2017/11/21
2017/11/20
2017/11/19
2017/11/18
2017/11/17
展覧会レポート昭和のドラマ昔の土曜ワイド劇場懐かし邦画

ライフスタイル

        

「水もれ甲介」 (1974年) 石立鉄男・ユニオン映画シリーズ第5作目

category - 昭和のテレビドラマ
2017/ 11/ 21
                 
石立鉄男・ユニオン映画シリーズの第5作で全25話で放送されました。


■ 「水もれ甲介」
  
放送期間: 1974年10月13日~1975年3月30日 (全25話)
脚本: 松木ひろしほか
音楽: 大野雄二
主題歌:  「水もれ甲介」
(作詞:白井章生、作曲:大野雄二、歌:シンガース・スリー)
監督: 田中重雄ほか




水もれ甲介





三ッ森甲介(石立鉄男)はクラブで演奏をするドラマー。
今日もメンバーの須貝泰弘(犬塚弘)らと演奏していたが
激しい性格の甲介は何かと問題を起こしてしまう。



甲介はだいぶ前に水道屋を営んでいる実家を飛び出し
ひとりで気ままに生きてきた。



水もれ甲介





一旦は水道屋をやったものの、腕が悪く水道修理をするつもりが
逆に水漏れを起こし”水もれ甲介”なんてあだ名がついてしまい
父と衝突していたのだ。




だが、父の保太郎(森繁久彌)が危篤であることを知り
入院先の病室へ行くことになった。


水道屋は甲介の弟の輝夫(=テル・原田大二郎)が高校を卒業後継いでおり、
勝手に飛び出していった甲介を快く思っていない。



水もれ甲介



実家には保太郎の後妻・滝代(赤木春恵)と、二人の間に出来た
朝美(=チャーミー・村地弘美)も住んでいる。



水もれ甲介



甲介とテルは保太郎と先妻の息子だが、
チャーミーは滝代との間に生まれた子供で腹違いの妹なのだ。
チャーミーが小さいときに家を出た甲介は、ほとんど妹の事は知らない。
彼女は男っぷりがいい輝夫になついていた。



久しぶりに帰ってきた甲介にテルは食って掛かるが
それをうまくとりもってくれたのは滝代だった。


水もれ甲介


保太郎は甲介と二人だけにしてくれといい滝代たちを
病室から引き取らせた。



保太郎は甲介とふたりきりになると、重大な秘密を告白した。





水もれ甲介 森繁久彌


これまで甲介と輝夫は保太郎と先妻の間の子供だということになっていたが
ふたりは戦時中保太郎の身を守って戦死した倉田春雄の息子なのだという。



つまりは甲介と輝夫は保太郎の子供ではなく赤の他人である。


保太郎の初婚の相手は滝代で前妻がいたというのも嘘だった。
甲介は自分と輝夫が三ッ森家とは血のつながりがないことを初めて知った。
これを他に知っているのは滝代だけだった。



これまで父に対して歯向かってばかりの甲介だったが
この秘密を知り心を改めて、ドラマーを辞めて家業を継ぐ決心をした。



保太郎は甲介に全てを告げると、安心したのか
滝代たち家族が入って来たところで息を引き取った。



勝手に自分で出て行って、なんの断りもなく家業を継ぐという甲介に
テルは反発した。


水もれ甲介


だが、滝代は甲介をあたたかく迎え入れ、
甲介は久しぶりに三ツ森家で暮らすこととなる。





大黒柱を失ったが、家族ぐるみの付き合いをしている
酒井忠助(名古屋章)らが一家のサポートをしてくれる。


水もれ甲介



忠助の娘の初子(岸ユキ)は、テルに惚れていた。



しかし、腹違いの兄妹と思っているチャーミーは
テルに憧れ以上のものを抱いている。
甲介はテルとチャーミーの様子を見ていて危険なものを感じていた。





だが、自分たち兄弟が赤の他人だということを知らない
テルとチャーミーは甲介の勘ぐりに不信感を現す。



甲介と違いナイーブな性格のテルに配慮して秘密を守り通す甲介と滝代だったが、
甲介の寝言からテルがこのことに気づきだした。


水もれ甲介


テルは甲介に問いただすが、甲介はそれをはぐらかす。
一度疑惑がわいたテルは、戸籍謄本を取り、
自分が保太郎と養子縁組をしていた事実を知ってしまう。




ついに甲介はテルに秘密を打ち明けた。



これまで腹違いの妹と思っていたチャーミーが他人だった。
しかも、チャーミーはテルに兄以上の感情を抱いているように見える。




保太郎が死に、甲介が帰ってきて、家族の秘密が明るみになった三ツ森家。





三ツ森工業所には保太郎の時代から働いている職人の
たけさんこと大島竹造(谷村昌彦)がいた。

水もれ甲介


たけさんには文子(春川ますみ)という女房がいる。


水もれ甲介


酒飲みのたけさんが給料を全部酒に遣ってしまったことがあった。
文子は滝代に金がないと言って給料を渡してくれるなと頼んだことから
へんな騒動に巻き込まれたりと甲介の周りではトラブルが絶えない。



そんな中、たけさんの親戚・陰山まこと(川口晶)を預かることになった。


水もれ甲介


まことは世間一般的な常識は持ち合わせてなく
口の利き方もまともでなく電話番すらできそうにない。


気が短い甲介はそんなまことに辛く当たる日々が続く。



水もれ甲介

そんな中、初めは甲介に拒否反応を示していたテルだったが
やはり兄弟、だんだん打ち解けていく。





兄とは対照的な性格のテルはチャーミーに慕われているだけでなく
チャーミーの友人・中井銀子(永野裕紀子)からも憧れられる存在だ。



水もれ甲介


チャーミーと銀子、気が合う二人。
商売をやっている三ツ森家と違い、
銀子には教育ママ風な母・清子(寺島信子)がいる。


勤勉家のチャーミーは、清子からのうけもいい。


水もれ甲介


昭和の年頃の女子の部屋。

シャレた空間を演出しようとしているんだろうけど
インテリアの統一感のなさがなんともいえない。



さて、血は繋がっていないとはいえ、これまで兄妹として育てられてきた
テルとチャーミー。



結局、テルは最後に来て子どものころから家族ぐるみで付き合ってきた
テルに思いを寄せる初子を好きだったことに気が付く。


そして、ある夜、テルと初子が鬼子母神でデートをしている現場を
チャーミーが見てしまった。




水もれ甲介


ショックを受けたチャーミーの様子がおかしくなった。


大学へ行きたかったが水道屋を継ぐために高校を出た後は
働くことになったテルは、なんとしてもチャーミーは大学へ行かせたかった。


チャーミーも進学希望であり、この頃大学へ進むことが決まっていた。



心配した甲介が祝いのケーキを持ってチャーミーの部屋に行ってみると
いきなり泣き出し甲介に抱きついてきた。



水もれ甲介


こちらがチャーミーの部屋。
銀子の部屋同様に、インテリアが見事にばらついていて
落ち着かない感じがするのは私だけだろうか?



しかし、ひとしきり泣いた後は、大好きなテルと初子の結婚を祝福するようになる。



こうして、甲介より先に、テルが初子と結婚することになった。



水もれ甲介


甲介が戻ってきて、甲介とテルの秘密が明らかになり
一時は不安定だった三ツ森家がしっかりとひとつにまとまってきた。


気が付けば最初は乱暴だったまことも呑み込みの早さから
三ツ森家の家族の一員として馴染み始めていた。



水もれ甲介


テルと初子の仲人は、たけさんと文子夫婦が勤めることになった。



しかし、まだ甲介は何かにつけてまことに厳しく接している。
そんな仕打ちを受けながらも、甲介の優しい性格に気が付いていたまことは
秘かに甲介を愛し始めていた。


水もれ甲介


それを知っていたチャーミーはなんとか二人の仲を取り持とうとする。



水もれ甲介

チャーミーは初子も好きだが、まことも好きで
ずっと家にいて欲しいと思っていた。


だが、近所の樋口正次(東田真之)がまことに好意を持っていて
それを知った酒屋の六郎(山本紀彦)を通して忠助に仲介を申し込んできた。


甲介を思っていても自分の気持ちが通じないまことは
自分を評価してくれた正次の愛に心が揺れ動く。



普段はまことに対してぞんざいに接している甲介だが
正次の思いを知りこちらも感情が揺さぶられてしまう。


正次の気持ちもうれしいが、やはり甲介が好きなまこと。
将来甲介が別の女性と結婚する姿を見たくないと思ったまことは
三ツ森家を出て実家へ帰ろうとする。


それを引き留める甲介は、ついにまことが好きだったことを告白する。


その現場をテルに見られてしまった。
甲介は滝代とチャーミーにはしばらく内緒にするようにと頼むが
一足先に帰宅したテルは二人の愛が実ったことを滝代とチャーミーに話してしまう。





水もれ甲介


甲介たちもチャーミーの言動から、テルがばらしたことに勘付いた。


これで、テルと初子に続いて、甲介とまこともゴールインすることになりそうだ。


滝代もホッと胸をなでおろす。




水もれ甲介


甲介とテルも仲良しの兄弟に戻り、ふたり揃って仕事をしていた。
しかし、甲介はまたもやビルの屋上で水漏れを起こし
水もれ甲介は変わらぬままだった・・・。











石立鉄男というと山本紀彦だ。

今回は酒屋の六郎(ロクさん)として登場している。

私は”ロクさん”というと、西部警察のロクさんこと国立鑑識員
(武藤章生)を思い出してしまう。




水もれ甲介


気短で手荒い石立鉄男とのカラミは毎回変わらずといった感じ。




水もれ甲介

ロクさんが働いている酒屋の主人には梅津栄。



水もれ甲介


酒屋のカウンターで昼間っから飲んでいる姿は吉田類を思い出させる。



甲介が世話になっているバンド時代の先輩・須貝泰弘役には 犬塚弘。



水もれ甲介


9月か10月位だったかなぁー??


BSでクレイジーキャッツのドキュメンタリーをやっていて
メンバーだった犬塚弘がゲスト出演していた。


クレイジーキャッツは知っていて、メンバーも大体はわかっていたが
この時彼らの歴史と演奏を初めてじっくりと見てそのうまさに感動をして、
それ以来クレイジーキャッツのファンになってしまった。


犬塚弘はベースを担当していたが、その演奏の素晴らしさに驚かされた。



水もれ甲介 犬塚弘


今回ブログを書いてみようと改めて「水もれ甲介」を見てみて
犬塚弘の指さばきにシビれた。



クレイジーキャッツのドキュメンタリーを見る前に見たときは何とも感じなかったが
知ってから見ると確かにスゴイ。


役者さんというイメージがあったので、意外な一面を発見したという感じで
私にとっては新鮮に映りました。




さて、「水もれ甲介」はシリーズの中でも「気になる嫁さん」「雑居時代」と並び
好きな作品のひとつです。



今は早朝にチャンネルネコで放送されているようですが
前に夜に放送されている時は本当にはまってみていましたね。




            
スポンサーサイト
            
                                  
        

「十和田湖に消えた女・連続レイプ殺人事件」 (1982年)  笹沢左保 『異常者』

category - 土曜ワイド劇場
2017/ 11/ 20
                 
●「十和田湖に消えた女・連続レイプ殺人事件・
死体の胸に深紅の花」  1982年11月20日
原作: 笹沢左保 異常者 (1981年) (徳間文庫)
脚本: 長野洋
音楽: 小川よしあき
監督: 井上芳夫
制作: 大映テレビ
出演: 片岡孝夫、佳那晃子、藤岡琢也、沢井孝子、
小林昭二、清水紘治、にしきのあきらほか


十和田湖に消えた女・連続レイプ殺人事件

警視庁の山城部補(藤岡琢也)は、連発する婦女暴行殺人事件に
頭を悩ませていた。

被害者は主婦、OL、ホステスとさまざまだが
異様な事に死体にはいずれも赤いスプレーが浴びせられていた。

山城は推理マニアの画家波多野(片岡孝夫)に相談する。









弁護士の波多野丈二は歌舞伎町のクラブ数利夢で飲んでいた。
波多野は2年前の今日、妻を自殺で失っていた。
原因はその前に妻が自宅でレイプされた疑いがあったことだった。
妻は未遂を主張したが、波多野は妻のあられもない姿を見たときに
未遂には終わらなかったことを確信していて妻を問い詰めていた。






クラブ数利夢のママは砂川春奈といい
28歳で旦那も恋人もいない色白でもち肌をもつ女だった。
ママも妻が亡くなったことも、今日が命日であることも知っていた。




この日、波多野の席には新人のサトミがついていた。
サトミは波多野をマンションまで送ってくれた。
初対面のサトミに波多野は亡くなった妻のことを話すと
彼女は妻の命日に他の女が抱けるかどうか試してみましょうと挑んできた。

波多野もこのところ世間を騒がしている
「残虐魔」に襲われたらいけないとサトミを泊めることにした。





サトミは本名を川本多美子だと教えてくれた。
ふたりがそれぞれ風呂に入り終わるともう朝になっていた。
ベッドに入りこれからというとき、突然電話がなった。



それは、波多野の妹初江が残虐魔の第五の被害者になったという知らせだった。
波多野の両親は亡くなっていて、二人だけの兄妹だった。

初江は26歳で大坪という会社員と2年前に結婚して子供はなく
練馬区南大泉の一軒家に住んでいた。
飼っている犬を散歩している時に被害にあったのだということだった。





ブラウスを引きちぎられスカートをまくり上げられて
膣には異物が挿入され、
胸から腹にかけて赤いスプレーが吹き付けられていた。

これまでの4件とは違い、今回は体液を残していて
犯人の血液型がAB型だと判明した。
こうして、波多野は妻の命日に妹を亡くした。




マンションに警部補の山城士郎がやって来た。
山城とはこの事件前からの知り合いで
妻が亡くなった経緯も知っていた。




妹の通夜の晩、近所に住んでいる浪人生
倉沢友和という男が線香をあげに訪れた。

倉沢は両親が離婚していて、映画関係の仕事をしている
父親とふたり暮らしだった。
倉沢は両手が震えて遺影を見る目つきに
とても暗さがあり波多野は不審なものを感じた。





初日から二人の仲はママ公認だったこともあって
多美子はしばらく波多野の身の回りの世話をするということで
クラブを休み荷物を持ってマンションへやって来た。

多美子とは体の関係が出来たが、責任をとれという要求は一切しないと言ってきた。
心が軽くなった波多野だったが、多美子の本心がわかりかねる気がした。





被害者は住んでる場所も、年齢もバラバラで
警察では通り魔事件として捜査していた。
しかし、その後も残虐魔は手を緩めず
被害者は増えていくばかりだった。




波多野は妻と妹が光琳女子短大出身で
寮にいたことを思い出した。
そこで山城にもこのことを話し見た。




被害者は八人まで増えてしまった。
そのうち妹を含めた三人までが
光琳女子短大の卒業生や在学中だった。
うち二人の体内にAB型の体液が残されている。




波多野と多美子は白山にある短大の女子寮へ行くことにした。
多美子には被害者の学生林田千枝子の友人
朝日奈レイをうまく呼び出して会ってもらい
波多野は事務長の筑波朗と会うことにした
波多野の収穫はなかったが、朝日奈レイは
以前寮に初江が倉沢を連れてきたことがあると話してくれて
ここでこれまで見えなかった接点が見え始めてきた。




すると、波多野は妻と初江が色が白く肌が美しいという
共通点があることに気が付いて
被害者の林田千枝子、柏木良子ともに
同じ特徴があることがわかった。




波多野と多美子は倉沢友和を訪ねたが
倉沢は初江のことは知らないというだけだった。





その後捜査本部と新聞社へ怪文書が届いた。
残虐魔からと思われるもので、最後には
残虐魔なる呼び名を解消せよとあり
”歪んだ真珠”という署名があった。





波多野が数利夢へ飲みに行った帰り
波多野と多美子はママのマンションへ行った。
この頃には、波多野は多美子を結婚相手として考えるようになっていた。

それをママにも話すと喜んでくれて
母一人娘ひとりだからお母さんの面倒も見て欲しいと言った。
多美子の父は小学校の教師だったが、父も姉も死んでいて
長崎に病気の母がいるだけだった。





すると電話のベルが鳴って、ダイニングにいた多美子が
ママの代わりに電話に出た。
このところ正体不明の男から何度か電話がかかってきていたのだ。
二人は遅い時間なのでマンションから帰ることにした。
だが、二人が帰ったあと、ママが虐殺魔によって殺されていた。




その頃横浜の港区で黒崎太郎という男が自殺した。
黒崎は虐殺魔事件の被害者の名前を書いた紙を持っていた。
そこには光琳女子短大の関係者三名の名前はなかった。

人付き合いも良くなくて、女性に奥手な様子だった。
手帳にはママ砂川春奈の住所と電話番号が書かれていた。
黒崎とは仮の名で、君原新太郎といい会社の金
一千四百万を横領した手配犯だったのだ。






波多野は結婚している時に住んでいた下目黒を車で通る時に
妻のレイプ疑惑についていさかいがあった時のことを思い出した。
その時ふと「筑波」の表札がかかる邸宅を発見した。
交番で訪ねると、それは寮で会った筑波の自宅だった。




この時波多野はひらめいた。
筑波はもち肌でむっちり型の女を異常に好んでいるのではないか。
そして、どこかで見たことがあるような気がして気にかかっていた
「歪んだ真珠」の正体がわかった。


それは芸術様式をあらわす言葉で、フランス語で”バロック”といい
”バロック”から並びをかえると”ツクバロ”となり筑波朗を指す。





警察は倉沢と筑波を取り調べていた。
知らぬ存ぜぬだった倉沢だが、初江と一緒に光琳女子短大の
寮へ遊びに行ったことを認めその時に筑波も見ていた。
そして、公園で筑波が初江を犯している現場を
たまたま見てしまったことを告白した。

倉沢は初江を性的興味の対象として見ていたので
犯されている姿に興奮してその後に殺されるところまで目撃していた。




この証言から犯行を否認していた筑波もついに自供を始めた。



筑波は若い時から変質的要素があった。
真っ白なもち肌の女性に異様な性欲を感じていて
22歳の時に家で預かっていた従妹を強姦している。

その後は必死で自制した筑波だが
30歳の時に光代という近所の美容師を暴行してしまい
その女を妻として迎え入れた。
しかし、光代は病死してしまう。





筑波は卒業生の波多野の妻マチ子が
結婚して近所に住んでいることを知った。
マチ子を訪ねていった日、たまたま彼女一人だったことから
欲望を抑えきれずマチ子を犯してしまった。



ことが済んだ筑波は平謝りに謝った。
マチ子は学生時代筑波に憧れていて
夫にも知られたくないことから筑波を許した。

その後、マチ子が飛び降り自殺をしたことを知って
自殺の原因は自分だと思った筑波は
自責の念で眠ることも出来ず、
二度と愚行を起こすまいと誓った。





だが、快感を忘れることが出来ず
マチ子の時の経験から自分の正体をわからない形で
暴行を続けたのだ。
万が一を考えて示談に持ち込みやすい光琳女子短大の
在校生か卒業生に的を絞った。

ちょうど虐殺魔事件が騒がれていて
同じように赤いスプレーを吹きかけて
この事件に便乗することにしたのだ。




これで光琳女子短大の関係者3名の暴行事件は解決した。
だが、残る六人の被害者については依然として犯人がわからなかった。



この六人は犯行現場が1件が自宅の屋上という以外は
屋内の犯行という共通点があるだけだった。
被害者に接点もなく捜査は難航した。



歪んだ真珠の一件で犯人逮捕の重要な手がかりをみつけた
波多野は山城と一緒に残る被害者の身辺を洗い出す。
関係者に警察が聞かないような質問をしているうちに
「女性ウイークリー」という婦人向けの雑誌の存在が浮かび上ってきた。





被害者はママの春奈以外は主婦などが多くて平凡な女たちだった。
しかし、こういう人種もハメを外すことがあるのではないだろうか。

それは日常生活の範囲ではなく、旅行先ではと思いついたことから
六人が同じころ旅行に出ていたことがわかり
更に女性ウイークリーの優待旅行でギリシャへ行っていて
同じグループだったことがわかる。



しかも、旅行会社に勤めていた黒崎こと君原が彼女たちの受け持ちだった。
案の定、旅行先では盗難事件のトラブルがあった。


だが、疑わしいと思われていたのは虐殺魔事件の被害者ではなく
宮崎に住む学校教師向井八重子という女で、
彼女は虐殺魔事件前に自殺をしていた。
残された母と妹は引っ越しをしていて、母の旧姓に戻していた。





女性に奥手だった君原は彼女に恋をしていたようで
失恋していた形跡があった---。






/////////////////////////////////////////////////////////





ドラマ「十和田湖に消えた女」は、詳細までは覚えていないが
とても記憶に残るものでした。


暴行を受けた女性たちが絞殺され、死体には赤いスプレーが
吹き付けられて異物が挿入されるという異常さ。
原作の「異常者」というタイトルも印象深かったし
佳那晃子の美しさと、哀しさの入り混じった演技が
深く記憶に刻まれています。


「十和田湖に消えた女」と翌月放送された
「山口線貴婦人号SL殺人トリック」に出た
佳那晃子はとてもきれいで忘れられません。

「山口線貴婦人号SL殺人トリック」は
その後土ワイでリメイクされたんですが
もう前回の良さが破壊された感じでつまんなかったです。


「異常者」のドラマ化「十和田湖に消えた女」では
主人公の波多野は弁護士ではなくて画家となっています。





                         
                                  
        

「昭和怪盗伝」 (1977年) 岡本喜八・仲代達矢コンビでおくる説教強盗のドラマ化

category - 土曜ワイド劇場
2017/ 11/ 19
                 
押し入った家に用心が悪いと説教をしながら強盗を働く
昭和初期の”説教強盗”の実話をもとに描いた作品。


岡本喜八監督と仲代達矢のコンビで送るコミカルでユーモラスなドラマ。


●「昭和怪盗伝」  1977年11月19日
原作: 加太こうじ
脚本: 廣澤榮
音楽: 佐藤勝
監督: 岡本喜八
制作: 俳優座映画放送、大映映像
出演: 仲代達矢、田中邦衛、岸田今日子、神崎愛、
松本克平、嵯峨善兵、横森久ほか



昭和怪盗伝




津田梅吉(仲代達矢)は表向きは左官屋だが
実は世間を騒がせている説教強盗だった。



梅吉を捕まえようと、警察のお偉方は作戦を練っており
昼休みに会議室に仕出し屋に扮した梅吉が弁当を抱えて入ってきた。



昭和怪盗伝 仲代達矢


その正体が自分たちが必死になって逮捕しようとしている
説教強盗・津田梅吉とも知らない警視総監(嵯峨善兵)は
梅吉に茶を入れてもらい弁当をパクついていた。




梅吉は紳士的に身なりを整えるとトイレにも出入りをして
西刑事(田中邦衛)らの会話から
ちゃっかり今日の張り込み場所がどこかを手に入れて帰ってくる。




紳士になった梅吉が車を拾い降りたところは昭和初期でなく
現在(放送当時)の浅草だった。
50年前と変わっちゃいねえと、弁士付きの映画「ねずみ小僧」を鑑賞する。




深夜、昼間とは打って変わって昭和初期に戻り
隠してあった泥棒の衣装に着替えると梅吉は
警察がマークしている板橋ではなく、上落合のとある夫婦の家へ忍び込む。


気配を察し起きた夫婦に、
「戸締りが悪い。犬を飼いなさい。門灯をつけておきなさい。」と
説教をしながら強盗を働くと、早朝足取りも軽くわが家へ帰宅。



4畳半2食賄付きの部屋が説教強盗の住処だった。



昭和怪盗伝

無事に一仕事終えた梅吉は馴染みのカフェへ行くと
女給すえ子(神崎愛)と歌いながら踊り羽振りの良さを見せつける。




店を出たふたりは白昼堂々とデートを楽しむ。




今でこそ派手に遊ぶ梅吉だったが、子供時代は貧しかった。
おまけに母親の連れ子で義父からは余計もの扱い。
義父はまだ六歳の梅吉に子守として働かせては
前金をせしめる日々が続く・・・。



すえ子は梅吉の悲しい身の上話に
子だくさんで貧乏一家だった自分の身の上を重ねて涙する。
梅吉は、そんなすえ子と所帯をもつことになった。





梅吉は家賃四倍弱の新居に、すえ子と引っ越してくる。



これを機に正業につこうと思っている梅吉は
左官屋の親方の家を訪ねるが、不況で借金を背負い
一家でガスによる心中を遂げていた。
これだから、梅吉もなかなか泥棒の仕事はやめられない。




梅吉は50年後の東京へ来ると、アルバイトニュースを買い電車に乗った。
すると乗客の若い女性二人組がある事件の犯人について話していた。


昭和怪盗伝

梅吉はてっきり説教強盗が伝説となって未だに語られていると勘違いし
50年前に戻ってきた。
だが、女性たちが話していたのは、三億円事件の犯人についてだった。





気分よくわが家へ戻ってきた梅吉に、すえ子も説教強盗をほめていて
貧乏人のヒーローになるべく押し入った家には、不景気で工場が倒産して
心中をしようとしていた夫婦がいた。

貧乏人から金を巻き上げるつもりはない、梅吉は同情すると
盗みに入った家で金を置いて出てくるという始末。





次こそは失敗しないよう選んだのが女流作家菊池芙美江(岸田今日子)の家だった。
だが、印税の入ったばかりの芙美江は、印税は銀行振り込みだといい
手元にある金はわずか三銭だけ。

宝石類にありつくことも出来ず仕舞いでいると、ひとり暮らしの芙美江は
梅吉を誘惑してきた。


仲代達矢 岸田今日子

意気込んで押し入ったが金品も奪えず、女からの誘惑に
梅吉は乗ってしまい・・・。



三銭だけを手にして梅吉が帰ると、今度はすえ子が
明るいうちからおねだりをしてきた。



そんなある日、梅吉が映画を見ていると偶然芙美江がやってきた。
あの晩、梅吉の素顔を見ていた芙美江は「ドロボー!」と叫ぶと
梅吉は慌てて外へ逃げ出す。



それを追う芙美江が劇場をでたところ、これまた偶然西刑事が通りかかった。
芙美江は説教強盗が逃げたといい、西は梅吉の後を追っかけていく。



追ってから逃げるため、梅吉は下ばきを置いて、川へ石を投げて札を少々ばらまくと
さも川へ飛び込んで泳いで逃げたように装いなんとか西から逃れた。



説教強盗の素顔をただ一人見た、芙美江はラジオのインタビューを受けていて
梅吉はそれを自宅で聞いていた。



昭和怪盗伝

だが、見栄っ張りの芙美江は、現金を四、五千円盗まれたといい
説教強盗はブ男で自分に色目を使ってきたと事実と反対のことを話していて
それを聞いた梅吉はラジオに八つ当たりしていた。


ラジオでは説教強盗に千円の懸賞金がかけられたことが発表された。


金を巻き上げられなかった上に、醜男扱いされて面白くない梅吉は
屋台へ飲みに出かけた。
すると、警察がやってきて、梅吉はお縄になってしまう。






だが、取調室ではどうも話がおかしい。
警察は説教強盗として逮捕したのではなく、3.15事件の
アカと間違えて誤認逮捕したのである。


そうとわかり違うという梅吉だが、警察は赤と決めてかかり話にならない。
そこへ、すえ子のカフェ時代の同僚の女給山崎ノリコがやってきた。
ノリコの正体は赤で、肺結核を患っていてあとわずかの命だった。




その頃、西刑事も説教強盗梅吉の素顔を見て、以前出入りしていた仕出し屋とわかり
店に聞き込んだ結果、たまに手伝いに来る左官屋で名前も住所もわからないと知った。
西は左官屋で昼間家にいる奴が怪しいと、左官屋を一件一件当たることにした。




西が梅吉の家へ行くと、すえ子は主人は仕事で出かけていると応対し
ここではないと判断した西たちは家を後にした。
梅吉はたまたま警察に捕まっていたことで、説教強盗の容疑者として
西に逮捕されることから運よく逃れられた。






ノリコの証言により無事に釈放された梅吉はすえ子にこのことを話すと
すえ子はノリコが赤であることは薄々気づいていた。
彼女もまた貧乏で環境がそうさせたのだった。




梅吉は今度こそうまい汁を吸っている奴から金を頂こうと
議員の一條が済む家へ押し入った。


昭和怪盗伝

だが、一條は金を渡すふりをして防犯ブザーを鳴らした。
けたたましく鳴り響く音に、どうすることも出来ない梅吉は退散するしかなかった。



すると、町では号外が配られていて、梅吉は説教強盗として
まじめな印刷工織本久が逮捕されたことを知った。






一方警視庁では、説教強盗の素顔を知っている西刑事が
警視総監に織本は説教強盗とは顔と指紋が違うことを話し、
昨夜一條家へ盗みに入ろうとしたことからも誤認逮捕だと知らせた。
だが、大っぴらに報道されてしまい今更誤認逮捕だと公表するわけにもいかない。



梅吉にとって織本は同じ貧乏人で仲間だった。
それを助けないわけにはいかない。



すえ子は妊娠していてこれから先金が必要だった。


昭和怪盗伝

梅吉はすえ子とまだ入籍を済ませていないことから
ある決心をし、西刑事にすえ子の声色を使って
説教強盗の住所を知っていると電話した。



梅吉はすえ子に大きな仕事が入りしばらくいなくなると告げると
すえ子は梅吉が説教強盗であることをすでに知っていたが
それを黙っていたことを明かした。



昭和怪盗伝

梅吉は驚いたが、懸賞金目当てですえ子の名前で
警察に密告電話をかけたことを話すと
すえ子の荷物をまとめてすがってくるすえ子を
強引に家から追い出した。
すえ子は梅吉の子供を育てながらいつまでも待っていると言っていた。



そこへ、西刑事たちがやって来た。


昭和怪盗伝

梅吉は説教強盗であることを認めると
独身時代から連れ添った文鳥を外に話してお縄となる。



50年後、梅吉は自由の身となっていた。



昭和怪盗伝

そして、何かスカッとすることをやろうと東京の空を見上げた。





//////////////////////////////////////////////////



原作者の加太こうじも出演していたようですね。



刑事役の田中邦衛とのコミカルなやりとりやら、
女流作家の岸田今日子の邸宅へ
強盗に押し入った時の
とても強盗と被害者とは思えない
非現実的な会話なんかも面白かった。





そして、昭和初期と現在(放送当時)を
シンクロさせた演出などもいい。


テレビドラマというよりは、映画テイストが味わえます。

仲代達矢の小気味良い語りが面白くて
とてもテンポが良いので
約70分程のドラマが短く感じました。




                         
                                  
        

美女シリーズ11 桜の国の美女・江戸川乱歩の「黄金仮面Ⅱ」 (1980年)

category - 土曜ワイド劇場
2017/ 11/ 18
                 
土曜ワイド劇場の美女シリーズ第11弾であり
黄金仮面シリーズ第2弾でもある本作は
前年11月に放送された「大時計の美女」から
だいぶ期間があいてからの放送となりました。


いつも1月に放送されるというイメージがあるのだが、この年の1月最初の作品は
中村勘三郎の「名探偵雅楽シリーズ」2作目が放送されている。


一応黄金仮面シリーズとなっているが、黄金仮面は1作品だけなので
これは”黄金仮面”といいながらもオリジナル作品となっている。

黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女





●「江戸川乱歩の黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女」  1980年4月12日
原作: 江戸川乱歩  『黄金仮面』
脚本: 桜井康裕
音楽: 鏑木創
監督: 井上梅次
制作: 松竹
出演: 天知茂、古手川祐子、伊吹吾郎、田中真理、
五十嵐めぐみ、荒井注、柏原貴、大月ウルフほか




黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女

まず前回の「黄金仮面」と同様に、明智が出てきて
視聴者に語りかけてくるシーンからスタート。
前回のあらすじを終わりまですべてネタばらししてます。


あれから3年、久しぶりに黄金仮面が日本にやってきた。

今度はニュー白金ビルで行われる「近世フランス絵画展」の目玉
白銀弥之助(宇佐美淳)愛蔵の ”ルノアールの裸婦” を頂戴にあがるという
予告文書が届いたのだ。


波越警部(荒井注)から知らせを受けた明智小五郎(天知茂)は
その挑戦を受けてたつ。
フランスからもジェラール警部(大月ウルフ)が来日し
波越たちに協力をすることとなった。


明智は黄金仮面ことロベール・サトー(伊吹吾郎)は
不二子という恋人と海の向こうで暮らしていたのに
なぜまた盗みを働くようになったのか疑問に思う。


白金ビルに着いた明智、波越、ジェラールは白金と会った。



明智は黄金仮面が一般公開を待たずにオープニングで
ルノアールの絵を狙うはずだと言った。


その模様が白金の部屋にあるテレビモニターに映し出され
オープニングセレモニーで白金の娘の花子(古手川祐子)がテープカットをしていた。
画面越しに花子を一目見たジェラール警部は
花子の美しさに見とれてしまい桜の花のイメージを持った。


開場には明智の助手の文代(五十嵐めぐみ)と小林(柏原貴)も潜入していた。


明智たちの部屋にいてモニターを見ていた白金の秘書・浅沼由貴(田中真理)が
絵をゆっくりと見たいからといい部屋を出ていった。
明智はクローズ間際がとても危険なんだと注目して見ていた。



会場ではパーティーが始まり、花子と由貴は一緒に絵を見ていた。


黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女

会場に展示されている裸婦の絵は、1875か76年頃のもので
ルノアールが30代後半の初期の作品でタッチがやわらかだと花子が説明していた。




黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女

そこへ警備員に扮した黄金仮面が姿を現して
絵を見ていた華子と由貴に近づくと花子にピストルを突き付け
由貴に絵を外させて、それを阻止しようとやって来たジェラール警部の腕を撃った。


黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女

倒れたジェラール警部のところへ医者に化けた明智と看護婦に化けた文代が近づいたが
黄金仮面は離れろと言い、さもなければジェラールと花子の命がないと言った。


波越は警戒を解いたように見せかけると、黄金仮面は絵と花子を奪って逃走した。
その後、文代は女子トイレでガムテープで口をふさがれ手足を縛られた花子を救出した。
黄金仮面は逃げてしまい刑事たちはビルの屋上まで追い詰めたが
別のビルの屋上にロープをかけるとそれをつたって逃げてしまった。


小林が「俺が行く!」というが止められ、綱渡りを見るだけの刑事たち。



黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女

だが、黄金仮面がビルを移ると、そこには明智が待っていた。
明智は黄金仮面を捕まえたが、仮面を剥ぐとロベールではなく
10万円で綱渡りをしてくれと頼まれたただのスタントマンだった。


本物の黄金仮面はジェラール警部を運ぶ救急車の中に絵を持ち乗っていた。
救急車を降りた黄金仮面はピストルでタイヤをパンクさせると
女が乗っていた別の車に乗り換え逃走していった。
明智と波越が追いついたときにはジェラール警部がいるだけだった。


明智は時間の経過と美術展の人物配置から黄金仮面の女性共犯者が誰だかわかっていた。
白金は絵画に二億円の保険をかけていて、オーシャン保険の調査員
高田レイコ(中田彩子)が波越に連れられて明智の事務所へやって来た。
レイコは黄金仮面の共犯者が内部にいるといい、このカンが当たっていれば
明智に挑戦したいと言ってきた。


黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女

本気で犯人をあげて絵を取り戻そうとする様子だった。




黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女

ジェラール警部の病室に花子が見舞いに来ていて
その美しさに惚れた警部だが花子には佐伯(宅麻伸)という
ピアニストの恋人がいた。
明智も見舞いに訪れて、花子に由貴からパーティー会場へ行こうとしたところ
絵を見に行こうと誘われたことを聞きだし、由貴が共犯者で
最初から花子を人質にして絵を奪うつもりだったことを解いた。


同じ人物に目をつけていたレイコは由貴を呼び出し、黄金仮面の共犯者かと問いただした。
花子を最初から人質にして堂々と絵を盗むつもりで、何もかも話せと迫る。
自分は名探偵の明智と張り合っているのでそのうち証拠を持ってくると息巻いた。



波越は車中で明智に、由貴が白金の秘書になる前に旅行者にいた頃
フランスにいたロベールと文通していて、レイコが由貴に黄金仮面の共犯者であることを
確かめたときに相当同様していたことを報告し、レイコのマンションへ向かった。


だが、足を突っ込みすぎたレイコは入浴中に黄金仮面にナイフでめった刺しにされる。
部屋から飛び出す黄金仮面をカップルに見られてしまった。
直後明智と波越が到着するがレイコは一足早く殺されてしまっていて
浴室には黄金仮面のものとみられる帽子が残されていた。
明智はめった刺しにされているがどの傷も浅いことから
黄金仮面になりすました由貴の犯行とにらんだ。


黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女

コンクールが迫ってきて佐伯がピアノの練習をしていると花子がやって来た。
白金は二人の交際を認めていなくて、今度の日曜日銀行の頭取の息子と
見合いをさせようとしていた。
白金は花子に婿を取り、白金不動産の跡を継がせようとしていたのだ。
佐伯は国際ピアノコンクールで優勝して、花子に結婚をしようと言った。


そんな折、再び白金の元へ今度はゴッホの”はね橋”を頂戴するという
黄金仮面からの通告場が届いた。
はね橋は伊東にある別荘の別棟の美術館にある。
ガードマンもいて防犯装置もあり警備は万全のようだった。

当日は銀行頭取の子息と花子の見合いがあるというと
ジェラール警部は花子には恋人がいると言ったが
白金は二人の仲を裂くためにも見合いをすすめていると言った。



明智、波越、ジェラールは伊東へ向かった。
はね橋がある白金美術館では、防犯装置のブザーもあり
何者かが侵入しようとしたら柵が降りてきて閉じ込められるようになっていた。


黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女

明智はさらにゴッホのはね橋を偽物とすり替えて本物は銀行の貸金庫に預けた。



一方、花子のところへは佐伯をあきらめて縁談を勧めろ
さもなくば佐伯が一生ピアノが弾けなくなるという黄金仮面からの脅迫電話が入った。
花子はその日予定通り頭取の息子と見合いをし、お琴でさくらを弾いて見せた。



そのころ、黄金仮面は警備をかいくぐり見事絵を盗み出すことに成功していた。


花子の見合い話を心配した佐伯が伊東へ来たが波越たちが警備していて足止めを食らう。
だが二人の仲を応援しているジェラールは佐伯が来たことを花子に知らせに行った。


黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女

波越は佐伯が黄金仮面の変装じゃないかと疑いマスクをはがそうとして
もみ合っているところへ、刑事が絵が盗まれたとやって来た。



美術館へ入っていくと絵がなくなっていたが、ベルも鳴らずに柵もおりなかったが
盗まれた絵は明智がすり替えた偽物だった。
帰ろうとした佐伯のところへ花子がやってきて
コンクールに入賞したことを告げなぜ見合いをしたのだと言った。
そこへ絵を持った黄金仮面が現れて花子をさらうと由貴が運転する車で逃走した。


文代と小林はバイクで車をつける。
さすがに黄金仮面が尾行の気配を察知すると、これに気が付いた
文代は車をわざと挑発すると、そのすきに小林が車に細工をして
二人は走り去っていった。

車には白い粉が落ちるよう仕掛けをしたので、あとはその後を追っていけばいいだけだった。
文代と明智は無線で連絡を取り合うと、粉の跡をつけて車を折っていった。


アジトについた黄金仮面は縛った花子の傷の手当てをしていて
由貴はなぜ絵だけではなく花子を連れ去ったのかとやきもちをやいた。



黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女

由貴と二人きりになった黄金仮面はギターを弾いていた。
もうこんな仕事は嫌でフランスへ帰って一緒に暮らそうと由貴に言った。
黄金仮面を愛している由貴は喜んだが、黄金仮面はちっとも嬉しそうではない。
すると物音がして黄金仮面が様子を見に行った。
由貴のところに黄金仮面が戻ってくると
もう一人の黄金仮面が入ってきた。


後に入ってきた黄金仮面が誰だ面を取れと言うと
面を取らなければ誰だかわからないのかと言った。

最初に入って来た黄金仮面は明智の変装だった。
波越たちも到着し明智は黄金仮面に仮面を取れと言い
本物ならゴッホのはね橋が複製画だとわかるはずだと言った。
ジェラールに銃を突き付けられた黄金仮面はガラス窓を破り
銃をぶっぱなしながら逃げようとするが、明智たちもそれを追いかけていき
吊り橋の上まで追い詰めていった。



黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女

黄金仮面のピストルから弾がなくなり、明智と素手で一騎打ちの戦いとなる。


黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女

揺れるつり橋の上で緊迫の攻防戦が繰り広げられるが
明智が黄金仮面により突き落とされそうになったところへ
ジェラール警部の銃が黄金仮面を撃ちそのまま転落してしまった。


黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女

センセの激しい格闘シーンではいつも髪の毛が心配になってしまう。。。




明智たちが確認しに行くと顔面がザクロのようにザックリと割れており無残な死体だった。


明智は好敵手黄金仮面の死に落胆していた。
運転中、黄金仮面の死顔がなんども浮かんでは消えた。



すると車の前に由貴がいて、明智は黄金仮面ロベールが死んだことを教えると
由貴は自分も死んだと同じだ警察へ連れていってくれと車に乗り込んできた。
レイコは黄金仮面になりすました由貴の犯行であることも認めた。
明智は黄金仮面がロベールではないと思っていた。



黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女


不二子がいながら由貴という愛人を持ったり花子に手を出そうとしたりと
昔のロベールとは変わってしまったことを嘆いた。
すると由貴は明智にピストルを突き付けてスピードを上げてそのまま突っ込めと言った。
明智はなすすべもなくそのままスピードを上げて車は海に転落した。




車が引き上げられたが中にはピストルを握りしめた由貴の死体だけで
明智は行方不明となった。




黄金仮面ロベールと共犯者の由貴が死んで事件は解決し
ジェラール警部はフランスへ帰ることとなり波越たちが見送りに来ていた。


黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女

そこへ花子と佐伯も来て、二人の交際に反対していた白金も
事件をキッカケに二人の仲を認めてくれたことを報告した。
ジェラール警部は飛行機に乗り無事に日本を立った。


白金は花子と佐伯の婚約と、世間を騒がせたお詫びに
ゴッホのはね橋を二人が指揮を上げる伊東の教会に寄贈することを発表した。


明智事務所では死体は上がらなかったが、文代と小林が明智の死を悲しんでいた。
そこへ波越が黄金仮面からの手紙を持ってきた。
黄金仮面は死んだはずなのでいたずらではないかというが。


花子と佐伯は結婚式当日、寄贈する絵を一緒に車に乗せて運ぶことになった。
この車の前には刑事たちが乗っている車が、後ろには波越が乗っている車が
挟み撃ちをして厳重に警備をしながら絵と花子たちを運ぶ。
さらに文代と小林はバイクに乗って先回りすることになっていた。



教会まで向かう途中に、波越たちの車の前で伊豆みかんの箱を載せた車がそれを落とし
波越たちの行く手を邪魔した。


黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女

ひとつ前の花子たちが乗っていた車の前にはいつの間にか大型トレーラーが
いて助手席の人物が運転手に銃で脅して車はそのまますっぽりとトレーラーの中に入ってしまった。


波越たちがなんとか発車させたときには、花子たちを乗せた車は影も形もなく
そのまま走っていくと1台目の刑事たちが乗っている車と遭遇した。
彼らはまだ花子たちの車がやってきていないという。
これまでここを通ったのは大型トレーラーだけだと報告を受けた。
先回りしていた文代と小林もあまりに来るのが遅くて引き返してきた。
二人は大型トレーラーが横切ったことを話した。
これにより波越たちはトレーラーの中に花子たちの車が乗せられたとみて追跡を開始する。



トレーラーは目的地付近に車を止めて絵を持って全員降りるとゾロゾロと道を歩き出す。


黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女


そして洞穴へ着くとそこには黄金仮面が待っていた。



黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女

絵を預かり花子を連れてきたのを確認すると手下たちに報酬を分け与え
解散となろうとしたときに追いついた波越たちがやってきて手下を捕まえた。


黄金仮面ロベールは明智と一騎打ちしたときに転落ししており
波越は仮面を取れというがとらなかったが
自分が本物の黄金仮面であり日本で自分を捕まえることが出来るのは
明智只一人だがその明智は死んでしまったという。


すると明智は死んじゃいないという声が洞穴に響いた。
声の主は縛り上げていた運転手の男だった。
変装を解く前に運転手の正体が明智だと見破った黄金仮面を
明智は本物の黄金仮面ロベールに違いないと言い変装を解いた。


明智は黄金仮面の正体がジェラール警部だと見破っていた。



黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女


帽子を取り仮面を剥いだ人物は帰国したはずのジェラール警部だった。




ジェラールはフランスへ帰るふりをして香港から日本へトンボ帰りしていた。
明智は黄金仮面の正体はロベールで、この世にロベールはただ一人
さらにもうひとつの仮面を外せという。


ジェラールはマスクを剥ぐとロベールとなり素顔をあかした。


大月ウルフから伊吹吾郎になるのでかつらをとると


黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女


黒々とした伊吹チックなヘアスタイルに。
違和感ありあり(笑)


口ひげ、あごひげをとりさっぱりすると・・・



黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女

ペリペリしてロベール・サトーが登場する。




今回ロベールはフランスで自分ソックリのダミーを作り上げていた。
莫大な金を渡して身代わりにしていたがつり橋で正体がばれるのを恐れた
ロベールはダミーを殺した。


明智はロベールに不二子さんという恋人がいながら
花子を狙うことを責めると、ロベールは不二子は交通事故弟子に
それに代わる人を求めて日本にやって来たのだという。
ロベールは花子に恋してしまいフランスへ連れて帰るつもりだ。




黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女


花子には愛する佐伯がいるというが、ロベールはそれ以上に花子を幸せにするというと
絵と花子を連れて逃げてしまい柵が降りてきて明智たちは行く手を阻まれてしまった。

黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女

ロベールは用意していたボートに乗って逃げると、ようやく穴から出てきた明智たちもこれを追う。
ボートに乗りながら明智は必死にロベールを説得し続けるが
またしてもヘリコプターがやってきて、ロベールはつり橋後をのぼって
ヘリコプターに乗り込もうとする。



黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女

だが、最後の最後で花子が心から佐伯を愛していることを知ったロベールは
絵だけを持って「花子さん、済まなかった。幸せに。」というと一人で
ヘリに乗って去っていった。


明智はまたしても同じ手で黄金仮面に逃げられてしまい捕まえることはできなかった。



またロベールは挑戦してくる、今度こそ勝負と悔しさを噛みしめる。







最後の方で、死んだと思ったロベールが偽物で
本物の黄金仮面は初めからジェラール警部で
それこそがロベールの変装だったというのは
このドラマのひとつの見せ場だと思うのだが
ドラマの紹介では最初からパリ警察のジェラール警部に
なりすまして黄金仮面が来日と明かしちゃっているんですよね。


まぁその前に美女シリーズ独特の世界観や雰囲気も感じられないので
このネタばらしがあまり痛く感じられないところが今回の作品の評価とも通じるものがある。


そんななか、名探偵明智小五郎に真っ向から勝負を挑んできた
保険会社の女調査員・高田を演じた中田彩子の演技力と
役者としての格がそれに追いついておらず非常に寒々しく感じられ
自分には単なる脱ぎ要因の域を出なかったことも残念でならない。


また美女、花子には同世代で見た感じピッタリの佐伯という恋人がおり
黄金仮面のロベールが横恋慕しているのも空回りしている感じだけが伝わってきた。
その佐伯役の宅麻伸は、美女シリーズに何度も出ているが
今回は芸名も変わりきちんとした役で登場している。



ドラマの結末はまたしても同じ手で明智がロベールに逃げられるというもの。
このあたりの説得力も感じられなく、全体的に間延びした印象に感じられた。


多分、うまくいっていたら「黄金仮面」の名を借り3作目が作られたのでしょうが
この内容ではシリーズ化は難しいかな。



とはいえ、こんなことを書くのも、
これ半端だったそれぞれがうまくかみ合えば結構面白い作品だったかもと思ったからだ。


黄金仮面=ロベール・サトーというのは前作を見なくても冒頭で明智が
正体を明らにしている。
その正体がわかっているロベールが今作では実はダミーで
本物の黄金仮面はジェラール警部だったというのは面白い。



黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女

最初に出てきたロベールは顔に傷跡があり表情も冷たくて堅い。
血が通っていない機械人間みたいな無機質さがあった。
ロベールを整形手術により模写したコピーなので当然なのだが
伊吹吾郎も本物のロベールとの差を出して演技している。


これうまいこといっていたら、最後のボートからヘリで国外脱出を図るというのも
ひとつのひな型として楽しめるフィナーレになっていたかもしれない。



そう思うと、視聴者がここをもっとこうしてたら面白い作品になっていたかも
なぁーんてドラマを修正しながら見る楽しみ方もありかもしれない。





美女シリーズ 記事一覧


1. 「氷柱の美女・吸血鬼」

2. 「浴室の美女・魔術師」

3. 「死刑台の美女・悪魔の紋章」

4. 「白い人魚の美女・緑衣の鬼」

5. 「黒水仙の美女・暗黒星」

6. 「妖精の美女・黄金仮面」

7. 「宝石の美女・白髪鬼」

8. 「悪魔のような美女・黒蜥蜴」

9. 「赤いさそりの美女・妖虫」

10.「大時計の美女・幽霊塔」

11.「桜の国の美女・黄金仮面Ⅱ」

12.「エマニエルの美女・化人幻戯」

13.「魅せられた美女・十字路」

14.「五重塔の美女・幽鬼の塔」

15.「鏡地獄の美女・影男」

16.「白い乳房の美女・地獄の道化師」







                         
                                  
        

「北斎とジャポニスム」@国立西洋美術館は平日が混雑なくおすすめ

category - 美術・展覧会レポート
2017/ 11/ 17
                 
東京都美術館で「ゴッホ展」を見た後は、近くの国立西洋美術館で
「北斎とジャポニスム~HOKUSAIが西洋に与えた衝撃」も見てきました。




北斎とジャポニスム


訪れたのはお昼ご飯を食べてからだったので、平日の13時頃だったでしょうか。




開館前にはまぁまぁの列が出来ていて、
もしかしたら平日とはいえ午後は混んでいるかもと思い入場。


入場規制はなく、会場内も空いていました。




*******************************************
今回のテーマ 『ジャポニスム』 とは
*******************************************


19世紀後半に日本文化から着想を得て、
西洋では美術、建築、文学や音楽の分野で
新しい創造活動が行われました。


日本趣味のこれらの活動を「ジャポニスム」と呼んでいます。


今回はその中でも江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎をメインに
北斎が西洋美術に与えた影響を検証していきます。





葛飾北斎 富嶽三十六景


≪富嶽三十六景 神奈川沖浪裏≫ 葛飾北斎 1830年~33年頃


波の先端部分が特徴的。
私はこの部分がどうしても海藻に見えてしまいます。


昔の人というと短命というイメージがあるのですが
北斎は90歳近くまで生きているとか。


しかも70歳を超えてもなお繊細な描写を用いて浮世絵を描き続けているという
その勢力ぶりにも驚かされます。


これを書いたときは既に老人という年齢に差し掛かりながらも
波の持つ荒々しさ、力強さと、細かいところも丁寧に仕上げる
見事な仕事ぶりが素晴らしい。


この絵からは作者がそのような年齢であることが感じられません。

また波のリズムの表現の仕方から
自然の持つ驚異の力というものがうかがえます。




さて、今回駅などで見かける宣伝用のポスターや看板は
ドガの踊り子の絵の近くに、北斎の絵が並べられていて
美術関係に興味がない人でも目をひいたのではないかと思います。




エドガー・ドガ 踊り子たち、ピンクと緑

≪踊り子たち、ピンクと緑≫ エドガー・ドガ  1894年


ドガというと踊り子たちを描いた絵や彫刻が有名ですね。
これまでドガの絵を北斎の浮世絵と重ね合わせてみたことはなかったのですが
比べてみると背中の筋肉の描き方などなるほどと思わされました。








葛飾北斎 北斎漫画



≪北斎漫画(十一編)≫ 葛飾北斎 


印象派の画家たちが、日本美術の影響を受けているとは知っていましたが
今回改めてそのつながりを深く知ることが出来ました。


二枚を比較すると同じ人物がでも知らなければ全くの別物なのに
一度知ってしまうと見る目が明らかに変わってきます。




メアリー・カサット 青い肘掛け椅子に座る少女


≪青い肘掛け椅子に座る少女≫    メアリー・カサット  1889年


葛飾北斎 北斎漫画

≪北斎漫画(初編)≫ 葛飾北斎 1814年


これまた意外性のある組み合わせ。

しかし同時にふたつを見てみると、北斎の絵を
西洋人から見るとこういう風に表現するのかという驚きで
右脳が刺激されっぱなしでした。



上のふたつは人物画ですが、それ以外にも動物や静物、
風景がなど様々な視点から北斎が西洋画家たちに与えた影響を
探ることが出来ました。



絵画の方は他にモネ、セザンヌ、ゴッホをはじめ、おもしろいところでは
ルドンなんかも展示されています。



ここにもロートレックの作品がありました。
これまでロートレックと日本美術を結び付けたことはなかったので
午前中にみたゴッホ展と合わせ新しい知識がまたひとつ増えました。



またロダンの彫刻やエミール・ガレの作品も多数あり、
絵だけにとどまっておりませんでした。



北斎の作品はたくさん展示されていますが
私が好きなのは「百物語」の
『さらやしき』と『こはだ小平二』でしたね。



こういう怪奇ものって子供の時を思い出させてくれます。




北斎とジャポニスム

こちらは撮影スペース。

ドガの絵の横に立って同じポーズをしてパチリと撮ります。



「北斎とジャポニスム」はなかなかのボリュームがある展覧会で
本当に空いている時に行って良かったなと思っています。



印象派の作品を見る時に、新たに加わった視点で
鑑賞をすることができそうです。





常設展は企画展のチケットを持っているなら無料で入れます。
私もたまに企画展を見た後に、常設展へも行くことがありますが
今回はこのあと予定があるために見送りました。


国立西洋美術館







常設展では2017年10月21日~2018年1月28日まで小企画展として
「≪地獄の門≫への道-ロダン素描画集」をやっています。


国立西洋美術館 ロダン

予定がなければ間違いなく行ってたので残念。