「昭和7年の血縁殺人鬼」 (1981年) 浜尾四郎 『鉄鎖殺人事件』   

以前書いた土曜ワイド劇場の
「昭和7年の姦通殺人鬼」と「昭和7年の血縁殺人鬼」のうち
2作目の「昭和7年の血縁殺人鬼」の原作
浜尾四郎の『鉄鎖殺人事件』も読んでみました。



さて、土曜ワイド劇場では「鉄鎖殺人事件」を
以下の内容でドラマ化しました。


●「昭和7年の血縁殺人鬼・呪われた流水」  1981年10月24日
原作: 浜尾四郎  『鉄鎖殺人事件
脚本: 山浦弘靖
音楽: 小川よしあき
監督: 国原俊明
制作: 大映テレビ
出演: 片岡孝夫、松尾嘉代、岡本信人、片平なぎさ、内藤武敏、
西崎みどり、佐藤佑介、近藤宏、河原崎長一郎、大鹿次代ほか



探偵の藤枝真太郎(片岡孝夫)は、
小樽一の海運会社、若宮海運の社長貞代(松尾嘉代)の
娘・玲子(西崎みどり)の依頼で小樽にやって来た。

昭和7年の血縁殺人鬼

最近鎖で縛られ、剃刀を腹にさした気味の悪い人形が
貞代のもとに届けられ、母のおびえたようすから何か
恐ろしいたくらみがあるのではないかというのだ。

昭和7年の血縁殺人鬼


その後、貞代の前夫が人形と同じ方法で殺され、
続いて現在の夫(河原崎長一郎)も殺される・・・。





浜尾四郎全集(2) [ 浜尾四郎 ]



■浜尾四郎  『鉄鎖殺人事件』

☆おもな登場人物

藤枝真太郎・・・元検事の私立探偵。
5年程前に検事をやめて2年後に銀座に探偵事務所を開く。
女嫌いの独身で母親と二人暮らし。

小川雅夫・・・藤枝の高校時代からの友人。
雑誌社に勤めている。
3年前に妻を亡くし、以後独身で母親と二人暮らし。
藤枝と違って女性に惚れやすい。

大木玲子・・・小川の母方のいとこ。

関山鉄三・・・玲子の婚約者。

日野勘平衛・・・質屋薩摩屋の店主。

金沢佐助・・・薩摩屋の番頭、28歳。

谷口くま・・・日野家の通い女中、52歳。

若宮貞代・・・美貌の富豪。

若宮静雄・・・貞代の年下の夫。

黒井明光・・・貞代の顧問弁護士。

峰岸澄江・・・黒井の秘書。

奥田とめ・・・貞代の養女の乳母。




前回の「殺人鬼」から半年・・・
小川雅夫はまだ失恋の痛手が消えてなかった。


小川は藤枝真太郎の事務所にいた。
小川のいとこの大木玲子が
婚約者関山鉄三の様子がここのところおかしく
悩んでいるように見えたので藤枝を紹介していたのだ。
そこへ玲子から電話が入り事務所へやってきた。


玲子は明日日付の新聞で角の質屋で恐ろしい殺人事件が起こったと
要領の得ないことを話し去っていった。
不審に思ったふたりがその質屋薩摩屋へ行ってみると
裏口が空いていて店の中で店主の日野勘平衛が胸を刺され
鉄の鎖で高手小手に縛られて殺されていた。



床には壁に掛けてあったと思われる西郷隆盛の肖像画が破り捨ててあり
日野の肖像画だけが1枚残されているだけだった。
床にはもうひとつ原宿に住む若宮貞代あての封筒が落ちていた。
二階へ通じる階段には蝋で描かれた
「西郷の肖像画の下」という速記のメッセージがあり
ほこりが溜まっているところに丸い型が残されている。
藤枝はこれをシルクハットの跡だという。
この日は、現場をそのままにして一旦帰った。



翌日、女中の谷口くまが日野の死体を発見し、
高橋警部たちが現場に到着していた。
薩摩屋質店にはくまの他に番頭の金沢佐助がいるだけだった。
金沢の話しでは、日野は金には渋い癖に
西郷隆盛の肖像画だけは目がなく金に糸目をつけず買いあさっていた。


質屋の隣のアパートの3階に住む斉藤謙という会社員が
藤枝に隣の部屋に住む柿崎正雄という不審人物の存在を教えてくれた。
柿崎の部屋の下には北田友次郎という男がいて
二人とも事件があった夜柿崎の部屋で足を音を聞いたというのだが
30分のずれがあった。



タクシー運転手の坂本初太郎により玲子が
事件が発生した日に日野の店を訪れていたことがわかる。
さらに、関山と日野との間にはトラブルがあった。
玲子が言っていた関山の様子がおかしいのは
このことが原因かもしれない。
玲子は小川の母にしばらく旅行に行くと手紙を残し
行方がわからなくなってしまった。



殺害現場に落ちていた手紙の宛先の若宮貞代は富豪で、
この事件後は体調が悪いと顧問弁護士の黒井明光に対応を任せていた。


若宮貞代は20以上も年の離れた
日野勘平衛と若い頃に結婚させられていた。
まだ大人になりきれていなく、わがままな貞代は
おままごと遊びをするような気分で女の子どもを欲しがった。
ふたりの間には一時期女の幼児が来て、
子供の面倒は奥田とめという乳母が全て見ていた。


貞代の父の万之助が20年ほど前に死ぬと、
貞代は日野と離婚をして、養女はとめとともに家を出てしまった。
その後貞代は、年下の静雄と結婚したのだった。



藤枝と小川が日野事件にとりかかっているときに
タイピストをクビになり、デパートで万引き事件を起こした
峰岸澄江という女と出会う。


半年前の失恋の傷が癒えないのに
小川は性懲りもなく澄江に一目ぼれをしてしまうのだ。


澄江はその後犯罪者の更生を手伝いたいという
黒井弁護士の意向もあって黒井の秘書となるが
素行の悪さもかわらず、小川に不可解な行動をとったりと
謎が多い正体不明の女だった。



日野殺しが未解決のままだったが
貞代の現在の夫・若宮静雄が邸内で日野と同じように
胸を刺された上に、鉄鎖で縛られて殺されていた。
しかも、現場には開封された関山から玲子へ宛てた手紙が落ちていた。



小川の母に玲子から再び手紙が届いた。
玲子はお金の管理を黒井弁護士に任せてあると言い
自分のことは心配しないでくれと書いてあった。



小川が黒井弁護士の事務所にいる時に番頭の金沢が
藤枝がここにいると聞いたと藤枝を訪ねてきた。
藤枝は事務所にはいなかったが、小川が対応したところ
金沢は日野の古い日記を見てしまいそのことで藤枝に話したいことがあるのだという。


金沢が明日、藤枝のもとを訪れたときに詳しく話すということになり
二人は別れるが、その日金沢も殺されてしまう。






藤枝たちは貞代が籍は入れないまでも一時期養女にしていた少女が気になる。
今なら年の頃21,2歳くらいだろうか。
玲子なのか、澄江なのか。
小川の母によると玲子は幼い頃、少しの間両親のもとを離れて
どこかの家で過ごしていたようだ。


そんな時、藤枝は奥田とめの内縁の夫大西と接触することが出来た。
大西の案内で藤枝がとめの家へいったところ一瞬の隙をついて
とめが何者かに殺されてしまった。
藤枝はとめが最後に「甥が・・・」と一言残したのを聞いた。
とめの甥は関山だった。


関山はアパートの不審人物柿崎と同一人物だった。
変装をして柿崎という別人物になりすまし
最初の被害者日野の隣のアパートに部屋を借りていたのだ。


そして、関山に腹違いの弟がいたことがわかる。
それは、北田友次郎だった。
関山はこのことを知っていたが、北田は知らなかった。
関山は柿崎に扮して、北田のアパートの上の部屋を借りていた。


藤枝は玲子の居場所の見当がついたので
小川に鎌倉にある材木屋へ行かせることにした。
しかし、夜だったので人通りもなく小川は道に迷ってしまった。
そこへ、同じように玲子の居場所を記した手紙を受け取ったという
黒井弁護士とバッタリ出会う。
二人は何者かのいたずらだということで東京へ引き上げる。



立て続けに起こる連続殺人。
その後、黒井弁護士までもが何者かに刺され危うく命を落としそうになった。
この事件を知った玲子は鎌倉の隠れ先から出てきて
小川が不在の時に母のところへやってきたようだ。
玲子は拘束された関山を心配して小川の家を後にしたのだ。
関山は父の秘密が日野に握られていたらしく
これが関山と日野の確執となったらしい。




そんな中、今度は貞代が日野、静雄と同じ形で殺される。
3人目の鉄鎖殺人。
生前は美人だった貞代が、恐怖に顔をゆがめて醜く死んでいた。
貞代は遺言状も作成していた。
それは意外な配分が記されてあった。


また日野勘平衛が一時期西郷という苗字を名乗っていたことを知る。


最後に、ある人物に見えてきたジキル博士とハイド。
だんだん、犯人が姿を現しはじめる・・・!



西郷隆盛の肖像画というメッセージの意味は何なのか。
貞代の養女は玲子か澄江なのか?
澄江が養女じゃないとしたら正体は?
関山はなぜ日野とあんなに仲が悪かったのか?



人間関係が複雑かつ、一部で同一人物だったりと
ちょっとややこしく、頭がぐにゃっとなりながら読了しました。


「殺人鬼」を読んでいたので、真犯人はこの人かしらっていうのは
なんとなく察しはついていました。
まぁ50%当たっていたかんじですかね。
動機は意外に単純だったなぁと。


貞代の養女の正体も
藤枝の最後の方の一言で見当がつきます。




ドラマでは原作をアレンジしていたようなので
原作とドラマの登場人物が必ずしも一致するとは限りませんが
松尾嘉代が演じた若宮貞代の前夫静雄が近藤宏
黒井弁護士が内藤武敏、関山が佐藤佑介なのかな。


舞台も原作は原宿だけど、ドラマは小樽のようだし。
原作にはなかった、貞代に鉄鎖の人形が送られてくるというのも
面白そうですし、どう脚色されたのかが気になります。



小説では前作「殺人鬼」の方がシンプルで引き込まれました。
「鉄鎖殺人事件」は登場人物が一部同一人物になっていて
その分広がりがあるというか複雑なかんじでややこしかったけど
一度消化してしまえばなるほど面白いといった感じです。

私が読んだのは「浜尾四郎全集<2>殺人鬼」で

・殺人鬼
・博士邸の怪事件
・鉄鎖殺人事件
・平家殺人事件

と、4つのお話がありました。

「博士邸の怪事件」はNHKのラジオドラマでやったものを
小説にしたらしく「殺人鬼」「鉄鎖殺人事件」と比べると
かなり短いお話です。
藤枝真太郎探偵は登場しますが、相方の小川雅夫は出てきません。


「鉄鎖殺人事件」を読み終わって、
最後のところからもうこのコンビは封印してしまうのか
それとも最後のところを残して新たにスタートするのかしらと
とても気になっていました。

小説では物語の語り手の小川は
『藤枝の功績は今後も紹介することは忘れないつもりである。
では、いずれ。』と締めくくっているが
ならばあの終わり方から、次はどうスタートするのか
予測しづらいなと思ってました。




この後著者は、議員当選のため政治家活動が忙しくなってきたからか
1年半程小説は書かなかったそうです。


そしてようやく書き始めた、「平家殺人事件」にも藤枝・小川コンビが登場します。
ただ掲載していた雑誌が半年ほどで廃刊になってしまったため
「平家殺人事件」自体も中絶してしまったのです。
その後は短い随筆があるだけで、39歳の若さで死んでしまいます。

といっても、若い時から髪が薄く30代では禿ていたので
写真を見てもとても老けて見えます。
パッと見、容貌は江戸川乱歩に似てますね。





「鉄鎖殺人事件」は前作「殺人鬼」の余韻を残したままスタートしましたが
「平家殺人事件」はプロローグとして、藤枝・小川の紹介からスタートしています。
前の2作とはちょっと入り方が違うなと感じました。

これまでのように藤枝と小川の会話が始まるということはなく
紹介後、小川は小説の間隔が空いたことの言い訳をしてます。

小川いわく、「殺人鬼」「鉄鎖殺人事件」とふたつの事件の記録係を務めたが
藤枝に雇われているわけではなく、呑気ながらも勤め人であること
その他の友人との付き合いがあったこと、藤枝もある事件のしくじりで
くさっていることなどを挙げている。

そして、小川は服部という友人の招待で信州旅行へ行く。
列車の中で平圭次郎という陰気な若い男と出会う。
ふたりの目的地は同じで、平は小川に恋人の亡霊に悩まされているのだと話す。

平は列車の中で名刺を交換したことから、
小川があの藤枝の相方でないかと思っていた。


と、藤枝が登場する前に小説は中絶している。






「平家殺人事件」が完成していたら
土ワイでシリーズ3弾として制作されていたでしょうね。
浜尾四郎の原作も1980年、1981年にドラマ化し終わって
片岡孝夫は1982年には笹沢佐保の画家探偵をやってましたが
おそらく1982年に片岡孝夫と岡本信人のコンビで
「昭和7年のナントカ殺人鬼」で「平家殺人事件」をドラマ化したのではないかと。


そう考えると3作目が完成されなかったことが本当に惜しい。
片岡&岡本のコンビは見たことがないけど相性が良さそう。


ドラマの方は見る目が厳しい原作ファンも高く評価しているので
是非とも再放送してほしいところだ。
原作で良くても映像化した時に満足がいかないというのもあるはずだが
小説のやや弱い部分を補いドラマ独自の演出を加えながら
見事に映像化したようですし、かなりエグい内容になっているとの
コメントをいくつも見たので期待度が高まっています。



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「松本清張の犯罪広告」  (1979年) 土曜ワイド劇場

「犯罪広告」を持っている田村亮と檀ふみの写真が印象深くて
どんなドラマなんだろと思っていたら、かなり前に突然放送された。



●「松本清張の犯罪広告」  1979年1月20日
原作: 松本清張 『犯罪広告』  松本清張全集 (9) 黒の様式 収録
脚本: 吉田剛
音楽: 津島利章
監督: 水川淳三
制作: 松竹
出演: 壇ふみ、渡辺篤史、田村亮、
小倉一郎、南原宏治、新橋耐子、
多々良純、草薙幸二郎、高杉哲平ほか

松本清張の犯罪広告



末永甚吉(田村亮)は八年ぶりに故郷へ戻って来た。

甚吉は母のスエと妹のユリ子(檀ふみ)と暮らしていたが
スエは幼い二人を連れて池浦源作(南原宏治)と再婚していた。

源作は母に度々暴力をふるっていて、ふたりがそれぞれ
7歳と4歳の時のある晩、いつもにも増して激しく
スエを殴りつけ夜中に異変を感じて甚吉たちが目を覚ました。

必死に止める甚吉とユリ子の制止もあり
一旦は源作の暴力も収まったものの
兄妹はこれまでにないくらいの恐怖を覚えた。

翌朝、源作はスエは男と駆け落ちしたといい
スエの消息は分からなくなってしまった。


その後源作は友子(新橋耐子)という性悪女と再婚していた。




甚吉はあの夜、源作がスエを殺し床下へ埋めたと確信していた。


松本清張の犯罪広告


16年も前の話しで、とっくに時効が成立しているが
甚吉はこのことを暴くために「犯罪広告」を刷り
それを町中にバラまこうと戻ってきたのである。




ユリ子は婚約者の川辺金次郎(小倉一郎)から
甚吉が戻っていることを聞き墓の前で再会を果たす。



松本清張の犯罪広告

ユリ子はスエの事件の詳細を甚吉から聞くが
幼すぎて記憶にない、だけど真相が知りたくなった。




甚吉が犯罪広告を配りまくると、町中が大騒ぎとなった。
甚吉の幼いころの記憶が正しければスエの死体は6畳間の床下にある。


床下を掘ることに源作も友子も最初は渋ったが
マスコミも押し寄せてきて収まりがつかなくなり
警察署長(多々良純)も立ち合い床下が掘られたが死体はなかった。


甚吉はユリ子に6畳間ではなく10畳間の間違いかもしれないといい
再び源作の家へ行き、10畳間の床下を掘らせると話す。
ユリ子はやめろというが、説得に応じなかった甚吉がその夜から姿を消す。


金次郎はこの辺りの地主の息子で、ユリ子の結婚相手としては
申し分ない相手だったがユリ子は結婚に気が進まなかった。


松本清張の犯罪広告

ユリ子にはもともと寺下勇(渡辺篤史)という漁師で相思相愛の相手がいた。
だが勇の仕事の関係ですぐには結婚できないという事情があった。
ユリ子の意思とは関係なく、金次郎との縁談が進められていたのである。


ユリ子は勇から甚吉が宿に金も荷物も置いたまま
帰ってきてないことを聞かされて源作が怪しいと疑った。
しかし、源作は甚吉はうちへは来ていないという。


金次郎は源作の家の床下を掘ったときの土が
人の体の分だけ多く残っていたことに気づき
甚吉が殺されて床下に埋められているのではないかという。
そして、これまで見せなかった積極性をみせて
源作に床下を掘らせるように交渉した。


松本清張の犯罪広告


再度署長たちも見守る中、源作も友子の協力的に床下を掘る。
今回も死体は出てこなかった。
金次郎は源作に土下座して謝った。



あの夜、甚吉は源作の家へ行った。
10畳間にスエの死体があるから床下を掘らせろというと
源作はほってみろとシャベルを渡す。
短気な源作がこういったということは床下に死体はないと考えた。

そこで、金策のために畑を売りまくった源作が
唯一持っているみかん畑に目をつけ、
その洞窟のあたりにスエの死体があると推理した。

これは大当たりで、源作は真相を知った甚吉をシャベルで殴り続けてた。
友子が家の外に誰かがいることに気が付いた。
二人が外へ出ていると、この様子を金次郎がのぞき見ていた。

泣きながら命乞いする金次郎を、源作は殺さずに協力者とした。
ふたりで上にあるみかん畑に甚吉を運ぶび海へ落とした。

甚吉殺害後、源作の家の床下を掘るのを強く要求したのも
金次郎の考えた大芝居だった。





夜、ユリ子と勇は海に出たときに海蛍の大群を見た。
戻ると金次郎がいて、今海蛍の大群を見たことを話す。
すると金次郎は慌てて源作にこのことを報告するのだった。
甚吉の死体に海蛍が食らいついていたのだった。
騒ぎになって死体が引き上げられるとまずいということで対策を練る。
源作と、友子と、金次郎は大量の農薬を撒いてごまかすことにした。



会社では農薬が巻かれて魚が大量に死んだのではないかと話題になる。
そこへ源作がやってきて、昨日夫婦喧嘩をしたさいに
大量に農薬を撒いてしまったことを詫びに来た。




ユリ子は海蛍は甚吉の死体に付いたものではないかとひらめいた。

海の捜索を警察に依頼するために証拠が欲しい。
源作が持っているみかん畑を調べたいと思ったが
あいにく勇は夜まで漁に出ていていなかったので
金次郎にこのことを話してしまった。


松本清張の犯罪広告

その電話を金次郎が受けたときに源作が隣にいた。
源作は金次郎にユリ子をおびき出してもらい始末することにした。



翌日、船で組合長(草薙幸二郎)たちと海に出た
勇たちは魚が沢山死んでるのを見つけた。
だが、勇が海蛍の大群を見たところとは違う場所だった。
その場所へ行ってみると、蛍の大群はあまりにもでかかった。


勇が海へ飛び込んでみると、食らいついていたものは甚吉の死体だった。
これには、さすがに署長たちも動き出した。
源作の家へ行くと友子しかおらず署長は友子を問い詰めこれまでの全てを知る。



夜になって何も知らないユリ子が金次郎と畑がある洞窟に来た。
そこで待っていたのは源作だった。
味方と思っていた金次郎が源作の協力者で
母と兄の死の真相を知ってしまう。

逃げたユリ子は海へ飛び込んだ。
それをボートで追ってくる源作と金次郎。

すると勇たちの船がやってきて、ユリ子は無事に救出された。







こちらは、また放送されますね。

舞台となった当時の伊豆の小さな町の風景が
やたら古めかしくてちょっと独特の雰囲気でした。

源作夫婦が住む家も古い日本家屋で
時代を感じさせる。


小倉一郎は2サスでは悪者もやってますが
今回は殺人の手伝いに巻き込まれてしまうという小悪人的なもの。


最初の方から挙動不審なので、なんか裏があるなというのはわかります。


だいたい壇ふみには相思相愛の相手の渡辺篤史がいるから、
そもそも最初から小倉一郎は邪魔な存在。

だから、やっぱりこういう展開だったかと思いました。



この頃は渡辺篤史は役者だったんですね。

今ではすっかり「建もの探訪」のイメージが強くて
家が出てる!と思ってしまいました。





牟田刑事官事件ファイル3 「見合い旅行殺人事件」 銀水荘が気になります

以前もちょろっと書きましたが牟田刑事官の3作目です。
特に好きなシリーズではないのにこんなに書くのは
いろいろとビックリしたことがあったから。


ここまで2作を改めて見てみて
今回もタイトルが「見合い旅行殺人事件」とあって
また娘の結婚話だなとピンときました。
そしてキャストと簡単な紹介文を読んですぐに犯人もわかってしまったという。


●「見合い旅行殺人事件・愛人は西伊豆で二度殺される!
牟田刑事官事件ファイル」  1985年6月8日
原作: 石沢英太郎
脚本: 下飯坂菊馬
音楽: 田辺信一
監督: 斎藤武市
制作: C.A.L
出演: 小林桂樹、小林千登勢、津島恵子、丸山秀美、
沢田和美、高松英郎ほか


牟田刑事官


牟田の友人井上(高松英郎)が管理人をしているマンションで
妻から離婚を告げられて一人暮らしをしている男が墜落死した。
マンションに住む歌手の麻子(沢田和美)はその部屋のベランダで
人影を見たと証言した。


それから月日は流れ釣り好きな牟田(小林桂樹)は
井上たちと釣りのツアーに出かけた。
そこに参加している青年を牟田の娘の君恵(丸山秀美)の
結婚相手にどうかという話が持ち上がり君恵もツアーに同行した。


宿泊先の銀水荘ではおかみのマサコ(小林千登勢)が迎えてくれた。
10年前牟田はある事件でマサコを知っていて再会に驚いた。


牟田刑事官


ツアーには銀水荘の大株主でもあり、荒磯会の会長でもある
大貫(土屋嘉男)も参加していた。
大貫の若い愛人は麻子で、ひそかに大貫の元を訪れて
ふたりは逢瀬を楽しんでいた。
さらに大貫とマサコも以前関係があった。


ある夜、浴場で麻子の全裸死体が発見された。
続いて大貫までもが死体で発見された。
大貫は死の直前マサコに解雇を言い渡していた。

麻子殺しは以前のマンションでの墜落死と関係があるのか?
大貫の死にはマサコが関係あるのか?

犯人は思った通りで、アリバイもこんなことだろうなぁという
想像がつきその通りだったので特に記事にするほどではないのだが。



牟田刑事官というと地味なイメージがあるのだが
1作目では森下愛子の裸こそないが生々しいレイプシーンで
いきなり始まり度肝を抜かされた。

2作目は普通の2サスと言った感じで油断してたのだが
今回はいきなり沢田和美のヌードでスタート!
しかも、土屋嘉男とのねっとりベッドシーンでの絡みでウゲッと思ってしまった。
殺された時も風呂場で沢田和美が全裸だったし・・・
美女シリーズかよ!と思うほど裸が出てきた。


以前、「見合い旅行殺人事件」についてちょこっと書いたんだけど
沢田和美の名前を入力したときに「牟田刑事官だしさすがに脱いでないよな」と思ったらコレですから。


最初の出演者紹介でもおもいっきり裸で紹介されていましたし。



最初のマンション墜落死では死んだ冴えない男が
のぞき趣味で若い女の部屋を覗き見してて裸が出てくるし。



牟田刑事官
意外なことに裸祭りでビックリ。



さて、君恵の見合いだが、君恵は長谷川初範にはなびいたが
うるさい母親付きの青年には興味がなく今回もひとりのまま。
長谷川初範は沢田和美と以前関係があり
今回のツアーでも寝てしまったくらいだからね。


伊豆堂ヶ島銀水荘


今回のロケ地は西伊豆堂ヶ島の銀水荘。
こちらはまだ営業しているホテルのようです。

西伊豆堂ヶ島銀水荘





1か月くらい前?、テレビを見ていたら牟田刑事官の2007年の
シリーズ最終回がやっていました。
そこで驚いたのは、刑事官が老人になっていたこと。




牟田刑事官 小林桂樹




そりゃそうだ。
だってシリーズ1作目が1983年で
この時すでに定年後の話しが出てたはず。



そっから20年以上ですから、さすがに働かせすぎだろ。




3作目では小林桂樹が宿の女将小林千登勢に

「おれだって刑事の前にひとりの男だよ」

なんてセリフを吐く余裕がまだ残されてるんですが
さすがに33作目では・・・ねぇ。






もう小林桂樹を見ているだけで辛くなってきました。
演技云々どころではないという感じだった。


ちなみにドラマはつまらなくて、小林桂樹の姿に驚いて
1,2分見ただけで消してしまいました。


このシリーズ1でレイプからスタート
3で沢田和美の裸からスタート
33では牟田さんがすっかり老人になっていて
奇数回ではなぜか驚かされることが多い。




「女弁護士朝吹里矢子・黒白の暗示」(1978年) 

十朱幸代の女弁護士朝吹里矢子シリーズ第1弾。
まだ90分時代の作品で、混血の新進女性弁護士と紹介されています。



●「女弁護士朝吹里矢子・黒白の暗示」  1978年6月3日
原作: 夏樹静子  『黒白の暗示』  星の証言 弁護士朝吹里矢子 収録
脚本: 野上竜雄
音楽: 大野雄二
監督: 中平康
制作: 東映
出演: 十朱幸代、鶴田浩二、小倉一郎、
坂本スミ子、近藤洋介、永島暎子ほか




女弁護士朝吹里矢子・黒白の暗示



里矢子(十朱幸代)は、恋人を殺して起訴された
OL路子(永島暎子)の弁護を担当した。

だが、路子は面会した里矢子に
「私が殺した」というだけだった。

藪原弁護士(鶴田浩二)のアドバイスで
起訴状の矛盾を発見した里矢子は
殺人を犯すまでの路子の人生の軌跡を調べ
その結果、意外な事実が次々と明るみに出る。



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珍しい映画監督中平康の作品。
土ワイでは中平康は海外作家の「涙シリーズ」も監督していて
制作も中平康事務所です。
朝吹里矢子シリーズは東映が制作しています。

シリーズものの1作目って以降のものと印象が違う作品が多いので
今回も監督が中平康ということもあり特殊な作りになっているんじゃないかと予想してます。



今回はドラマの方は未見なのですが、
原作が入っている「星の証言」を読んでみました。








里矢子はイソベンながらもこれまでの藪原の手伝いからステップアップし
国選弁護人を引き受けようと霞が関の弁護士会館へやって来た。
そこで、司法修習生の時の同期だった宮下とバッタリ会った。

宮下は既に国選弁護人を1回経験していて
その時は不能犯でうまくいったという話を聞かせてくれた。

予想した犯行の目的物やその方法が
最初から犯罪の実現不可能だった場合
無罪になるということを指す。
ただ、現実のケースではなかなかお目にはかかれない。


里矢子が選んだ事件は殺人事件だった。
藪原から少しくらい苦戦しても、勉強になるケースをやった方がいいと
アドバイスをもらっていたこともあり引き受けることにした。
被告人は里矢子と同じくらいの年の女性である。



小菅にある東京拘置所の面会室で被告人の大館路子と向き合う。
25歳の会社員で、子供の頃父を亡くし母はその後大館栄吉という男と再婚していた。
しかし、その母も7年前に自宅で階段から落ちて死亡していた。
路子は池袋のアパートに1人暮らしをしていた。


被告人は辻井広文といって26歳の会社員で路子の恋人だった。
路子は辻井が下宿する離れに忍び込んで、寝ていた辻井をスカーフで絞殺した。
殺害の動機は、結婚を前提とした交際をしながらも
辻井がバーの女と浮気をしたことでカッとなり発作的に行ったというものだ。
直後、隣家の主人が母屋を訪ねたため路子は見つかってしまった。

路子は辻井と親しくなったのは今年の正月頃で、
会社近くのレストランで昼休みによく顔を合わせたのがキッカケだという。
                        


面会が終わり事務所に帰ると藪原と事務員の吉村サキが待っていてくれた。
里矢子は路子の殺害動機にしっくりこないものを感じていたことを打ち明ける。
サキは夫の勤め先に出入りしているカメラマンが3年前に
女子大生の娘の連れ子を持った年上の未亡人と内縁関係になったものの
その後娘の方と正式に結婚するために未亡人とは別れた話をする。
路子が18歳の時に母が事故死している、路子の家庭にも秘密があったのだろうか。
となると、母親の事故死というのは殺人ではなかったのか。



気になった里矢子は翌日大館栄吉の働いている工場へ行った。
大館は53歳で背も高く肩幅もあり屈強な体格をしていた。
しかし、どことなく無気力な感じがした。
大館は辻井とも1回あったことがあり、二人の結婚を賛成していた。


その後、里矢子は路子の友人から話を聞いた。
大館から結婚に反対されていたり、バーの女とも鉢合わせしたことがあり
路子が辻井との関係で悩んでいたことを知る。
路子と辻井は高校時代から近所で、社会に出てからレストランで再会し
急に親しくなったということだった。


里矢子は一人では公判までに準備が間に合わないと
司法浪人で事務所の仕事をたまに手伝っている史朗にも
事件の調査を頼んだ。
史朗は辻井の会社の先輩から二人のことを聞き出し
事件が起こる1か月半ほど前から急に仲がこじれだしたことを話す。
問題となったバーの女も、女が一方的に辻井に熱を上げているだけで
辻井の誕生日の日に、勝手に祝いに押しかけてきて
その後に、路子が来たときには抱きついてきたり、
さも辻井と関係があるように装ったのだった。

里矢子と史朗はバーの女堺タマミを訪ね店へ行き
大館が路子には縁談が決まっていると嘘の話しをして
タマミに路子が辻井を裏切っているという感情をもたせていたことがわかる。


辻井の殺害は、7年前の路子の母の死と当時近所に住んでいた辻井の存在
路子の知られたくない過去と繋がっていく。


辻井殺害の真相が暴かれたことにより
自白していた路子には不能犯の可能性も見えてきた。





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里矢子は日本人の母とアメリカ人の父の間に生まれたハーフ。
ドラマでは母を丹阿弥谷津子、吉村サキを坂本スミ子、史朗を小倉一郎。
おそらく大館役が近藤洋介なんでしょうね。



「星の証言」には他に第9作の「相続欠格の秘密」も収録されています。
こちらはドラマも見たんですが、80年代の半ば過ぎのもので
藪原弁護士役の鶴田浩二もいなくなって、なんだかイマイチでした。



「松本清張の種族同盟・湖上の偽装殺人」  (1979年)  森のくまさん

松本清張の「種族同盟」のドラマ化。
原作では杉山千鶴子が被害者で番頭が被告となりますが
ドラマでは千鶴子が被告となります。
番頭は西部警察のロクさんでおなじみの武藤章生ですが
冒頭に少し出てくるだけで終わります。

後味の悪さと、女の狂気を感じるドラマ。
詳しいことはあらすじの後で。



●「松本清張の種族同盟・湖上の偽装殺人」  1979年5月26日
原作: 松本清張 『種族同盟』  火と汐 (文春文庫) 収録
脚本: 吉田剛
音楽: 津島利章
監督: 井上昭
制作: 松竹
出演: 小川真由美、高橋幸治、金沢碧、
下条アトム、加藤嘉、朝加真由美、中村竹弥、
川合伸旺、近藤準、小島三児ほか



杉山千鶴子(小川真由美)は旅館から旅館を渡り歩く仲居をしている。
「河鹿荘」で働いていた時に、客で議員秘書の阿部(川合伸旺)に乱暴された。
千鶴子は親切心からよく釣れる釣り場を案内してやろうと思ったところを襲われたのだ。
ことを済ませた阿部は金を渡してこの場を収めようとしたが
千鶴子がそれを撥ね退けたために、貧乏な仲居が生意気な態度をとったと
憤慨した阿部は千鶴子をなぐりつけ、もみ合ううちに阿部が下の川へ転落死してしまう。


雨に打たれながら千鶴子が途方にくれていると1台のトラックがやって来た。
道路は工事中で車の進みはゆるやかだった。
とっさに千鶴子はトラックの荷台につかまって河鹿荘まで戻って来た。

帰った千鶴子は風呂で体を洗い清め、濡れた着物も洗濯をした。
遅く帰ってきて勝手な行動をとったことで番頭(武藤章生)にとがめられる。



阿部の死体はすぐに発見され、容疑者として千鶴子が取り調べを受けた。
警察は阿部の体に千鶴子と同じ血液型が付着していることからも
千鶴子を厳しく取り調べる。
千鶴子は「やってません。」と頑として容疑を認めなかった。



千鶴子には矢野武(高橋幸治)が国選弁護人としてついた。
矢野は助手の岡橋由基子(金沢碧)と二人で事務所をやっているが
事務所だけは広くて立派なものの、業績は冴えなくて
飲食店のツケも払えないありさまだった。


矢野には評価を上げて若宮弁護士(中村竹弥)のひとり娘朋子(朝加真由美)と結婚するという野望があった。
千鶴子の事件は、非力で状況証拠もある千鶴子を警察が一方的に取り調べたもので
矢野には現場と河鹿荘の距離から千鶴子の犯行に無理があるのではないかという勝算があった。
マスコミも注目している事件だ、ダメでもともと、うまくいけば一気に名をあげられる。

松本清張の種族同盟・湖上の偽装殺人


矢野が千鶴子の父精吉(加藤嘉)を同行して面会に訪れた。
警察の厳しい取り調べを受けていた千鶴子は態度が硬直化していたが
千鶴子のやっていませんというひと言を信じると言ってくれた矢野に心を開き始めた。


公判が始まると矢野は案の定、犯行現場と河鹿荘が
2キロ離れていて着物を着ていた千鶴子が
わずか10分間で帰れるわけがないと主張し
実際に千鶴子を使って実験を始めた。


そして、千鶴子は無罪を勝ち取ったのだ。

圧倒的に不利な事件を無罪にしたことで
矢野の評価と知名度は一気に上がった。

矢野は千鶴子にこれでどこかへ泊りなさいと金を渡し
アパートも探してあげるし、無罪が確定するまでは
自分の事務所で働くといいと言った。


松本清張の種族同盟・湖上の偽装殺人

タクシーを降りた千鶴子はこれまで受けたことがない好意に
矢野に心を奪われしまう。
父は矢野にもメリットがあったと話すが
千鶴子はすっかり矢野のとりこで父の言葉も受け入れなかった。



矢野は由基子と肉体関係があり、朋子に野心を燃やす矢野が面白くない。
もともとこの事件をすすめたのも、海外の似たような事例をおしえてやったのも由基子だった。
ただ乗りされて、ハイさよならでは済ませないつもりだった。
由基子は仕事で繋がりのある君川行雄(下条アトム)と組んで
矢野のスキャンダルになるような証拠を手に入れようとする。



松本清張の種族同盟・湖上の偽装殺人

控訴申し立ての期限の日、精吉がやってきて
千鶴子に警察の捜査ミスや、
阿部の私生活をこれ以上探られたくないということからも
このまま控訴しないという見方が強まっていることを知らせる。
事務所へ帰るとマスコミが多く詰めかけていて
案の定、千鶴子の無罪は確定した。
矢野は千鶴子に一事不再理の存在を教える。


その夜、千鶴子は矢野と二人でアパートにいた。
貧乏な千鶴子は何もお礼が出来ないと手料理を振る舞い
体でお礼を支払うという。
その様子をアパートの外にいた由基子と君川が写真におさめる。

由基子は千鶴子に朋子の存在を教えたが
千鶴子はとくにショックを受ける様子もなかった。


若宮が友人と矢野と会っていた。
友人は矢野に女関係について尋ねると矢野は女はいますと答える。
へんに取り繕うことなく素直に女関係をしゃべる矢野に若宮と友人は感心する。
だが、若宮は朋子を悲しませることは絶対に許さないから
結婚前に女関係は清算しろと言った。
そのための金は若宮が用意することになった。
朋子が矢野を好きなために若宮は危険な男だと知りながらも認めざるを得ない。


矢野は早速由基子に手切れ金700万で手を打とうとするが
由基子はそんなわずかな金よりも事務所を大きくして
分け前を等分しようと提案してきた。
矢野はこれをつっぱねた。
由基子は千鶴子にも朋子のことを話し
矢野が婚約したことを知っているという。


矢野は千鶴子のアパートへ行った。
由基子から聞いたことを話すと
千鶴子は矢野との身分違いを心得ていて
結婚の邪魔をするつもりはないといい
最後にデートをしてくれと頼む。

矢野と千鶴子は1日何もかも忘れて
これまで見せたことがないはしゃぎぶりでデートを楽しんだ。


由基子が事務所へ行くと、業者が新しい机を運び入れてきた。
今日から司法修習生を二人入れて、由基子はクビにし
千鶴子とともに業務を行うのだと宣言した。
由基子は千鶴子に矢野が自分たちを利用しているので
仕返しに手を組まないかというが空振りに終わる。


由基子と君川は千鶴子のアパートに矢野がいた
現場写真とネガを持っていき矢野を脅すが
千鶴子がそれを燃やしてしまった。
由基子は若宮に矢野が依頼人と特別な仲であると電話をする。


しかし、ふたりは結婚へと着々と準備が進み
矢野と朋子と若宮でレストランで食事をとり
結婚指輪を買いに行った。
この様子を千鶴子がべったりとつけまわして
矢野は内心怒りがおさまらなかった。




矢野は結婚を邪魔しないといいながらも、未だに自分のことを愛し続け
まとわりついてくる千鶴子に釘を刺そうとアパートへ行った。
千鶴子は朋子は本当は矢野のことをそんなには愛してはいなくて
結婚したら息苦しくなるんじゃないかと余計なお世話を焼く。

身分をわきまえないこの発言に怒りを覚え暴言を吐く。
そんな時、ふと千鶴子は自分が人殺しであることを漏らしてしまう。





この時まで千鶴子の発言を信じていた矢野だが
千鶴子がトラックの荷台で河鹿荘へ帰ってきたことを知り
殺意がなかったとはいえ人を殺めてしまった事実に
弁護士の自分が殺人犯を無罪にしてしまったという
とんでもない汚点を残してしまったことに愕然とする。

当然、矢野はこれを口外するなと命令した。
千鶴子は無邪気にも先生とふたりだけの秘密ができたと言う。





何もかもがうまくいきそうな矢先、突然発覚した身の破滅につながる事実。
矢野がアパートを出ると、外にはカメラを構えた君川と由基子がいた。
これまで敵対していた仲だったが、矢野は千鶴子との関係を素直に認め
由基子への手切れ金で用意した700万の他に500万の小切手も出し
早めに千鶴子の始末を依頼した。




由基子と君川は千鶴子を事故死に見せかけて殺そうとした。
由基子が千鶴子を待ち伏せて一緒にアパートへ行き鍋を囲む。
君川は由基子が頼んだ酒屋の配達員に変装し
アパートへ睡眠薬入りのビールを届けた。

ビールを飲んだ千鶴子が眠ると、由基子はガス漏れにみせかける
準備をして近くに睡眠薬を置くとアパートを出ていく。





翌朝、由基子と君川が矢野の事務所でうまくいったと報告をしていると
フラフラとしながら千鶴子が入って来た。
由基子は昨日のことを千鶴子が寝ちゃったからとうまくごまかした。


失敗した由基子たちは、夜、君川が自動車の廃車置き場に
千鶴子をおびき出し車の下敷きにしようとする。
今度こそ大丈夫だと千鶴子の死体を確認しようとしたふたりも
車の下敷きになってしまった。

千鶴子は奇跡的に無事で車の下から這い出てきた。

君川を探し周りをうろつくと、車に押しつぶされた君川の死体を見つけた。
その近くには瀕死の状態の由基子がいて最後の言葉を発するがすぐに息を引き取った。







松本清張の種族同盟・湖上の偽装殺人

久しぶりに千鶴子は精吉に会った。
事務所を辞めたことを告げると、精吉はふられたんだなといい
当たり前だ、種族が違うとつぶやいた。




求職中の千鶴子を矢野が訪ねてきた。
矢野は退職金の給料1か月分を渡しに来たのだった。
以前手切れ金として500万を渡そうとしときは
千鶴子に拒否されたが、これは正当な金だから受け取ってくれと言う。
そしてふたりだけの送別会をやろうと千鶴子を誘った。

松本清張の種族同盟・湖上の偽装殺人


二人はホテルのレストランで夕食をとり1夜をともにした。
翌朝、矢野は千鶴子をボートで湖に連れ出す。

千鶴子は頭が弱いながらも何もかも知っていた。
由基子に仕組まれたガス事故の時からおかしいと思っていて
廃車置き場の時も由基子が残した矢野という名前から
矢野が自分を殺そうとしていたことに気が付いていた。


矢野は千鶴子をボートの事故に見せかけて殺害しようとする。
すると、千鶴子はりんごを向いていたナイフで矢野を刺し殺す。
矢野を殺人犯にはしたくなかった・・・。










杉山千鶴子は田舎出の貧しい頭の弱い女。
それを小川真由美が見事に演じていて絶品です。


これまで社会の片隅で生きてきた千鶴子は
計算高く野心しかない弁護士矢野の依頼人を信じるという一言で
弁護士に愛情を持ち始めます。

裁判は圧倒的に不利に見えたが、矢野の活躍で無罪を勝ち取ります。
さらには、貧しい千鶴子の身の回りの世話までして美談を作り上げ
群がって来たマスコミを利用して自分の知名度を上げることに成功。

矢野は自分のためだけにやっていることなのに
それを好意だと勘違いした千鶴子はますます矢野に入れあげる。
矢野に大物若宮の娘との縁談が出てきても、それはなんのその。
ひたすら矢野を思い続け、皮膚に吸い付いてくるようにつきまとい
矢野の邪魔をしないといいながらも吸い付いて離れない。



いつまでもいつまでも自分を思い続け、離れると言いながらも
まとわりついてくるうざい女。
こうなってくると男にとっては
心ん中で思い続けられているというだけでもどんなに迷惑なことか。




おまけに無罪とした千鶴子は実は本当は人を殺していて嘘をついていた。
世間の注目を浴びただけに、この事実がしれたら身の破滅だ。



薄弱と思われた千鶴子だが、自分に起こる危険にはちゃんと気が付いていた。
バカなのか普通の感覚を持っているのかわからない、紙一重の怖さを感じる。
だからこそ、矢野から離れるといいながらも、そうはならないような
本人は故意にまとわりついているのではないんだろうけど
結果そうなっているというこの女の怖さがある。

その演技にあざとさを感じさせず、実際のところは
どうなのか計り知れない恐ろしさを表現していました。




氷のような冷たい雰囲気を持つ高橋幸治が
今回の役にピッタリ。
高橋幸治は土ワイのライバルだったザ・サスペンスの
「悪魔のような完全犯罪」でも意味ありげな役で登場していて
これがまた良かった。
正体はただの刑事でしたが。

「悪魔のような完全犯罪」の裏では
土ワイの「天使と悪魔の美女」が放送されていたんですよね。
いい時代でした。






小川真由美と高橋幸治が上野でデートをするシーン。
何故か森のくまさんが陽気に流れる。


松本清張の種族同盟・湖上の偽装殺人
松本清張の種族同盟・湖上の偽装殺人
松本清張の種族同盟・湖上の偽装殺人

それまでとてもドロドロとしていたのに
いきなりデートでは、奇をてらったはしゃぎっぷり!


松本清張の種族同盟・湖上の偽装殺人

森のくまさん♪もこの表情で歌が終わる。




そして、ラストのボートで刺し殺す場面でも
湖の向こうから森のくまさんが流れる。

小川真由美は「あたしこの曲好き。かわいい。」って。

森のくまさんというとこのドラマを思い出しそうで
怖いイメージがついてしまいそう。


千鶴子は、多分自分を殺すために湖にやって来たのだろうと疑いながらも
信じたい気持ちがあり複雑な心境になる。

松本清張の種族同盟 小川真由美

だが、非常にも悪い予感が的中する。

愛した人を殺人犯にしないために、自分の方が相手を殺すって・・・。

このドラマ怪奇というわかりやすい怖さではなく
人間が持つ愛憎、底知れぬ怖さが見事に表現されています。








松本清張の種族同盟 加藤嘉


そんなヒロインの父親に加藤嘉。

嘉は社会的地位のあるきちんとした役もやりますが
今回のような役の方が私は好きです。




森のくまさんとか、デートのシーンは
これまでの流れからすごく浮いていて、それだけに恐ろしい。
というか、エキセントリックな小川真由美そのものが怖かった。






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