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展覧会レポート昭和のドラマ昔の土曜ワイド劇場懐かし邦画

昭和のテレビドラマ

        

森村誠一シリーズII 「野性の証明」 (1979年)

category - 昭和のテレビドラマ
2018/ 01/ 30
                 
TBSの”森村誠一シリーズ”で放送された
林隆三主演の「野性の証明」


かなーり前にファミリー劇場で再放送され、何気なしに見たのですが
これがかなり面白かった。




■ 森村誠一シリーズII 「野性の証明」 
放送期間: 1979年1月6日~1979年3月31日 (全13話)
脚本: 長谷川公之、須崎勝弥
音楽: 広瀬量平
主題歌: 「戦士の休息」 
作詩・山川啓介、作曲・編曲・大野雄二、歌・町田義人 
監督: 永野靖忠、井上昭、村山新治




二年前、岩手県の山奥にあった柿の木村の風洞地区で、
長井孫市(矢野宣)という男が気がふれて近所の住民たちに斧をふるい大量殺人を起こした。
だが、その孫市も同じ斧で何者かに殺されいた。
孫市殺しは迷宮入りとなり、柿の木村も今はダムの底に沈んでしまった。




そして、遠く離れた栃木県の羽代市で、当時柿の木村事件を担当していた
宮古署の村長刑事(小池朝雄)は柿の木村事件の唯一の生き残りで
孫市の一人娘・長井頼子を偶然通りで見かけた。



森村誠一シリーズII 「野性の証明」



頼子は大野村の親戚の家へ預けられていたところを、味沢岳史(林隆三)に引き取られた。
二人は現在栃木県の羽代市に住んでいて、味沢は保険の外交員をしている。


村長は刑事のカンで孫市殺しは味沢の犯行ではないかと考え
味沢の身辺を洗うことにした。



味沢は母のサト(川口敦子)が亡くなり実の父を探しに羽代市に引っ越してきたのだった。
サトは何者かに手籠めにされ、生まれたのが味沢であり
死の間際にその男が羽代市にいるらしいとう情報を得たのだった。



現在、味沢の娘となった頼子は昔の記憶を失くしていた。
だがひょんなことから出会った越智朋子(浅茅陽子)に
何か特別なものを感じる。



森村誠一シリーズII 「野性の証明」


朋子は羽代新報の記者だった。
羽代新報はもともと朋子の父が起こしたものだが
このあたり一帯を仕切る大場一成(小沢栄太郎)の策略により
事故死を装って葬られ、羽代新報も大場一族に乗っ取られていた。



森村誠一シリーズII 「野性の証明」




そして、頼子は大場のかつての愛人の娘で料亭桃山の女将・磯村絹枝(小川真由美)がひく
三味線の音色にも不思議と惹かれて絹枝と懇意になる。

森村誠一シリーズII 「野性の証明」




村長も直接味沢と会い長井孫市殺しの真相を突き止めようとするのだが
味沢は朋子と行動を共にするうちに、大場絡みの事件に引きずり込まれていく。
味沢を追ううちに朋子と接触した村長は、彼女が頼子の母と瓜二つなことに気が付く。





保険のセールスが振るわなかった味沢だが大口の契約が取れた。
パチンコ店をやっている井崎(志賀勝)が妻・アケミに保険を掛けたのだ。

だが、アケミがすぐに車の事故で死亡してしまう。
井崎は大場の息がかかっている羽代署の竹村捜査課長(河原崎建三)を
金で抱き込み、アケミの死体があがらないまま事故証明をおろさせ
六千万円の保険金を得ようとする。


森村誠一シリーズII 「野性の証明」



これと並行して、味沢が住んでいるアパートに立ち退き問題が発生。
跡地は大場一族が競輪場にしようとしていた。
朋子の意を汲んだ味沢はひとり立ち退きに反対した。
そこへ、同じアパートに住む田所庄作(木田三千雄)も加勢する。



森村誠一シリーズII 「野性の証明」

味沢は田所老人と話すうちに、彼が生まれてから六年前まで
柿の木村に住んでいたことを知り父を探す手がかりを得ようとするが
田所は味沢と会っているときに電話で何者かに呼び出されて
水死体となって発見されてしまう。



竹村は田所の死を自殺で片付けようとするが
味沢と朋子は他殺だと信じて疑わない。


森村誠一シリーズII 「野性の証明」




一方、井崎の保険金詐取についても朋子が井崎と竹村が結託していることに気がつく。
彼女は味沢とともに井崎が妻のアケミを予め殺し
カッパ流れの工事現場に埋めていたという証拠の写真を撮影することに成功した。
味沢がこれをネタに井崎を脅すと、井崎は竹村に相談するが
助けてくれないと知った井崎は自暴自棄になり何をしでかすかわからなくなった。




困った竹村は一成の長男・成太(佐藤慶)に相談すると、井崎は早々に始末された。
何も知らない味沢が井崎の愛人に呼び出され部屋に行ってみると
そこには井崎の死体があり、ニセの通報を受けた警官に見つかり
味沢は井崎殺しの容疑者として身柄を拘束される。


しかし、絹枝の機転と村長が羽代署の署長(成瀬昌彦)にこれまでのことを説明したことで
味沢の容疑はすぐに晴れ、竹村は井崎の保険詐欺に加担していたことがバレ警察をクビになる。


森村誠一シリーズII 「野性の証明」





味沢と朋子が大場一成の仮面を暴こうと行動する中で
柿の木村事件も長井孫市による犯行ではなく
風洞地区のダム建設に強い反対の姿勢を示した住民たちを
大場の飼い犬・中戸(山本清)が手下四人を使って殺害し
反対派のリーダーだった孫市に罪を着せたことがわかった。



成太や羽代新報社長・島岡(根上淳)は、先手を打ち
味沢が柿の木村事件の犯人であると新報に掲載しようとするが
これを知った朋子は浦川編集長(戸浦六宏)の協力を得て
大場一成の悪事を暴く記事に差し替えようと画策する。



森村誠一シリーズII 「野性の証明」

万事うまくいくと思った朋子たちだが、直前になり計画は大場一族に漏れ
予定通り味沢の記事が掲載されてしまい計画は失敗に終わった。



朋子がこのことを知らせようと味沢の家へ向かう途中で
一成の末息子・成明(ピーター)に暴行されたうえで殺されてしまう。


森村誠一シリーズII 「野性の証明」




記憶を失っている頼子は、未来を予知する能力が備わっていて
朋子の身の上に起こった危機を察知した。

頼子の予言で慌てて家を飛び出した味沢は朋子を見つけ出すが
ナイフで刺された朋子は味沢に抱かれながら息を引き取った。



一方、朋子が死んだことを知った一成は成明の仕業だと見当をつけて
部屋へ行き息子が暴行殺人事件を犯したことを知る。
大場一族は身代わりをたてて成明を匿うがついに成明は逮捕され
自白をしてしまう。


森村誠一シリーズII 「野性の証明」





その間、味沢はかつて絹枝が孫市から三味線を習っていたことを知り
頼子がなぜ絹枝の三味線に惹かれたのかがわかる。
そして、味沢もついに村長と絹枝に柿の木村で孫市を殺したことを認めた。




味沢サトは柿の木村の出身で、味沢はサトの遺骨を故郷に納めようと
寺を訪れたところ和尚が不在で偶然寺にいた孫市から
母を汚らわしい存在だといわれ追い返されていた。



その時、中戸組の四人が住民らを虐殺しており
孫市はそれを味沢の仕業だと誤解して味沢に斧をもって切りかかろうとし
味沢はそれから逃れるため孫市を殺してしまったのだ。
絹枝は正当防衛だといい、村長も自供だけで
その現場を目撃していた頼子が記憶喪失で証拠がないといった。




森村誠一シリーズII 「野性の証明」


その後、柿の木村事件の実行犯の生き残りの
筆談で中戸の事件への係わりも証明される。
だんだん大場一族の権力もきかなくなってきた。



味沢はもう一度柿の木村へ行き、和尚(永井智雄)からついに実の父について聞き出した。
サトには兄の一郎がいたが戦死したと思われていた。
しかし、ある日ひょっこりと柿の木村へ帰ってきてサトを犯してしまう。
二人の間に生まれたのが味沢岳史だった。



一方、村長は大場一成の身上調査から、一成が戦死したと思われていた
味沢一郎と同一人物であることを知る。
そして父を探し続ける味沢にせがまれ、大場一成が実の父親だと教えてしまった。



自分が実の兄妹が交わって出来た子供であり、
一連の事件の黒幕大場一成の息子だと知った味沢は目を背けたい事実に悩むが
意を決して一成に直接会いに行く。



しかし、案の定一成は味沢を息子だと認めようとはしなかった。
このやり取りを密かに立ち聞きしていた成太は、その夜味沢に会いに行き
いつかきっと味沢と一成を実の親子として対面させる協力をするので
今は一成をそっとしておいてほしいと頼むが味沢はこれを拒否した。


肉親とわかったことで味沢に優しさを見せた成太だが
このあと無情にも父が差し向けた殺し屋たちに自殺に見せかけられ
墜落死させられてしまう。



あの時は強がって成太の申し出を拒否した味沢だが
今更ながら腹違いの兄・成太の優しさが身に染みてきた。



そして、味沢はついに実の父親大場一成と再び対峙する--。










「野性の証明」というと高倉健と薬師丸ひろ子の角川映画が有名ですが
私は両方見てドラマ版の方が好きになりました。


確かに映画版は豪華なキャスティングと明らかに製作費かかってんなぁ~っている
ゴージャス感とスペクタクルな感じはするのだけど、どうも荒唐無稽な気がして
一度見たらいいやって感じでした。



ドラマ版は映画に比べると地味なのですが、1979年にしてはあせた映像と
林隆三の渋すぎる味沢が良くてお気に入りです。


ただ、最後の方ぐじゃぐじゃっとして終わったのだけが残念。

ところどころ突っ込みたくなる部分はあるのですが
全体を通して、原作にはない桃山の女将・絹枝役の小川真由美もよくて
途中まではかなりガッツリとみてしまった。




2話から6話(?)位まで、冒頭今はダムの下に沈んだ柿の木村と思われる場所で
刑事役の小池朝雄が柿の木村事件や味沢について語るというところからスタートするのですが
これがまたコロンボそのもので毎回見るのを楽しみにしています。


森村誠一シリーズII 「野性の証明」





また最後の方に検事役で天知茂が出演しています。

森村誠一シリーズII 「野性の証明」

天知茂が林隆三、小池朝雄、佐藤慶と一緒に映るシーンは
個性的な俳優の競演に心が躍ります。






            
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「あにき」 (1977年) 高倉健主演の連続テレビドラマ

category - 昭和のテレビドラマ
2017/ 12/ 30
                 
何年か前にTBSチャンネル2で放送した時に見た
高倉健主演の「あにき」というドラマ。


高倉健というと『映画俳優』のイメージしかないが
こちらはオフィシャルによると


”高倉健が唯一出演した連続テレビドラマ”


と紹介されています。


いずれにしても、非常に貴重なドラマであることは間違いなく
「あにき」の存在を知ってから、一度どんなもんか見てみたいと思っていました。





■ 「あにき」 
放送期間: 1977年10月7日~1977年12月30日 (全13話)
脚本: 倉本聰
音楽: 村井邦彦
編曲: 田辺信一
ピアノ演奏:  羽田健太郎
演出: 井下靖央、大山勝美



あにき 高倉健




神山栄次(高倉健)は人形町の建設業・神山組の頭。


あにき



両親はすでに亡くなり、妻を病死で失って以後は
理髪店で働いている妹のかい(大原麗子)と二人暮らし。




あにき 大原麗子


かいは30近いが病気により婚期を逃してしまった。
口下手で男性恐怖症でもあり
好きな男性といえばドラマで見る草刈正雄で
熱心に彼の記事を切り取ったスクラップ帳を作っている。


あにき





神山組には二番手の金太郎(田中邦衛)がいる。
金太郎は妻・冴子(春川ますみ)、娘(有馬加奈子)たちと暮らしていて
職人たちも家族同然に金太郎の家で食事をとっていた。
金太郎は気難し屋の栄次と職人らとのクッション役も務めていて
神山組にはなくてはならない存在だ。





そんなある日、繊維問屋・岡村商会の岡村(山本武)が亡くなった。
岡村は根津の二号美子(弓恵子)の家で死に、
それを知ると後妻(菅原チネ子)は家を出ていってしまった。





後妻との折り合いが悪く家を出ていた
先妻の娘・恵子(秋吉久美子)が通夜の席に姿を見せる。
躁うつ病を患っていて香典を持ち逃げしたりトラブルを起こす。


恵子が香典は美子が受け取るものと思い美子に渡していた。
栄次は美子から香典を恵子に返してほしいと預かり
初めて恵子の美子に対する思いを知った。




岡村に世話になっていた栄次は若くして父を亡くした恵子を心配して会いに行くが
年齢の差を忘れて恵子に心を惹かれていくようになる。


あにき




栄次たちが住む路地の立ち退き問題が勃発した。
入江(下条正巳)の説明では岡村には莫大な借金があり、
店を倒産させたとしても保証人になっている甲田(織本順吉)、
酒井(野口元夫)を救えない。


入江は弁護士とも相談して、岡村が持っている土地を更地にして
売却する必要があるというのだ。


あにき


事情を知り草の湯の草野(日恵野晃)は同意してくれている。
残るは栄次が住んでいる路地の住民たちの同意だけだった。
入江は栄次に住民たちにうまく話を取り付けてほしいと頼む。



栄次は土地を売却しなければならない入江や甲田と
立ち退きたくない路地の住民たちとの板挟みになり頭を悩ませることになる。




そんな中、男性とは縁がなかったかいに、
日の出クリーニングの店員・平吉(立川光貴)が
熱心にアプローチしていることを知った。



あにき


言われてみればこのところ、近眼だったかいが急にコンタクトを
購入していて、どこか以前とは違う様子だ。



平吉がかいに迫っている姿は栄次のところの職人梅吉(小鹿番)や
茂(岩尾正隆)に目撃され狭い路地ではたちまち噂となった。
栄次は金太郎に、かいは女としてどうみえるのかと聞くと金太郎は
若手職人文吉(小林稔侍)に言わせると、磨けばいい女になると話していたと聞かせる。



あにき




文吉の女性批評なんてあてにならないというと、
金太郎は文吉は桜田淳子がデビューした時に大物になると言ったので
アイツは女だけは見る目があると太鼓判を押す。




嫁に行っても行かなくても心配という複雑な心境の栄次だが
かいは今日も草刈正雄のドラマを夢中で見ていて
栄次のおかわりの催促にも気が付かない。


あにき





岡村が死に無人となった岡村商会で女の幽霊が出るという噂が出た。
それを聞いていた栄次は、面白おかしく話す茂と勇(阿藤海)に
これから岡村商会へ行って来いと無理強いする。



あにき



確認へ行った茂たちから幽霊がいると報告を受けた栄次は
茂たちと岡村商会へ行く。
ヤバイといわれる二階へ栄次がいったとき後ろから女の声がした。


これにはさすがに普段クールに決めている栄次も悲鳴を上げて
逃げ出してしまう。


幽霊の正体は恵子で、亡くなった父との思い出を偲び
空き家となった実家に出入りしていただけだった。




躁うつ病の恵子は、前回会った時とは違いとても楽しそうだった。




あにき

恵子の口から躁うつ病という言葉を聞いた栄次は
なんのことかわからず思わず真顔で聞き返す。







ある日、栄次は自分に内緒で平吉とデートしていたかいのあとをつけ
二人が口づけを交わすところを覗き見てしまった。



あにき



一方、立ち退き問題で栄次が甲田たちと組んで自分たちを
裏切っているのではないかという疑惑が住民たちの間で沸き上がる。
栄次は金太郎の家へ住民を集め立ち退き問題の理解を求めるが
立ち退きに絶対反対の住民らは団結し収拾がつかないまま終わってしまう。



あにき



そんな中、栄次たちが知らない間に岡村商会の建物が
業者により解体されてしまった。
栄次は恵子の身を密かに案じていた。


躁うつ病の恵子が入院していることがわかり栄次は見舞いに行くと
かいに内緒で預金を引き出し恵子の高額な入院費用にあててしまう。
その事に気が付いたかいは冴子にこのことを相談した。



あにき


冴子と金太郎は妻が死んで以来独身を貫いていた栄次に女が出来たのではないかと思った。


栄次が幼馴染滝本ごろ(滝田ゆう)の妹・桐子(倍賞千恵子)と
仲良くしている姿を目撃されたことから栄次の相手は桐子だと誤解されてしまう。
だが、桐子には年若い脚本家の男がいて、彼女もまた年齢差のある恋に悩んでいたのだった。


あにき


かいは栄次には平吉のことを話さない。
栄次はそんなかいを見合いさせようと企み
父の代から世話になっている人形町の頭・松五郎(島田正吾)の
妻・きん(中村たつ)に見合い相手を探してくれるように頼みに行く。



きんは以前にも栄次が見合い寸前に土壇場でキャンセルした前科があることから
本当に見合いをさせる気があるのかどうか念を押しまくる。
栄次の今度は本当に見合いをさせたいという言葉を聞き
甲田夫人(野本マリ子)から大卒のエリートサラリーマン
田原荘介(下条アトム)を紹介してもらうことになった。



甲田夫人はかいには出来すぎた相手だとくどくどしく言い
栄次は内心腹が立つが今さら後には引けない。
かいは、平吉と付き合っていながらも、
兄が持ってきた見合いを断らなかった。


大卒のエリートが面白くない栄次は、手下の勇の話にも
喧嘩腰で揚げ足をとり、そばにいた梅吉たちも
機嫌が悪い栄次に振り回されとばっちりを受けてしまう。


あにき


見合い前夜に酔っぱらった栄次は、普段は低姿勢で接する松五郎宅へ乗り込み
暴れ始めたが、一夜明けると栄次は元に戻り昨夜の失態はさっぱり覚えていない。



予定通り甲田夫人たち立会いのもと、かいの見合いが行われた。
田原は人当たりがよく好青年で、食事の後は二人きりになる時間も設けられた。



あにき



ところが、その夜甲田夫人から田原が話を断ってきたと聞かされた栄次は
かいを傷つけまいとして甲田夫人に無茶な要求を出しまくる。
夫人はてっきりかいが田原と付き合いたいものだと思い
田原を説得してかいと再会させようとすると
栄次はこれ幸いとばかり、こっちからキッパリと断りますと言い夫人を泣かせた。



見合いをしたかいだが平吉との仲は順調に進んでいた。
しかし、平吉の母が病気で平吉も両親もかいとの結婚を早くしたいと望んでいる。



あにき



かいは平吉のことを栄次に切り出そうとするが
栄次はその気配を察するとかいに話をさせないよう逃げてしまう。






かいは仕方なく、松五郎に相談し栄次に結婚の許しをもらうよう頼む。



あにき

その話題から逃げていたくせに、かいが自分に直接言わず
松五郎を介したことでことでヘソを曲げてしまい、式には参加しないとゴネはじめる。




平吉はきちんと挨拶をしようと家へ訪れてかいと二人で栄次の帰りを待っていた。
平吉に対して照れくささがあるのか、目下には威勢のいい栄次だが
年下のクリーニング屋の店員平吉にも敬語で接していた。



あにき

大声を張り上げ勢いよく戸を開けた栄次は、
平吉の姿を見ると慌てて二階へ駆けあがり
窓から屋根をつたい勇たちの部屋に逃げていった。



あにき



そんな栄次を説得しようとした松五郎だが
ああ言えばこう言うで話にならない。
結局、松五郎はかいに栄次との仲介役を降りると宣言した。



困ったかいは金太郎夫婦に相談すると、松五郎さえも頭が上がらない
長老の浜町の頭・浜田政吉(佐野周二)に助けを求めることにした。




あにき

政吉は年の功で松五郎を諫めながら、栄次の心をほぐしていく。
さすがの栄次も今度ばかりは、かいと平吉の結婚を素直に許した。



涙ぐむかい、栄次はそばにあった新聞の束をゴミに出そうと
表へ出たときに、草刈正雄のスクラップ帳を発見し
かいの平吉への愛を感じた。



一方、栄次は恵子への複雑な思いを秘めていた。
入院費を立て替えて、大部屋から個室に移したとたんに
高津(堀田真三)という男を病室に連れ込み
ベッドで抱き合っているところを看護婦に発見され
病院側から注意を受けていた。



自分の口から恵子にこのことを言いにくい栄次は
恵子の友人伸子(伊佐山ひろ子)に相談する。
伸子はあっさり承諾し、二人の仲を裂いた。



あにき



これまで路地では栄次の女は桐子だと噂され
兄のごろまでが栄次が将来義理の弟になると思っていた。



あにき



しかし、恵子の入院費用をすべて支払い、一切の面倒を見ていたことを知った甲田が
金太郎のもとを訪ねてこれを報告したことで栄次の恵子への思いがバレてしまう。



あにき


栄次の恵子への思いにいち早く気が付いていたのは、桐子だった。
桐子は「栄ちゃん、それ今に恋になるわよ。」とどんどん恵子へ気持ちが傾いていく
栄次の将来を暗示していたのだ。



恵子の入院費は、結局はじめの約束通りに恵子の面倒を見ると言った
甲田によって栄次に返された。


高津と会えなくなった恵子は栄次に会いに来るように
高津に伝えてくれと連絡先を渡し泣きながら頼む。
そして、二人が許されざる恋だと知りながらも恵子の意を汲み
栄次は高津と会い恵子に会いに行ってやるよう説得した。


あにき


高津は明日、恵子のところへ見舞いへ行くと約束した。


後日、恵子の退院が決まった。
恵子は高津とは別れて退院後は栄次のところで暮らそうかなと
冗談めかしていい、栄次はドギマギする。


そして、恵子はふいに帰り際、栄次の額にキスをした。


あにき

栄次は嬉しくなり、恵子とのデートシーンを夢想しては
ひとり悦に浸っていた。



恵子は高津と会ったが、二人の関係は終わったと栄次に報告した。



深夜、栄次の家に桐子から今から飲もうという誘いの電話が入る。
行ってみると桐子はぐでんぐでんに酔っぱらっていて様子がおかしかった。





あにき


栄次は桐子の家へ行った時に、偶然桐子の若い恋人がいて
三人で一緒に鍋を囲んだことがあった。
どうやら、その恋人は別の女と結婚することが決まったようなのだ。



路地の立ち退き問題でも大きな進展があった。
白井(北見治一)が甲田が店を手放すことを決意したというニュースを伝え
立ち退きの話が消えたことで住民は大喜びした。



あにき


栄次がかいと平吉の結婚を許可してからかいの帰宅が遅くなる日々が続き
周囲の者たちも栄次を心配するようになった。



そんな中、かいに密かに恋心を抱いていた文吉が組を辞めると言い始める。
梅吉たちからそのことを聞いた栄次は、桐子の店滝本へ文吉を誘い
気持ちを確かめるが、今さらどうすることも出来なかった。



あにき



すると、外が急にあわただしくなり栄次が出てみると
そばで火事騒ぎが起こり栄次たちも駆けつけた。


梅吉は出火元は映画の助監督をやっている
矢部修一(吉田太門)の部屋で、遊びに来ていた女の焼死体が見つかったと栄次に報告する。
矢部は桐子が愛していた男だった。



栄次は死んだのが桐子だと思い、組のものをつれてアパートへ向かう。
その頃、桐子の兄・ごろは自宅で寝ていた。
夢の中に子供の頃の桐子が出てきていた。



焼死体は桐子だと確認され、部屋のガス栓が開いていたことからも
警察では自殺と断定された。
桐子の葬儀が行われている最中、かいは平吉の父(斉藤英雄)が甲府から上京してきており
三人で一緒に過ごしていた。



平吉の父が帰る際に、新宿駅からかいが栄次に電話をし
一言挨拶をしてほしいと言ったが、平吉の父が代わると
栄次は電話を切ってしまった。



家へ戻ったかいは葬儀会場から栄次を呼び出すと
平吉の父に失礼なことをしたと責めた。
栄次はかいも世話になっていた桐子が死んだときに
自分だけ遊んでいるかいが悪いと言いかいを殴りつける。



あにき



かいは「兄さん、いつも最後はこうなんだから。」と言い残すと
その日から家を出ていってしまった。


栄次が金太郎の家へ行くと、事情を知った平吉が
自分がかいに電話をさせかいは悪くないと言い
栄次にかいを許してやってほしいと謝罪してきた。


栄次も「かいは悪くないです。悪いのはあっしですから。
あっしもこんな性分なもんで。」といいかいも家へ戻ってきた。



クリスマス頃、恵子の退院も決まり、栄次は彼女を病院から
外出許可をもらい連れ出した。
用意したアパートを内見させ、契約することにした。
そして、クリスマスケーキも見に行き、高津と別れた恵子にのめりこんでいく。



その後、露店でお揃いのアクセサリーを買い、ケーキを片手に
退院した恵子のアパートへ向かう栄次。



あにき

だが、ドアの前で声をかけても人の気配がするのに誰も出てこない。
恵子は高津が諦められず、引っ越してからも連絡をとっていたのだ。



部屋の中の様子を察した栄次はひとり寂しくアパートの階段を下りていった。
さびしさを紛らわせる”滝本”も桐子が死に休業中だ。
栄次は別の店で飲むと、そのまま持っていたクリスマスケーキを置いたまま
店を後にした。




あにき

家へ帰ると久しぶりに戻ってきたかいがケーキを用意して栄次の帰りを待っていた。
栄次は露店で買ったおそろいのペンダントを、かいに平吉と一緒につけろと渡した。




栄次が恵子のアパートを手配し、日参していて囲っているという噂が立った。
滝本で噂をまき散らしていた白井を見た、文吉は白井に殴りかかり騒動になった。
後日、金太郎と梅吉が白井とその友人で恵子のアパートの大家を呼び出し
よくよく話を聞くと、毎日通っているのは栄次とは別の男であることがわかった。



あにき

そんな中、年末の忙しさで追われる栄次のところへ恵子が姿を現した。
恵子はクリスマスの日、出かけてしまったことを詫び
栄次に十万円貸してほしいと頼んできた。




あにき




栄次は銀行から十万円を引き出すと、恵子のアパートへ行った。

しかし、ドアの前には寿司の出前がふたつあり、
出前と間違えた恵子が勢いよくドアを開けると中には高津が寝っ転がっていた。
それを見た栄次は金を渡し帰る。



栄次が恵子の生活の面倒を見ていることは、松五郎も甲田も知っていた。
あまりに入れ込む栄次を心配し、松五郎たちはそろそろ恵子から手を引くようにいう。


いまだに恵子が高津を愛していて、
高津の妻と別れるという話を信じていることからも
栄次はとうとう恵子から手を引くことを決意する。



かいは平吉のところへ行くこととなり旅の支度をしている。


栄次は平吉のアパートへ行き、かいをよろしく頼むと挨拶へ行く。
桐子の葬儀とぶつかり平吉の父に失礼なことをしてしまい
栄次も済まないと思っていた。


その気持ちを表すように、荷物になるかもしれませんが
といいながら沢山の手土産を平吉に託した。




あにき

栄次はかいたちいの見送りにはいかずいつも通り仕事をしていた。


そこへ金太郎がテレビの中継車が着いたと報告に来て
女性たちの悲鳴があがる。
年末の番組で草刈正雄が訪れることになっていたのだ。


その場所を見ようとする栄次のアップでドラマは終わる。



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高倉健演じる主人公・神山栄次は昔気質で不器用な生き方をするとび職人。
目上のもんとか、岡村の旦那の娘恵子には低姿勢で敬語で接するが
妹のかいをはじめ、組連中の手下には機嫌が悪くなるとどつきまわすという荒い性格。



それだけに幽霊が出るかどうかを確かめに行ったところで
秋吉久美子にわっとおどかされて逃げていくシーンは笑えました。







ナレーションは滝田ゆうで、感情のない独特の語りにはじめは違和感を感じました。
演技の方はほぼセリフはなく、まわりの役者たちに助けられている感じです。





あにき

「赤かぶ検事奮戦記」でフランキー堺と春川ますみ夫婦の娘
葉子(初代)を演じた倍賞千恵子。
赤かぶでは、春川ますみの娘に倍賞千恵子ってのが
年齢的にムリだろ!って突っ込み入れながら見てました。




あにき 大滝秀治


栄次とごろの友人で目が不自由な松井安全堂で
特捜のおやじさん、大滝秀治が出演。



滝田ゆうといえば、来年1月3日から文京区にある弥生美術館で
「滝田ゆう展」をやるようです。



昭和×東京下町セレナーデ 滝田ゆう展



先日、東京の美術館へ行った時に知りました。




                         
                                  
        

火曜サスペンス劇場 「麗猫伝説」(1983年) 大林宣彦監督×円谷プロ

category - 昭和のテレビドラマ
2017/ 12/ 27
                 
かつて”化け猫女優”として活躍をした
入江たか子と入江若葉母娘が二人一役を演じる
怪奇ムードを取り入れたサスペンス。


1983年に日本テレビの「火曜サスペンス劇場」で放送され
のちに劇場公開されたようです。


ドラマは確か見たことがある記憶があり知っていましたが
劇場公開は今回初めて知りました。


「瀬戸内キネマ」を舞台に、かつて活躍した女優と
彼女を復活させようと試みる映画関係者たちの姿を描く。



麗猫伝説




●火曜サスペンス劇場  「麗猫伝説」  
放送日: 1983年8月30日
脚本: 桂千穂
音楽: 三枝成章、大林宣彦
監督: 大林宣彦
制作: 円谷プロダクション
出演: 入江たか子、入江若葉、風吹ジュン、柄本明、
平田昭彦、峰岸徹、大泉滉、佐藤允、内藤陳ほか




かつて日本のハリウッドと呼ばれた「瀬戸内キネマ」の撮影所がある。


ある日、三十年前に引退した女優・竜造寺明子(入江たか子)が
以前と変わらぬ若さと美しさを持っていることから
彼女をもう一度映画界に引っ張り出そうという計画が持ち上がる。


麗猫伝説



プロデューサー(平田昭彦)や映画関係者(坊屋三郎)らは
明子の衰えぬ美貌を奇跡だと称え大乗り気である。


映画関係の仕事をしている陽子(風吹ジュン)は撮影所に
恋人でシナリオライターの志村良平(柄本明)が来たところに出くわした。
良平の話では明子の新作の脚本を任されたのだという。


麗猫伝説



良平は明子の家に住み込んで本を書き上げることになった。
明子は同時期に引退した水森監督(大泉滉)と同居していて
その家は主と同じく異様な妖気を秘めていた。


麗猫伝説



シナリオを書くのに主演女優の家に住むというおかしなやり方に
陽子は違和感を覚えるがこの仕事での成功を夢見る良平は
そんな陽子をおいて明子の家へ行ってしまう。




実際に目にする明子(入江若葉=二人一役)は、
うわさ通り老女とは思えない若さと妖しい美しさを持っていた。
家に案内する水森監督は「明子さんを決して抱いてはいけない。」と
良平に釘を刺した。


麗猫伝説

こうして良平は明子のそばにいながら新作を仕上げることになった。


実は、無名の良平がかつての大女優・明子の復帰作のライターに選ばれたのには
隠された秘密があった。



明子が水森と引退した時、もうひとり日本の映画界から消えた人物がいた。
それは田沼譲治(柄本・二役)で、彼はハリウッドへ行くと言い
日本映画界から去っていたのだ。


明子は譲治と恋仲で、一人でハリウッドへ行くという譲治を手放したくないあまり
譲治を映画の小道具で刺し殺していたのだった。
これを知っているのは、明子と水森の二人だけだった。



明子を抱いてはいけないと言われながらも、
惚れぬいた譲治そっくりの良平を明子は誘惑する。


明子の家に幽閉された形になった良平の身を心配した
陽子が船に乗り彼女の家へ押しかける。



麗猫伝説

そこで見たのは、やつれて生気を失った
変わり果てた良平の姿だった。



そして、陽子にも身の危険が迫ると、記者(峰岸徹)の死体を発見し
命からがら屋敷を抜け出した。


麗猫伝説

プロデューサーらに事件のことを伝えた陽子が彼らを連れて
再び戻ってみると、良平は胸を刺され明子と永遠の眠りについていた。



麗猫伝説

そばにいた水森は、良平を殺したのは明子ではない。
彼女はひと月ほど前にこの世を去っていたのだと話す。












竜造寺明子の老いた姿を母のたか子が、
若返った姿を娘の若葉が演じていて
なかなか面白いアイデアだなと思いました。



麗猫伝説

メイクで年齢差を演出するのではなく
実の母娘でそれを表現する。



また終盤、屋敷に入り込んだ峰岸徹の死体を
暗い部屋で風吹ジュンが発見するのですが
峰岸徹の口から映画のフィルムがスルスルと出てきて
映写機に見立てたところも意表をつかれました。


麗猫伝説



もともとスクリーンでの上映を見込んで制作されたためか
テレビドラマというより映画という雰囲気が感じられました。



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可愛い悪魔」  


                         
                                  
        

火曜サスペンス劇場 「可愛い悪魔」 (1982年) 大林宣彦監督×円谷プロ

category - 昭和のテレビドラマ
2017/ 12/ 26
                 
CSの”テレ朝チャンネル2”で『EXまにあっくす』という番組があり
2016年12月~2017年5月までの半年間に渡り月1回のペースで、
土曜ワイド劇場の円谷プロ作品をリマスター版で放送していました。



そこへもリクエストが届いていた日本テレビの火曜サスペンス劇場で放送された
円谷プロ制作、大林宣彦監督の「可愛い悪魔」と「麗猫伝説」の二作品。


結局は局違いのテレ朝チャンネルではなく
日本映画専門チャンネルで再放送されました。




●火曜サスペンス劇場 「可愛い悪魔」  
放送日: 1982年8月10日
脚本: 那須真知子
音楽: 木森敏之
監督: 大林宣彦
制作: 円谷プロダクション
出演: 秋吉久美子、渡辺裕之、ティナ・ジャクソン、佐藤允、
岸田森、赤座美代子、みなみ・らんぼう、小林亜星ほか



可愛い悪魔



ウイーンにいた涼子(秋吉久美子)は恋人と喧嘩になり
「死んじゃえ」と呟いた直後、恋人が事故死を遂げた。
自分のせいだと思った涼子はその後精神をやられてしまう。


同じころ、日本では涼子の姉冬子が浩二(渡辺裕之)と結婚式をあげていた。
浩二の姉・川村圭子(赤座美代子)の娘・ありす(ティナ・ジャクソン)は
冬子のベールを欲しがったが、冬子は記念に死ぬまで取っておくのだと断る。



可愛い悪魔



そして、集合写真が撮影されることになるが冬子とありすの姿が見えない。
一同が集まった背後の建物から、ウエディングドレス姿の冬子が
勢いよく窓から飛び出し死亡してしまう。
ありすは冬子の体から欲しかったベールをもらった。



精神状態が不安定のまま帰国した涼子はしばらくの間
日本の病院で静養していた。
その後、退院した涼子は浩二に連れられて
圭子とありすが住む洋館きた。
これからありすにピアノを教えることとなり一緒に住むことになる。


可愛い悪魔



夜になり、涼子が寝ていると冬子のベールが巻き付いてきた。
恐ろしくなった涼子が叫び声をあげると
圭子が部屋に入ってきてありすのいたずらだと言った。


だが、翌日涼子がそのことを話すと圭子は
昨夜はぐっすりと眠っていてそんなことは知らないと話す。
圭子は浩二にこのことを伝え、涼子の病気が治っているのかと尋ねた。



涼子は冬子がどのようにして亡くなったかを確かめに現場へ行った。



可愛い悪魔

その夜、涼子はウエディングドレスを着た女の姿を見て
部屋を飛び出すと後を追いかけていったが見失ってしまう。
するといつの間にか圭子がいた。
しかし、圭子はそんな女は見なかったという。




ありすは歌が一番うまい子にやるメリーさんのオルゴールを激しく欲しがっていた。
先生はありすの他に歌がうまい生徒がいてその子にメリーさんをあげるのだという。
涼子が諭してもありすはメリーさんは自分のものだと言い張り頑として譲らなかった。



その晩、涼子は物音を聞いた。
その方向へ行ってみると、暗がりでありすが自分が履く靴の
底に何かを打ち付けていた。


そして、翌日先生が歌が一番うまい生徒にメリーさんをあげる日が来た。



可愛い悪魔

ありすはオルゴールを手にした先生に近づくと
生徒の一人がいるからという口実をつけて吊り橋に連れていった。



そして、先生は橋の上から転落して死亡する。


圭子のところへも先生が転落死したと報告が入り
涼子がありすを迎えに行った。
帰り道、不審な男(みなみ・らんぼう)がふたりの後をつけてくる。



刑事(佐藤允)が家へやってきてありすから先生が亡くなったときのことを尋ねる。
ありすの話では生徒のひとりがいなくなったから先生と迎えに行ったというが
ありす以外の生徒は誰一人橋にはいっていなかった。
ありすは自分の勘違いだったのねというが・・・。




可愛い悪魔

刑事は先生の頭には数か所に渡り金属で殴られたような傷跡があるという。
涼子はありすがあの夜細工をした靴で、橋に必死で捕まる先生を
殴って橋から落とす情景が浮かび恐怖を覚えた。



涼子は証拠を探そうと思いありすの部屋へ忍び込むが
何も見つけられないままいるところにありすが入ってきた。
ありすは涼子が自分を疑っていると知ると証拠品を庭に埋めるが
その様子をあの時の不審な男に見られてしまう。



不審な男はボート小屋に住んでいて、涼子を気に入ってしまった。
涼子は事件の真相を知るために、無視していたボート小屋の男に
話を聞きに行くことにした。



ありすは先生の血が付いた自分の靴を川で洗っていて
欲しかったメリーさんのオルゴール人形を手にしていたところを
男は目撃していたのだった。




可愛い悪魔

涼子を好きになってしまった男が言い寄ってきて涼子は
慌ててボート小屋から飛び出して逃げた。
男はありすが土に隠した靴を掘り出して持っていた。



その頃、ありすも靴が盗まれていることに気が付き
真相に気が付き始めた涼子の部屋に細工をした。
帰宅した涼子はありすが仕掛けた羽ペンが壁に突き刺さるのを見て
自分も殺されると狂乱した。




男はありすに靴紐を見せ、ありすは男に靴を盗まれたことを知る。
そこへありすを探して涼子がやってきた。
ありすがいなくなり二人きりになると、男はもう一度ボート小屋に来てくれたら
靴を渡してもいいと涼子に言った。




可愛い悪魔

涼子は男にありすとの会話を録音することを条件に承諾した。


男はありすに会うと、冬子を突き落としたことを白状させた。
ボート小屋へ案内するとありすの靴はボート小屋の
ありすの手が届かない高いところへ吊るしてあった。


ありすは男が小屋を出た隙にそれをとろうとしたところ
灯油があるのに気が付きそれを床にまいた。
男が小屋へ戻ってくるとありすは男を部屋に閉じ込め
火を放ちボート小屋は炎に包まれた。


可愛い悪魔

涼子は浩二の仕事先へ行き、ボート小屋に到着すると
ボート小屋は燃え上がり中なら火だるまの男が川へ逃げてきた。




可愛い悪魔

男は焼け死に事件は事故とみられ、涼子は焼けたカセットテープを持ち帰った。


家に帰った涼子は浩二と圭子に、ありすが冬子と先生と男を殺したのだという。
その証拠となる会話が録音されたカセットテープは焼けただれていた。
必死に訴える涼子の言葉に、浩二は友人(秋川リサ)にテープを渡し
なんとか再生できるように頼んでみるとなだめた。



可愛い悪魔

その夜、涼子はありすの泣き叫ぶ声を聴いた。
圭子はありすが人殺しであると認め川へ入り無理心中しようとしたのだ。
涼子は必死で圭子を止めた。




可愛い悪魔



ありすが先生から手に入れたメリーさんのオルゴールは
圭子が取り上げていてそれを知ったありすは圭子をなじる。
ありすが手にしたメリーさんを取り上げた圭子は
それを投げて壊してしまった。



家へ戻った圭子は涼子にありすは男性として浩二を愛していて
誰にも渡したくないために冬子を殺したのだと打ち明けた。
ありすの父親は自殺を遂げていて、自分を棄てたと感じたありすは
物に対して異常な執着心を見せるようになっていたのだ。


圭子はありすから浩二を奪う人間はみな殺すと思っている。
浩二が涼子を愛し始めていると感じていた圭子は
涼子の身に危険が降りかからないようにベールなどで涼子を脅かし
家から逃げるように仕向けたのだという。



涼子は自分の主治医塚原(峰岸徹)にありすを見せた方がいいと
アドバイスするとありすの様子を見に行くため圭子の元を離れた。



その時、仕事先にいた浩二から電話がかかった。
圭子が出ようとしたところ、吹き抜けの上にいたありすが
鉢を落下させ、圭子の頭をすっぽりと覆ってしまう。


可愛い悪魔




鉢に頭部がはまった圭子はクルクルと回り
メリーさんのオルゴール人形のようで
ありすは喜んでその様子を見ていたが
やがて圭子は倒れてガラス鉢は割れて圭子は死んでしまう。



可愛い悪魔


一方、涼子もありすが仕掛けた罠にはまり体の自由が奪われた。
なんとか縄をほどいた涼子だが、ありすは次々に彼女を恐怖に陥れる。


そして、いよいよとどめを刺そうと涼子に近づいてきた。
そばにあった鎌を取り上げた涼子が応戦しようとしたところへ
誰も電話に出ないことを心配した浩二が到着した。



ありすは浩二の姿を認めると、武器を捨てて
自分が鎌を手にした涼子に襲われそうになっているフリをする。



涼子は「おにいさーん!!!」と叫ぶと気を失ってしまい、病室で目を覚ます。


そばには、浩二がいた。


涼子はありすが殺したことを認めた会話が録音されていた
テープがちゃんと再生され浩二がそれを聞いたことを確認した。
しばらくして、塚原が浩二を呼びに来て部屋を出ていってしまう。


可愛い悪魔



涼子は気が付いた。


ここは普通の病室ではない。




窓には鉄格子がはめられていて、ドアは閉まっていて外には出れない。
結局、涼子の言葉は誰にも信じてはもらえなかった。


焼けただれたテープは肝心な部分は再生できなかった。
ありすが冬子を殺した証拠にはならなかったのだ。



涼子はこのまま一生病院へ幽閉されるのかもしれないことを
なぜだか素直に受け入れていた。








一度見たらトラウマになりそうなドラマ。


赤座美代子の金魚鉢クルクルが印象に残っていたけど
よくみたら金魚鉢というより透明な花瓶って感じでしたね。


まだ八歳の少女が、自分から愛する叔父や物を奪おうとする大人たちを
次々に殺害していくサイコサスペンス。


それに主人公は気が付くのだが、少女がそのようなことをするとは
誰もが信じられない。


確固たる証拠もないまま、主人公はキチガイ扱いされ
元居た精神病院へ戻ることとなる。







この頃は、土曜ワイド劇場だけでなく、火曜サスペンス劇場も
いい作品が沢山ありますし、他にも木曜ゴールデンドラマや
月曜ワイド劇場など再放送してほしいものが多数あります。



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麗猫伝説



                         
                                  
        

NHK少年ドラマシリーズ 「なぞの転校生」 (1975年) 

category - 昭和のテレビドラマ
2017/ 12/ 15
                 
NHK少年ドラマシリーズで1975年に放送された
眉村卓原作の「なぞの転校生」は好きなドラマのひとつです。




■ 「なぞの転校生」
  
放送期間:1975年11月17日~12月3日 (全9話)
原作: 眉村卓   『なぞの転校生
脚本: 山根優一郎
音楽: 池辺晋一郎
演奏: アンサンブルロマンス
演出: 吉田治夫、黛叶



なぞの転校生





岩田広一(高野浩幸)は会社員の父・大介(前田昌明)、母(高田敏江)と
武蔵野の団地に住む東中学校の二年生。
学校では同じクラスに香川みどり(伊豆田依子)というガールフレンドもいて
順調な学生生活を送っている。


なぞの転校生





ある夜、空き家になっているはずの隣の部屋に人の気配を感じた。


翌日、部屋の前を通りかかると「山沢一郎」という表札がかかっていて
中から広一と同世代の少年が姿を現した。



二人がエレベータで一緒になると突然停電になりエレベーターが止まる。
すると、少年は小さなライトのようなものを取り出し閉じているドアめがけて
金属の光線のようなものを飛ばした。


広一が驚いていると、明かりがつきエレベーターが動き出した。
少年が発射したのはレーザー光線のように見えた。
耳の後ろに星形の印があり謎めいた存在であった。




朝、学校へ行くと担任の大谷先生(岡田可愛)が
港区から来たという山沢典夫(星野利晴)という転校生を紹介した。
典夫こそ、あの不思議な少年だった。




なぞの転校生

典夫は秀才な上にスポーツも出来、クラスの注目の的になり
気が付くとみどりの気持ちも広一から典夫へと移っていった。


みどりはさっそく積極的に典夫にアプローチをしていき
二人きりで下校していると学校の番長たちに囲まれてしまった。



なぞの転校生


典夫は暴力が大嫌いだった。


なぞの転校生



みどりからこのことを聞いた広一が駆けつけてみると
典夫の姿はなく、番長たちは典夫の魔術のようなものにやられたと倒れていた。




夜、広一は典夫が屋上へ行くのを見かけてあとをつけていった。
典夫は広一の気配を察知すると、邪魔をするなら眠っていてもらうといい
不思議な力で広一を失神させた。

なぞの転校生




典夫は父が違う世界から到着するのを屋上で待っていて
自分のことに興味を持ちさぐりを入れてくる広一を眠らせるしかなかった。

広一が意識を取り戻すと父と母がやってきた。
どうやら典夫が広一は屋上にいると知らせたようだ。



典夫は成績が優秀だったが、彼と同時期に転校してきた
学生たちも皆同じように秀才だった。


ある日、典夫が他の転校生たちと一緒にいるところへ
広一が運動会の打ち合わせに呼ぶためにやってきた。
彼らも典夫と同じ耳の後ろに星のマークがあった。




なぞの転校生


教室に帰りいざ打ち合わせをしようとすると
典夫はこれから雨が降り、その中には水爆実験による
放射能が含まれているから帰ると言い出す。


すると突然、雨が降り出してきて典夫の雨が降るという予言は当たった。


雨があがり生徒たちが帰ろうとすると、
典夫は科学の行き過ぎによる人類の破滅が恐ろしいと怒りだし
雨に濡れるのを怖がる広一たちをバカにした。




なぞの転校生


広一は典夫に近寄ると思わずその頬を叩いてしまった。
それから、典夫は欠席し続けた・・・。



みどりから喧嘩のことを聞いた大谷先生に呼ばれた広一は
先生と一緒に典夫の家へ謝りにいくことになった。


そして、部屋のブザーを鳴らすと、中から大人や子供
沢山の異様な人々が出てきてエレベーターで降りていった。



なぞの転校生


ドアを閉めようとした典夫に、広一は暴力を振るったことを詫びた。
このことをさっき部屋から出ていった、みんなと相談していたといい
広一も反省していることから明日から学校へ行くというとドアを閉めてしまう。



いよいよ、運動会当日がやってきた。
典夫が制作した2年3組の応援アーチは平和のシンボルが描かれ
素晴らしい出来に仕上がった。


ところが他の学年の応援アーチも色こそ違えど、デザインは全く同じものだった。


広一がそれを指摘すると、みどりはムキになって典夫が他の生徒のアイデアを
盗んだものではないとかばった。
一緒に制作した生徒たちも、典夫と作業をし盗作ではないと同意する。


不思議に思った広一が大谷先生にそれを報告すると
あのデザインはみんな転校生が出したアイデアだという。
広一は先生に、典夫は他の世界から来た人間ではないかと話していた。
先生もこれまでの不思議な出来事に広一の話に耳を傾けざるを得なかった。
広一にこのことを誰にもいうなというと、広一たちは運動場へ戻っていく。



運動会に来ていた広一の両親が典夫に挨拶するが典夫はそっけない。
二人も典夫が普通の子供と違うと感じていた。



なぞの転校生



競技がリレーになり選手の典夫が走っていたところ
ジェット機の音を聞き、突然他の転校生を連れて逃げ出そうとし騒動になった。





音楽室に逃げ込んだ典夫たちのところへ番長がやってきて
典夫に暴力を振るおうとした。



典夫がポケットから、エレベーターで金属をとかした
ペンライトのようなものを持ち出そうとしたのを見た広一は
番長たちが危ないと思い、典夫を制止すると番長たちにつかみかかり
反撃を喰らった広一は保健室で意識を取り戻した。


なぞの転校生

そばには両親、校長(西国成男)と大谷先生たちがいた。


転校生が巻き起こした騒ぎは東中学校だけではなく
都内の小学校から高校まで十数校に渡って
成績優秀な転校生による様々な事件が起きていて
今回の事件で東中学校へもマスコミが取材に来ていた。


広一は他の学校の転校生と典夫の特徴が一致することから
みんな仲間なんだと話した。


そこへ中村先生(小池雄介)がやってきて、東中学校の転校生も
よその学校の転校生たちも、みな現在東京タワーが建っているところを
本籍にしていることが判明したと報告する。


運動会の翌日から、広一はしばらく自宅で休んでいた。


実家が花屋のみどりは母(上野綾子)に花束を作ってもらうと
広一が住む団地へ行き典夫の部屋のブザーを押すが応答がない。




なぞの転校生


そのまま広一の見舞いへ行き、典夫が広一と同じく
運動会の翌日から学校に来ていないことを告げた。
ブザーを押しても誰も出てこないというが
それはいつものことだった。




その夜、帰宅途中の広一の父が典夫たちが連れ立って歩いているのを見かけた。
彼らは広一の父に会釈するとそのまま道から姿を消してしまう。


家へ帰ると父は広一たちに、さっきの出来事を話した。



なぞの転校生



口笛のようなメロディーが流れ、典夫たちの姿が団地の方から現れたこと。
耳の後ろに星型のマークがあり、違う世界の言葉をしゃべっていたことなど。



あくる日、広一は久しぶりに登校し、クラスメートの歓迎を受けた。
典夫は突然遅刻して現れると、大谷先生から無断欠席の理由を問われる。



典夫はあの騒ぎで学校をやめるかどうするか仲間たちと話していたといい
騒ぎの責任は自分には全くないと言い張った。


これには広一も無責任だと反論した。



なぞの転校生


すると、典夫は核の恐ろしさを語り、三十年前に日本に原爆が落ちたのに
気楽に過ごす広一たちへ怒りをぶつけ興奮した。


大谷先生は驚き、典夫に疲れが溜まっているので今日は帰るようにと伝え
典夫は取り乱したことを詫びて教室から出ていった。



大谷先生と二人きりになった広一は、典夫たちはどこか別の世界で
核戦争を体験したのではないかと伝えた。




なぞの転校生

典夫はこの地球を”D15”と表現していた。
最初は広一の話を疑っていた大谷先生も、不思議なことが連続して起こり
さすがに広一の話を信じないわけにはいかなくなってきた。



広一が自分の部屋で、典夫たちのことを考えていると
帰ってきた父から典夫たちのことが新聞で記事になっていると教えられた。


都内の学校に謎めいた行動をとる秀才たちの存在は
ついに世間に広く知られることとなった。


広一はそのまま典夫に会いに行き、新聞に典夫のことたちが出たと伝えた。
そのことを話すために部屋に入ろうとする広一を典夫は止めるが
部屋の奥から広一を入れてあげなさいという男の声が聞こえてきた。



広一が部屋に入ると、正面のテーブルには
初めて見る典夫の父・山沢(川辺久造)がいた。
さらにその奥には、いつか見た典夫の仲間たちが座っている。



なぞの転校生

広一は単刀直入に、典夫たちがどこから来たかを尋ねるが
山沢は平和が目的の集団であるところからやってきたのだという。
広一は典夫から一枚の写真を見せられた。


そこには典夫と両親、兄妹が写っていた。
山沢はがいうには今は自分と典夫しか残っておらず
仲間たちもみな家族が犠牲になったのだと説明した。


山沢はこの地球で生活したいのだが自分たちは
不適合者に見られて難しくなってしまったという。
広一はここで馴染むにはみな優秀すぎて敏感すぎる
もっとのんびりと暮らした方がいいとアドバイスした。


広一が典夫たちの秘密を知り腹を割って話したことで
二人の距離が一気に縮まった。


一線を引いていた典夫は広一に仲良くなってうれしいというと
握手を求めてきた。


しかし、翌日学校へ行くとまたしても典夫は来ていない。
教室へ広一の母が入ってきて、典夫が大変になってきて
広一に助けを求めてきていると伝えに来た。



大谷先生の許可をもらい広一が母と団地へ向かおうとすると
みどりが典夫を守ってくれと頼みに来た。
みどりにとって典夫は大切な存在になっていたのだ。


なぞの転校生



広一たちが団地に到着すると、典夫の部屋の前は
人だかりが出来ていて、記者たちがドアを叩き続けていた。
広一が典夫に来たことを知らせると部屋の中に入った。




朝、山沢たちと出かけた典夫は学校に遅れてしまい休むことにした。
典夫が部屋にひとりでいると、記者(須永慶)が管理人(菅沼赫)に取り入り
勝手にドアを開けて部屋に侵入すると、嫌がる典夫をカメラで撮影した。


横暴な記者のふるまいに典夫は護身用に携帯しているレーザー光線をあて
撃退するが、記者を怪我させたわけではなく脅かしただけだと話す。



なぞの転校生


広一は部屋を出ると、記者や近所の人たちに
記者は無断で家に侵入したこと、救急車で運ばれたというが
火傷はさせていないことを説明しその場をおさめた。


広一の父も母から電話をもらい会社から駆けつけた。
二人で典夫の部屋に入ると、いつのまにか典夫の父や仲間たちが帰ってきていた。
山沢はもうこの星にはいられなくなったといい去ることを宣言する。


せっかく典夫たちと打ち解け合えた広一は引き留めようとするが
玄関まで見送りに来た典夫は、今晩九時に屋上で全てを話すと広一に言う。



学校に戻った広一は職員室へ行くが、大谷先生は警察に呼ばれていなかった。
大谷先生は警察から帰ってくると校長先生に報告に行った。


警察の話では、今回は記者にけがを負わせたわけでもなく
勝手に入った記者が悪いという事になったが
典夫が持っていたピストルのような武器が問題になった。
典夫の家をくまなく探したがそのようなものは出てこなかった。



そして、典夫の仲間と思われる他校の転校生たちが
今日になって突然姿を消していることが明らかになった。



一方、教室では広一がこれまでのことをみどりに手紙で伝えようとしたところ
中村先生に見つかってしまい、広一は罰として手紙の内容を読み上げさせられた。



なぞの転校生

典夫は別の世界から来ていて、そこでは核戦争が起こり
典夫の母、兄、妹が死亡してしまったことなど知りうることを書いていた。
廊下でその様子を聞いていた大谷先生が入ってきて
転校生たちの行方がわからなくなっていることを報告する。




なぞの転校生


その頃、警官が管理人を連れて典夫の家へ入るともぬけの殻だった。
広一の母はこのことを学校へ知らせたために
大谷先生はみどりと一緒にいた広一に伝え
今夜九時に、広一が典夫と会うのに同行すると言った。



典夫との約束の時間、九時が近づいてきたが団地にはまだ
記者たちが粘っている。
広一の父が記者たちをひきつけている間に広一は屋上へ行くことにした。
大谷先生はあれほど行きたいというのを制止したみどりを連れてきており
広一たち三人は屋上で典夫が来るのを待つ。



九時になると、空から見えない階段を下りて典夫が姿を現した。
そこへ典夫がD15に戻ってきたことを予測した山沢も階段を降り屋上へやってくる。



なぞの転校生


典夫たちはD3世界に住んでいたが戦争により世界が消滅し
D6世界で起こった核戦争から逃げD15世界へ来ている
平和を求める次元ジプシーだった。


典夫が使っていたレーザー光線はテレパシーで
山沢はこの地球も核戦争が起こる可能性があることがわかり
平和を求めて旅立つのだという。



典夫に特別な感情を持つみどりが典夫にいかないでと引き留めた。


すると、広一のもとにテレパシーを使って典夫が
本当は自分もこの世界を去りたくない、広一から山沢を説得してほしいという
メッセージが届いた。


広一は平和で危険のない理想の世界なんてないんじゃないかという。
あるとしたらそれは人間の心の中だけだと説得する。


引き留める広一たちと、初めて友人が出来てここを離れたくない典夫だったが
山沢はもう先発隊が別の世界で暮らし始めていてとどまることは出来ないという。



なぞの転校生


典夫はいつかここへ帰ってくることがあれば広一たちに会いに来ると言い
未練を残したまま父と二人天へ通じる階段を上り空に吸い込まれていった。



その後は、騒ぎ立てていたマスコミやクラスメートたちも
1か月もすると典夫のことは忘れていて以前と変わらぬ日常生活が戻ってきていた。



しかし、広一とみどりだけは典夫のことを忘れてはいない。



ある日、教室で旅立ったはずの典夫が倒れているのを広一とみどりが発見した。



なぞの転校生

服は汚れて典夫は傷ついている、典夫は山沢典夫に戻れたというと意識を失った。




保健室で目を覚ました典夫は、広一たちにここから去った後の出来事を語りだした。
彼らはあの後D26へ行ったが、次元ジプシーは典夫たちの集団だけではなかった。
そしてもともとD26世界に住んでいる人たちは、次元ジプシーを拒否して人間狩を始めた。




なぞの転校生

典夫は病院に入院し、職員会議の結果みんなで典夫たちを守ろうということになる。


その夜、広一は外で物音を聞き、廊下へ出ると傷ついた典夫の父たちが廊下で倒れていた。



なぞの転校生

広一から典夫の無事を知らされ安心した山沢は、
理想郷を追い求め過ぎた自分の判断を悔い改めていた。



広一たちに連れられて山沢は病院へ行き典夫と対面を果たした。



なぞの転校生

山沢は自分たちはこの世界で生きていく決意を固めたといい
広一たちは大喜びでこの決断を喜んだ。



退院した典夫が大谷先生とともに学校へ戻ってきた。




なぞの転校生

だが、山沢は大阪で技師の仕事につくこととなり
典夫は大阪の学校へ転校することになり別れをいいに来たのだった。




典夫がいなくなり心の痛手を追ったみどりも本来の姿に戻ってきた。



なぞの転校生

広一とみどりが二人で話していると、どこからかあの口笛が聞こえてきた。










子供の時に小説を買い、最近では数年前位に久しぶりに読み直ししました。


ドラマはその前だったか、
少し後くらいに突然再放送されました。


まさか、放送されるとは思ってなかったのでうれしかったですね。








違う世界から日本にやってきた転校生たち。


原作では整った顔をした美しい少年で
勉強も運動も並外れて優秀な能力を持っている。



彼らの行動は謎めいていて、その隠された秘密を知りたくなります。


子供の時に見ても面白いと思うが、大人になってから見ても
理想を追い求め続けることの虚しさや、それらは自分の外側にではなく
内側にあるのだという気づきの重要さなど
大人の視点で見ても心にズン!とくるセリフが散りばめられています。


またテーマ曲も潜在意識を刺激するようにうねりが入っていて
印象に残るものとなっています。



NHK少年ドラマシリーズでは「なぞの転校生」と「七瀬ふたたび」が
とても気に入っています。



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NHK少年ドラマシリーズ 「七瀬ふたたび」