケーイン派と北欧の光」


デンマーク最北端の町スケーエンで活動した画家たちを「スケーエン派」と呼ぶのだが
こちらも”スケーエン”ではなく”スケーイン”と表記されていました。



こちらで良かったのはスケーインの海にボートを漕ぎ出す男たちの様子を描いたもの。
冷たそうな海にボートを押していく男たちの力強さと水しぶきのリアルな感じから
自然が持つ厳しさと、それに立ち向かっていく男たちの姿から生命力が伝わってきて
とても魅力的な作品でした。



第3章は「19世紀末のデンマーク絵画-国際化と室内画の隆盛」ということで
いよいよハンマースホイが活躍した時期に迫ってきました。


「きよしこの夜」ヴィゴ・ヨハンスン

≪きよしこの夜≫  ヴィゴ・ヨハンスン  1891年


タイトル通り、デンマークでのクリスマスを自宅で祝う風景が描かれている。

中央に大きなツリーを配置し部屋の照明はおとされ
ツリーに飾られているローソクの光だけが神々しく室内を照らしている。

子供たちとツリーの周りを輪になって祝う様子が神秘的で幻想的。
華やかさはないが、穏やかなローソクの光と家庭の温かさが
ぬくもりを伝えてくれます。




「ピアノに向かう少女」ピーダ・イルステズ

≪ピアノに向かう少女≫  ピーダ・イルステズ  1897年


ハンマースホイは画家仲間のピーダ・イルステズの妹のイーダと結婚しましたが、
そのイルステズの作品。


白い壁の背景に明るい日の光が差し込んでいる。
ピアノに向かう後ろ姿の少女が来ているブルーのワンピースが映える。


ハンマースホイが描く人物と同じく後ろ姿だがとっても愛らしいですね。





第4章「ヴィルヘルム・ハマスホイ-首都の静寂の中で」



「背を向けた若い女性のいる室内」ヴィルヘルム・ハンマースホイ

≪背を向けた若い女性のいる室内≫  ヴィルヘルム・ハンマースホイ  1903‐04年


看板やチラシで使用されているお馴染みの絵。

左側にはパンチボウルがありますがこれの実物も展示されていました。
ロイヤルコペンハーゲン製のパンチボウルは蓋が割れていて
大きなホチキス針のようなものでくっつけられて修復されています。


絵にあるパンチボウルも壊れてつなぎ合わされた後のもので
一部蓋のところに隙間が生じているのが確認できます。




「室内」ヴィルヘルム・ハンマースホイ

≪室内≫  ヴィルヘルム・ハンマースホイ  1898年


まるで、時の流れが止まったような静寂さが感じられる。
これは人物が背を向けていて顔が見えないというところも大きく影響しているんじゃないかと個人的に思った。
手前に配置されたテーブルクロスの白が妙に強調されて見えるのがおもしろい。




「室内-開いた扉、ストランゲーゼ30番地」ヴィルヘルム・ハンマースホイ

≪室内-開いた扉、ストランゲーゼ30番地≫  ヴィルヘルム・ハンマースホイ  1905年


家具、調度品が一切排除されていてガランとした室内に開いた扉がアクセントをつけている。
床のシミが建物の歴史と、確実に誰かが生活をしていた痕跡を教えてくれているようだ。


扉枠のゆがみは作者の意図とは別に生じたもの。



「室内-ラーベクス・アリ」ヴィルヘルム・ハンマースホイ

≪室内-ラーベクス・アリ≫  ヴィルヘルム・ハンマースホイ  1894年


暗めのトーンの絵ばかりが並ぶ中で、きれいなピンクが使用されていたのがラービクス・アリの部屋。
強弱をつけたピンクの壁で囲われた室内に、わずかばかりの茶系の家具と鏡、絵がかけられている。


しかし、華やかな色彩でも数少ない家具は壁にピッタリと配置されており
中央に視界を遮るものがなく「無音」が伝わってくる。


2008年にハンマースホイ展が行われた国立西洋美術館からは
「ピアノを弾く妻イーダのいる室内」が貸し出されていた。

ピアノを弾く妻イーダのいる室内 ハンマースホイ

≪ピアノを弾く妻イーダのいる室内≫  ヴィルヘルム・ハンマースホイ  1910年


作品を所蔵している西洋美術館では常設展でよく展示されていて撮影が可能だが
東京都美術館では撮影が禁止でした。


また「ハマスホイとデンマーク絵画」は東京都美術館での会期が終了した後は
山口美術館でも行われますが「ピアノを弾く妻イーダのいる室内」は
山口では公開されず東京のみとなっています。





「ハマスホイとデンマーク絵画」@東京都美術館


撮影可能なのはいつものエスカレーター脇にある撮影コーナーのみ。



冒頭に書きました通り、日曜日の午前中に平成館で「出雲と大和」を見て、
お昼ご飯を食べてから午後2時過ぎ位(?)からハマスホイ展を見ました。



日曜日の午後で混雑が懸念されるところでしたが、意外にも混雑はなくラクに見ることが出来ました。


私の勝手なイメージですが、東京都美術館は3フロアに渡って展示されているので
一つのフロアがそんなに広くない。
よって、ゴッホ展とか人気があるもののときにはメチャ混雑して見るのが大変な印象がある。


そんな東京都美術館でも混みやすい週末の午後にかなりスムーズに鑑賞出来たので
混雑具合はあまり気にしなくてもいいんじゃないかと思う。


ただし、テレビなどで取り上げられるとまた違ってくるかも。


主催、後援、協賛、協力を見ると、テレビ局の名前はなく、J-WAVE位だったら大丈夫そうだが
読売新聞社の名前があるので日テレ系で放送されれば影響を受けることは考えられる。


客層は結構若い人も多く、公開されている絵のテーマからしても
一般層にも親しみやすいと思われるのでメディアを通じて告知されれば
それ以降混むことは予想される。



なので、行かれる予定がある方は、落ち着いている今の時期に来館することをおすすめします。



混雑といえば、西洋美術館では3月からナショナル・ギャラリー展がはじまります。

ロンドンナショナルギャラリー展 国立西洋美術館


私も行く予定ですでにチケット購入済ですが、こっちの混雑状況の方が気になる。


このブログでも何度か「ロンドンのナショナル・ギャラリー展やらないかな~。」なんて
ほぼ実現不可能と思いながら呟いていましたがそれが現実化する。


世界初のナショナル・ギャラリー展とありかなり注目されているはずなので
結構混むんじゃないかと今からヒヤヒヤしております。





                         
                                  
        

「出雲と大和」@東京国立博物館平成館

category - 美術・展覧会レポート
2020/ 02/ 15
                 
この間の日曜日は上野にある平成館へ出雲と大和展を見に行ってきました。


「出雲と大和」@国立博物館平成館


陽が出ていて大変良いお天気であるものの強い風が吹いてかなり寒い。


美術館は上野公園の先にあります。
そのため、いつも公園を抜けて行くのですが噴水のあたりがとても気に入っている。

上野公園


やはり水のある風景は見ていて気持ちがいい。
風が収まると日差しも心地よくて腰かけて休みたくなるくらい。


上野公園

カモメも水浴びに来ていました。


さて、今年は「日本書紀」が養老4年(720年)に完成してから1300年後という記念すべき年。
冒頭にある国譲りの神話にちなんで”幽”の出雲と”顕”の大和の名宝を集結させた展覧会です。


まず会場に入るとひときわ目を引くのは出雲大社の境内から発見されたという
3本1組の「宇豆柱」と「心御柱」。


3本合わせて直径3メートルの「宇豆柱」の一部から平面図と併せて想像すると
本殿がどれだけ巨大なものだったか驚くばかり。
近くには本殿の模型も展示されているのだが、壮大な敷地にそびえる本殿が頭の中に自然と描かれてくる。



今回の撮影コーナーは二か所。


まず、「出雲」から加茂岩倉遺跡から銅鐸が埋納された時の再現。


「出雲と大和」@国立博物館平成館


これは工事中に偶然、39個もの銅鐸が見つかり
一か所の出土としては日本最多だそうだ。
出土した時の土や錆の状態から埋納時を再現したもの。


これに限らず見つかるときはこんなに一気に見つかるんだとビックリさせられた。
中には一気に350個くらい発見されたものもありましたからね。
銅剣、銅鐸、銅矛がこれでもかというくらい大量に公開されています。



もう一つは「大和」から法隆寺金堂壁画の複製陶板。


「出雲と大和」@国立博物館平成館


昭和24年1月26日の火災によって大きく焼損した金堂壁画の複製陶板。
釈迦浄土図を現した仏教絵画のひとつです。



展示品はいろんな遺跡から発見されたものが出土されたときの資料と合わせて紹介されており
わかりやすくて見やすい構成になっていました。





埴輪や仏像なども展示されていましたが、中でも印象に残ったのは
「見返りの鹿」という埴輪。
文字通り、何かの音に反応したのか耳をピンと立てて
後ろを振り返る鹿が実に可愛らしくつくられている。



日曜日の昼前から昼過ぎ位まで見た「出雲と大和」でしたが
そんなに混雑もしていませんでした。
もちろん入場規制はなし。



近くの東洋館では「人、神、自然-ザ・アール・サー二・コレクションの名品が語る古代世界-」が最終日でした。
これも気にはなっていたんですが、この日は時間的にも厳しく見送りとなってしまった。



人、神、自然-ザ・アール・サー二・コレクションの名品が語る古代世界-



風が強くて寒かったこともあり、この日は博物館近くでお昼を取ることに。
博物館を出るときも待ち列等はなかったので今後も土日でも混雑は気にしなくて良さそうな感じでした。