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展覧会レポート昭和のドラマ昔の土曜ワイド劇場懐かし邦画

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「未婚の母・遺産相続殺人事件」 (1982年)  井口泰子 『未婚の母』

category - 土曜ワイド劇場
2018/ 09/ 25
                 
未婚の母が巻き込まれた殺人事件を
周囲の愛憎をまじえて描くミステリー。



●「未婚の母・遺産相続殺人事件
”姉が恋人を奪った!”」  1982年9月25日
原作: 井口泰子  未婚の母―長編推理小説 (1978年)
脚本: 長野洋
音楽: 坂田晃一
監督: 土井茂
制作: 大映テレビ
出演: 大谷直子、萩尾みどり、風間杜夫、結城しのぶ、
川津祐介、中島久之、松村達雄、高田敏江、犬塚弘ほか


佐田郁子(大谷直子)は、妹の由美子(結城しのぶ)と
原宿でブティックを経営している。


一年前、郁子は息子の一路を未婚のまま出産していた。
郁子は自分だけの子供が欲しくて、自らの意思で決めたことだった。



一路の父親は妻子ある流行作家(川津祐介)か、
地方の旧家の息子・岩国良之(中島久之)のどちらかだが、
はっきりしたことはわからない。



良之はかつては由美子の恋人であり
そのことで郁子に恨みを抱いていた。


未婚の母




ある日、良之が交通事故死したと、父・吉衛(松村達雄)が伝えに来た。
吉衛は跡取りにするために一路を引き取りたいと申し出てくるが
郁子はその話には応じなかった。



郁子は秋山(川津祐介)と再会し、誘われるままに関係を結んでしまう。


未婚の母


数日後、二人があったマンションの部屋で秋山が毒殺された。
彼を殺したのは郁子と同じ背丈で、同じ洋服を着た女らしいことがわかる。




思わぬ形で郁子は殺人事件に巻き込まれてしまう。








            
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「ビキニライン殺人事件」 (1988年)

category - 土曜ワイド劇場
2018/ 09/ 24
                 
敏腕新聞記者が腐乱状態で発見された事件の謎を若妻の協力を得て暴きだす。


●「ビキニライン殺人事件・体毛は語る!?事件記者の新妻がけなげに挑戦!」  
1988年9月24日
原作: 大谷昭宏
脚本: 長野洋
監督: 山口和彦
出演: 水谷豊、柏原芳恵、室田日出男、
矢崎滋、石橋蓮司、石井めぐみほか



ビキニライン殺人事件



放置されていた物置から腐乱した女性の死体が見つかった。
警察は物置を借りていた榊原(石橋蓮司)を犯人と見ていて、
新聞記者の谷(水谷豊)も榊原犯人説のもとに記事を書き続ける。


しかし、榊原は犯行を否認し続けた。



                         
                                  
        

「棟居刑事の複合遺恨」 (1998年)  棟居刑事シリーズ第4作目

category - 土曜ワイド劇場
2018/ 09/ 12
                 
佐藤浩市の棟居刑事シリーズ第四作目。


●「棟居刑事の複合遺恨・妻と娘を殺害した犯人との対決!
時効直前の男を殺した容疑が、愛する恋人に・・・」
1998年9月12日
原作: 森村誠一  棟居刑事の複合遺恨 (角川文庫)
脚本: 長坂秀佳
監督: 松原信吾
制作: 東宝
出演: 佐藤浩市、水野真紀、川上麻衣子、梨本謙次郎、
尾美としのり、草薙幸二郎、深浦加奈子ほか




棟居刑事の複合遺恨








警視庁の棟居弘一良警部補(佐藤浩市)は、六年前に妻の春枝(水野真紀)と
娘を殺害されたという過去を持っている。
事件は未解決のまま、捜査主任をしていた先輩刑事も殺害されてしまった。
しかし、棟居は今でも妻子を殺した犯人を捜し続けている。



妻子殺し、いわゆる「成城母子殺人事件」が発生した日に近くで起こった、
金貸し殺しの捜査で、春枝と瓜二つの陶芸家・本宮桐子(水野=二役)と出会う。
棟居は未だに春枝に未練がありながらも、桐子とも肉体関係を結ぶが、
恋人とも知り合いともいえない微妙な関係が続いていた。


棟居刑事の複合遺恨




いつも仕事に追われている棟居はそれをある意味言い訳にして、
桐子とはあまり会う時間をとっていない。
久しぶりに会った桐子から銀行員の角谷律雄(尾美としのり)から
プロポーズされたことを打ち明けられる。
かまってやれなかった負い目を感じながらもなんだか試されているようで
嫌悪感をあらわにしてしまう。



そこへ、角谷が棟居に挨拶をしにやって来た。
思いもかけない展開に、棟居は挨拶をすると角谷からの食事の誘いを断り
二人を残して帰ることにした。
帰り際、棟居は一人の男とぶつかった・・・。




その後、高尾山中でセールスマンの古田純一(阿部裕)の死体が発見された。
死因は撲殺でどこかで殺されてから運ばれ埋められたものらしい。
土からは被害者の左手が飛び出していたが、なぜか薬指だけ切断されている。



捜査にあたった棟居は古田を見て愕然とした。
桐子から角田を紹介された日の帰り道でぶつかった男だったからだ。


棟居刑事の複合遺恨



警察では薬指に指輪をしていて、犯人がそれを抜き取ろうとしたが抜けず、
仕方なく切断したものではないかと見ていた。
どうして指輪を隠したかったのか疑問が残るが、だとすると結婚相手か
婚約者ではないかと予想される。



ところが、古田は現在独身で、元妻・笠原弓子(川上麻衣子)から事情を聴くことにしたが、
これといって手掛かりになるようなことは得られなかった。



棟居は以前山で弓子を助けたことがあり、顔見知りだったことを利用して食事に招待する。
過去を語りたがらなかった弓子の口も軽くなり、さっきは聞けなかった詳しい話を聞くことが出来た。


棟居刑事の複合遺恨



弓子は古田と結婚し息子が生まれたが、事故で失くしてしまう。
古田はそれを弓子のせいだとなじり暴力をふるい、他に女がいることも明らかになった。
棟居は距離が縮まった弓子の自宅へ行き、古田が残していった荷物を見せてもらう。



その中には、誰かからプレゼントされたとみられる詩集があり
成人した古田と桐子のツーショット写真が挟まれているのを見つかった。
さらに、詩集の贈り主のイニシャルは「K・M」と書かれていた。
本宮桐子・・・。

そういえば、古田はあの日、桐子と角田が会っているところをじっと見つめていた。
棟居は事件に桐子がかかわっていると思いショックを受ける。






棟居は桐子が個展を開いている会場へ行くと古田との関係を問いただした。
桐子は古田なんて知らないと言い張り、まるで容疑者扱いする棟居と口論になった。
そこへ、桐子の作品を気に入ったという代議士・芳賀憲明(草薙幸二郎)の
息子・明彦(梨本謙次郎)がやって来たためそれ以上追及することは出来ず会場を後にした。


棟居刑事の複合遺恨



殺された古田の身よりは郷里いる祖母しかおらず、遺体も彼女が引き取っていた。
すでに現地には吉本刑事(甲本雅裕)らが行っていて、
桐子のことが気になった棟居も後を追い祖母に会いに行った。




棟居は祖母に桐子の写真を見せるが誰だかわからないようだった。
すると祖母はタンスから古い写真を取り出し棟居に見せてくれた。
そこに写っていたのは中学生位の桐子と同級生と思われる三人の男子学生と女教師だった。




吉本は古田が最後にカードを利用した日が殺害当日で、赤坂のバーであることを調べ上げた。
棟居はホテルのウェイターから古田がある人組のカップルの女性にマティーニを
おごってやっていたという事実を掴む。
ホテルの防犯ビデオにはそのカップルが映っており、角田と桐子であることがわかった。



棟居刑事の複合遺恨



それを知った棟居は、桐子に会いに行くと古田との写真を見せ、
その古田からホテルで酒を奢られたことをつきつけると
これまでにないくらいの厳しい追及をするが、
桐子は誤解だと言いそのまま喧嘩別れをしてしまう。



これまで棟居は生前の古田を目撃したこと、桐子の写真のことは他の刑事には隠していた。
だが、吉本に写真のことがばれてしまい、ツーショット写真を同僚たちに見せることになった。



棟居刑事の複合遺恨




これで桐子に捜査の手が及ぶと覚悟をしたが、
吉本の捜査で「K・M」が古田の初恋の相手だった
教師の森川今日子(深浦加奈子)だとわり拍子抜けする。
今日子は教師を辞めて、今はクラブのママをしていた。


棟居らはクラブへ行き、今日子がその後古田と同棲し別れていたことがわかった。
例の写真を見せると、今日子は古田と写っていた男子学生ふたりは、
角田と芳賀であるといい、女子学生は春枝だと言った。



棟居刑事の複合遺恨




これまで、桐子だとばかり思っていた棟居は、大きな勘違いしていたことに気がついた。
だが、春枝は一度も山梨に住んでいたことを話したことはなく、
そのおかげで写真の人物はてっきり桐子だとばかり思っていた。
春枝はなぜ山梨に住んでいたことを隠していたのだろうか?
棟居は桐子にとても失礼な態度をとり傷つけてしまったことを悔やむ。



古田と角田、明彦が仲良し三人組だったと知った棟居は角田の勤めている銀行へ行った。



棟居は春枝が自分の妻であったことを打ち明けると、あの日、桐子と別れた後のアリバイを厳しく追及するが
一人暮らしの角田が家にいたことを証明してくれる者はいない。
棟居は春枝と古田ら三人が繋がったことにより、
古田の事件を解明することで未解決だった春枝の事件も解けると読んでいてついついアツくなる。


棟居刑事の複合遺恨


角田は学生時代から春枝に好意を持っていて、桐子が彼女にソックリだったことから、
今回プロポーズしたのではないかと詰め寄った。
しかし、春枝が元妻だと知った角田は、桐子とも宙ぶらりんな関係を結ぶ棟居を、
逆に避難してきた。
桐子はそれによりとても苦しんでいると言われ返す言葉がなかった・・・。



棟居は明彦から電話で呼び出され会いに行った。
これまで彼は選挙に出馬する予定があり関わり合いになりたがらなかったことを話す。
春枝、古田と学生時代の仲間が二人も殺され、次は桐子に危険が及びそうだと懸念していた。


棟居刑事の複合遺恨



明彦は角田が犯人だと考えていて、春枝に思いを寄せていた角田が、
瓜二つの桐子に求婚したためその毒牙にかかる前に救出しようと考えているのだという。
古田の左の薬指については、手首が地上に出ていたことから、
野犬が食いちぎったのではないかという新しい見解を見せた。




吉本は今日子のバーの古株のホステスから、以前古田が角田と明彦を店に連れて来て、
今日子からもらった指輪を自慢していたことが判明した。
やはり古田の指には指輪がはめられていたのだ。



棟居刑事の複合遺恨



犯人は今日子か、あるいは彼女に夫を取られた弓子の犯行ではないかと見られた。
しかし、今日子はすでにその頃、店で出勤早々に刺殺されていたことが明らかになった。
これであの写真に写っている、春枝、古田、今日子と三人が殺されてしまった。


棟居は今日子が背後から左わき腹を刺されて殺されたことに衝撃を受けた。
六年前に春枝が殺された時と全く同じだったからだ。
これで今回の犯人が、春枝を殺した人物と同一であるという思いが確信に変わる。




事件のルーツは春枝がひた隠しにした中学時代を過ごした山梨にある。
棟居は現地へ行くと、十五年前に春枝たちの中学校の非行少年が、
事故死していたことがわかった。
自転車による転落死だが、当時駐在所の有馬巡査(金井大)だけが事故死に疑問を持っていた。
あれから時がたち有馬は定年退職をしていた。
棟居は有馬に会おうとしたところ、独自に事件を追っていた桐子が連れてやって来た。
棟居は誤解をして傷つけてしまったことを桐子に詫びた。



棟居刑事の複合遺恨


有馬は事故現場へ行くと資料を見せて詳しく説明してくれた。
少年の自転車の前輪には不自然な歪みが見受けられた。
非行少年は傷害、恐喝そしてレイプまでやりたい放題で
多くの人物から激しい恨みを買っていた。



どうやら少年の帰路に事故を起こすよう道路に番線が張られていた可能性があったのだ。
目撃者の証言からある三人組の存在が浮かび上がった。
うちひとりは番線の扱いに慣れた建築屋の息子だった。
その三人組こそが角田、明彦、古田だったのだ。



だが、他殺説を唱えた有馬に芳賀憲明からの圧力がかかり、
少年の死は自転車事故ということでカタがついた。




棟居は春枝がなぜ山梨時代のことをひた隠しにしたのか想像がついた。
おそらく春枝は少年にレイプされ、古田たちはその復讐を代わってやったのだろう。
十五年も前の話で、事件はもう間もなく時効を迎えることになる・・・。




東京へ帰った棟居は、古田が強請りをやっていたらしいことを報告された。


棟居刑事の複合遺恨



もし、三人が事故に見せかけて少年を殺したとしたら、
出馬を考えている明彦、桐子との結婚を考えている角田にとっては
なんとしても隠し通したい過去だったはずだ。
古田はそんな彼らを恐喝していたのかもしれない。



果たして犯人は角田か明彦か?



一方、桐子は山梨に行き有馬から事故のことを聞き出したことを角田に告げた。
すると春枝は彼ら三人のアイドル的存在で、その彼女に悪事を働いた少年に
復讐したことを認めた。
角田もその事では悩んでいたが、時効を迎えてから告白するつもりだった。


だが、六年前の春枝と今回の古田・今日子殺しは自分ではないと言った。
すると角田から呼び出しを受けた明彦がやって来た。
明彦は角田がナイフを持っていて桐子に危険が迫ることを叫ぶと、
角田はカバンからナイフを取り出し桐子を救出しようととびかかってくる
明彦と格闘になった。



棟居刑事の複合遺恨


桐子と角田が会っているところを張り込んでいた棟居が取り押さえるが、
状況的には刃物を振りかざした角田が不利に見える。
しかし、棟居は明彦の方を殺人未遂の現行犯として逮捕した。



いよいよ事件も大詰めになり、棟居は春枝の事件も解決させ、
それできっぱりケリをつけると桐子に宣言する。
これまでの不安定な関係に終止符が打たれ、二人の仲も大きく動き出しそうな気配を見せた。


棟居刑事の複合遺恨



古田の指はおそらく犯人が切断したものではないのだろう。
明彦は犯人だからこそそれを知っていて、だから野犬に食いちぎられたと思ったのだ。
しかし、明彦が犯人だという証拠がない・・・。



古田は殺されてから車で運ばれたのなら、犯人は死体をトランクに入れたと考え、
自分がトランクに入ってみることにした。
するとトランクの扉の出っ張りに気がつき、犯人がトランクを閉めるときに
古田の薬指を過って切断したのではないかと仮説を立てた。
だとしたら、その出っ張りが収納される隙間に切断された指が落ちている可能性が高い。



令状を取り明彦の車のトランクを開けると、ロックされる部分の隙間から、
特徴のある指輪をした切断された指を発見した。
それは、まぎれもなく今日からプレゼントされた指輪をした古田の薬指だった。



棟居刑事の複合遺恨



強気だった明彦がついに落ちた。



十五年前・・・。



春枝は明彦たち三人のアイドル的存在だった。
その春枝を非行少年が犯している現場を三人は目撃してしまう。
三人は少年に復讐するため道路に線を張り殺害のための仕掛けを終えると、
少年が自転車で勢いよく走ってきて思惑通り死亡してしまう。



あと僅かで時効という時になって古田がそれをネタに明彦を強請ってきた。
明彦は古田を殺害し車で運ぶ際に、棟居の推理通り過って薬指を切断してしまった。
だが、死体を埋めるときにはそのことには気がつかず、報道されてから初めて知った。


古田が今日子と同棲していたことを知っていた明彦は、
刑事が今日子のところへやって来たとなり十五年前の事件のことを古田から聞いて知っていて
話してしまう恐れがあることから今日子も殺した。



いよいよ、棟居にとって本題である妻子殺しを追求するときが来た。


明彦は六年前、棟居の不在中に春枝を訪ね優しくされるうちに
気持ちが抑えられなくなり襲おうとしてしまう。
だが、春枝はナイフを手にして明彦を拒絶した。


棟居刑事の複合遺恨


明彦は少年が春枝をレイプした現場を見たと言うが、
春枝はたとえそれを棟居にばらされても夫婦の中が壊れることはないと
信じているとつっぱねる。



明彦は春枝を犯した復讐のために古田らと三人で少年を事故に見せかけて
殺したことも白状し春枝の体を犯そうとする。
春枝は夫が警視庁の警部補であると話すと、夫はもちろんのこと明彦の父・憲明にも
非行少年を殺したことを告げると宣言してしまった。




一旦は春枝の勢いに押されて部屋を出た明彦だが、春枝が何もかも打ち明けるのではないかという
恐怖心にかられ夜になって春枝の家に引き返すと春枝をナイフで刺し、そばにいた娘も殺してしまった。




棟居刑事の複合遺恨


これで六年間にわたって未解決だった妻子殺しの犯人が明らかになり、
棟居は宣言通り春枝のことを断ち切ると、桐子に婚約指輪を渡した。










棟居刑事の複合遺恨 (角川文庫)



1話目で主人公の妻子が殺されながらも未解決というのが面白いなと思ってたんですが、
ここで解決する運びになっていたんですね。


あとひとつでこのシリーズも終わりですが、最終作は2000年の放送という事で
本放送はおそらく見ていなかったはず。
再放送も録画したままだったので、今年初めて見ることになるのかな?


2000年以降の土曜ワイドは自分で作った資料もなく、
あらすじさえもわからないのである意味楽しみです。




************ 棟居刑事シリーズ 関連記事 ************

1. 「棟居刑事のラブアフェア」

2. 「棟居刑事の復讐」

3. 「棟居刑事の情熱」

4. 「棟居刑事の複合遺恨」

5. 「棟居刑事の黙示録」






                         
                                  
        

「豪華サロンカー婚約ツアー殺人事件」 (1987年)

category - 土曜ワイド劇場
2018/ 09/ 12
                 
青年社長と秘書の婚約を祝う蓼科高原ツアーで、参加者が次々と殺されていく。
容疑が社長にかかる中、無実を信じる婚約者が事件の真相に挑む。


●「豪華サロンカー婚約ツアー殺人事件・
蓼科高原・女神湖二泊三日の旅」  1987年9月12日
脚本: 原教子
音楽: 石川鷹彦
監督: 松島稔
制作: にっかつ撮影所
出演: 叶和貴子、篠田三郎、目黒祐樹、松本ちえこ、
谷川みゆき、松本留美、石浜朗、新井康弘ほか



海堂商事社長の海堂高文(篠田三郎)は、
秘書の深見千津子(叶和貴子)と婚約した。


ある日、海堂は大学時代の友人でスポーツクラブを経営している
野木雅之(目黒祐樹)のところへ千津子を紹介しに連れていった。
そこで近々行われるスポーツクラブの蓼科高原への旅行で、
千鶴子たちの婚約を祝うパーティをしようということになり
二人は旅行の招待を受けた。


参加者は野木の妻・秋子(松本留美)、ブティック経営者トモエ(高林由紀子)他
スポーツクラブの関係者や生徒たちだ。
このうち海堂、野木夫妻、トモエは大学時代馬術部の同期だった。
だが、野木は秋子が運転する車の事故がもとで足を痛めてしまい、
乗馬は出来なくなっている。


そして一ヶ月が経ちいよいよツアー当日となった。
現地へ向かうバスの中で、参加する予定だった
クラブホステス白井澄子が殺されたというニュースが流れた。
千津子は海堂とふたりでスポーツクラブを訪れた時に、
澄子と会ったことがあり、ニュースを見てから
海堂がなにか考え込むような仕草を見せることが気になった。




豪華サロンカー婚約ツアー殺人事件



翌日、トモエが湖で死体となって発見された。
死亡推定時間は前日の午後7時40分から8時。


千津子はその頃、7時に部屋に迎えに来るはずだった海堂を待っていたのだが、
来なかったために海堂の部屋へ行ったが不在だった。
その途中、宝石ブローカー藤島(上田耕一)がトモエの部屋から出てくるのにぶつかった。


千津子が海堂を探しに屋外へ出たところ、暗がりで何者かに襲われて必死でもがいていると、
偶然その場を通りかかった松本都(谷川みゆき)に助けられた。


豪華サロンカー婚約ツアー殺人事件





刑事(石浜朗)の話では、海堂は犯行時刻に部屋にいたとアリバイを主張しているらしいが、
千津子が海堂の部屋へ行った時には応答がなかった。
しかも、千津子の部屋には「婚約を解消しろ」という脅迫状が届いていて、
自分たちの婚約を快く思っていない人物の存在も気になっていた。


トモエは殺される前に、テニスコーチ・屋代直也(新井康弘)と
宝石の代金未納で口論となっている。
だが、屋代はその頃、千津子を襲ったと言い、
彼女にひっかかれた腕の傷を見せてアリバイを主張した。


千津子は宿舎の周りを歩いているとき、海堂が屋代に金を強請られている
現場を目撃してしまう。


豪華サロンカー婚約ツアー殺人事件




千津子は海堂に脅迫状を見せ、なぜ屋代に強請られていたのかを尋ねるが
海堂信じてくれの一点張りで答えてはくれなかった。



不安になった千津子が野木に相談へ行った時に、彼の左腕に傷があることに気がついた。
自分を襲ったと証言している屋代は右腕を負傷していたが、
千津子はあの時、犯人の左腕をひっかいたことを思い出した。
トモエと借金のことで言い争った屋代はアリバイ作りのために、
千津子を襲ったと偽証したのだ。
彼女が襲われたことを知っているのは、屋代に入れこんでいる都しかいない。


そんな中、令嬢マリ(松本ちえこ)の馬が暴走して彼女が負傷し、
屋代が死体で発見されそばには海堂が佇んでいた。


屋代が殺されたことで、都はこれまで隠していたことを刑事に告白した。



豪華サロンカー婚約ツアー殺人事件



都は屋代と関係があり、マリは海堂に恋していた。
ところが海堂が千津子と婚約したことで、屋代はマリの気を引こうと
トモエの店から高価な宝石を購入してマリにプレゼントしていた。


マリに執心な屋代を見て、海堂と千津子の婚約さえなければ、
屋代は自分のもとへ戻ると考えた都は千津子に脅迫状を送り、
マリの馬に細工をして暴走させ怪我を負わせた。


宝石の代金をめぐりトラブルになっていたトモエが殺された時に屋代にアリバイがない。
しかも、屋代はその晩トモエの部屋から彼女自慢の宝石を持ち出していた。
それは、マリがトモエに売りつけたものだが真っ赤な偽物だった。

都は屋代が疑われるのを恐れて千津子を襲ったと偽装し、嘘のアリバイ証言をさせた。




トモエとトラブルになっていたのは屋代の他には宝石ブローカーの藤島がいる。
千津子はトモエが殺された晩、藤島がトモエの部屋から出てくるところを見ていた。
だが、藤島がトモエの部屋に入ったときはトモエは不在で、
以前から偽者だと思っていた宝石の鑑定をしただけだった。



豪華サロンカー婚約ツアー殺人事件




藤島は千津子に部屋を出るところを見られてしまったこと、
トモエの宝石が偽者なら自分がすり替えたと疑われることを恐れ
本当のことを言えずにいただけだった。




一方、海堂がこの事件にどうかかわっているのか千津子が調べていたところ、
海堂と秋子が昔は恋人同士で、秋子の不注意による交通事故で野木を負傷させ、
その負い目から秋子が野木と結婚したのではないかということに気がついた。


千津子は野木と二人だけで会った。



豪華サロンカー婚約ツアー殺人事件



野木は学生時代から学業でも馬術でも自分を上回る海堂に嫉妬心を持っていた。
そして、秘かに秋子も愛していた。
交通事故がきっかけで二人は結婚したが、秋子は贖罪の気持ちから結婚し、
本当に愛しているのは海堂ではないかと疑った野木は
ある日、ふたりをそれぞれ偽の人物の名を語ってホテルの一室に呼び出し鉢合わせさせた。


しかし、二人の恋は再燃することはなく何事もないまま部屋を出たところ、
偶然ホテルに来ていた澄子に見られてしまった。
秋子の不倫現場を見たと思った澄子は二人を脅迫してきた。


一連の事件の犯行は野木によるものと見られたが、
いつの間にか秋子が二人のあとを追いかけてやって来た。



豪華サロンカー婚約ツアー殺人事件



秋子は贖罪の気持ちから野木と結婚したわけではなく、
本当に野木を愛していると告げた。



秋子がまだ海堂に未練を持ってると嫉妬にかられた野木の策略で
海堂と二人でホテルにいるところを澄子に見られてしまった。
澄子は海堂と秋子を強請り、秋子は金を渡す時に言い争いから
澄子を突き飛ばしてしまい打ち所が悪く澄子はその場で死んでしまった。



海堂は秋子の犯行ではないかと思い、ツアー初日の夜秋子を呼び出しそれを確かめるが
秋子はシラを切りとおした。
海堂が千津子を迎えに行くのが遅くなったのは、秋子と会っていたからだった。
二人が会っていることを知られたくない野木は、そこへ近づく千津子を襲った。





その後、澄子から海堂と秋子がホテルで密会してたことを聞いていたトモエは
秋子がこのことで澄子を殺したと疑いの目を向け脅迫してきた。
トモエは秋子に野木との離婚を迫り、自分が後妻におさまる算段をしていた。


秋子はかねてから人の不幸を願うトモエを快く思ってなかったこともあり、
澄子を殺した罪の意識から自殺するために持っていた青酸カリを
トモエに飲ませて殺害すると湖に死体を運んだ。



その現場を、屋代に見られてしまい秋子は金を強請られる。
だが、屋代を殺したのは秋子ではなく、野木だった。



その頃、刑事たちも澄子が海堂ともう一人の人物を強請っていた事実を掴んでいた。
そこで海堂に詰問したところ、野木が千津子をホテルから連れ出したという情報が舞い込んだ。
二人がロープウェイに乗ったということから、刑事は海堂を連れて二人を探し始めた。




豪華サロンカー婚約ツアー殺人事件



秋子と野木がそれぞれの犯行を語り終わったところで、海堂たちが到着した。


海堂がこれまで千津子に何も話さなかったのは、
二人が自首してくれるのを待っていたからだった。






                         
                                  
        

「眠りの森の美女殺人事件・ビデオに写った意外な真犯人?」 (1993年)  東野圭吾 『眠りの森』

category - 土曜ワイド劇場
2018/ 09/ 11
                 
名門バレエ団の中で起きた殺人事件を通じてバレエの修行の厳しさと、
プリマに憧れるバレリーナたちの葛藤を描いたサスペンス。



●「眠りの森の美女殺人事件・ビデオに写った意外な真犯人?
注射針トリックの怪…」 1993年9月11日
原作: 東野圭吾   眠りの森 (講談社文庫)
脚本: 大原清秀
監督: 井上芳夫
制作: 大映テレビ
出演: 山下真司、原田貴和子、名古屋章、
永光基乃、河原崎建三、谷村昌彦ほか




眠りの森の美女殺人事件




高柳バレエ団の創立30周年記念パーティーが開かれた。
演出家の梶田康成(河原崎建三)は、その席で「眠りの森の美女」のオーロラ姫に
三人の候補の中から斉藤葉瑠子(永光基乃)を選んだ。




パーティー終了後に、葉瑠子は梶田から呼び出しを受けていた。
彼女は親友で同バレエ団の浅香未緒(原田貴和子)とともに、
事務所に到着すると、梶田が見知らぬ男と争っていた。
二人を止めようとした未緒は、その男を突き飛ばしてしまい、
男は頭部をテーブルの角にぶつけて打ち所が悪く死亡してしまった。



加賀恭一郎(山下真司)刑事は関係者らに話しを聞くが、
梶田をはじめ誰も被害者を知っているものはいない。
未緒は自首をし、状況から正当防衛とみられた。



眠りの森の美女殺人事件




やがて死んだ男の母親が名乗り出て、被害者は画家の風間利之(刀坂悟)と判明したが、
バレエ団との接点がわからず、なぜ彼が事務所にいたかは依然不明のままだった。



しかし、風間の母に話を聞きに行った加賀は、
風間のアトリエにバレリーナを描いた1枚の絵を見つけた。
母親の話では、風間はニューヨークに絵の勉強をしに行ったことがあるということだった。
さらに書籍の間には、高柳バレエ団の公演チケットが挟んであった。



眠りの森の美女殺人事件




加賀はさっそく団長と梶田に風間がニューヨークにいた四年前に、
バレエ団からニューヨークに派遣された団員がいないか尋ねた。
梶田はその年はプリマ候補だった亜希子と森井靖子(月見恭子)、
翌年は葉瑠子と未緒が行ったと説明する。


しかし、梶田はバレエをやるものには色恋をする余裕はないと、
風間と団員たちのつながりを真っ向から否定した。



眠りの森の美女殺人事件



未緒は警察に拘留され取り調べを受けていたが、
殺人を立証するだけの証拠もなく不起訴処分で釈放された。
加賀はバレエに情熱を注ぎ込む未緒の姿に惚れてしまい、
釈放されたばかりの未緒に会いにいく。


眠りの森の美女殺人事件




加賀は思い切って彼女に交際を申し込むが、バレエ一筋の未緒から断られてしまった。
帰りがけに寄った神社で、未緒が気に入ったお守りを加賀はプレゼントし二人は別れた。


眠りの森の美女殺人事件




これで加賀と未緒の接点はなくなってしまったが、その10日ほどたったある日、
加賀はプリマが葉瑠子から未緒に変更になったことを知り密かに稽古場を訪ねた。



そこでは、梶田の厳しい指導の元、未緒が懸命に稽古に励んでいた。


眠りの森の美女殺人事件



倒れそうになりながらも、なんとか力を振り絞り梶田の要求に応えようとする未緒。
すると、立って指導していた梶田が自分の椅子に座ったところ、
急に苦しみだしその場で死んでしまう。



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加賀は久しぶりに未緒と二人だけで会い、釈放後からこれまでのことを聞いた。


未緒が稽古場に戻ると、葉瑠子が連日梶田から厳しいレッスンを受けていた。
梶田は葉瑠子にバレエ以外のものを排除するように求めていて、
そのストイックさが葉瑠子には激しいストレスとなっていた。


そんな葉瑠子の心境を理解していた未緒が彼女を心配すると、
葉瑠子はバレエだけの厳格な日々から羽目を外そうと未緒を
ディスコに誘って踊り明かした。


深夜、葉瑠子が運転する車に未緒も乗っていると、
葉瑠子のちょっとした油断から事故を起こしてしまう。
未緒は幸い頭を軽く打った程度で済んだが、
葉瑠子は足を負傷してしばらく入院することになった。



退院した葉瑠子を待っていたのは、梶田からのプリマを下ろし、
バレエ団からも退団させるという葉瑠子にとって死を要求されると同じくらい
厳しい宣告であった。


そばにいた未緒は梶田に葉瑠子を退団させるのだけは勘弁してほしいと、
体当たりで要求した。
これにはさすがの梶田もプリマをおろすだけにとどまり、退団だけは見逃そうと受け入れた。



梶田はその場で次のプリマを指名するという。
梶田は未緒が必死に葉瑠子を庇った心の美しさを評価し、
亜希子や靖子ではなく実力では二人に劣る未緒をプリマに選んだ。


眠りの森の美女殺人事件


未緒は拘留期間中も、欠かすことなく一人でバレエのレッスンを続けており、
その努力も梶田は評価していた。
こうして、短期間の間にプリマが葉瑠子から未緒に変更されたのだ。





その後の捜査で、梶田の死因がニコチンによる毒殺であり、
彼のブルゾンの襟もとに注射針のようなものを細工して、
それが首に刺さって死亡したものだと判明した。



何者かがブルゾンを濡らし、屋上の物干し場にブルゾンが干され、
その隙に毒を仕組んだものと思われた。


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加賀は会議の席で、高倉捜査本部長(名古屋章)に、
梶田を憎んでいるものはプリマを外された葉瑠子ら三人がいて、
三人ともニューヨークに派遣されている過去があることを告げた。


加賀は風間の事件と、梶田の事件に繋がりがあるのではないかと考えていた。
そこで、同僚刑事をニューヨークへ派遣させることを提案する。



その間、加賀はふとしたことから梶田を殺した凶器を探り当てた。
これまで注射器ではブルゾンの襟元には隠せず、
凶器が何かわからないままだったのだ。




犯人はテニスボールの空気入れの針を使い、ニコチンの液体が入った容器を
ブルゾンに取り付けたのだ。
調べた結果、梶田の首にあった傷跡と針が一致した。
バレエ団でテニスと関係があるのは、亜希子と靖子の二人だった。



中でも靖子は学生時代に軟式テニスをやっていて、
梶田が死ぬ三日前に軟式テニスボール用の空気入れを購入している。
さらにニューヨークから帰ってきた刑事の報告で、
靖子と風間がつき合っていたことがわかった。



加賀たちは署で靖子から詳しい話を聞いた。


見立て通り、ニューヨーク時代に靖子と風間は交際していた。
視察に来た梶田がそのことを知り、靖子に風間と別れることを要求した。
風間も靖子の将来を思い、身を引くような形で二人の関係は終わった。


眠りの森の美女殺人事件



数か月前、高柳バレエ団の公演を見た風間は、
太りやすい靖子が無理なダイエットによりげっそりとなっていることを知り、
梶田への怒りがわいてきた。



靖子はこの間、ダイエットにより体重を落としたものの、
フラフラで演技をとちることが多く結局梶田はプリマに選ばなかった。
靖子は風間とも引き裂かれた上に、プリマにもなれず梶田を憎んでいた。



おそらく風間はあの日、事務所にいた梶田へその怒りをぶつけに行ったのであろう。
その格闘の現場に、呼び出しを受けていた葉瑠子と未緒が入ってきて、
未緒は二人を止めようとして誤って風間を殺してしまったのだ。



状況証拠としてはクロの靖子だが、梶田殺しは否定する。
購入した軟式ボールの空気入れはすぐに母校に贈ったといい、
無茶な減量で体力が落ちていた靖子はその場に倒れてしまう。



そのまま入院する靖子は、心配して病院へ来た未緒に
プリマを諦めないと自分のようにボロボロになると忠告した。




その後靖子が話した通り、空気入れは確かに母校に届いており
加賀たちの捜査は振り出しへ戻った―。






公演まであと数日になり、未緒は遅くまで稽古場で汗を流していた。
加賀がその様子を見学に行くと、レッスンを終えた未緒が
突然、めまいがすると訴えた。


眠りの森の美女殺人事件




加賀は未緒をタクシーで送っていくが、降りた未緒が自宅ではなく、
あるクリニックへ入って行くところを確認した。
加賀は密かに医者から未緒の病状を聞き出した。






未緒は葉瑠子が起こした事故により、酷い難聴と頭部にすぐに手術が必要な
病を抱えていた。
未緒は死を覚悟の上で、次の公演に命をかけて臨んでいたのだ。
加賀にはそこまでしても、バレエに身を捧げる未緒に驚きを隠せなかった。




眠りの森の美女殺人事件






加賀たちは懸命に犯行に使用されたとみられる空気入れの購入者
割り出しに全力を注いだ。


そして、ついに一件の有力な情報を掴んだ。


加賀たちが横浜にあるその店へ訪れると、確かに若い女性が買いに来たと
従業員が証言するが、未緒、葉瑠子、亜希子、靖子の写真を見せたが、
雰囲気が違っていると否定する。



そこで、店に設置されている防犯用のビデオテープを検証することにした。
署に持ち帰って再生をしたが、犯人はカメラを警戒していて顔が見えない。
しかし、バッグにぶら下がっているものが加賀が未緒にプレゼントした
お守りであることに気づいた。



眠りの森の美女殺人事件


加賀はそのことを誰にも告げずに、自分の胸の内にそっと隠した。
命を賭けて稽古に励んでいる未緒をなんとしても舞台に立たせてやりたかった。






いよいよ、未緒がオーロラ姫を演じる「眠りの森の美女」の公演当日となった。
加賀は舞台の裏からそっと未緒の演技を見守っていた。




眠りの森の美女殺人事件



そこへ、バレエはもう嫌になったと退団していた葉瑠子も訪れた。
加賀は葉瑠子がふともらした一言から、風間殺しが未緒ではなく、
プリマに選ばれたばかりの葉瑠子の犯行であることを知った。


眠りの森の美女殺人事件



未緒は同じダンサー同志、プリマになった葉瑠子を庇って
自分がやったことだと自首を申し出たのだった。
葉瑠子はそれを止めようとしたが、梶田も未緒の意見に賛成し、
正当防衛ですぐに釈放されるから未緒に自首させた方がいいと主張してきた。




舞台は成功に終わり、加賀は未緒の楽屋を訪ねていった。
ところが未緒の姿はなく、未緒が加賀宛に書いた手紙を渡された。




眠りの森の美女殺人事件


そこには、梶田殺しについて動機から殺害方法までが詳しく説明されていた。



未緒は葉瑠子が起こした交通事故により、重度の難聴や脳の障害に悩まされていた。


葉瑠子から未緒にプリマが代わり、梶田の厳しいレッスンが続く中、
未緒の様子がおかしいと梶田が異変に気がつき始めた。
梶田はこのままでは、プリマからおろすと宣言する。




ようやくつかんだ栄光を未緒はなんとしても逃したくなかった。
ついに梶田の殺害を決意する。



テニスの軟式ボールの空気入れの針を抜き取り、小さな容器にくっつけた。
ニコチンを液状にして、その容器に入れると梶田のブルゾンを濡らした。




眠りの森の美女殺人事件


梶田がそれを屋上に干すと、未緒はニコチン入りの容器をブルゾンの首元へ仕込んだ。



加賀は手紙を読み終えると、未緒を探し回り、
衣装を着たままの未緒がビルの屋上にいるのを発見し、
急いで屋上へ駆けあがって行った。


飛び降りようとする未緒を加賀は制止し、病院へ行くように言った。




眠りの森の美女殺人事件





バレリーナの未緒は一生のうちに一度だけでもいい、
なんとしても頂点に立ちたかった。
この気持ちは、やっている者にしか理解できない欲望だ。
そのために未緒は自分の体を酷使し、犯罪にも手を染めてしまった。




加賀は未緒を愛しており、罪を償うまで待つし、
状況によっては刑事を辞めてもいいと説得する。




だが、未緒は加賀の愛を受け入れることなく、
加賀の目の前で、柵を乗り越えてしまった。



未緒の体は踊るように舞い落ちていく・・・。





眠りの森の美女殺人事件



加賀が地上に目をやると、オーロラ姫の姿のまま、
愛する未緒が横たわっていた。







眠りの森 (講談社文庫)




バレエに激しい熱意を燃やす、未緒役の原田貴和子が良かった。
彼女の透明感が、バレエに打ち込むひたむきさや、
親友を気遣う心優しいヒロインにピッタリでした。