2017/09/01
展覧会レポート昭和のドラマ昔の土曜ワイド劇場懐かし邦画

2017年09月01日

        

「万引夫人のとんでもない誤解」 (1984年)

category - 土曜ワイド劇場
2017/ 09/ 01
                 
会社員の夫と暮らす平凡な主婦が
はからずも万引事件を起こしてしまったことを引き金に招いた悲劇を
コミカルタッチで描いた作品。



●「万引夫人のとんでもない誤解・ダイヤの指輪が誘惑する
”曲げた指!?”」  1984年9月1日
原作: 日下圭介  『とんでもない誤解』  木に登る犬 収録
脚本: 吉田剛
音楽: 佐藤允彦
監督: 池広一夫
制作: 松竹
出演: 梶芽衣子、近藤正臣、中村晃子、
森本レオ、桜むつ子、今福将雄ほか




万引夫人のとんでもない誤解




美保子(梶芽衣子)は幸福生命で係長を務める夫ウツギ ミキオ(森本レオ)と
社内結婚をし現在は社宅で二人暮らし。
いつか家を建てて子供をつくりたいと考えている。
だが、ミキオはまだ早いと言いこの願いを聞き入れてくれない。




熱海には夫の父(今福将雄)と母(桜むつ子)が住んでいて
美保子は地方に住む義父の代わりに馬券を買った帰り
デパートの貴金属売り場で指輪を見ていた。



そこで昔、美保子に好意をもっていた井口(近藤正臣)とバッタリ会ってしまう。
井口も以前は幸福生命に勤めていたが、その後大阪で独立していたはずである。
美保子はまさか東京で会うとは思ってもみなかった。



万引夫人のとんでもない誤解


当時、軽薄な井口は美保子に対し積極的に迫り、
周囲からも二人が結婚するのではないかと思われていたくらいだ。
だが、友達としては面白い井口だが美保子は結婚相手とは見ていなかった。




そんないきさつから会いたくない相手井口と再会した美保子は
以前とかわらぬしつこい彼の誘いから逃れようとし、
その前に売り場で値札付きの指輪をはめていたのも忘れ
会計をしないまま持ち帰ってしまった。


翌日、指輪を返しに出かけた美保子だが
売り場に着くと別の万引事件に遭遇してしまう。
店員が万引女を捕まえる混乱の中で指輪を返せないままになってしまい
美保子ははからずも指輪を万引してしまったという結果に終わってしまった。



デパートを出た美保子にいつの間にか現れた井口が声をかけてきて
強引に喫茶店へ連れていかれた。


井口は昨日、電車で美保子をみかけてから
馬券売り場、デパートまでずっと美保子の後をつけてきたことを話す。
そして指を曲げてキミにこんな趣味があったとはねぇと意味ありげに言う。


万引夫人のとんでもない誤解

美保子は井口に万引を見られたと思い込み動揺してしまうが
井口は二人だけの秘密にしようと言ってきた。


故意ではなかったとはいえ、今さら指輪を返しに行くことは不自然すぎて出来なかった。
美保子はとんでもないことになったと思い激しく後悔するが今さらどうすることもできない。



美保子とミキオがレストランへ食事へ行くと近くのテーブルに
ミキオの部下速水リエ(中村晃子)と井口がいた。
驚いたことにふたりは同棲しているというのだ。
だが、井口はミキオがいるにもかかわらず、
リエをおいて美保子に馴れ馴れしく接してきた。



万引夫人のとんでもない誤解



その後は、日中にもかかわらず井口は堂々と美保子の家へやってきた。
井口はビールを求めるがあいにくアルコールの類はない。
仕方なく義母がつけてくれた薬草酒をすすめると
突然ミキオの父と母が訪ねてきて、慌てた美保子は井口を
ミキオの友達といいなんとかその場を取り繕った。




万引夫人のとんでもない誤解

そして、義母の口から井口が来ていたことがミキオにばれてしまう。




美保子は不幸の元、指輪をトイレで流そうとするが流れないまま。
翌日も昼間に井口が家へ来て競馬場までつき合うハメになった。





井口は美保子が落ち込んでいると思い込んでいて
美保子を誘うことに全く悪びれる様子がないばかりか
美保子を愛していると言ってきた。



一方、幸福生命では仮払いの精算が遅いリエにミキオが注意をしていた。
その時に、井口が美保子を訪ねてきていて私生活にはくれぐれも気を付けてくれと言われ
リエは美保子と井口が二人きりで会っていたことをしってしまう。




井口はさらに美保子を抱きたいと迫ってくる。
美保子は仕方なく二度と美保子の前に姿を現さず
あの秘密を守るという約束で、口封じのために体を許してしまった。




万引夫人のとんでもない誤解

行為が終わり、美保子がシャワーを浴びていると井口が美保子のバッグを漁っていた。
美保子は中にあった指輪を見て、万引するつもりはなかったと弁明した。


ところが、井口は万引のことは知らない様子だった。
美保子が秘密は何だと思ったのか聞くと、美保子が馬券を買っていたことだという。


美保子ははじめて、自分がとんでもない勘違いをしていたことに気が付いた。
それを聞いた井口は、美保子が指輪を万引してしまったことを知った。



美保子はいら立ち帰りの車の運転が荒くなってしまい土手で人をはねてしまった。
井口は途方にくれる美保子を連れてそのまま車を走らせてしまう。


帰宅したミキオはさっそく車が傷ついたのを知るが美保子はなんとかごまかした。
翌日、車を修理に出そうとする美保子のところへ井口がやってきて
新聞に事故のことが出ていて修理に出したら一発でバレてしまうと阻止した。



そんな時、ミキオが入りたかったプロジェクトチームに加わることが内定する。



万引夫人のとんでもない誤解



上司からもくれぐれも身辺に気を付けるように諭された。


翌日、車は井口の知り合いに無事修理をしてもらえた。
美保子は約束を守ってもらえるよう、井口に手切れ金を渡す。
だが、井口は美保子がミキオを信じていれば何もかも正直に話せていたはずで
そうできないのは不幸だというと金を美保子に返した。



そこに、二人の仲を疑っていたリエが来て会社を辞めると言い出した。
自分が働いていると井口がヒモになってしまうので、今やめることを決断したという。
もともと、リエはスナックを始めたがっていた。





万引夫人のとんでもない誤解




その夜、井口は家を出ていくとリエに宣言した。
しかし、井口に惚れているリエが手放すはずがない。
彼女はスナックを始める資金として会社の金を二千万円横領していた。
それがバレそうになったから会社を辞めたので
井口も共犯だと言い離さないと言い抱き着いてきた。


今度は井口がとんでもないことになったと青くなってしまった。



井口は美保子の家へ行くと、美保子に結婚を迫ってきた。
当然、美保子は拒否するが、井口にはいろんな秘密を握られている。



万引夫人のとんでもない誤解



井口は美保子がミキオに全てを話受け入れてくれたら美保子を諦めると言った。
ミキオはプロジェクトに内定し、美保子に初めて家を建てて子供も作ろうと言ってくれた。
井口は美保子が自分との真実の愛に気づいてないと主張するばかりで話にならない。



井口は帰宅するとリエが引き留める中で荷物をまとめ始めた。
リエはミキオに二人の仲をばらすと脅すが、井口はそうすれば美保子とミキオの
離婚の手間が省けてかえってありがたいといいリエはつけ入るスキもなかった。


万引夫人のとんでもない誤解



井口をなんとしても引き留めたいリエは美保子に会い
自分が美保子が交通事故を起こしたことを知っていて
会社の金も使いこんでいるので明るみになったら
上司のミキオの立場が危うくなると脅してきた。







美保子は井口に持っている金をすべて渡すので終わりにしてほしいと頼むが
自分と美保子の間には真実の愛があると信じ切っている井口は断ってきた。
そして、翌日美保子が井口が住んでいるリエのアパートへ行き話し合うことになった。



追い詰められた美保子は、井口に殺意を抱き害虫用の殺虫剤入りの
薬草酒を用意しアパートへ向かう。



万引夫人のとんでもない誤解


美保子はもう一度金を渡し別れようとするがダメ押しも効かず
仕方なく毒入りの薬草酒を井口にすすめてはみたものの
やはり殺すことは出来ない。


井口は美保子への愛を示すために、自分が嫌いだが
美保子は好きなコーヒーを飲みほした。




万引夫人のとんでもない誤解


そしていよいよ毒入りの酒を飲もうとグラスを取った井口は
突然倒れて酒を飲む前に死んでしまった。
何が起こったかわからない美保子だったが
自分が来た痕跡を消すとアパートから飛び出した。



その夜、夫の両親も来て今後の話をしていると
大崎東署のオオヌキ(鈴木瑞穂)という刑事が訪ねてきた。


井口が死に他殺の疑いがあるといい美保子に出頭を命じた。
オオヌキは殺虫剤はコーヒーに入っていたといい
美保子はリエとの面会を求めた。


コーヒーに入っていた殺虫剤は美保子が購入したものとは違うと判明し
リエが購入したものであることが分かった。





万引夫人のとんでもない誤解

リエはコーヒー嫌いの井口がまさかコーヒーを飲むとは思わず
美保子を殺すつもりで用意してあったものだったのだ。



釈放された美保子をミキオが迎えに来ていて
家も買うし子供も作ろうと改めて言ってくれた。


美保子がおかした万引事件は示談が成立し
交通事故については罰金刑で済んだ。




万引夫人のとんでもない誤解



井口と関係を持ったことはミキオには伏せたままにしておくことにした。


だが美保子は思った。


もしかしたら、井口の言う通り心の底では井口を愛していたのかもしれないと。









近藤正臣の押しが強くて、飄々とした演技が印象に残っていた作品。
また再放送で見ることが出来ました。


梶芽衣子の優柔不断さと弱さがイライラさせられる。


はじめに再会した時になぜあそこまで動揺して、
値札付きの指輪をしているのを忘れて帰ってきてしまうのかが解せない。


井口の「キミは本当の愛から目を背けている。
本当は旦那を信じていないんじゃない。」


という美保子へ言葉が彼女に暗示をかけてしまったような結果になっている。


特徴のある音楽の使い方も独特だった。





            
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「復顔・整形美女の復讐」 (1979年)

category - 土曜ワイド劇場
2017/ 09/ 01
                 
身元不明の頭蓋骨に肉付けをしていって
もとの顔がどういうものだったか、
被害者の顔を復元し、捜査に役立てるという復顔シリーズ。




●「復顔・整形美女の復讐」  1979年9月1日
原作: 草野唯雄  『復顔』  「日本傑作推理12選」 エラリー・クイーン編 収録
脚本: 藤森明
音楽: 橋場清
監督: 国原俊明
制作: 大映テレビ
出演: 市毛良枝、田村亮、中島ゆたか、横内正、
名古屋章、根上淳、中村竹弥、江藤純一、
白川和子、梅津栄、チャーリー湯谷ほか


三浦半島の洞窟で、若い女の白骨死体が発見された。
その同時刻、横浜は突然の雷雨に見舞われ
三崎観光に勤める太田(横内正)が稲妻をあびて倒れ
心臓発作を起こしていた。

太田は雑誌記者時代、取材が縁で三崎観光社長
三崎(中村竹弥)の娘君子(中島ゆたか)に気に入られ
付き合っていた恋人の由江(市毛良枝)を殺していた。

一方、警察では死体の身元を割り出そうと医大の
助手(田村亮)に死体のどくろの復顔を依頼する。






頭蓋骨研究の権威である小池五郎は、
宮脇刑事から身元不明の頭蓋骨をもとに
復顔してほしいという依頼を受けた。


事件のことは新聞にかなりのスペースを割き報道されていて
小池に復顔の依頼をしたといういきさつまで書かれていた。


ゴミ置き場にビニール袋に入れられていた
その頭蓋骨に小池は肉付けをしていく。
しかし、七割ほど作業が進んだ時に
小池は突然スランプに陥った。

性格や健康状態など無機質な頭蓋骨から
わかりえない部分がある。
数日復顔する手が止まっていた小池の家に
「科学警察部法医研究室助手」の須藤由江という女性がやってきて
しばらくここに通って復顔法の基礎を教わるように命令を受けたのだという。


こうして思わぬ形で助手が出来た小池は復顔作業を再開した。

由江に基礎をレクチャーしながらも若い女性のむっと来るような
なまめかしい匂いに欲望を抑えながら講義をすすめた。
由江は夕暮れには帰って行くが、翌日昼過ぎにはやってきた。


由江からスーパーインポーズという手法について説明してくれと言われた。
それは、身元不明のどくろの性別や年齢などを割り出して
それと大体の情報が一致する失踪人などの顔写真を拡大しドクロとだぶらせてみる。
由江は実験と称して、このドクロに自分の顔をダブらせてみて欲しいのだという。


その日、由江は小池の家へ来るときだけ香水をつけてきて
夜、バーのホステスのバイトをやっている秘密を教えてくれ
店のマッチを渡された。
科警研は昼だけで、ジキルとハイドなのだという。


三日目、スーパーインポーズはまだかと催促され
小池は由江の顔を触ってみると不思議なくらい頭蓋骨に似ていると感じた。
すると、彼女に触れたことで小池は抑えていた欲望が抑えられなくなり
ふたりは情交を交わした。

その翌日、毎日来ていた由江は待っても来なかった。
しばらく待ってから小池は親しくしている
科学警察研究所の川又に由江が突然来なくなってしまったと連絡を取った。


川又は自分のところには男性の助手しかいないし
須藤由江なんて知らないという。


小池は由江からもらったマッチにかいてあるバーへ
行ってみることにした。
だがマダムは由江は行方不明でもうここにはいないと言った。


彼女の話しでは前に一度だけ来たことがあるような
中年の客が由江相手に飲んだが帰る時になって
財布を会社に忘れてきたと言い出した。


家には金があるので払うという。
仕方なくその男のアパートに由江を付き添わした。
以来、由江は店に出勤せず、男も来なくなった。


自宅に帰った小池は由江の写真を頭蓋骨に
スーパーインポーズしてみた。
それはまさにぴったりとダブった。
信じられないことではあるがこの頭蓋骨は須藤由江のものであるという
結果が導きだされた。


催促が入っていた頭蓋骨の復顔がついに完成した。
宮脇刑事に渡すときに、水商売風な印象があるので
大田区内のバーのホステスなどで四、五か月以前から
行方不明になっている若い女性を調べるといい。
身元が割れれば彼女と最後に一緒にいた男が犯人だ
という情報も与えた。


一週間後、小池の予想はズバリ的中して
事件は解決したというのだが---。


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原作は「日本傑作推理12選」 エラリー・クイーン編の第1集の中に収められている
草野唯雄の短編の同名タイトル。


今と同じくドラマが見たくてどんな内容か知りたくなり
原作本を購入し見ているうちに再放送が無事に見れたってやつです。


小説の中の面白い部分をすっと抜き出して
それにオリジナルの設定を盛り込んで広がりをもたせて
2時間ドラマにしたものです。


ドラマの方はずいぶん前に見たので結末は覚えてませんが
小説では怪奇っぽい内容ですが終わりは
非科学的なものではありません。



原作の方に話を戻すと、推理小説が盛んなのは
アメリカ、ヨーロッパ、そして日本なのだが
米欧間は作品の交流が行われているが
日本はそれから除外されているために
日本作家の厳選した作品をエラリー・クイーンの手によって
世界的に紹介していこうという試みです。


その第1集十二作品の中のひとつが「復顔」です。

他に土ワイでドラマ化された
森村誠一の「魔少年」、西村京太郎の「優しい脅迫者」も
こちらに収録されています。




****** 関連記事 *****



◆ 「復顔・整形美女の復讐」

◆ 「整形復顔の女・私の過去をあばかないで」

◆ 「整形復顔の花嫁」

◆ 「整形花嫁の復讐」

◆ 「整形復顔未亡人」

◆ 「整形復顔女流デザイナー殺人事件」