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展覧会レポート昭和のドラマ昔の土曜ワイド劇場懐かし邦画

2018年09月

        

「処刑教師・先生が非行生徒を殺した!? 失踪教師を愛した私」 (1984年)  清水一行 『処刑教師』

category - 土曜ワイド劇場
2018/ 09/ 29
                 
生徒をいじめで自殺に追い込んだ非行グループに対し、
臆することなく真っ向から挑んでいく正義感あふれる
青年教師にある日『処刑宣告』が届く。



●「処刑教師・先生が非行生徒を殺した!?
失踪教師を愛した私」  1984年9月29日
原作: 清水一行  『処刑教師
脚本: 田坂啓
音楽: 三枝成章
監督: 田中登
制作: にっかつ撮影所
出演: かとうかずこ、柴田恭兵、伊東四朗、
中原ひとみ、名古屋章、中原早苗、久米明ほか




東荒川堤中学校の生徒・谷岡光宏が自宅で首つり自殺を遂げた。
光宏は非行グループから手荒いいじめを受けていて、
それを苦に自ら命を絶ったものとみられた。


このことで一度学校に相談に訪れていた光宏の父・谷岡誠治(伊東四朗)は、
学校の落ち度に対し担任の笠井道夫(柴田恭兵)激しく非難する。
校長の花岡(久米明)、教頭の横田(名古屋章)らが集まって職員会議が開かれた。


処刑教師



笠井は非行グループの野島、三田伸久、高須由則が光宏をいじめていたが、
その証拠はないことを報告する。
笠井の同僚・小川詩子(かとうかずこ)は、いじめた生徒を一人一人
きちんと問いただすべきだと提案した。



教師らが分担して三人に話しを聞くが、いじめた事実はないといい反省の色がない。
結局、彼らのいじめによって光宏が自殺したという確証は得られないまま終わった。



通夜の席にも三人は来なかった。
校長たちが誠治から責められ教師た
そこへ線香をあげに訪れた生徒の橋本から笠井と詩子が
呼ばれ谷岡の母・キョウコ(中原ひとみ)とともに別室へ行った。


以前は橋本がいじめられていて、万引や金をせびられていた。
橋本はそれから逃げるために学校へ行かなくなった。
その代わりとなったのが光宏だったのだ。
キョウコも光宏が何度か店の金を持ち出して誠治に怒鳴られていたことを話した。
酔った誠治が笠井たちがいる部屋に入ってきて、激高したことを詫びた。



処刑教師




校長が誠治にいじめた生徒を調べて厳しく処置するつもりだと、
その場を丸く収めて帰って行ったからだった。



ところが、結局野島らはなんの処分をされることもなく過ぎた。


ある日、誠治とキョウコが校長室へやって来て、その事を責めた。
教頭は野島らには充分反省をもとめたと濁すが、
誠治はいじめた三人が詫びに来ないことからも
学校側の煮え切らない態度に怒りを感じた。


処刑教師



教師らに任せておけないと考えた誠治は、このことを告訴することで、
ようやくいじめによって光宏が自殺に追い込まれたことが世間に明るみになった。



処刑教師


これによってマスコミが野島らのところへ行き、三人の怒りの矛先は
自分たちの情報を流したと勘違いされた笠井へと向けられた。







笠井がマスコミに野島らのことを教えたわけではないと否定するが、
野島は笠井に卒業式でのリンチを宣言して去って行く。
通りかかった詩子は笠井の身を心配するが、
笠井は逃げずに堂々と彼らに立ち向かっていく。


処刑教師

学校に到着した笠井は、誠治からの告訴を受けて警察が動き出し、
笠井にも出頭するように命じた。
警察に行った帰り、笠井と詩子は谷岡家を訪れた。



警察で野島らを調べたが三人ともいじめを否定して、
光宏が脅されて万引をはたらいたスーパーでも被害届が出てないことから
いじめていたという証拠があがらずどうすることもできない。


処刑教師


誠治は玩具卸商をやっていたが、跡継ぎの光宏が亡くなり、
商売もやめてしまったことを笠井らに伝えた。
その時、外でバイクの音がして誠治の家の窓ガラスが壊された。


笠井らが外へ飛び出すと、ヘルメットをかぶった野島たちがいた。
彼らは顔を隠しているのをいいことにやりたい放題やっている。
追いかけていった笠井に石を次々と投げつけて、
笠井は右の頬に怪我を負ってしまう。


怪我は全治二週間で笠井は頭部を包帯で巻かれた状態で、
詩子に送られてアパートへ帰宅した。
ふたりは野島たちの名前を警察には言わなかった。


処刑教師


詩子はヘルメットをかぶっていて声だけでは断定できないというが、
笠井は野島、三田、高須だと断定していた。
だが、どんな事情があれ教え子を自ら警察に引き渡すのは
卑怯だと思い自分で決着をつけるので学校にも内緒にしてくれと詩子に頼む。



翌日、包帯を巻いた笠井が学校へ行くと、教室の黒板に
3月19日までに笠井を処刑するという「処刑宣告」が書かれていた。
難しい文字が含まれた宣告文は定規を引いて書いたようで、
筆跡はわからない。
日直の女子が来た時にはもう書かれていたといい、
非行グループの野島と三田は欠席、高須も自分ではないという。


処刑教師



笠井と詩子は無断欠席をした野島の家へ行った。
彼の実家はパチンコ屋をやっていて、母(中原早苗)は放任主義で
息子が学校に行こうがどうしようが全く気にしていなく話にならなかった。
仕方なく引き上げるとき、詩子はテーブルに置かれた「ボビー」というスナックのマッチを見つける。


処刑教師


二人はそのまま笠井のアパートへ行き、
怪我をしている笠井に詩子はスープを作ってやった。




詩子があの学校でお手本に出来るのは笠井ただ一人だというと
生徒を一人自殺に追い込み、教え子から石を投げつけられ、
処刑宣告までされた自分は教師失格だという。
教師は時には教え子と心中する覚悟が必要だと言い、
非行グループにひとりで正面から立ち向かおうとする笠井に、
何か良からぬことが起こるのではないかと胸騒ぎを覚えた。


処刑教師


詩子が笠井のアパートから帰ろうとしたところ、
玄関口まで来た笠井と詩子は初めてキスをした。



帰宅途中、詩子は野島のパチンコ屋にあった
スナックボビーの前を通りかかって中へ入る。
案の定そこにはタバコと酒にまみれた野島と三田がいた。
詩子が高須がいないというと、笠井から電話で呼び出されて公園に行ったという。
野島らの案内で行ってみると、そこには高須の刺殺体があった。


処刑教師


詩子は笠井のアパートへ電話をかけるが出ない。
受話器を置くとそのまま警察に通報し事情聴取された。
笠井だけは本庁の刑事タダノ(久富惟晴)が担当した。
笠井は顔の傷について聞かれた時も、
野島たちの名前は出さず自転車で転んだ傷だと嘘をついた。


処刑教師



釈放された笠井は帰り道、詩子にキスをしてしまい、
自分が嫌になり外をぶらついていたと説明した。
高須への呼び出し電話も自分ではなく、誰かが自分の名を語ったのだという。
電話を受けたのは高須の母親で、別人が名を語っても笠井の声でないとはわからなかった。
詩子は笠井を信じていると言った。



殺人事件が発生したとなり、学校へタダノと所轄の天野(出光元)がやって来た。
天野たちは処刑宣告の件を校長らに尋ねるが、
学級側は笠井からそのような報告は受けていない。
笠井は再び警察に呼ばれ、夜になってアパートへ帰ってきた。


処刑教師

ポストには心配した詩子から電話が欲しいというメモが残されていた。
そしてもうひとつ、「N」と「M」のイニシャルの差出人から
今夜九時に学校の裏へ来いという呼び出し状が入っていた。
その筆跡は黒板に書かれた”処刑宣告”と同じものだった。


処刑教師


詩子に電話をかけようとした笠井だが、もうすぐ指定された九時になってしまう。
呼び出し状の主が、野島と三田だと考えた笠井は受話器を置き学校へ向かった。



翌日、学校から背中を刺されて死んでいる三田が発見された。
そして、朝になっても笠井は学校に来ておらずそのまま行方がわからなくなった。


詩子がアパートへ行くと、笠井の姿はなくテーブルの上にあった呼び出し状をみつけた。
そこへ、凶器となったアイスピックの柄から笠井の指紋が出たとわかり、
天野たちが家宅捜索にやって来た。
学校のそばには笠井の自転車が乗り捨ててあり、そこについていた指紋と一致した。


処刑教師


天野は高須の時と同じく、三田も笠井に呼び出されていたという。
高須も三田も、呼び出しの電話は女性の声で、その後男に代わったという。
天野は笠井と詩子が愛人関係にあると見ていて
二人が共犯であるのではないかと詩子に詰め寄ってきた。


そして、ついに失踪した笠井が指名手配され、
詩子も共犯と疑われるニュースが新聞記事に掲載された。
それを受けて学校は大変な騒ぎになっていて
呼び出された詩子は笠井との関係をつつみ隠さず校長と教頭に話した。
結局、笠井は懲戒免職処分になり詩子も休職せざるを得なくなった。


処刑教師


処分が決まった詩子は、久しぶりに光宏に線香をあげにいった。
詩子は誠治に笠井が光宏を死なせてしまったことで
自分が教師失格であると言っていたことを伝えた。
そして、子供の頃から憧れていた教師を辞めるつもりであると
自分の決意を話すと帰って行った。



詩子の口から笠井が光宏を死に追いやってしまったことを、
心底悔いていたことを知ったキョウコは
「他の先生とは違い笠井はいいひとだった。
その笠井をなぜ殺してしまったのか?」と誠治に問いただす。


処刑教師


処刑宣告にはじまり、一連の殺人を犯したのは谷岡夫婦だった。
笠井は誠治ひとりで殺したが、それ以外はキョウコの協力があった。
誠治は残る一人、リーダーの野島殺害を実行にうつそうとする。



休職している詩子のアパートには、天野とタダノが張り込んでいた。
ある日、詩子宛てに差出人不明の郵便物が届いたことを知った二人は、
それを配達人から受け取り彼女に渡しその場で開封させた。


処刑教師



そこには”笠井先生は水葬にした”という手紙が入っていた。
笠井のアパートには学校に呼び出すメモが残されていた。
詩子は刑事らと一緒に学校へ向かう。


プールの水が抜かれると、底から笠井の死体が出てきた。


処刑教師



高須、三田が殺されて野島は警察から出歩くなと言われていた。
彼の危険を察知した詩子は野島を探してスナックボビーに行くと
店員がたった今優しそうなおばさんに連れられて出ていったという。



谷岡夫妻は光宏のお骨を持ち、復讐を完成させる覚悟を決めて家を出ていた。
車の中にはさっきキョウコが連れ出したばかりの野島がいる。
誠治は自分の半生を野島に語り終えると、夫婦のただならぬ気配に、
これまで大口を叩いていた野島もさすがに命を狙われていることがわかり
車の中から飛び出す。


それを夫婦二人がかりでおさえて、誠治がアイスピックで殺そうとする。
野島はあらん限りの力をつかい必死の抵抗を試みる。
そこへ詩子が叫びながら走ってやって来て誠治が殺そうとするのを止めた。



処刑教師



笠井を信じるといいながらも、笠井が生徒を殺した姿が脳裏をよぎり
信頼と疑惑の狭間で気持ちが揺さぶられた詩子だったが、
あの手紙が来たことで全てがわかった。



誠治は犯行を認めた。
三田を殺した後、凶器に笠井の指紋をつけて容疑を向けたのは、
野島を殺すための時間稼ぎだった。
光宏を死に追いやった教師たちも許せなかった。
校長も、教頭も、生活主任も殺したかったが、
キリがないので担任の笠井一人を殺した。



誠治は野島をこのまま放置したら第二第三の被害者がでるというが、
詩子は人は変わることができると真っ向からそれを否定した。
その熱意に負け誠治は詩子に野島を託し殺すことは諦めた。


だが、これから月日がたち野島が悪人として成長するのか
詩子の言う通り真人間に変われるのか
誠治は自分の勝ちで悪人たちを処刑した正当性が証明できるだろうと
言い残しキョウコと車で去って行った。


処刑教師



誠治は全国に指名手配されるが、その後山林に駐車してある車の中で、
光宏の遺骨とともにキョウコと心中し全てが終わる。









土曜ワイド劇場で荒廃した学校がテーマというと
1982年から3作品放送された森村誠一の「凶学の巣」が思い出されますが、
こちらは清水一行原作の「処刑教師」のドラマ化。



非行やいじめという言葉が出てくるので見直すのが気が進まなかったんですが、
思ったほどどぎつさはないドラマで、柴田恭兵の熱血漢ぶりが伝わってきた。



この頃のかとうかずこが美しいこと・・・。






            
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「ビキニライン殺人事件」 (1988年)

category - 土曜ワイド劇場
2018/ 09/ 24
                 
敏腕新聞記者が腐乱状態で発見された事件の謎を若妻の協力を得て暴きだす。


●「ビキニライン殺人事件・体毛は語る!?事件記者の新妻がけなげに挑戦!」  
1988年9月24日
原作: 大谷昭宏
脚本: 長野洋
監督: 山口和彦
出演: 水谷豊、柏原芳恵、室田日出男、
矢崎滋、石橋蓮司、石井めぐみほか



ビキニライン殺人事件



放置されていた物置から腐乱した女性の死体が見つかった。
警察は物置を借りていた榊原(石橋蓮司)を犯人と見ていて、
新聞記者の谷(水谷豊)も榊原犯人説のもとに記事を書き続ける。


しかし、榊原は犯行を否認し続けた。



                         
                                  
        

「復讐法廷」 (1997年)  ライオネル・ホワイト 『ある死刑囚のファイル』

category - 土曜ワイド劇場
2018/ 09/ 13
                 
夫が自分の命を狙っていると知った妻の復讐劇。

この年の七月に二十年を迎えた土曜ワイド劇場の千回記念作品は、
ライオネル・ホワイトの「ある死刑囚のファイル」のドラマ化。


この作品はすでに、山本陽子主演で「逆転法廷・私は殺される!」というタイトルで
1982年2月6日に同枠で放送されている。


90年代も後半になってくると70~80年代に制作された
海外作家の作品をリメイクすることが多くなってきていました。




●1000回記念作品
「復讐法廷・夜の寝室で夫と愛人に殺される!?
車のトランクに謎の死体・・・・絶体絶命の妻が最後の賭け」  
1997年9月13日
原作: ライオネル・ホワイト  『ある死刑囚のファイル』
脚本: 吉田剛
監督: 斎藤武市
出演: 浅野ゆう子、辰巳琢郎、萩原流行、
愛川欽也、鳥越マリ、高橋英樹、左とん平ほか



復讐法廷



さよ子(浅野ゆう子)は大学のサークル仲間で、学校教材のセールスマンである
武樹(萩原流行)と熱烈な恋愛の末に結婚した。


しかし、二年前に息子を不慮の事故で亡くして以来、
武樹はほとんど家に帰らず、夫婦の仲は冷え切っていた。
最近ではさよ子は睡眠薬を服用するようにさえなっていた。


数日前から、キッチンに放火されたり飼い犬が毒殺されたりする騒ぎが起こり、
いい知れぬ恐怖に襲われたさよ子は同級生の弁護士・広瀬(辰巳琢郎)に相談をもちかけた。


武樹は得意先を自宅に招いてパーティーを開き、体育教師・薫(鳥越マリ)と二次会へ繰り出した。
深夜、さよ子は寝室に入り込んできた見知らぬ男に襲われて無理やり睡眠薬を飲まされる。


翌朝、朝帰りした武樹が車で出かけたところ、トランクから滴る血をパトカーが発見し、
中を開けたところさよ子を襲った男の刺殺体が入っていた。
武樹は、朝まで愛人と一緒だったと主張するが、男が武樹の知り合いだったことがわかり
そのまま殺人れる。



さよ子は男が武樹から五百万円を受け取って自分を殺そうとしたことを知り、
夫への復讐劇が繰り広げられる。




                         
                                  
        

「棟居刑事の複合遺恨」 (1998年)  棟居刑事シリーズ第4作目

category - 土曜ワイド劇場
2018/ 09/ 12
                 
佐藤浩市の棟居刑事シリーズ第四作目。


●「棟居刑事の複合遺恨・妻と娘を殺害した犯人との対決!
時効直前の男を殺した容疑が、愛する恋人に・・・」
1998年9月12日
原作: 森村誠一  棟居刑事の複合遺恨 (角川文庫)
脚本: 長坂秀佳
監督: 松原信吾
制作: 東宝
出演: 佐藤浩市、水野真紀、川上麻衣子、梨本謙次郎、
尾美としのり、草薙幸二郎、深浦加奈子ほか




棟居刑事の複合遺恨








警視庁の棟居弘一良警部補(佐藤浩市)は、六年前に妻の春枝(水野真紀)と
娘を殺害されたという過去を持っている。
事件は未解決のまま、捜査主任をしていた先輩刑事も殺害されてしまった。
しかし、棟居は今でも妻子を殺した犯人を捜し続けている。



妻子殺し、いわゆる「成城母子殺人事件」が発生した日に近くで起こった、
金貸し殺しの捜査で、春枝と瓜二つの陶芸家・本宮桐子(水野=二役)と出会う。
棟居は未だに春枝に未練がありながらも、桐子とも肉体関係を結ぶが、
恋人とも知り合いともいえない微妙な関係が続いていた。


棟居刑事の複合遺恨




いつも仕事に追われている棟居はそれをある意味言い訳にして、
桐子とはあまり会う時間をとっていない。
久しぶりに会った桐子から銀行員の角谷律雄(尾美としのり)から
プロポーズされたことを打ち明けられる。
かまってやれなかった負い目を感じながらもなんだか試されているようで
嫌悪感をあらわにしてしまう。



そこへ、角谷が棟居に挨拶をしにやって来た。
思いもかけない展開に、棟居は挨拶をすると角谷からの食事の誘いを断り
二人を残して帰ることにした。
帰り際、棟居は一人の男とぶつかった・・・。




その後、高尾山中でセールスマンの古田純一(阿部裕)の死体が発見された。
死因は撲殺でどこかで殺されてから運ばれ埋められたものらしい。
土からは被害者の左手が飛び出していたが、なぜか薬指だけ切断されている。



捜査にあたった棟居は古田を見て愕然とした。
桐子から角田を紹介された日の帰り道でぶつかった男だったからだ。


棟居刑事の複合遺恨



警察では薬指に指輪をしていて、犯人がそれを抜き取ろうとしたが抜けず、
仕方なく切断したものではないかと見ていた。
どうして指輪を隠したかったのか疑問が残るが、だとすると結婚相手か
婚約者ではないかと予想される。



ところが、古田は現在独身で、元妻・笠原弓子(川上麻衣子)から事情を聴くことにしたが、
これといって手掛かりになるようなことは得られなかった。



棟居は以前山で弓子を助けたことがあり、顔見知りだったことを利用して食事に招待する。
過去を語りたがらなかった弓子の口も軽くなり、さっきは聞けなかった詳しい話を聞くことが出来た。


棟居刑事の複合遺恨



弓子は古田と結婚し息子が生まれたが、事故で失くしてしまう。
古田はそれを弓子のせいだとなじり暴力をふるい、他に女がいることも明らかになった。
棟居は距離が縮まった弓子の自宅へ行き、古田が残していった荷物を見せてもらう。



その中には、誰かからプレゼントされたとみられる詩集があり
成人した古田と桐子のツーショット写真が挟まれているのを見つかった。
さらに、詩集の贈り主のイニシャルは「K・M」と書かれていた。
本宮桐子・・・。

そういえば、古田はあの日、桐子と角田が会っているところをじっと見つめていた。
棟居は事件に桐子がかかわっていると思いショックを受ける。






棟居は桐子が個展を開いている会場へ行くと古田との関係を問いただした。
桐子は古田なんて知らないと言い張り、まるで容疑者扱いする棟居と口論になった。
そこへ、桐子の作品を気に入ったという代議士・芳賀憲明(草薙幸二郎)の
息子・明彦(梨本謙次郎)がやって来たためそれ以上追及することは出来ず会場を後にした。


棟居刑事の複合遺恨



殺された古田の身よりは郷里いる祖母しかおらず、遺体も彼女が引き取っていた。
すでに現地には吉本刑事(甲本雅裕)らが行っていて、
桐子のことが気になった棟居も後を追い祖母に会いに行った。




棟居は祖母に桐子の写真を見せるが誰だかわからないようだった。
すると祖母はタンスから古い写真を取り出し棟居に見せてくれた。
そこに写っていたのは中学生位の桐子と同級生と思われる三人の男子学生と女教師だった。




吉本は古田が最後にカードを利用した日が殺害当日で、赤坂のバーであることを調べ上げた。
棟居はホテルのウェイターから古田がある人組のカップルの女性にマティーニを
おごってやっていたという事実を掴む。
ホテルの防犯ビデオにはそのカップルが映っており、角田と桐子であることがわかった。



棟居刑事の複合遺恨



それを知った棟居は、桐子に会いに行くと古田との写真を見せ、
その古田からホテルで酒を奢られたことをつきつけると
これまでにないくらいの厳しい追及をするが、
桐子は誤解だと言いそのまま喧嘩別れをしてしまう。



これまで棟居は生前の古田を目撃したこと、桐子の写真のことは他の刑事には隠していた。
だが、吉本に写真のことがばれてしまい、ツーショット写真を同僚たちに見せることになった。



棟居刑事の複合遺恨




これで桐子に捜査の手が及ぶと覚悟をしたが、
吉本の捜査で「K・M」が古田の初恋の相手だった
教師の森川今日子(深浦加奈子)だとわり拍子抜けする。
今日子は教師を辞めて、今はクラブのママをしていた。


棟居らはクラブへ行き、今日子がその後古田と同棲し別れていたことがわかった。
例の写真を見せると、今日子は古田と写っていた男子学生ふたりは、
角田と芳賀であるといい、女子学生は春枝だと言った。



棟居刑事の複合遺恨




これまで、桐子だとばかり思っていた棟居は、大きな勘違いしていたことに気がついた。
だが、春枝は一度も山梨に住んでいたことを話したことはなく、
そのおかげで写真の人物はてっきり桐子だとばかり思っていた。
春枝はなぜ山梨に住んでいたことを隠していたのだろうか?
棟居は桐子にとても失礼な態度をとり傷つけてしまったことを悔やむ。



古田と角田、明彦が仲良し三人組だったと知った棟居は角田の勤めている銀行へ行った。



棟居は春枝が自分の妻であったことを打ち明けると、あの日、桐子と別れた後のアリバイを厳しく追及するが
一人暮らしの角田が家にいたことを証明してくれる者はいない。
棟居は春枝と古田ら三人が繋がったことにより、
古田の事件を解明することで未解決だった春枝の事件も解けると読んでいてついついアツくなる。


棟居刑事の複合遺恨


角田は学生時代から春枝に好意を持っていて、桐子が彼女にソックリだったことから、
今回プロポーズしたのではないかと詰め寄った。
しかし、春枝が元妻だと知った角田は、桐子とも宙ぶらりんな関係を結ぶ棟居を、
逆に避難してきた。
桐子はそれによりとても苦しんでいると言われ返す言葉がなかった・・・。



棟居は明彦から電話で呼び出され会いに行った。
これまで彼は選挙に出馬する予定があり関わり合いになりたがらなかったことを話す。
春枝、古田と学生時代の仲間が二人も殺され、次は桐子に危険が及びそうだと懸念していた。


棟居刑事の複合遺恨



明彦は角田が犯人だと考えていて、春枝に思いを寄せていた角田が、
瓜二つの桐子に求婚したためその毒牙にかかる前に救出しようと考えているのだという。
古田の左の薬指については、手首が地上に出ていたことから、
野犬が食いちぎったのではないかという新しい見解を見せた。




吉本は今日子のバーの古株のホステスから、以前古田が角田と明彦を店に連れて来て、
今日子からもらった指輪を自慢していたことが判明した。
やはり古田の指には指輪がはめられていたのだ。



棟居刑事の複合遺恨



犯人は今日子か、あるいは彼女に夫を取られた弓子の犯行ではないかと見られた。
しかし、今日子はすでにその頃、店で出勤早々に刺殺されていたことが明らかになった。
これであの写真に写っている、春枝、古田、今日子と三人が殺されてしまった。


棟居は今日子が背後から左わき腹を刺されて殺されたことに衝撃を受けた。
六年前に春枝が殺された時と全く同じだったからだ。
これで今回の犯人が、春枝を殺した人物と同一であるという思いが確信に変わる。




事件のルーツは春枝がひた隠しにした中学時代を過ごした山梨にある。
棟居は現地へ行くと、十五年前に春枝たちの中学校の非行少年が、
事故死していたことがわかった。
自転車による転落死だが、当時駐在所の有馬巡査(金井大)だけが事故死に疑問を持っていた。
あれから時がたち有馬は定年退職をしていた。
棟居は有馬に会おうとしたところ、独自に事件を追っていた桐子が連れてやって来た。
棟居は誤解をして傷つけてしまったことを桐子に詫びた。



棟居刑事の複合遺恨


有馬は事故現場へ行くと資料を見せて詳しく説明してくれた。
少年の自転車の前輪には不自然な歪みが見受けられた。
非行少年は傷害、恐喝そしてレイプまでやりたい放題で
多くの人物から激しい恨みを買っていた。



どうやら少年の帰路に事故を起こすよう道路に番線が張られていた可能性があったのだ。
目撃者の証言からある三人組の存在が浮かび上がった。
うちひとりは番線の扱いに慣れた建築屋の息子だった。
その三人組こそが角田、明彦、古田だったのだ。



だが、他殺説を唱えた有馬に芳賀憲明からの圧力がかかり、
少年の死は自転車事故ということでカタがついた。




棟居は春枝がなぜ山梨時代のことをひた隠しにしたのか想像がついた。
おそらく春枝は少年にレイプされ、古田たちはその復讐を代わってやったのだろう。
十五年も前の話で、事件はもう間もなく時効を迎えることになる・・・。




東京へ帰った棟居は、古田が強請りをやっていたらしいことを報告された。


棟居刑事の複合遺恨



もし、三人が事故に見せかけて少年を殺したとしたら、
出馬を考えている明彦、桐子との結婚を考えている角田にとっては
なんとしても隠し通したい過去だったはずだ。
古田はそんな彼らを恐喝していたのかもしれない。



果たして犯人は角田か明彦か?



一方、桐子は山梨に行き有馬から事故のことを聞き出したことを角田に告げた。
すると春枝は彼ら三人のアイドル的存在で、その彼女に悪事を働いた少年に
復讐したことを認めた。
角田もその事では悩んでいたが、時効を迎えてから告白するつもりだった。


だが、六年前の春枝と今回の古田・今日子殺しは自分ではないと言った。
すると角田から呼び出しを受けた明彦がやって来た。
明彦は角田がナイフを持っていて桐子に危険が迫ることを叫ぶと、
角田はカバンからナイフを取り出し桐子を救出しようととびかかってくる
明彦と格闘になった。



棟居刑事の複合遺恨


桐子と角田が会っているところを張り込んでいた棟居が取り押さえるが、
状況的には刃物を振りかざした角田が不利に見える。
しかし、棟居は明彦の方を殺人未遂の現行犯として逮捕した。



いよいよ事件も大詰めになり、棟居は春枝の事件も解決させ、
それできっぱりケリをつけると桐子に宣言する。
これまでの不安定な関係に終止符が打たれ、二人の仲も大きく動き出しそうな気配を見せた。


棟居刑事の複合遺恨



古田の指はおそらく犯人が切断したものではないのだろう。
明彦は犯人だからこそそれを知っていて、だから野犬に食いちぎられたと思ったのだ。
しかし、明彦が犯人だという証拠がない・・・。



古田は殺されてから車で運ばれたのなら、犯人は死体をトランクに入れたと考え、
自分がトランクに入ってみることにした。
するとトランクの扉の出っ張りに気がつき、犯人がトランクを閉めるときに
古田の薬指を過って切断したのではないかと仮説を立てた。
だとしたら、その出っ張りが収納される隙間に切断された指が落ちている可能性が高い。



令状を取り明彦の車のトランクを開けると、ロックされる部分の隙間から、
特徴のある指輪をした切断された指を発見した。
それは、まぎれもなく今日からプレゼントされた指輪をした古田の薬指だった。



棟居刑事の複合遺恨



強気だった明彦がついに落ちた。



十五年前・・・。



春枝は明彦たち三人のアイドル的存在だった。
その春枝を非行少年が犯している現場を三人は目撃してしまう。
三人は少年に復讐するため道路に線を張り殺害のための仕掛けを終えると、
少年が自転車で勢いよく走ってきて思惑通り死亡してしまう。



あと僅かで時効という時になって古田がそれをネタに明彦を強請ってきた。
明彦は古田を殺害し車で運ぶ際に、棟居の推理通り過って薬指を切断してしまった。
だが、死体を埋めるときにはそのことには気がつかず、報道されてから初めて知った。


古田が今日子と同棲していたことを知っていた明彦は、
刑事が今日子のところへやって来たとなり十五年前の事件のことを古田から聞いて知っていて
話してしまう恐れがあることから今日子も殺した。



いよいよ、棟居にとって本題である妻子殺しを追求するときが来た。


明彦は六年前、棟居の不在中に春枝を訪ね優しくされるうちに
気持ちが抑えられなくなり襲おうとしてしまう。
だが、春枝はナイフを手にして明彦を拒絶した。


棟居刑事の複合遺恨


明彦は少年が春枝をレイプした現場を見たと言うが、
春枝はたとえそれを棟居にばらされても夫婦の中が壊れることはないと
信じているとつっぱねる。



明彦は春枝を犯した復讐のために古田らと三人で少年を事故に見せかけて
殺したことも白状し春枝の体を犯そうとする。
春枝は夫が警視庁の警部補であると話すと、夫はもちろんのこと明彦の父・憲明にも
非行少年を殺したことを告げると宣言してしまった。




一旦は春枝の勢いに押されて部屋を出た明彦だが、春枝が何もかも打ち明けるのではないかという
恐怖心にかられ夜になって春枝の家に引き返すと春枝をナイフで刺し、そばにいた娘も殺してしまった。




棟居刑事の複合遺恨


これで六年間にわたって未解決だった妻子殺しの犯人が明らかになり、
棟居は宣言通り春枝のことを断ち切ると、桐子に婚約指輪を渡した。










棟居刑事の複合遺恨 (角川文庫)



1話目で主人公の妻子が殺されながらも未解決というのが面白いなと思ってたんですが、
ここで解決する運びになっていたんですね。


あとひとつでこのシリーズも終わりですが、最終作は2000年の放送という事で
本放送はおそらく見ていなかったはず。
再放送も録画したままだったので、今年初めて見ることになるのかな?


2000年以降の土曜ワイドは自分で作った資料もなく、
あらすじさえもわからないのである意味楽しみです。




************ 棟居刑事シリーズ 関連記事 ************

1. 「棟居刑事のラブアフェア」

2. 「棟居刑事の復讐」

3. 「棟居刑事の情熱」

4. 「棟居刑事の複合遺恨」

5. 「棟居刑事の黙示録」






                         
                                  
        

「豪華サロンカー婚約ツアー殺人事件」 (1987年)

category - 土曜ワイド劇場
2018/ 09/ 12
                 
青年社長と秘書の婚約を祝う蓼科高原ツアーで、参加者が次々と殺されていく。
容疑が社長にかかる中、無実を信じる婚約者が事件の真相に挑む。


●「豪華サロンカー婚約ツアー殺人事件・
蓼科高原・女神湖二泊三日の旅」  1987年9月12日
脚本: 原教子
音楽: 石川鷹彦
監督: 松島稔
制作: にっかつ撮影所
出演: 叶和貴子、篠田三郎、目黒祐樹、松本ちえこ、
谷川みゆき、松本留美、石浜朗、新井康弘ほか



海堂商事社長の海堂高文(篠田三郎)は、
秘書の深見千津子(叶和貴子)と婚約した。


ある日、海堂は大学時代の友人でスポーツクラブを経営している
野木雅之(目黒祐樹)のところへ千津子を紹介しに連れていった。
そこで近々行われるスポーツクラブの蓼科高原への旅行で、
千鶴子たちの婚約を祝うパーティをしようということになり
二人は旅行の招待を受けた。


参加者は野木の妻・秋子(松本留美)、ブティック経営者トモエ(高林由紀子)他
スポーツクラブの関係者や生徒たちだ。
このうち海堂、野木夫妻、トモエは大学時代馬術部の同期だった。
だが、野木は秋子が運転する車の事故がもとで足を痛めてしまい、
乗馬は出来なくなっている。


そして一ヶ月が経ちいよいよツアー当日となった。
現地へ向かうバスの中で、参加する予定だった
クラブホステス白井澄子が殺されたというニュースが流れた。
千津子は海堂とふたりでスポーツクラブを訪れた時に、
澄子と会ったことがあり、ニュースを見てから
海堂がなにか考え込むような仕草を見せることが気になった。




豪華サロンカー婚約ツアー殺人事件



翌日、トモエが湖で死体となって発見された。
死亡推定時間は前日の午後7時40分から8時。


千津子はその頃、7時に部屋に迎えに来るはずだった海堂を待っていたのだが、
来なかったために海堂の部屋へ行ったが不在だった。
その途中、宝石ブローカー藤島(上田耕一)がトモエの部屋から出てくるのにぶつかった。


千津子が海堂を探しに屋外へ出たところ、暗がりで何者かに襲われて必死でもがいていると、
偶然その場を通りかかった松本都(谷川みゆき)に助けられた。


豪華サロンカー婚約ツアー殺人事件





刑事(石浜朗)の話では、海堂は犯行時刻に部屋にいたとアリバイを主張しているらしいが、
千津子が海堂の部屋へ行った時には応答がなかった。
しかも、千津子の部屋には「婚約を解消しろ」という脅迫状が届いていて、
自分たちの婚約を快く思っていない人物の存在も気になっていた。


トモエは殺される前に、テニスコーチ・屋代直也(新井康弘)と
宝石の代金未納で口論となっている。
だが、屋代はその頃、千津子を襲ったと言い、
彼女にひっかかれた腕の傷を見せてアリバイを主張した。


千津子は宿舎の周りを歩いているとき、海堂が屋代に金を強請られている
現場を目撃してしまう。


豪華サロンカー婚約ツアー殺人事件




千津子は海堂に脅迫状を見せ、なぜ屋代に強請られていたのかを尋ねるが
海堂信じてくれの一点張りで答えてはくれなかった。



不安になった千津子が野木に相談へ行った時に、彼の左腕に傷があることに気がついた。
自分を襲ったと証言している屋代は右腕を負傷していたが、
千津子はあの時、犯人の左腕をひっかいたことを思い出した。
トモエと借金のことで言い争った屋代はアリバイ作りのために、
千津子を襲ったと偽証したのだ。
彼女が襲われたことを知っているのは、屋代に入れこんでいる都しかいない。


そんな中、令嬢マリ(松本ちえこ)の馬が暴走して彼女が負傷し、
屋代が死体で発見されそばには海堂が佇んでいた。


屋代が殺されたことで、都はこれまで隠していたことを刑事に告白した。



豪華サロンカー婚約ツアー殺人事件



都は屋代と関係があり、マリは海堂に恋していた。
ところが海堂が千津子と婚約したことで、屋代はマリの気を引こうと
トモエの店から高価な宝石を購入してマリにプレゼントしていた。


マリに執心な屋代を見て、海堂と千津子の婚約さえなければ、
屋代は自分のもとへ戻ると考えた都は千津子に脅迫状を送り、
マリの馬に細工をして暴走させ怪我を負わせた。


宝石の代金をめぐりトラブルになっていたトモエが殺された時に屋代にアリバイがない。
しかも、屋代はその晩トモエの部屋から彼女自慢の宝石を持ち出していた。
それは、マリがトモエに売りつけたものだが真っ赤な偽物だった。

都は屋代が疑われるのを恐れて千津子を襲ったと偽装し、嘘のアリバイ証言をさせた。




トモエとトラブルになっていたのは屋代の他には宝石ブローカーの藤島がいる。
千津子はトモエが殺された晩、藤島がトモエの部屋から出てくるところを見ていた。
だが、藤島がトモエの部屋に入ったときはトモエは不在で、
以前から偽者だと思っていた宝石の鑑定をしただけだった。



豪華サロンカー婚約ツアー殺人事件




藤島は千津子に部屋を出るところを見られてしまったこと、
トモエの宝石が偽者なら自分がすり替えたと疑われることを恐れ
本当のことを言えずにいただけだった。




一方、海堂がこの事件にどうかかわっているのか千津子が調べていたところ、
海堂と秋子が昔は恋人同士で、秋子の不注意による交通事故で野木を負傷させ、
その負い目から秋子が野木と結婚したのではないかということに気がついた。


千津子は野木と二人だけで会った。



豪華サロンカー婚約ツアー殺人事件



野木は学生時代から学業でも馬術でも自分を上回る海堂に嫉妬心を持っていた。
そして、秘かに秋子も愛していた。
交通事故がきっかけで二人は結婚したが、秋子は贖罪の気持ちから結婚し、
本当に愛しているのは海堂ではないかと疑った野木は
ある日、ふたりをそれぞれ偽の人物の名を語ってホテルの一室に呼び出し鉢合わせさせた。


しかし、二人の恋は再燃することはなく何事もないまま部屋を出たところ、
偶然ホテルに来ていた澄子に見られてしまった。
秋子の不倫現場を見たと思った澄子は二人を脅迫してきた。


一連の事件の犯行は野木によるものと見られたが、
いつの間にか秋子が二人のあとを追いかけてやって来た。



豪華サロンカー婚約ツアー殺人事件



秋子は贖罪の気持ちから野木と結婚したわけではなく、
本当に野木を愛していると告げた。



秋子がまだ海堂に未練を持ってると嫉妬にかられた野木の策略で
海堂と二人でホテルにいるところを澄子に見られてしまった。
澄子は海堂と秋子を強請り、秋子は金を渡す時に言い争いから
澄子を突き飛ばしてしまい打ち所が悪く澄子はその場で死んでしまった。



海堂は秋子の犯行ではないかと思い、ツアー初日の夜秋子を呼び出しそれを確かめるが
秋子はシラを切りとおした。
海堂が千津子を迎えに行くのが遅くなったのは、秋子と会っていたからだった。
二人が会っていることを知られたくない野木は、そこへ近づく千津子を襲った。





その後、澄子から海堂と秋子がホテルで密会してたことを聞いていたトモエは
秋子がこのことで澄子を殺したと疑いの目を向け脅迫してきた。
トモエは秋子に野木との離婚を迫り、自分が後妻におさまる算段をしていた。


秋子はかねてから人の不幸を願うトモエを快く思ってなかったこともあり、
澄子を殺した罪の意識から自殺するために持っていた青酸カリを
トモエに飲ませて殺害すると湖に死体を運んだ。



その現場を、屋代に見られてしまい秋子は金を強請られる。
だが、屋代を殺したのは秋子ではなく、野木だった。



その頃、刑事たちも澄子が海堂ともう一人の人物を強請っていた事実を掴んでいた。
そこで海堂に詰問したところ、野木が千津子をホテルから連れ出したという情報が舞い込んだ。
二人がロープウェイに乗ったということから、刑事は海堂を連れて二人を探し始めた。




豪華サロンカー婚約ツアー殺人事件



秋子と野木がそれぞれの犯行を語り終わったところで、海堂たちが到着した。


海堂がこれまで千津子に何も話さなかったのは、
二人が自首してくれるのを待っていたからだった。






                         
                                  
        

「眠りの森の美女殺人事件・ビデオに写った意外な真犯人?」 (1993年)  東野圭吾 『眠りの森』

category - 土曜ワイド劇場
2018/ 09/ 11
                 
名門バレエ団の中で起きた殺人事件を通じてバレエの修行の厳しさと、
プリマに憧れるバレリーナたちの葛藤を描いたサスペンス。



●「眠りの森の美女殺人事件・ビデオに写った意外な真犯人?
注射針トリックの怪…」 1993年9月11日
原作: 東野圭吾   眠りの森 (講談社文庫)
脚本: 大原清秀
監督: 井上芳夫
制作: 大映テレビ
出演: 山下真司、原田貴和子、名古屋章、
永光基乃、河原崎建三、谷村昌彦ほか




眠りの森の美女殺人事件




高柳バレエ団の創立30周年記念パーティーが開かれた。
演出家の梶田康成(河原崎建三)は、その席で「眠りの森の美女」のオーロラ姫に
三人の候補の中から斉藤葉瑠子(永光基乃)を選んだ。




パーティー終了後に、葉瑠子は梶田から呼び出しを受けていた。
彼女は親友で同バレエ団の浅香未緒(原田貴和子)とともに、
事務所に到着すると、梶田が見知らぬ男と争っていた。
二人を止めようとした未緒は、その男を突き飛ばしてしまい、
男は頭部をテーブルの角にぶつけて打ち所が悪く死亡してしまった。



加賀恭一郎(山下真司)刑事は関係者らに話しを聞くが、
梶田をはじめ誰も被害者を知っているものはいない。
未緒は自首をし、状況から正当防衛とみられた。



眠りの森の美女殺人事件




やがて死んだ男の母親が名乗り出て、被害者は画家の風間利之(刀坂悟)と判明したが、
バレエ団との接点がわからず、なぜ彼が事務所にいたかは依然不明のままだった。



しかし、風間の母に話を聞きに行った加賀は、
風間のアトリエにバレリーナを描いた1枚の絵を見つけた。
母親の話では、風間はニューヨークに絵の勉強をしに行ったことがあるということだった。
さらに書籍の間には、高柳バレエ団の公演チケットが挟んであった。



眠りの森の美女殺人事件




加賀はさっそく団長と梶田に風間がニューヨークにいた四年前に、
バレエ団からニューヨークに派遣された団員がいないか尋ねた。
梶田はその年はプリマ候補だった亜希子と森井靖子(月見恭子)、
翌年は葉瑠子と未緒が行ったと説明する。


しかし、梶田はバレエをやるものには色恋をする余裕はないと、
風間と団員たちのつながりを真っ向から否定した。



眠りの森の美女殺人事件



未緒は警察に拘留され取り調べを受けていたが、
殺人を立証するだけの証拠もなく不起訴処分で釈放された。
加賀はバレエに情熱を注ぎ込む未緒の姿に惚れてしまい、
釈放されたばかりの未緒に会いにいく。


眠りの森の美女殺人事件




加賀は思い切って彼女に交際を申し込むが、バレエ一筋の未緒から断られてしまった。
帰りがけに寄った神社で、未緒が気に入ったお守りを加賀はプレゼントし二人は別れた。


眠りの森の美女殺人事件




これで加賀と未緒の接点はなくなってしまったが、その10日ほどたったある日、
加賀はプリマが葉瑠子から未緒に変更になったことを知り密かに稽古場を訪ねた。



そこでは、梶田の厳しい指導の元、未緒が懸命に稽古に励んでいた。


眠りの森の美女殺人事件



倒れそうになりながらも、なんとか力を振り絞り梶田の要求に応えようとする未緒。
すると、立って指導していた梶田が自分の椅子に座ったところ、
急に苦しみだしその場で死んでしまう。



眠りの森の美女殺人事件



加賀は久しぶりに未緒と二人だけで会い、釈放後からこれまでのことを聞いた。


未緒が稽古場に戻ると、葉瑠子が連日梶田から厳しいレッスンを受けていた。
梶田は葉瑠子にバレエ以外のものを排除するように求めていて、
そのストイックさが葉瑠子には激しいストレスとなっていた。


そんな葉瑠子の心境を理解していた未緒が彼女を心配すると、
葉瑠子はバレエだけの厳格な日々から羽目を外そうと未緒を
ディスコに誘って踊り明かした。


深夜、葉瑠子が運転する車に未緒も乗っていると、
葉瑠子のちょっとした油断から事故を起こしてしまう。
未緒は幸い頭を軽く打った程度で済んだが、
葉瑠子は足を負傷してしばらく入院することになった。



退院した葉瑠子を待っていたのは、梶田からのプリマを下ろし、
バレエ団からも退団させるという葉瑠子にとって死を要求されると同じくらい
厳しい宣告であった。


そばにいた未緒は梶田に葉瑠子を退団させるのだけは勘弁してほしいと、
体当たりで要求した。
これにはさすがの梶田もプリマをおろすだけにとどまり、退団だけは見逃そうと受け入れた。



梶田はその場で次のプリマを指名するという。
梶田は未緒が必死に葉瑠子を庇った心の美しさを評価し、
亜希子や靖子ではなく実力では二人に劣る未緒をプリマに選んだ。


眠りの森の美女殺人事件


未緒は拘留期間中も、欠かすことなく一人でバレエのレッスンを続けており、
その努力も梶田は評価していた。
こうして、短期間の間にプリマが葉瑠子から未緒に変更されたのだ。





その後の捜査で、梶田の死因がニコチンによる毒殺であり、
彼のブルゾンの襟もとに注射針のようなものを細工して、
それが首に刺さって死亡したものだと判明した。



何者かがブルゾンを濡らし、屋上の物干し場にブルゾンが干され、
その隙に毒を仕組んだものと思われた。


眠りの森の美女殺人事件



加賀は会議の席で、高倉捜査本部長(名古屋章)に、
梶田を憎んでいるものはプリマを外された葉瑠子ら三人がいて、
三人ともニューヨークに派遣されている過去があることを告げた。


加賀は風間の事件と、梶田の事件に繋がりがあるのではないかと考えていた。
そこで、同僚刑事をニューヨークへ派遣させることを提案する。



その間、加賀はふとしたことから梶田を殺した凶器を探り当てた。
これまで注射器ではブルゾンの襟元には隠せず、
凶器が何かわからないままだったのだ。




犯人はテニスボールの空気入れの針を使い、ニコチンの液体が入った容器を
ブルゾンに取り付けたのだ。
調べた結果、梶田の首にあった傷跡と針が一致した。
バレエ団でテニスと関係があるのは、亜希子と靖子の二人だった。



中でも靖子は学生時代に軟式テニスをやっていて、
梶田が死ぬ三日前に軟式テニスボール用の空気入れを購入している。
さらにニューヨークから帰ってきた刑事の報告で、
靖子と風間がつき合っていたことがわかった。



加賀たちは署で靖子から詳しい話を聞いた。


見立て通り、ニューヨーク時代に靖子と風間は交際していた。
視察に来た梶田がそのことを知り、靖子に風間と別れることを要求した。
風間も靖子の将来を思い、身を引くような形で二人の関係は終わった。


眠りの森の美女殺人事件



数か月前、高柳バレエ団の公演を見た風間は、
太りやすい靖子が無理なダイエットによりげっそりとなっていることを知り、
梶田への怒りがわいてきた。



靖子はこの間、ダイエットにより体重を落としたものの、
フラフラで演技をとちることが多く結局梶田はプリマに選ばなかった。
靖子は風間とも引き裂かれた上に、プリマにもなれず梶田を憎んでいた。



おそらく風間はあの日、事務所にいた梶田へその怒りをぶつけに行ったのであろう。
その格闘の現場に、呼び出しを受けていた葉瑠子と未緒が入ってきて、
未緒は二人を止めようとして誤って風間を殺してしまったのだ。



状況証拠としてはクロの靖子だが、梶田殺しは否定する。
購入した軟式ボールの空気入れはすぐに母校に贈ったといい、
無茶な減量で体力が落ちていた靖子はその場に倒れてしまう。



そのまま入院する靖子は、心配して病院へ来た未緒に
プリマを諦めないと自分のようにボロボロになると忠告した。




その後靖子が話した通り、空気入れは確かに母校に届いており
加賀たちの捜査は振り出しへ戻った―。






公演まであと数日になり、未緒は遅くまで稽古場で汗を流していた。
加賀がその様子を見学に行くと、レッスンを終えた未緒が
突然、めまいがすると訴えた。


眠りの森の美女殺人事件




加賀は未緒をタクシーで送っていくが、降りた未緒が自宅ではなく、
あるクリニックへ入って行くところを確認した。
加賀は密かに医者から未緒の病状を聞き出した。






未緒は葉瑠子が起こした事故により、酷い難聴と頭部にすぐに手術が必要な
病を抱えていた。
未緒は死を覚悟の上で、次の公演に命をかけて臨んでいたのだ。
加賀にはそこまでしても、バレエに身を捧げる未緒に驚きを隠せなかった。




眠りの森の美女殺人事件






加賀たちは懸命に犯行に使用されたとみられる空気入れの購入者
割り出しに全力を注いだ。


そして、ついに一件の有力な情報を掴んだ。


加賀たちが横浜にあるその店へ訪れると、確かに若い女性が買いに来たと
従業員が証言するが、未緒、葉瑠子、亜希子、靖子の写真を見せたが、
雰囲気が違っていると否定する。



そこで、店に設置されている防犯用のビデオテープを検証することにした。
署に持ち帰って再生をしたが、犯人はカメラを警戒していて顔が見えない。
しかし、バッグにぶら下がっているものが加賀が未緒にプレゼントした
お守りであることに気づいた。



眠りの森の美女殺人事件


加賀はそのことを誰にも告げずに、自分の胸の内にそっと隠した。
命を賭けて稽古に励んでいる未緒をなんとしても舞台に立たせてやりたかった。






いよいよ、未緒がオーロラ姫を演じる「眠りの森の美女」の公演当日となった。
加賀は舞台の裏からそっと未緒の演技を見守っていた。




眠りの森の美女殺人事件



そこへ、バレエはもう嫌になったと退団していた葉瑠子も訪れた。
加賀は葉瑠子がふともらした一言から、風間殺しが未緒ではなく、
プリマに選ばれたばかりの葉瑠子の犯行であることを知った。


眠りの森の美女殺人事件



未緒は同じダンサー同志、プリマになった葉瑠子を庇って
自分がやったことだと自首を申し出たのだった。
葉瑠子はそれを止めようとしたが、梶田も未緒の意見に賛成し、
正当防衛ですぐに釈放されるから未緒に自首させた方がいいと主張してきた。




舞台は成功に終わり、加賀は未緒の楽屋を訪ねていった。
ところが未緒の姿はなく、未緒が加賀宛に書いた手紙を渡された。




眠りの森の美女殺人事件


そこには、梶田殺しについて動機から殺害方法までが詳しく説明されていた。



未緒は葉瑠子が起こした交通事故により、重度の難聴や脳の障害に悩まされていた。


葉瑠子から未緒にプリマが代わり、梶田の厳しいレッスンが続く中、
未緒の様子がおかしいと梶田が異変に気がつき始めた。
梶田はこのままでは、プリマからおろすと宣言する。




ようやくつかんだ栄光を未緒はなんとしても逃したくなかった。
ついに梶田の殺害を決意する。



テニスの軟式ボールの空気入れの針を抜き取り、小さな容器にくっつけた。
ニコチンを液状にして、その容器に入れると梶田のブルゾンを濡らした。




眠りの森の美女殺人事件


梶田がそれを屋上に干すと、未緒はニコチン入りの容器をブルゾンの首元へ仕込んだ。



加賀は手紙を読み終えると、未緒を探し回り、
衣装を着たままの未緒がビルの屋上にいるのを発見し、
急いで屋上へ駆けあがって行った。


飛び降りようとする未緒を加賀は制止し、病院へ行くように言った。




眠りの森の美女殺人事件





バレリーナの未緒は一生のうちに一度だけでもいい、
なんとしても頂点に立ちたかった。
この気持ちは、やっている者にしか理解できない欲望だ。
そのために未緒は自分の体を酷使し、犯罪にも手を染めてしまった。




加賀は未緒を愛しており、罪を償うまで待つし、
状況によっては刑事を辞めてもいいと説得する。




だが、未緒は加賀の愛を受け入れることなく、
加賀の目の前で、柵を乗り越えてしまった。



未緒の体は踊るように舞い落ちていく・・・。





眠りの森の美女殺人事件



加賀が地上に目をやると、オーロラ姫の姿のまま、
愛する未緒が横たわっていた。







眠りの森 (講談社文庫)




バレエに激しい熱意を燃やす、未緒役の原田貴和子が良かった。
彼女の透明感が、バレエに打ち込むひたむきさや、
親友を気遣う心優しいヒロインにピッタリでした。




                         
                                  
        

「不信・嫉妬と疑惑に夫婦が揺れる!」 (1994年)  森村誠一 『不信』

category - 土曜ワイド劇場
2018/ 09/ 10
                 
不倫の疑惑がもたれる妻の周辺で起こった連続殺人事件の謎を
出版社の販売部長の夫が追うサスペンス。



●森村誠一サスペンス
「不信・嫉妬と疑惑に夫婦が揺れる!
不倫のキスは殺しの味・・・・」 1994年9月10日
原作: 森村誠一   不信 (森村誠一短篇コレクション)
脚本: 岡本克己
監督: 奥村正彦
制作: 松竹
出演: 小林稔侍、浅田美代子、渡辺梓、
河原崎長一郎、大橋吾郎、冨家規政ほか



出版社の雑誌編集長・中橋健次(小林稔侍)は、妻の由美(浅田美代子)と二人暮らし。
中橋は由美の妹でモデルをしている水沢レイ子(渡辺梓)と知り合いで、
レイ子から由美を紹介されたのが出逢いのキッカケだった。
そのためかレイ子は未だに義兄を”中橋さん”と呼んでいる。



不信・嫉妬と疑惑に夫婦が揺れる!



中橋は仕事に打ち込んでいたが、突然販売部長に左遷されショックを受ける。
退職することなく辞令に従い販売部での会社員生活が始まった。
ある日、書店回りをしていた中橋は、由美が見知らぬ男の運転する
車に乗っているのを目撃した。




追っていくと車はマンションの前で停車してあり、中橋が車をチェックしていると、
近所のスナックの主人・川岸達也(大橋吾郎)が話しかけてきた。
持ち主は女癖が悪い藤田聡(永井秀和)だという。


帰宅した中橋から藤田のことを問い詰められた由美は、
友達と会っていたというが不信に思った中橋は
会議で遅くなると言い藤田のマンションへ行くと留守だった。
川岸のスナックへ行った中橋は、半年前に川岸の店の女子店員が藤田と付き合っていて、
どうやらだまされたらしく自殺をしたという話を聞かされた。



不信・嫉妬と疑惑に夫婦が揺れる!



由美の不貞を疑った中橋は激しく問い詰めるが、彼女は妊娠したので広い部屋に移るために
レイ子の恋人の池上正彦(冨家規政)に物件を紹介され見にいったと説明した。
由美は以前流産していたこともあり、安定するまで中橋には内緒にしたかったという。
二人にとって初めての子供が出来るとわかり、中橋は由美を信じて妊娠を喜んだ。




その後、死後1週間経った藤田の死体が部屋から発見された。
藤田が殺された日、藤田の部屋を訪ねマンション内をうろついていた中橋は、
近所に住む目撃者の証言もあり峰刑事(河原崎長一郎)から容疑者扱いをされる。
中橋はあの日、由美とマンション近くで会ったことから由美に容疑がかかるのを恐れ、
仕事で藤田を訪ねていったと嘘をつき、証拠不十分で釈放された。



不信・嫉妬と疑惑に夫婦が揺れる!



中橋はそのことを由美に話したが、一旦は互いに藤田を殺したのではないかと疑った状況で、
この後、由美は家を出てレイ子のところへ行ってしまった。
濡れ衣を晴らすために中橋は川岸に会いに行くと、半年前に自殺した店員が川岸の恋人であり
そのことで川岸が藤田を殺したのではないかとぶつけるがどうやら違ているようだ。
この時中橋と川岸は争いになり、それを藤田のマンションの住人に見られてしまう。



その後、中橋は藤田の同僚の話から、藤田が先週の水曜日まで生きていたことがわかった。
中橋がマンションを訪ね、帰り道で由美と遭遇したのは火曜日だ。
同僚が中橋を刑事と勘違いしているのをいいことに、藤田が彼の家へ忘れていったという
ビデオテープを預かった。
そこは由美が見知らぬ男とキスをしている現場が映っていた。
どうやら三か月ほど前に焼津に高校の同窓会に行った時に撮影されたものらしい。






不信・嫉妬と疑惑に夫婦が揺れる!



レイ子のところへ身を寄せていた由美が行方不明となり、川岸が藤田のマンションから転落死した。
中橋はレイ子にビデオみせると、由美を探すために二人は静岡へ向かった。
相手の男は村野という名で、東京に出たが今は焼津に単身赴任している。
藤田の殺され日は出張でオーストラリアに居て、由美と一緒にいる気配はなかった。



由美の事で頭がいっぱいな中橋にレイ子は由美のことは忘れてというが、
これまで仕事人間だった中橋は、それを埋めるようにとことん由美のことを追い続けるつもりで
レイ子の言葉には耳を傾けずに去って行った。


不信・嫉妬と疑惑に夫婦が揺れる!



東京へ戻った中橋は峰から、藤田の部屋から川岸と同じ血液型のタバコの吸い殻が見つかり
藤田を殺した川岸が追い詰められ自殺をしたものと見ていた。
部屋には他に女の髪の毛や指紋が検出されたというが決め手にはならなかった。



由美の手掛かりを掴みたい中橋は池上に心当たりがないか尋ねるつもりで会うことにした。
ところがその前にひょんなことから一年前に藤田とレイ子と三人で一緒に仕事したことがわかる。



不信・嫉妬と疑惑に夫婦が揺れる!


藤田はビデオに映っていた不倫妻が由美だとわかり、それをネタに由美を恐喝したのだ。
中橋の中で由美の犯行が決定的になった。
レイ子はそれを知りながらも姉を庇いつづけてきたのだろう。



妻への疑惑が濃くなり苦悩する中橋が帰宅すると、帰宅していた由美が明るい表情で出迎える。
レイ子のすすめで旅行をしていたのだといい、中橋にもそれを伝えると言っていたという。
中橋の中で由美に向けられていた容疑の目がレイ子に向けられた。


不信・嫉妬と疑惑に夫婦が揺れる!



二人はレイ子に会いに行く。


はじめこそしらばっくれていたレイ子だが、藤田の部屋には女性の毛髪と
いくつかの指紋が残されていたことを話すと真相を語りだした。



レイ子と池上は部屋を探している由美を藤田に相談した。
ビデオの不倫妻だとわかった藤田は由美を強請りはじめたため由美はレイコに相談した。


由美に代わって藤田に交渉しにいったレイ子はレイプされそうになり、
とっさにそばにあった花瓶で藤田を殴り殺してしまった。
その帰り道、返り血のついた姿を近所の川岸に見られてしまう。


レイ子は中橋を車で襲い、川岸に容疑の目を向けるように細工した。
その川岸はレイ子がモデルであることがわかると、金を要求してきた。
金を渡すという口実で呼び出すと、川岸を突き落として殺した。


不信・嫉妬と疑惑に夫婦が揺れる!


レイ子は中橋のことを愛していたが、由美を紹介したことにより、
中橋を自分から奪われる結果になってしまった。
そのためにどうしても、中橋を”お兄さん”と呼ぶことが出来なかった。


今回も由美に容疑をなすりつけるつもりはなかったが、
中橋がちょっとでも由美のことを疑ってくれればいいという複雑な思いがあった。
由美は初めてレイ子が中橋を男性と見ていたことを知り、
知らずに彼女から奪ってしまったことを詫びた。



レイ子は中橋に警察まで一緒に行ってほしいとお願いをする。
どうやらようやっとレイ子は中橋を義兄だと認めることが出来たようだ。




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静岡県焼津港でのロケは記録的な猛暑の中、冬服で行われたが、
主人公を演じた小林稔侍は、夏好きで暑さは平気だそうで、
このロケもなんなく終えたようだ。






                         
                                  
        

「萩・殺人迷路・山陰本線下り特急から下車した謎の乗客」 (1988年)  長井彬 『萩・殺人迷路』

category - 土曜ワイド劇場
2018/ 09/ 10
                 
女性雑誌編集者が陶芸家の死にまつわる謎を追う。



●「萩・殺人迷路・山陰本線下り特急から下車した謎の乗客」  
1988年9月10日
原作: 長井彬  萩・殺人迷路(ストリート) (光文社文庫)
脚本: 長野洋
音楽: 小六禮次郎
監督: 永野靖忠
制作: 東宝
出演: 片平なぎさ、夏樹陽子、白都真理、
田中隆三、内藤武敏、佐藤仁哉ほか




雑誌編集者の麻由(片平なぎさ)は、福岡から汽車を乗り継いで、
新たな山陰の魅力を紹介する取材旅行へ出かけた。
仕事を終えたら後4日間の休暇を取ることになっていた。


麻由はそれを利用して、大学の先輩である瑞江(白都真理)を訪ねて萩へ出かけた。
瑞江の父は萩焼の人間国宝・大杉源之助(内藤武敏)で、
母は亡くなり後妻・多恵子(夏樹陽子)を迎えていた。


取材を終えた麻由が、催事場で源之助の作品を見た帰り
源之助の作品をすり替えた容疑で刑事に捕まり警察で取り調べを受けることになった。
瑞江が警察に来て麻由の容疑ははれすぐに釈放された。



ここのところ源之助の椀が”勺”の文字の入ったものにすり替えられ、
源之助の”源”が彫られた本物は割られた状態で発見されるという、
嫌がらせが続いていた。


萩・殺人迷路



瑞江の家は、大きな屋敷で主の源之助は東京へ行ったため不在で、
津和野の実家に帰ったはずの多恵子は具合が悪くなったと
夜になってから急に戻ってきた。







翌日、涙松跡で源之助の弟子・三宅邦彦(井上高志)の絞殺体が見つかる。
手にはコートについていたと思われるボタンが握られていた。






死体の身元確認のために、刑事(桶浦勉)たちが大杉邸へやってきた。
麻由は瑞江から頼まれて離れの書斎に三宅の写真を撮りに行くと、
東京へ行っているはずの源之助が青酸カリを服毒して死亡しているのを発見した。


そばのテーブルには毒物入りのブランデーグラスが倒れている。
同じグラスが何故かすべて洗われて伏せてあることに麻由と瑞江は気づく。


萩・殺人迷路


これまで源之助の名前しか知らなかった麻由は、
瑞江の家に来るまでの間に見かけた謎の男と源之助が
同一人物であることを知り驚いた。






麻由は東萩駅で和服姿の源之助が三宅から
福岡発、羽田行の航空券を受け取り別れた姿を目撃した。


ところが取材を終えた麻由が長門市から電車に乗ろうとすると、
麻由と一緒の下り電車に乗っていたはずの源之助が変装して、
後から到着した下りの特急電車から降りてきた。



麻由はこのことを刑事に話した。
しかし、これは後の刑事の調べで時間的に可能だとわかった。



東京へ行くはずの源之助がなぜ引き返してきたのか?
また麻由が瑞江の家に到着した夜、瑞江は閂を中からかけていた。
屋敷は高い塀に囲まれていて、それを乗り越えて入ることは出来ない。
源之助はどうやって屋敷の中へ入って来たのか疑問が残る。



離れからは三宅が握っていたボタンと同じものがついたコートと、
コートのポケットから三宅の首を絞めたものと思われる紐が入っていた。







警察に呼ばれた麻由と瑞枝は、源之助が三宅を殺して
覚悟の自殺を遂げたものと告げられた。
瑞江はコートにも見覚えがないし父が人殺しをする筈がないと否定するが、
源之助がコートを着ている姿はすでに麻由が見ていたと証言してしまっている。


萩・殺人迷路



東萩や長門市で見かけた男が源之助だと知らなかったとはいえ、
先輩の父に不利な証言をしてしまった麻由はいづらくなり
大杉邸から出てホテルに泊まることにした。








源之助には窯を持って独立している三宅、田中(坂口徹郎)と
森本(田中隆三)、辻井(佐藤仁哉)という4人の弟子がいる。
暴君の源之助は、弟子に厳しく当たることが多く
気に入らないと彼らの作品をたたき割って壊していた。




麻由は森本と親しくなり、真相を解明しようと行動を共にする。


事件があった日、三宅たち弟子の4人は集まっていた。
森本と田中は早めに来たが、三宅と辻井は遅れてやって来た。
三宅は辻井に源之助からの伝言を伝えると、しばらくして帰って行った。


萩・殺人迷路




そして、瑞江が三宅に好意を持っていたが、
三宅は多恵子と不倫関係にあることを知った。
もし三宅が瑞江の気持ちを知り、多恵子との不毛な関係を清算し、
瑞江に乗り換えようと考えていたら?
多恵子には三宅殺しの動機は十分ある。



麻由と森本が多恵子に会いに行くと、瑞江が出てきて、
彼女は書置きを残して家を出ていったという。
三人は多恵子の故郷、津和野へ向かった。




萩・殺人迷路




秋芳洞で多恵子らしい人物を見かけたらしいという情報を
瑞江から知らされ三人は洞の中へ入り手分けして探すことにした。
ひとりになった麻由は背後から赤い紐で首を絞められ気を失った。




意識を取り戻すと森本がいて、向こうから多恵子の親戚を連れた
瑞江がやって来た。
九州からきた親戚を秋芳洞に案内しただけで彼らも多恵子の居所は知らないという。
その時、麻由は瑞江が腰に赤い紐を巻いていたことに気が付き、
まさかと思いながらも、さっきの犯人が瑞江ではないかと疑惑の目を向けた。




麻由が瑞江と一緒に屋敷に帰ると、多恵子の部屋の荷物が無くなっていて、
かなり前から家を出ようと計画を立てていたことが明らかとなる。
そこへ、彼女の荷物を運んだ宅配業者を割り出した森本が来て、
東京の渋谷へ送られたことがわかった。



さっそく麻由と森本は東京にいる多恵子に会いに行き話を聞いた。
源之助は若手の三宅の才能に嫉妬してつらく当たっていた。
多恵子は独立して自分の窯をもつようにアドバイスしたことで、
三宅に好意を抱いていると知った源之助は多恵子を殴りつける。


萩・殺人迷路



それが逆に彼女の心に火をつけ三宅と愛し合うようになってしまう。
多恵子は二人で萩を出ようと三宅を誘い、あの日南明川で待ち合わせた。



しかし三宅は来ないままで、津和野へ行く電車も終わってしまったことから
多恵子は仕方なく家に引き返す。
その帰り道三宅の死体発見された涙松跡を通りかかった。
時間的に三宅は殺されていたはずで、一本道で多恵子が気が付かないわけがない。
ところが、多恵子は三宅の死体も彼の車もそこにはなかったという。



麻由は多恵子たちの関係を知っているものがいないか聞き出し
三宅が仲の良い辻井に相談していたことがわかった。





真犯人がわかった麻由は、森本、多恵子と一緒に萩に戻り、
田中と辻井を呼び出すと、事件の全貌を明かす。



萩・殺人迷路


当初、源之助が三宅を殺した後に自殺したとみられていたが、
実際には源之助が殺された後に、三宅が殺害された。




多恵子と三宅の関係を疑っていた源之助は自分が家を空ければ
二人が会うと考え密会の現場をおさえるつもりでいた。
そこで三宅にわざと辻井への伝言を託し、三宅が待ち合わせに遅れるように仕向けた。


源之助は二人が南明川で会うとは思わず辻井の情報により自宅だと思い込んでいた。
東京へ行ったと見せかけた源之助は、三宅と別れたあと変装をして自宅に戻った。
電車を乗り継いだのは、途中三宅を見かけて姿を見られないための工作だった。
源之助が家に着くと、瑞江は麻由を迎えに出ていたため閂は開いていた。


萩・殺人迷路



密かに離れの書斎に入った源之助は、訪れた辻井から青酸カリ入りの
ブランデーを飲まされて殺された。
ブランデーグラスは二人分出されていて、自分の分だけ洗うと怪しまれるので、
同じ種類のグラスを全て洗って伏せた。


そして源之助が変装のために着ていたコートのボタンをちぎり取り、
ポケットに紐を忍ばせた。




その後、三宅らが待っている店へ遅れていき、三宅から源之助の伝言を
伝えられたときに、辻井は三宅に多恵子が手違いで南明川でなく
そこの駐車場で待っていると嘘を言い店を出させた。

萩・殺人迷路



少し遅れて辻井もたばこを買いに行くと店を出ると駐車場で多恵子を探している
三宅の首を絞めて殺し、死体の手にボタンを握らせ車のトランクに死体を隠して
店へ戻った。


その後深夜になり、辻井は車で死体を涙松跡に運ぶ。
死体発見現場が涙松跡だと思われていたために、
犯行時刻に森本たちと店にいた辻井はアリバイも作った。



弟子を殺して自殺をするという辻井のシナリオ通りに進んだが、
麻由がどんどん探りを入れてきた。
秋芳洞に入った麻由を殺そうとしたのも辻井だった。
彼は秋芳洞のそばで姿を見られている。




源之助は自分より抜きんでた弟子がいると辛くあたった。
そのため三宅と辻井は弟子といいながらも独立して自分の窯を持った。
だが金のない辻井は窯を持つことが出来ずにいた。


そんな中素晴らしい碗が出来、喜び勇んで源之助にみせにいった。
ところがこんな作品心がこもっていないと言い、目の前で碗をわってしまった。


萩・殺人迷路



源之助に殺意を抱いた辻井は、師匠を殺したら弟子が疑われるので、
それを隠すためだけに三宅を殺し自分が疑われないようにした。



謎解きが終わったころ、刑事たちがやってきて辻井は逮捕された。

萩・殺人迷路


森本が密かに瑞江を愛していたことを知っていた麻由は、
森本に瑞江を託して東京へ帰って行った。









今回人間国宝の陶芸家・大杉源之助を演じた内藤武敏は、
焼き物を集めるのが好きだと言い、この役に乗り気だった。


しかし、張り切りすぎて手にしていた萩焼の茶碗を落として
割ってしまうというアクシデントがあった。
もちろん、小道具の茶碗だが「本物でなくて良かった。と
胸をなでおろしていた。





                         
                                  
        

デニーズの昼デニセット「いかと青じそのたらこソース」

category - グルメ
2018/ 09/ 07
                 
デニーズの「昼デニセット」を前回と違う組み合わせで食べてみました。




昼デニセットはメイン、サイド、ドリンクを選び(今回はドリンクバーがある店でした)
税込み1,132円とお得なセット。


デニーズ昼デニセット


前回がご飯付きのチキン南蛮とたらマヨポテトでちと重かったので
今回は若干軽めにしてみた。



いかと青じそのたらこソース デニーズ昼デニセット


ファミレスではスパゲティは食べないのだが、この日のメインは「いかと青じそのたらこソース」をチョイス。
麺は太くてもっちりで、お味はたんぱくな感じ。
普段は濃厚な味が好きなんですが、外食も多いことから
今回は自分にとって薄味の感じが気に入りとてもおいしくいただきました!



サイドメニューは「ほうれん草のトマトチーズ焼き」です。

ほうれん草のトマトチーズ焼き デニーズ昼デニセット

「ベーコンとほうれん草」とで迷いましたが、
トマトが入っていることが決め手となりこちらに決めた。


トマトは下にしっかり入っていて、チーズとの相性も良くおススメです。





また200円でデザートがつけられるという事で
「ブラウニーアラモード」を注文し半分ずつシェアして食べました。

ブラウニーショコラ デニーズ


この前に食べた「ガトーショコラブラウニー」のミニ版かと思いましたが
よく見ると似ているけど違うんですね。


前回よりもあっさり目に組み合わせたつもりでしたが
なかなかお腹いっぱいになりました。


デニーズは以前あまり食べたいメニューがなくいかなかったのですが
最近は広々とした店内が気に入り落ち着いて作業できるので
ドリンクバーなどでよく利用するようになりました。


ここはドコモwifiが使えるのもポイントが高いです。




これは2月の情報ですが、3月の末に行ったときサイドメニューが一部変更になっていました。

「ほうれん草のトマトチーズ焼き」はなくなっていたので
「ベーコンとほうれん草」を食べてみました。


ベーコンとほうれん草 デニーズ



なかなかおいしかったです。



                         
                                  
        

「名探偵金田一耕助・夜歩く女」 (1990年)  シリーズ第4作

category - 土曜ワイド劇場
2018/ 09/ 01
                 
小野寺昭の金田一耕助シリーズの最終作。



●「名探偵金田一耕助”夜歩く女”呪われた結婚申し込み、
首なし死体がふたつ!」  1990年9月1日
原作: 横溝正史  夜歩く (角川文庫) 
脚本: 猪又憲吾
音楽: 田辺信一
監督: 山本迪夫
制作: にっかつ撮影所
出演: 小野寺昭、南条玲子、三浦浩一、松尾嘉代、
西岡徳馬、内藤武敏、秋野太作、結城美栄子ほか




新潟の山奥にある鬼首村の旧家の一人娘・古神八千代(南条玲子)は、
上半身にアザのある首なし男の写真と「定めにより近く汝と結婚せん」という
不気味な手紙を受取り怯えた。



彼女を心配した作家・屋代寅太(三浦浩一)は旧知の間柄である
私立探偵の金田一耕助(小野寺昭)に助けを求めた。



八千代をめぐっていとこの古神守衛(佐藤幸雄)、仙石直紀(西岡徳馬)、
居候の画家・蜂谷小市(加藤善博)が激しい争いを繰り広げている。
八千代と結婚することで、その先にある莫大な財産を手に入れるのが目的だ。



八千代は九歳のときに女占師(結城美栄子)から上半身にアザのある男と結婚する運命にあると告げられていた。
守衛と蜂谷にはこれと似たアザがあったのだ。


名探偵金田一耕助・夜歩く女




金田一が古神邸へ到着すると、直紀の父・鉄之進(内藤武敏)が刀を振り回して
蜂谷を追いかけまわしていた。
直紀の話では、当主の織部(坂本あきら)が亡くなった後、
未亡人となった後妻のお柳(松尾嘉代)と肉体関係をもつようになり、
そこに割り込んできた蜂谷に嫉妬し酔った勢いで刀を持ち出したという事だった。



鉄之進はお柳には頭が上がらず、彼女から諭されると素直に刀を渡し、
血を見ることなく騒動は終わった。



その夜、直紀は屋代と一緒に使われていない書斎の金庫に刀をしまい、
カギは直紀が、三つの暗証番号は屋代が決めふたりが揃わないと
金庫を開けられないようにした。



深夜になり金田一は外をフラフラと歩いていく八千代を見かけて跡をつけていった。
そこへ屋代と直紀が来て、八千代が夢遊病者であることを知った。



翌朝、手伝いのお清(伊藤美紀)から使われていない土蔵が開いていると聞き、
中へ入った金田一は体にアザがある首のない男の死体を発見した。
蜂谷と守衛どちらの死体かわからなかったが、足に鉄砲で撃たれた傷があることから、
遺体は蜂谷のものと断定された。


現場には子供か女とみられる血の足跡が残されており、
yachiyoと読めるローマ字が壁に刻まれていた。




その頃、お柳は寝ている八千代を起こしに行き、彼女の足の裏に
泥と血がついているのをみたが、八千代は自分が殺したのではないという。


名探偵金田一耕助・夜歩く女




首を切断した凶器は刀とみられ、屋代と直紀が金庫を開けてみると、
しまってあった刀に血痕がベッタリとついていた。



昨夜は、九時頃八千代が夕食を蜂谷の部屋に運び、
その後直紀と屋代が金庫に刀を収めた。
二人が書斎を出るときに蜂谷に水を届けたお清と鉢合わせした。


蜂谷の死亡推定時刻は食事の消化具合から見て
午後十一時前後と見られている。
その前に金庫にしまった刀で蜂谷の首を切断できる筈はなく
大きな謎が残されてしまう。


直紀と屋代は、蜂谷と同様に体にアザのある守衛が蜂谷を殺し
行方をくらましたのだと金田一に告げた。


名探偵金田一耕助・夜歩く女





等々力警部(秋野太作)が屋敷に来て、関係者に事情聴取をしていると、
守衛の乳母・お喜多婆さん(北城真記子)が乗り込んできて、
殺されたのは蜂谷ではなく守衛だと言い張った。


お喜多の話しから守衛も鉄砲の暴発により足に怪我を追っていたことがわかった。
それだけでなく、実は蜂谷と守衛が双子であることも明らかになる。

名探偵金田一耕助・夜歩く女


蜂谷と守衛、一体どちらが殺されどちらが隠れているのか?
捜査は混乱し金田一も頭をかかえた。







金田一が土蔵の周りを思案しながら歩いていると見知らぬ男女の逢引に遭遇した。
屋代はその女はお柳と村の宮大工サキチとの間に出来た米子(小林節子)だと説明する。


その夜、金田一は夢遊病者のように歩いていく鉄之進を見かけつけていくと
湧水が出る穴から守衛の首を取り出していた。
等々力警部の取り調べで鉄之進は守衛殺しを否定したが、
牢屋にぶちこまれた鉄之進はそのまま発作を起こして死亡してしまう。



名探偵金田一耕助・夜歩く女



金田一はお清の話しから昔土蔵で首つり自殺があり以来使われてないことを知り、
土蔵の中から八年前の新聞記事の切れ端を見つけ八千代にそのことを尋ね
以前直紀が女性を土蔵の中に匿っていたことを知った。


そして、呪われた運命を背負う八千代は自分の胸の内をそっと金田一に告白すると、
思い残すことはないと言い残して立ち去って行った。
直後、金田一は妙照(谷口香)とお藤(小田薫)が歩いているのを見つけ駆け寄って行き
妙照から話を聞きだした。



名探偵金田一耕助・夜歩く女




その夜、金田一は「思い残すことはない」と何かを決断したような八千代が気にかかって
眠れずにいたところ、お清が八千代が門を開けて出ていったと大騒ぎしていた。
金田一は署に応援を頼むよう依頼をし、急いで探しに屋敷を飛び出すと、
屋代と直紀たちもそれに続いた。






一足早く洞窟に着いた金田一は、自殺した八千代の死体を発見。
そして、奥にあるほこらの中から蜂谷の首が見つかった。
これで、守衛と蜂谷、アザのある二人の男が殺されていることが明らかとなった。



いよいよ、真相を解明した金田一がそれを明かす日がやってきた。
これまでの関係者に加えて、米子、お喜多婆さんと妙照も集められた。
自殺したと見られていた八千代は金田一が救出しており
途中から部屋に招き入れられた。


この事件は複雑にするために初めから巧妙に計画されていた。
八千代はその共犯者で、主犯は依頼者屋代だった。


屋代はお藤と恋愛関係にあったが、戦争でいなくなる間彼女を
直紀に託したのだが、お藤を手籠めにし気が狂い手に負えなくなると
土蔵にかくした後に妙照に託していたのだ。



その事を知った屋代に直紀への復讐心が芽生えた。
直紀は大学時代から一緒で入れない作家の屋代をバカにもしていた。
八千代も直紀に犯されていて、激しく憎んでいたのだ。



名探偵金田一耕助・夜歩く女




屋代家は代々肩から腕にかけてアザのある人間が生まれること、
八千代がアザのある男と結婚する運命にあると告げられていると知った
蜂谷が川で溺れたのを装って古神家へ乗り込んでこようとした。



八千代はそれを承知で、蜂谷を助けたふりをして屋敷へ運んだ。
自分の呪われた運命に怯える八千代と親しくなり信頼を得た屋代は、
八千代が夢遊病者であるように芝居をさせ計画を実行する。


まず第一の殺人、土蔵の中で見つかった首なし死体は
守衛ではなく蜂谷のものだった。
死亡推定時刻は午後十一時前後と見られていたが、
午後七時前後に金庫にしまわれる前の刀によって殺害し首を切断して穴に隠した。


その後、守衛を殺すと首を洞窟のほこらに隠し胴体を遺棄した。
八千代は計画とおり夢遊病を偽装して洞窟へ行きわざと血の足跡を残した。
だが、八千代は殺されたのは直紀だと思っていた。




九時に蜂谷の部屋に夕食を運んだ八千代と、書斎を出たときに会った
お清の証言によりその時まで蜂谷は生きていると見られていたが
二人の証言自体が嘘であり蜂谷はその時にはもう死亡していたのだ。


蜂谷に好意を持っていたお清は、彼からの誘いで部屋に行ったが
蜂谷の姿はなかった。
逢引に行ったことに羞恥心を持ったお清は水を届けにいっただけだとごまかしたのだ。


あらかじめ守衛と同じように蜂谷にも足を銃で撃ち同じような傷跡を作ったことで、
アザのある胴体は守衛か蜂谷かわからず捜査は混乱をきたした。



八千代も屋代と共通の敵である直紀が死んだものと思い言われた通りの芝居を打ったが
殺されたのが直紀ではないと知り驚いた。
そのことを問いただそうと屋代に会いに行った八千代は、屋代が密かにお藤と会っている現場を目撃。
本当に愛しているのは自分ではなくお藤なのだと知り、
復讐の道具に利用されたのだとショックを受けていた。



名探偵金田一耕助・夜歩く女



売れない作家の屋代は、今回の事件をテーマに小説を書いており、犯人は直紀にしていた。
この後、直紀を殺して首を切断し自分が殺されたように偽装をするつもりだった。
しかし、最初からそれをやってしまうと容疑が自分にかかると恐れた屋代は
守衛と蜂谷を同じような方法で殺し事件を複雑化したのだ。




屋代の祖先は古神家の使用人であの土蔵で首吊り自殺をしており、
守衛と蜂谷を殺すことには抵抗がなかった。
土蔵の中に刻まれていた”yachiyo”のローマ字は土蔵の中で
お藤が恋しい男屋代を思いながら刻んだ” yashiro”を細工したものだった。




屋代は最後に直紀を自分の身代わりに殺害し、直紀が真犯人であると
金田一に明かさせようとして事件の依頼をしたのだった。





そこへ、人生を狂わされたお藤が入ってきて、ナイフで直紀を刺し殺してしまう。



これまで八千代はお柳が財産目当てに古神家へ入り込んだと見ていたが、
サキチと恋愛関係にあったお柳を力ずくでものにされたために長い間心を閉ざしていた。
しかし、おぞましい連続殺人が解決し、古神家を出て手放した米子と一緒に暮らすと
決心したことを八千代に告げた。



名探偵金田一耕助・夜歩く女



最後にようやく八千代とお柳は心を通わせることが出来た。






夜歩く (角川文庫)



サブタイトルにある通り、劇中生首が2体登場する。
アメリカの特殊メイクチームで経験を積んだスタッフに外注したもので、
制作費はおよそ200万円ほど。


そのため、今回は生首が映る時間も長めで迫力があるものとなっている。


ロケは梅雨明けの猛暑の中、新潟県で行われた。
古神邸は文化財の指定を受けている庄屋の屋敷を借りての撮影となったが、
クーラーもなくおなじみ着物に袴の耕助役の小野寺昭はばて気味だった。



シリーズも四回目となり時間枠を拡大して放送され、制作側の意気込みを感じるが
今回で終了となっている。




************ 土ワイの金田一耕助シリーズ 一覧 ************


■ 「横溝正史の真珠郎・金田一耕助を愛した女」

■ 「名探偵金田一耕助・仮面舞踏会・嵐の夜、妖しい女が殺人を呼ぶ!」

■ 「名探偵金田一耕助・三つ首塔、妖しく燃える女相続人の華麗な闘い」

■ 「名探偵金田一耕助”夜歩く女”呪われた結婚申し込み・首なし死体がふたつ!」