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展覧会レポート昭和のドラマ昔の土曜ワイド劇場懐かし邦画

2018年10月

        

「ふたつの町のひとりの女・疑惑の花嫁・真っ赤な爪に誘われて…」 (1993年)  藤本義一 『ふたつの町のひとりの女』

category - 土曜ワイド劇場
2018/ 10/ 30
                 
土曜ワイド劇場の資料なんかを見返していると、まれにピンときて目に留まる回がある。
するとそれが再放送される確率が高いことに気がついた。


「ふたつの町のひとりの女」もなんだか気にかかって去年の10月に記事を公開してみた。


この時は、シリーズものではないし単発作品としても特に見たいと噂にあがるものでもないので
再放送される可能性はほぼないかなとも思っていたのだが、
なぜか突然3月4日にテレ朝チャンネルで放送され驚いた。





●「ふたつの町のひとりの女・疑惑の花嫁
真っ赤な爪に誘われて…」  1993年10月30日
原作: 藤本義一  ふたつの町のひとりの女
脚本: 橋本綾
音楽: 渡辺俊幸
監督: 出目昌伸
制作: 東映
出演: 桃井かおり、三田寛子、伊原剛志、
織本順吉、北村総一朗ほか




相馬丈二は東京近郊の中学で美術教師をしている。
ある日、叔父の黒田崇行(織本順吉)に頼まれて
小木康子(桃井かおり)という女を駅まで迎えに行った。



ふたつの町のひとりの女・疑惑の花嫁・真っ赤な爪に誘われて




康子を黒田家まで連れていった丈二はそのまま二人の婚姻の立会人となる。






町一番の大地主で資産家の黒田の結婚はたちまち噂の的となった。
しかも若くて派手な身なりの康子は静かな暮らしを営む人々にとっては異質で、
財産目当ての結婚だと好奇の目にさらされる。



役所に勤める中沢里美(三田寛子)は丈二に恋をしていて、
将来は一緒になる心づもりでいた。
康子の存在はそんな里美の心をかき乱し敵視するようになっていく。



ふたつの町のひとりの女・疑惑の花嫁・真っ赤な爪に誘われて



康子の登場をきっかけに黒田の家へ足を運ぶようになった丈二は、
ふたりがキャバレーのホステスと客として出会ったことを知って驚いた。
しかし、明るく無邪気な康子はそんなことは気にせず隠す様子もない。






水商売あがりの康子だが、丈二には二人の夫婦関係はうまくいっているように見えたが
康子が結婚の条件として第1と第3の土日に東京へ行き家を空けていて、
黒田がその事で後悔していることを知った。



ふたつの町のひとりの女・疑惑の花嫁・真っ赤な爪に誘われて




この時は二人の仲を心配した丈二だったが、明るい立ち振る舞いの康子との生活はにぎやかで楽しく、
いつしかそんなモヤモヤは吹き飛んでしまっていた。






そんなある夜、突然丈二の家に康子が押しかけてきて
パーティーをしようと料理を作りだした。
彼女の不思議な魅力にいつの間にか心を奪われていた丈二はまんざらでもない。



そこへ里美が訪れ気まずい雰囲気になるが相変わらず康子は意に介す様子もなく
酔った勢いで丈二と歌を歌い夜を楽しんだ。



ふたつの町のひとりの女・疑惑の花嫁・真っ赤な爪に誘われて



里美が酔いが回った二人を車で黒田の家まで送って行くと屋敷から銃声が聞こえた。






慌てた三人が屋敷に入ると、猟銃を手にした黒田が棒立ちとなり
タクシー運転手の飛田(立木三貴)が胸を撃たれて死亡していた。
丈二は飛田の死体を見た康子が一瞬笑みを浮かべるのを見逃さなかった。



ふたつの町のひとりの女・疑惑の花嫁・真っ赤な爪に誘われて




黒田は宮坂刑事(北村総一朗)に大川署まで連行されていった。




その夜、黒田は猟に出かけるために銃の手入れをしていた。
物音がして動物の気配を感じた黒田は誤って飛田を打ってしまい正当防衛を主張。
警察もふたりの接点がないことや、飛田がナイフを所持していたことから
処分保留のまま黒田を釈放することとなる。





しばらくして、丈二は大学時代の先輩(斉藤暁)のアトリエがある房総へ行った。
そこで海を眺める車いすの男と康子そっくりな女を目撃。
派手な身なりの康子とは違い、落ち着いた印象だったが顔立ちも年齢も康子と同じだ。







気になった丈二はふたりのあとをつけて浦川商店という店へ入っていく。
出迎えたのはあの康子に瓜二つの女だった。
タバコを買うが女は丈二の顔を見ても顔色一つ変えることなくひとりの客として対応する。





先輩宅へ行った丈二は車いすの男が浦川(斉藤洋介)で女は妻の敏子であり、
元漁師の浦川が三年前に敏子が海へ身を投げようとしたのを救い
その時の事故がもとで車いす生活をしていることを知った。



ふたつの町のひとりの女・疑惑の花嫁・真っ赤な爪に誘われて



敏子は生活を支えるため東京へ働きに行っており月に4、5日しか帰ってこないという。
それを聞いた丈二は二人が同一人物であるのではないかと疑うが、
敏子を見た日は水曜日であり土日に屋敷を空けている康子とは別人ということになる。



そう思いつつも一度わいた疑念は簡単には消えず、
丈二は黒田に電話して康子を呼び出すがスーパーに買い物に出かけていて不在だった。
近所への買い物と聞いた丈二は別人であると確信を深める。





丈二は里美に浦川と敏子が本当に結婚しているかを確かめさせ、
戸籍上も夫婦であることを知りホッとしたが…。




ふたつの町のひとりの女・疑惑の花嫁・真っ赤な爪に誘われて



やがて、黒田が早朝、崖の上から転落して死亡するという事件が発生。
新婚生活わずか三か月で康子は未亡人となってしまう。



宮坂は事故とも自殺、他殺ともわからず複数の線で捜査を進める。
丈二は黒田の死亡前に屋敷を訪れた時に、黒田が嫌がる康子の体を要求し、
あることを康子が仕向けたために黒田が実行したと口走っていたのを聞いてしまっていた。
康子から誘惑された丈二は黒田の死後、肉体関係を結んでしまう。




葬儀で喪服を着て地味な印象となった康子を見た丈二の胸のうちに、
忘れていた疑惑が持ち上がり始めた。



ふたつの町のひとりの女・疑惑の花嫁・真っ赤な爪に誘われて



丈二は誰にも告げず、別の場所に住むよく似た二人の女の事を調べ始める。
そこで、康子と敏子が同じ人間であることがわかり重い気持ちを抱えて家路へと着く。
同じ人間が二つの戸籍をもてるはずはなく、本物の小木康子の消息が気にかかる。





一方、康子の元に脅迫状が舞い込んだ。
浦川と結婚している敏子が黒田の財産目当てに康子を殺してなりすましたと告発している。
差出人が丈二だと考えた康子こと敏子は、毒入りのビールを手にして部屋に押しかけた。



ところが、丈二は身元を調査したことは認めたが最後まで調べたわけではなく、
脅迫状を送ったのは自分ではないという。
真実がわかっても自分のことを心配してくれる丈二を殺すことが出来ず、
敏子は黒田の遺産をもらうつもりはなく初七日が過ぎたら房総へ帰ると言い残し、
毒が入ったビールを流しに捨てて屋敷に戻った。



ふたつの町のひとりの女・疑惑の花嫁・真っ赤な爪に誘われて




脅迫状の存在を知った丈二は、里美を呼び出した。
丈二を愛する里美は浦川敏子を調べて欲しいと言われて彼女の存在が気になっていた。
そこで敏子の身元をあらい敏子と康子が同じ店に勤めていて、
飛田と三角関係にあって、ある日突然康子が行方不明になっていることから
康子が殺されたのだと推測し脅迫状を送っていたのだ。




里美は当時の写真を手に入れており、小木康子と敏子が似ても似つかない別人であり、
敏子が康子になりすまして黒田と結婚しているという事実が決定的なものとなる。





丈二と里美は黒田の家へ行き、観念した敏子は事件の全貌を語りだした-。





つとめを終えた敏子が帰宅すると、口論から飛田が康子を突き飛ばし殺害してしまっていた。
敏子は飛田から強要されるままに康子の死体を雑木林に埋める手伝いをさせられた。




警察にも行けずにいた敏子は房総の崖から自殺を図ろうとしたが、
通りかかった浦川によって命を救われる。
これがキッカケで敏子は浦川と結婚し治療費を稼ぐために東京へ働きに行っていた。




そこへ、敏子の居所を探し当てた飛田が接触してきて、
敏子に康子の戸籍を使って資産家の黒田と結婚するように脅される。
飛田は黒田を殺害して敏子を介して莫大な財産を手に入れようと画策していた。



ふたつの町のひとりの女・疑惑の花嫁・真っ赤な爪に誘われて



こうして黒田と結婚した敏子は、脅迫者飛田に消えて欲しかった。
そこで普段は早く眠る黒田に猟銃の手入れをするように仕向けて、
彼を殺そうと侵入してきた飛田を殺させようとした。



黒田は猟銃を撃つ前に飛田から財産乗っ取り計画を聞き出し、
敏子が黒田に夜、猟銃を手入れするように言ったわけを知った。



黒田が寝入っているところを刺殺しようとした飛田を、
起きていて猟銃を手にしていた黒田が誤って殺してしまう。
黒田の正当防衛に見せかけて、飛田を消してしまおうと計画したのだ。



この時、アリバイを作るために丈二のところへ行っていた敏子は、
帰宅後、計画通りことが運んだことを知り飛田の死体を見て思わず笑みを浮かべてしまった。







ところが、黒田は敏子の計画を見抜いており
そこで敏子がそうなるように仕向けたからやったのだと言い、
抵抗する敏子を無理やり押し倒して意のままにしたのだった。



敏子は脅迫者を消したが、別の脅迫者が生まれただけだという。



康子が敏子のなりすましと知った黒田は、
派手なキャバレーあがりの康子に扮した敏子と、
本来の人妻・浦川敏子の両方を味わおうと服を着せ替えたりして楽しんでいた。



そして、もう浦川の元には帰さず黒田康子として一生この屋敷で生きていくことを強いた。
耐えられなくなってきた敏子は、新しい脅迫者・黒田の殺害を決意し
早朝に崖のうえから事故に見せかけて突き落とした。




敏子は事件の真相を知っている丈二と里美が揃っていることから
黒田の猟銃を取り出して二人を射殺しようとした。


ふたつの町のひとりの女・疑惑の花嫁・真っ赤な爪に誘われて




丈二はとっさに自分が知っている全てを宮坂刑事宛てに手紙で託したと嘘をつき、
敏子も二人の殺害を諦めざるを得なかった。



飛田に利用され殺人に手を染めた敏子に同情した里美は、
手紙が到着するまでにあと一日あるといい敏子を警察に突き出すことをしなかった。
敏子は車に乗り、残された時間を最愛の夫と過ごそうと
猛スピードで房総まで車を走らせた。




ところが、途中で真っ赤なマニキュアを落とすことを忘れていたことに気がつく。



ふたつの町のひとりの女・疑惑の花嫁・真っ赤な爪に誘われて




水商売上がりの康子の匂いを残して浦川に会う事は出来ない。
敏子は運転しながらも必死に除光液を探し
ようやく見つけ出した時には目前に大型トラックが迫って来ていた!



急いでハンドルを切った敏子が乗った車は、そのまま崖下に転落し大炎上となった…。




黒田康子という女は死んでしまった。




丈二と里美は夕暮れの房総の海を穏やかに眺める浦川を見た。
彼は敏子が死んだことも知らないままずっと帰りを待ち続けるのだろう。




(2019年3月 更新)








叔父の妻の不思議な魅力にとりつかれた美術教師。
その妻に瓜二つの女と遭遇したことから・・・。


●「ふたつの町のひとりの女・疑惑の花嫁
真っ赤な爪に誘われて」  1993年10月30日
原作: 藤本義一  ふたつの町のひとりの女
脚本: 橋本綾
監督: 出目昌伸
制作: 東映
出演: 桃井かおり、三田寛子、伊原剛志、
織本順吉、北村総一朗ほか



ふたつの町のひとりの女



相馬(伊原剛志)は東京近郊の中学で美術教師をしている。



叔父の黒田(織本順吉)は町一番の有力者で、後妻に康子(桃井かおり)という
若いホステスを迎えることになった。
康子の派手な容姿と振る舞いは、町で好奇の的となり、
遺産目当ての結婚だと噂されるようになった。


しかし、相馬は康子の不思議な魅力の虜となり始めていた。


そんな時、房総の漁師町で相馬は康子と瓜二つの女と遭遇した。
どうやら康子は結婚した時に月に四日間だけ上京しているらしい。



            
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「そして誰もいなくなる・10人の名門女子高生が殺されていく! 次のターゲットは私?」 (1994年)  今邑彩 『そして誰もいなくなる』

category - 土曜ワイド劇場
2018/ 10/ 29
                 
アガサ・クリスティーの名作と同じ順序と方法で殺されていく女子高演劇部員たち。
事件の裏に隠された事実とは・・・?


●「そして誰もいなくなる・10人の名門女子高生が殺されていく!
次のターゲットは私?」  1994年10月29日
原作: 今邑彩  そして誰もいなくなる (中公文庫)
脚本: 石原武龍
監督: 吉田啓一郎
制作: 東映
出演: 石黒賢、渋谷琴乃、山本学、
大宝智子、西村雅彦、水島かおりほか



名門女子高・天川学園の演劇部は「そして誰もいなくなった」を
学園祭で上演することになった。


ある日、顧問教師・向坂典子(水島かおり)のもとに「我、汝を処刑す!」というメモが舞い込む。
練習中に刑事役の小雪(渋谷琴乃)がアンソニー・マーストン役のエリカ(加賀城恵子)に
ウイスキーをすすめるシーンで、実際に飲んだエリカが服毒死した。


そして誰もいなくなる・10人の名門女子高生が殺されていく!




県警から皆川刑事(山本学)と加古刑事(石黒賢)らが駆けつけ捜査が始められる。
グラスに青酸カリが入っていたらしいことから、加古は小雪を疑うが、
彼女は潔白を主張した。


そして誰もいなくなる・10人の名門女子高生が殺されていく!


翌朝、今度は部員の晴美が睡眠薬を飲んで死んでいるのが発見される。
続いて第三の殺人が行われるが、三つとも原作と同じ順番と手口で殺されていることから
加古は見立て殺人ではないかと考えた。






そして誰もいなくなる (中公文庫)





                         
                                  
        

牟田刑事官シリーズ第9作 「岸辺に立つ女」

category - 土曜ワイド劇場
2018/ 10/ 29
                 
牟田刑事官が、蓼科の湖で発見された死体に端を発した、
殺人事件の謎を追う。



●「岸辺に立つ女・蓼科高原・復讐の女神湖!
牟田刑事官事件ファイル」  1988年10月29日
原作: 石沢英太郎  『博多・中洲・クラブ殺人事件』  博多殺人風景 (広済堂文庫) 収録
脚本: 下飯坂菊馬
音楽: 田辺信一
監督: 小谷承靖
制作: C.A.L
出演: 小林桂樹、寺尾聰、渡辺典子、三浦真弓、
荒井注、津島恵子、丸山秀美ほか



岸辺に立つ女・牟田刑事官事件ファイル



横浜山下署の牟田一郎(小林桂樹)は、仕事で訪れた蓼科高原の女神湖で
偶然、若い女性の死体を発見する。
それは、蓼科へ来る時の列車の中で知り合った柳純子という作家志望の女だった。


彼女は牟田が娘の君恵(丸山秀美)から勧められて読んでいた藍京子(三浦真弓)の小説を、
「不美人がブランド物のアクセサリーで飾りたてたようだ」と表現したことが印象に残っていた。



彼女は元町にある骨董屋で働いていて、遺品の中には白紙の原稿用紙があった。
死因は溺死で昨夜の20~22時頃と見られた。
純子は21時頃、散歩に出ると言ってホテルを出たのを確認されており、
蓼科署のカミナガ(荒井注)は、自殺と考えていた。



一ヶ月後



蓼科から戻った牟田は、雑誌の企画で藍京子からインタビューを受けることになった。
藍京子の本業は元町にある「クラブ京」という店のママである。
インタビューも店で行われることになり牟田が行ってみると、
驚いたことに五年ほど前に署を辞めた阿部(寺尾聰)がバーテンとして働いていた。
どうやら京子には元刑事だということを隠しているようだった。


岸辺に立つ女・牟田刑事官事件ファイル



やがて、山下署にカミナガがやって来た。
その後の捜査で、純子の死が自殺ではなく他殺の疑いが出てきたというのだ。
純子は蓼科に着いた時、喫茶店で中年の男と会い口論になっていて
ウェイトレスの協力でその男の似顔絵が書かれた。


21時前には純子宛てに女の声で電話がかかりそのあとホテルを出ている。
似顔絵の男が女を使って純子を呼び出して殺害したとカミナガは考えているようだった。



そこで純子が暮らしていた横浜で身辺調査をすることになったので牟田に協力を求めに来たのだ。



岸辺に立つ女




そんな頃、出版社に勤務する編集者・杉原康史(伊藤敏八)が自宅で服毒死体で発見された。
近くにはグラスが転がっており、毒が混ぜられたブランデーを飲んで死亡したらしい。
牟田は3日前にクラブ京で京子と一緒にカウンターにいた杉原の姿を目撃していた。


杉原前日に麻雀をしていて、夜の12時頃店を出て、死亡したのは深夜1時から2時頃。
雀荘での聞き込みで、杉原は京子の愛人であり、彼女は杉原の他にも
保険会社の社長・カジ(小林勝彦】というパトロンがいるということがわかった。
牟田が店へ行った日、杉原だけでなくカジも飲みに来ていた。
杉原はカジと鉢合わせをしたせいか、あの日とてもイライラしているように見えた。




また午前11時には髪にメッシュを入れた大きなイヤリングの女が、
鍵を開けて杉原の部屋に入る姿を目撃されている。
おそらく女な留守中にブランデーに毒を入れたのだろう。




牟田が京子のアリバイを尋ねると、1時頃まで店にいたという。
メッシュの女が目撃された午前11時には、カジ社長と一緒で午後3時までいたと裏付けとれた。
そういえば、京子の店のホステスのリカは大きなイヤリングとメッシュを入れていた。
牟田がそれを確かめると、リカは杉原に夢中だったと話した。



岸辺に立つ女


リカは自分の部屋で寝ていて杉原の部屋には行っていないと否定するが、
バッグの中から杉原の部屋のカギが見つかった。
しかし、リカは自分を陥れようとするものがカギを入れたのだというばかりだった。


牟田は可能性があるのは、杉原のマンションに出入りをしていた京子とにらむが、
彼女にはアリバイがあり、リカになりすまして部屋に入るのは不可能だった。
牟田はふと純子が会った中年の男の似顔絵と杉原似てることに気がついた。



カミナガの捜査で、純子が勤めていた古美術店の店主・日下部は杉原の麻雀仲間だとわかり、
純子殺しと杉原殺しに接点が出来た。
日下部は順子から杉原を紹介されていて、小説家志望だった純子は何らかの形で
杉原と知り合いだったのだろう。



岸辺に立つ女



その後、京子はこれまでとは作風が違う「小鳩の来る家」という作品で新人賞を受賞し、
クラブ京で祝賀パーティーが開かれた。
京子はスピーチで「山鳩の来る家」に全力投球したため、
しばらくは以前の風俗作家に戻ると宣言した。



店の新人ホステス・カオル(渡辺典子)は京子の作品はすべて読んでいて、
「山鳩の来る家」が一番良かったと言う。

素人の牟田から見ても、今までの風俗小説とは違い文学の薫りがしてきて、
とても同じ作家が書いたとは思えないくらいだった。



岸辺に立つ女




牟田は店がひけたあとの阿部を飲み屋に呼び出し、京子がリカに変装し杉原の部屋へ行き、
カギをバッグに忍ばせたのではないかと何か心当たりはないか協力してもらおうとするが、
阿部はもう警察を辞めた身だからといいすぐに帰ってしまった。


飲み屋の女将(ひし美ゆり子)は牟田が阿部に女性関係を聞いた時の様子から、
失恋したのではないかと話した。
牟田も阿部の態度が閉鎖的なのはそのあたりからきているのかもしれないと考えるようになる。


岸辺に立つ女



その翌日、京子が自宅で刺されて死んでいるのを店のホステスが発見した。
コーヒーカップがふたつあったことから、来客があったのは間違いなさそうだ。
正午頃、地下の駐車場からカジが出ていくところを目撃され本人もその事を認めた。


だが、検視の結果は死亡推定時刻はカジが帰った後の2時~3時頃で、
その頃カジは会社から一歩も出ていないことが確認された。
京子の部屋でカジが阿部と鉢合わせたと言ったことから、
牟田たちは阿部から話を聞こうとするが店に出勤していない。



カミナガは純子の部屋から原稿が入ったフロッピーを入手していた。
さっそくそれを読んだ牟田は、「山鳩の来る家」とそっくりなことに気がつき、
純子に去年の三月から何度も20万前後の金が振り込まれている。
振込人は京子の小説「メリケン・ブルース」の主人公と同じで名であることから、
純子が京子のゴーストライターであると断定した。




純子は小説家になろうとして、原稿を渡すのは拒みそのために殺されたのだ。
カミナガが持っているフロッピーの中の小説は未完成のもので、
完成版は京子が純子を殺した時に奪い取っていったとみられた。


岸辺に立つ女





京子は刺された時瀕死の状態で2時50分頃110番通報をしていた。
その頃には、部屋から出てくる若い女性をピザの宅配業者が目撃している。
純子には妹がいるので、姉を殺した京子に復讐するために妹が殺害したのだ。



翌朝早くに、牟田の家を阿部が訪ねてきた。
阿部は恋人の純子を殺した京子への復讐心から殺害したというが、
牟田は阿部の証言の矛盾点をつき、誰かをかばっているのではないかと問い詰めた。



岸辺に立つ女



そして、妹がいる蓼科へ阿部を連れていく。


純子が死んでいた岸辺に女が一人立っていた。
彼女の妹・ヨシコはクラブ京の新人ホステス・カオルだった。





京子と純子は旅行がキッカケで知り合い、京子がストーリーを、
純子が文章を担当していた。
派手なことが苦手な純子は、はじめは作品を京子の名で発表し、
ギャラを折半することで同意していた。



しかし、純子は「山鳩の来る家」のフロッピーを京子に渡さないまま蓼科へ逃げた。
京子から相談を受けた杉原が蓼科の喫茶店で純子の説得に失敗すると、
その夜京子が女神湖に呼び出し直談判をした。


以前から純子の才能に嫉妬していた京子は、かたくなな純子の態度に
そばにいた杉原にも協力を求めてフロッピーを奪った。
揉めているうちに気を失った純子を、二人は湖に投げ入れて殺した。


その共犯者杉原はやはり京子が殺害した。
彼女はリカに容疑を向けるために、リカに変装をして部屋に侵入し、
ブランデーに毒を混ぜ、杉原の部屋のカギをリカのバッグに入れた。



一方、アメリカから帰国したカオルは、純子が死に京子の作品を読んだときに、
文体が純子のものであることから純子の作品を京子が盗作したと考えて、
クラブ京に入り込んだ。



岸辺に立つ女



阿部も同じ理由からクラブ京に入っていたことは偶然であり、
ふたりは互いが同じ目的で京に来たことを京子殺害の当日に知った。



祝賀パーティーの翌日、京子の部屋へ行ったカオルは、
自分が柳純子の妹であると身分を明かした。
京子は純子が死んで小説が書けないと悩んでいて、
カオルを道連れに自殺しようとする。


京子はテーブルにあった果物ナイフでカオルを襲おうとし、
もみ合っているうちに京子の体にナイフが刺さってしまう。
そこへ阿部がやってきて、カオルをその場から逃がす。



ところが、死んだと思っていた京子はまだ生きていて110番通報をしようとしたのを見て、
阿部は受話器をおろさせた。
この時救急車を呼んでおけば京子は助かったはずだが、阿部は見殺しにしてしまった。
京子が絶命した後、阿部は室内の指紋を拭き取り部屋をあとにした。



カオルは自分も死のうと蓼科へやって来たが、牟田は柳純子の名前で、
彼女の作品を発表する使命が残されていると説得する。



それからまもなく、柳純子の名前で「山鳩の来る家」が出版された。


岸辺に立つ女



カオルと阿部を心配する娘の君恵(丸山秀美)に、
おそらく情状酌量がついてそうは重くならないだろうと見通しを語った。


安心した君恵たちを見た牟田は、休日だし明子(津島恵子)と三人で、
東京へ食事へ行こうと提案した。


                         
                                  
        

「有毒病棟・女医が見た手術室の完全犯罪!」 (1995年)

category - 土曜ワイド劇場
2018/ 10/ 28
                 
少年の不審な死の裏に腎臓移植の取引が…。
それを知った女医が恋人と真相を暴いていく。


●秋の特選サスペンス
「有毒病棟・女医が見た手術室の完全犯罪!
少年は移植のために殺された!?」 1995年10月28日
脚本: 吉田剛
音楽: 岩間南平
監督: 長尾啓司
制作: レオナ
出演: 沢口靖子、内藤剛志、石橋蓮司、秋本奈緒美、
寺田農、斉藤洋介、岩崎加根子、深浦加奈子ほか





牧野美子(沢口靖子)は新宿中央病院に勤務する外科医。
ある夜、美子は入院中の10歳になる仁が点滴ミスで死亡する事件に遭遇した。




仁の死は明らかに病院側のミスで、院長・三波正義(寺田農)は
ミスによるショック死で遺族に謝罪しようとするが、
副院長の森山(石橋蓮司)は、それを真っ向から否定した。



有毒病棟・女医が見た手術室の完全犯罪!



病院は大手医療法人敬愛会との合併を控えていたからだった。
翌日、緊急会議が開かれ森山の意見が通りミスは公表しないことが決定された。




その夜、美子が恋人の小児科医・三田村信之(内藤剛志)と地下の駐車場で会っていると
敬愛会の会長でもある代議士の平井成一郎(高城淳一)が入って行くところを見かけた。
平井は病院の理事長の舅であり、理事長と森山が出迎え物々しい雰囲気を感じる。


有毒病棟・女医が見た手術室の完全犯罪!




信之とホテルにいた美子は病院から呼び出された。
森山は美子らに今から平井会長の腎臓移植の手術を行うことになったのだという。
なんと、ドナーは亡くなったばかりの仁だった。



仁の父は医療機器メーカーの営業・奈良剛(斉藤洋介)で、
奈良の会社は新宿中央病院の医療機器プロパーである。
平井は術後の経過も順調で合併症の心配もない。
理事長は腎臓提供の謝礼に三千万円を奈良に渡した。


有毒病棟・女医が見た手術室の完全犯罪!


しかし、知らぬうちにマスコミがこのことをかぎつけて
平井に移植をするために仁が殺されたような報道がされるようになった。
森山は担当医と看護婦の宮里加奈子(深浦加奈子)も休ませるので、
美子にも休暇をとるように命令した。



一方、奈良も理事長と森山に呼ばれて、マスコミにリークしたのではないかと
問い詰められていた。
奈良は敬愛会と共同で病院に新設された最先端プロジェクトへの
機器納入も決定していることから、それを棒にふることをするはずがないと否定する。



有毒病棟・女医が見た手術室の完全犯罪!


美子は休暇を利用して信之の実家へ行くが、信之はすぐに東京へ帰ってしまう。
亡くなった父は開業医で、母の紀子(岩崎加根子)は癌であることを知ってしまった。
早く大きな病院へ診せた方がいいと心配になった美子もすぐに東京へ引き返した。


有毒病棟・女医が見た手術室の完全犯罪!




ところが、病院の駐車場についてみると信之が見知らぬ女と話し込んでいる。
女は医療系に強いフリーのジャーナリスト・東豊江(秋本奈緒美)で
信之の前の交際相手だった。




利益追求で敬愛会との合併を快く思っていない信之は、
そんな体制をどうにかしたく豊江に仁の件を話したのだった。
ジャーナリストとしてスクープが欲しい豊江は、
仁の医療ミスが計画的だったという証拠を掴もうとして、
付き添い婦に化けて病院に潜入していた。



有毒病棟・女医が見た手術室の完全犯罪!



加熱する豊江を必死に止めようとする信之だが、
豊江はそれを振り切るとカメラを持って院内を調べまわり、
誰かと争ったうえで地上へ転落し意識不明となってしまう。
彼女を追っていった信之が発見者となった。



美子は非常階段に落ちていた豊江が撮影した取材のビデオテープを
そのまま黙って持ち帰った。



美子から豊江との関係を聞かれた信之は正直に話し、
院長室でも森山たちがいる前で、豊江の入院費を支払うと宣言した。
これでマスコミに豊江を通じて信之がリークしたことが明らかになってしまう。


有毒病棟・女医が見た手術室の完全犯罪!




その後、豊江の生命維持装置が人為的に切断され
豊江はそのまま死亡してしまった。
彼女が何を調べ誰と言い争ったのか、それを知るために
美子は自宅で豊江のビデオテープを再生した。


テープはいたみがひどいながらも、かろうじて再生することが出来、
豊江が転落の直前に最先端プロジェクトルームへ行き、
何かを調べようとしていることがわかった。
そして最後にテープに映っている人物は、意外なことに奈良であった。



彼は部屋の資料を物色しようとした豊江に向かって
懐中電灯を向けて何をしているかを問いただしているが、
そこでテープは切れていた。



院長室に呼び出された信之は、森山から自主的に病院を辞めるように促され了承した。





森山は最先端プロジェクト室に美子を案内し、
美子が森山に隠れて豊江が手に入れようとした資料があることを確認するところを見た。
これにより、美子が何もかも知っており危険人物だと確信する。




看護婦の加奈子を使い麻酔薬をすり替えて美子に医療ミスを起こさせようとした。
だが、これは美子が気づき、事なきを得る。



有毒病棟・女医が見た手術室の完全犯罪!




しかし、美子が帰宅すると奈良が侵入し美子を殺害しようとする。
とっさに美子が豊江のビデオテープを見せると、
奈良は病院が平井に移植をするため計画的にミスを犯して
仁を殺そうとしたことを知り、泣きながら美子に協力すると申し出た。



奈良は病院側は移植技術向上のため脳死状態で患者を生かしておいて、
臓器を取り出したりしていると美子に訴える。
営利主義で最先端の技術を武器に病院を拡大させたいという
森山の考えそうなやり口だった。


有毒病棟・女医が見た手術室の完全犯罪!


明日、奈良は病院側の不正の証拠を手に入れるという。
そして、夜の九時に病院の駐車場で会おうと言ってきた。




美子からこのことを聞いた信之は、車で病院まで送ってやると、
危険だからといい代わりに駐車場まで行くことにした。
だが、車の中には筋肉弛緩剤を投入された奈良が死体となっていた。


信之は駐車場で警備員に姿を見られてしまったため、
美子には今からアリバイを作り病院へは行かなかったことに
した方がいいとアドバイスをして別れた。



警察では信之は本当のことを話すが、奈良が殺された時刻頃には、
理事長も森山も東京にはいないため犯行は不可能であり、
おまけに奈良は理事長を恐喝して得た五百万円のうち
三百万円を信之の口座に振り込んでいると刑事(大石吾朗)から聞かされ、
信之はますます不利な立場に追いやられる。


有毒病棟・女医が見た手術室の完全犯罪!




美子は院長にこれまでのことを話すが、森山たちにはアリバイがあり、
共犯と思われる看護婦の加奈子は犯行時刻頃には三波と一緒に
病院で仕事をしていたのだという。



森山と加奈子が共謀して奈良を殺したと疑わない美子は
奈良の死体を司法解剖をした監察医(加島潤)を訪ねていった。




そこで、奈良の両眼の混濁が死後1時間と思えない位進んでいた事実を知った。
脳死状態になるとすぐに混濁が始まるため
奈良は脳死になり生命維持装置をつけていたために
死亡時刻が狂っていたのだと美子は推理した。




森山は美子のロッカーから自宅のカギを盗みだすと無人の部屋に侵入した。



その頃美子は病院へ行き証拠を掴む覚悟をしていて、
万が一自分が殺された時のために
仁の死が仕組まれたものであることや、奈良の死亡時間のトリック、
豊江のビデオテープがテレビの下に入っている事を
外出先から自宅に電話をかけ留守番電話に吹き込んだ。


有毒病棟・女医が見た手術室の完全犯罪!




運が悪いことに部屋にはちょうど侵入した森山がいて、
彼は豊江のビデオテープの存在を知り持ち帰ってしまった。




美子は病院へ行くと、三波院長に事件の真相を話した。



犯人は森山で、看護婦の加奈子は共犯者だ。
平井に臓器移植をするために仁の生前から適合するか
綿密に調べたうえで、手術時のショック死を装い殺した。



臓器提供の謝礼に奈良に多額の金を渡し、機器購入の約束もした。
美子が話していた医療ミスの話を信之から聞いた豊江が
病院に潜入し証拠を探っていた。



豊江は関係各所を取材し、仁の死が仕組まれたものだという証拠を集めだした。
彼女は最先端プロジェクト室にある仁のカルテを見ようとしたところ、
奈良がその現場をおさえ、言い争っているうちに豊江が墜落してしまった。
彼女の生命維持装置はおそらく加奈子が切ったのだろう。



仁のカルテはその後、紙媒体から電子保存へと切り替えられた。


そして、仁が殺されたことを知った奈良が美子に協力しそうになると
森山と加奈子はVIPルームで奈良を脳死状態にして、
森山は出張へ行きアリバイを作った。


三波と一緒に仕事をしていた加奈子が隙をみて
装置から奈良の死体を外すと地下の駐車場に運んだ。


有毒病棟・女医が見た手術室の完全犯罪!








最初は信じられない表情の三波だが、奈良が死んだ日は使用されていないはずの
VIPルームの電力が消費されていることを知り美子の話を信じ始めた。



二人は仁のカルテが電子保存されているために、
それが見れる最先端プロジェクト室のパソコンを立ち上げたが
仁のカルテはロックがかかっていて三波でさえ閲覧することが出来ない。


有毒病棟・女医が見た手術室の完全犯罪!




すると暗がりの中で、ビデオテープを手にした森山が現れた。






森山は美子に病院の将来を考え冷静になるように諭す。
三波も気弱に森山に同調する。
森山は仁はショック死、豊江は事故死、奈良については信之に
起訴にならないよう優秀な弁護士をつけると言ってきた。



森山は美子を羽交い絞めにし身動きが取れないようにすると、
三波にも協力させ口を封じようとした。
しかし、はじめから医療ミスを奈良に詫びるべきと意見していた三波には、
人殺しの手伝いは出来ない。



有毒病棟・女医が見た手術室の完全犯罪!



そこへ、加奈子が平井の容態急変を知らせにやって来た。
森山は渋々美子を解放して、急いで平井の病室へ行った。
術後の経過が良かった平井だが、仁の臓器が反乱を起こしたのか、
平井はそのまま息を引き取った。



有毒病棟・女医が見た手術室の完全犯罪!



結局、人を殺してまで成し遂げようとした森山の行動は
ムダなものに終わった。



美子は病院を辞めて、信之と一緒に三田村医院を再建することにした。




                         
                                  
        

「未亡人殺し」 (1986年) 殺しシリーズ(相田博士)5 

category - 土曜ワイド劇場
2018/ 10/ 25
                 
考古学者の相田古志郎と相棒の須田警部補が活躍する
「殺しシリーズ」の5作目。


すでに原作が底をつき、オリジナル2作目ですが
こちらはロイ・ウインザー原作のドラマ化の時と
雰囲気が似ているものが感じられオリジナルの中では
そのあたりがいいなと思った作品です。


話としてはとくに面白さは感じなかったので簡単に。




●「未亡人殺し・妖しく燃える湘南夫人の完全犯罪」  1986年10月25日
脚本: 新藤兼人
音楽: 津島利章
監督: 斎藤武市
制作: 近代映画協会
出演: 愛川欽也、黒沢年男、結城しのぶ、畑中葉子、
乙羽信子、荒井注、藤堂新二、川上麻衣子ほか



成城に住む資産家の沢田(佐原健二)が別荘のプールで死体となって発見された。
季節は寒く、なぜ裸でプールに入ったのか疑問が持たれた。
当初自殺とみられていたが、死因は心臓まひで微量の媚薬が検出された。
沢田には若い後妻の富枝(結城しのぶ)がいて、媚薬は年齢差がある二人の
夜の行為で使用されていた可能性も考えられた。




事件の知らせを聞き、生前の沢田を知っている署長(荒井注)と
須田警部補(黒沢年男)が現場へ駆けつけた。

未亡人殺し

そこへ釣りに来ていた相田古志郎(愛川欽也)も来て須田と再会を果たす。




富枝は夫が死んでいたにもかかわらず淡々としていて不自然だった。
沢田には先妻との間に長男のヒデオ(藤堂新二)と次男のタミオ(伊丹幸雄)がいて
ヒデオは既に結婚しており、絵描きのタミオはこのとき別荘に泊まっていた。
他には通いの手伝い吉田春美(乙羽信子)がいるだけだった。




須田たちはさっそく富枝に事情を聞くことになった。

相田はひとめ富枝を見たときからある人物に似ていることが気になり
二人だけになったときにそのことをそっと確かめた。
やはり昔渋谷の豆田横丁のスタンドバー「青い鳥」で働いていたトミコだった。
富枝は相田に久しぶりねというが、懐かしがる相田に
10年も前に捨てた過去に触らないでと一線をひいてきた。


沢田は他殺の疑いが濃厚になっていて、年齢差のある資産家の
後妻に収まっていた富枝は疑わしかった。
沢田と富枝は前妻が生きている時から関係があり
亡くなるとすぐに後妻に収まっていた。


沢田の妻の兄(梅津栄)は売れない小説家で今は遊んでいて
沢田から年に2回100万円ずつせびっていたとヒデオの証言から明らかになった。
前妻は富枝とのことを苦にして死んでいて、そのころは三田の高級マンションに囲われていた。
昔の富枝を知っている相田は富枝の肩を持つが・・・。




未亡人殺し

旧交をあたためながらも事件に首を突っ込んでくる相田を署長はうざがって牽制する。
いつもながらの飲み屋での情報交換。
今回は店主(殿山泰司)が妻とやっている「だぼはぜ」という店で
そこの娘のおたきさん(畑中葉子)が須田といい仲だ。


その後、ヒデオが沢田と同じように裸で崖から海へ飛び込んで死んだ。
妻が富枝のところへ乗り込んでくる。


タミオのところへもヤザワ トキコ(川上麻衣子)という女が会いに来て
その後、プールで裸で死んでいた。



未亡人殺し

相田は手伝いの春美に目をつけて、彼女のアパートへ入り
部屋に催眠術や薬草の本などが沢山あるのを確認した。


その後、相田は別荘で春美が作った飲み物を飲むと
ふわふわと浮つくような気持になり富枝に案内されるがままに
彼女の部屋へ行きベッドの上で抱き合ったが・・・。


翌朝、危うく死ぬところだった相田をおたきさんが見つけて一命をとりとめた。


相田と須田たちは、別荘で事件を解明する。

戸籍謄本を見せ、手伝いの吉田春美はもと倉橋春美で富枝という娘がいたが
男と一緒に香港へ逃げてしまい除籍されていた。
その間、富枝は沢田と深い関係になり妊娠してしまったが沢田に捨てられた。
その時受け取った手切れ金と一緒に生まれたばかりの女の子を
ヤザワ シゲト(草薙幸二郎)に里子にだしていた。
タミオを愛していて富枝に敵意むき出しだったトキコは富枝の娘だった。


春美は香港へ一緒に逃げた男が麻薬取引で殺され、媚薬を手に入れて帰国した。
そして青い鳥で働いていた富枝と再会した。
富枝は青い鳥を辞めた後は銀座の高級サロンで働いていて
そこで沢田と再会し関係が復活していた。

ふたりは沢田への復讐を企てた。


沢田たちは、春美が香港から持ち帰った媚薬をごくわずか飲ませ
夢見心地で富枝の部屋へ行く。
体の中がホカホカしていて不思議に寒さを感じなく
冷たい水の中に入っていきたい衝動に駆られ
自ら服を脱いで水の中へ飛び込んで死んでしまう。



未亡人殺し

タミオの恋敵と思っていた富枝が実母と知ったトキコだが
タミオの命を奪ったことが許せなくてそばにあったナイフで刺殺してしまう。

春美は沢田一家の復讐のために媚薬を使い自分で死んでもらい
おまけに財産が手に入れば親子三人で暮らせると思っていたのだ。



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未亡人殺し 新藤兼人

脚本はロイ・ウインザー原作の映像化の時から引き続き新藤兼人が担当。
3作目の「女優殺し」につづいて妻の乙羽信子が出演している。


乙羽は夫と娘を捨てて他の男と香港へ駆け落ちし
男が殺されると帰国して娘に会いに行くという女の役。


未亡人殺し

回想シーンで帰国後娘が働いていたバーへ顔を出した時のもの。
厚化粧と派手な服がとてもういてます(笑)。



さて、今回相田と富枝が旧知の仲で、心を通わせていた関係だったこともあり
回想する場面でキスシーンや、終盤媚薬を飲まされてベッドインするシーンがあります。


未亡人殺し


特にキスシーンはいたるところで登場し、ちょっとうざくもあった。


これは相田古志郎演じる愛川欽也が、冗談まじりでしょうけど
「どうして俺の役は美女にモテないのかなぁ。
二枚目とは思ってないけどさ。」と不満を漏らしていたらしい。


この時すでにシリーズは人気があった。
あるロケで愛川欽也が斎藤武市監督らに
「濡れ場も考えてよ」と冗談交じりに話したのがきっかけで
今回のラブシーンが実現したというわけだ。


台本を見た愛川は大張り切りで撮影に入ったが
その後は、夜の海に裸で入るというシーンだった。
水の冷たさが身に染みたかすっかりと頭を冷やしたようで
「やっぱりこの方が相田古志郎らしいや。」ということに落ち着いたようです。




************ 殺しシリーズ ************

1. 「息子殺し・エジプト短剣の謎」

2. 「女主人殺し・寝室に鍵を・・・」

3. 「女優殺し・霧の湖畔を死体が歩いた」

4. 「若妻殺し・披露宴から消えた白いドレスの女」

5. 「未亡人殺し・妖しく燃える湘南夫人の完全犯罪」

6. 「花嫁殺し・沖縄新婚旅行連続殺人!」

7. 「婚約者殺し・飛騨高山・露天風呂に誘った美しい女」







                         
                                  
        

「京都大法恩寺 快慶・定慶のみほとけ」@東京国立博物館平成館

category - 美術・展覧会レポート
2018/ 10/ 23
                 
東京国立博物館の平成館で行われている
「京都大法恩寺 快慶・定慶のみほとけ」へ行ってきました。


聖観音菩薩立像 国立博物館平成館


本当は快慶・定慶のみほとけを見た後にルーベンス展へ行こうと思ったのですが、
家を出てくるのが遅かったため駅から近い西洋美術館から鑑賞をスタート。


お昼ご飯を食べて午後13:30近くから快慶・定慶のみほとけを見始めました。


お腹が満たされて眠気も出てきた時間帯で、「平成館混んでないといいな」と思いながら
会場へ向かう。
今回、平成館ではふたつの展覧会がやっており平成館の3,4室のみとなっている。
事前情報で展示数が多くないと知っていたので、ありがたいと思った。


平成館というと作品数が多く混んでいるイメージがあり、
疲れている体でどこまで体力がもつかしら?とやや不安があったので助かった。
なんせ去年の「運慶展」は平日でも混雑がすごかったので…



今回は土曜日の午後でも混雑はなく、作品も大きめのものが多くて少ないので
楽々見ることが出来ました。


みどころは快慶の十大弟子立像がそろって寺外初公開されること。


清貧を貫いて日々修行したという”頭陀第一”の大迦葉は顔が怖い!
「清貧」という言葉がもともと苦手な私は、大迦葉が一番恐ろしく感じた。


ホッとしたのは眼は見えませんが、心の目で見通せますーという
”天眼第一”の阿那律の穏やかな表情。
受容してくれるような雰囲気がまたいい。



さて、もう一つの見どころですが肥後定慶の六観音菩薩像ですが、
そのうちの聖観音のみ撮影が可能となっています。


聖観音菩薩立像

≪聖観音菩薩立像≫ 肥後定慶  鎌倉時代 

なんでも定慶って名前は四人ほどいるそうで、肥後定慶となっているそうな。



ということで本当にサクサクサクッと見終えることが出来て良かったです。






                         
                                  
        

「ルーベンス展-バロックの誕生」@国立西洋美術館、久々の常設展とローマの景観

category - 美術・展覧会レポート
2018/ 10/ 22
                 
上野にある国立西洋美術館で行われている
「ルーベンス展-バロックの誕生」へ行ってきました。


ルーベンス展-バロックの誕生


本当は10月5日から始まったフェルメール展へ行こうと思ったのですが、
期間中作品の入れ替えがありどちらに行くか迷い中。
ということで10月16日にはじまったばかりのルーベンス展へ。



本邦初公開を含むルーベンスの作品40点ほどが10か国から集められ、合計約70点が展示。
日本では過去最大規模のルーベンス展となっています。





今回映像コーナーがいつものTVモニターではなく、反対側に大きなスクリーンが設置され
そちらで上映されている。



絵画の方は、やはり祭壇画の大作がとても見応えがありました。
常設展で飾られていた西洋美術館所蔵の「眠るふたりの子供」なんかは企画展の方へ移動。
面白かったのは『Ⅲ英雄としての聖人たち-宗教画とバロック』にあるルーベンスの「アベルの死」。
これはもともとヨハネの死を描いたものなのに、後年別の画家が
死体に頭をくっつけて横に犬を足して全く別物の絵にしてしまったというもの。





さて、近くでフェルメール展をやっていることもあるのでしょうが、
今回常設展ではこちらの絵が看板として使われていました。


国立西洋美術館常設展


これが話題になったときに見ているのでそのまま帰ろうかと思ったのですが、
常設展へも久しぶりに行ってみたい気になり軽く見てみることにしました。






そうしたら思いのほか、新しい絵が沢山ありました。


まず入ったところに3点ほどの新作があり、中でもこちらの作品が目に飛び込んできました。




ホロフェルネスの首を持つユディト クラナッハ

≪ホロフェルネスの首を持つユディト≫  ルカス・クラーナハ(父)  1530年頃


2016年にここで「クラーナハ展」をやりましたが、その時あったウィーン美術史美術館所蔵の
ユディトとは別物。
比較して見てみるのも面白いです。




ここではおなじみ、マネ、モネ、ルノワール等気になる画家の作品をおさめた画像が
沢山あるのですが、時間もないことから私の偏った好みで3点を簡単に。



予想以上に新作が多く、また前回展示されていなかったことからも
「今回もないだろう…」と思っていたコチラの絵がありました。




ピアノを弾く妻イーダのいる室内 ハンマースホイ

≪ピアノを弾く妻イーダのいる室内≫  ヴィルヘルム・ハンマースホイ  1910年


私の好きなデンマークの画家、ハンマースホイの妻を描いた絵。
これがまた見れたのは嬉しかった!



そして、最後に私が大好きなラファエル前派のふたりの絵を。





愛の杯 ロセッティ

≪愛の杯≫   ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ   1867年


額縁に書かれている言葉から戦場へ赴く恋人に向けて乾杯しているのではないかという
「愛の杯」の女性はロセッティらしい額がやや狭く、毛髪が豊かに描かれていますね。




あひるの子 ミレイ

≪あひるの子≫   ジョン・エヴァレット・ミレイ   1889年


ミレイの晩年の作品ですね。
またラファエル前派展(ヴィクトリアン絵画展ならなお良し)をどこかで開催してくれないかなぁ。



と、思っていたら、ラファエル前派と同様にかねてよりやってほしかった
「ハプスブルク展」が2019年10月19日~2020年1月26日まで西洋美術館で開催されることを知った。
これは絶対に行かなくては!
ハプスブルク展のチラシはマリー・アントワネットとマルガリータの両面印刷。
マルガリータちゃんは青いドレスバージョンでした。
もしかしたら国立新美術館以来10年ぶりのハプスブルク展になるのかしら?




その新美術館では2019年4月24日~8月5日までクリムト&シーレ展が行われます。
すでにウェブサイトで知っていたんですが、クリムトとシーレの組み合わせが面白いなと思っていて、
こちらも行く予定のひとつとなっています。



さて、常設展巡りをしている最中、「ローマの景観」という小展覧会があったため
こちらも軽く見てきました。


ローマの移り変わりを絵画や写真などで紹介するもので、邦人の作品もいくつかありました。
これは企画展or常設展のチケットがあれば無料で鑑賞できます。





ムンク展 予告


近くの東京都美術館では今度の土曜日から「ムンク展」が始まります。
こちらもチケット手配済なので早めにいけるといいなと思っています。



10月なので寒いかなと思っていたら、なんだか急に日差しが出てきて
日陰は肌寒いもののそれ以外はあったかい日で
さすがに企画展、常設展とまわったら結構グッタリしてきた土曜日でした。








                         
                                  
        

「仮面法廷・黒いサングラスの女・謎!謎!謎!顔のない完全犯罪」 (1987年)  和久峻三 『仮面法廷』

category - 土曜ワイド劇場
2018/ 10/ 10
                 
土曜ワイド劇場十五周年記念の第三作。


昭和47年に第18回江戸川乱歩賞を受けた
和久峻三の同名タイトルのドラマ化。



●10周年記念特別企画③
「仮面法廷・黒いサングラスの女
謎!謎!謎!顔のない完全犯罪」  1987年10月10日
原作: 和久峻三  『仮面法廷』  江戸川乱歩賞全集(8)殺意の演奏 仮面法廷 (講談社文庫) 収録
脚本: 橋本綾
音楽: 小六禮次郎
監督: 池広一夫
制作: 東映
出演: 露口茂、岡江久美子、岡田茉莉子、京本政樹、
名古屋章、鈴木瑞穂、梅津栄、平泉成ほか




玉木造(露口茂)は、大手不動産会社を脱サラして、
出入り業者だった田川軍司(名古屋章)と共同経営で田川土地住宅を設立した。
社長は田川で、玉木は専務として働きだし
わずか二か月後には大きな仕事を手掛けることとなり契約の日が来た。


仮面法廷




玉木は買主の金村辰之助(渥美国泰)とともに売り主・上村卓の到着を待つ。
売り主は何かの事情から厚木の土地1000坪を坪単価100万円という
破格の安さで売り急いでいた。
上村の妻から権利証や実印を預かった田川が来て売り主不在のまま売買が行われる。
土地代金十億円は上村卓名義の口座に振り込まれた。




契約成立から十五日後・・・。



田川の会社へ上村米蔵(梅津栄)とその息子の卓(京本政樹)が
勝手に厚木の土地を売却されたと知って怒鳴り込んできた。
田川が上村の妻から預かったという権利書や印鑑も偽造されたもので、
卓もまだ学生で妻などいないという。


仮面法廷



卓の妻と称する女性は三度会った田川の話から、長いおかっぱ頭に和服姿で、
大きなサングラスをかけた二十五、六歳のスラリとした女だったという事がわかった。
田川にサングラスの女を紹介したのは同業者の吉田(木村元)だが、
飛び込みでやって来た客で彼も詳しいことは知らなかった。



土地は名義書き換えも済み、代金の十億円はすでに
和服にサングラスの女が銀行に現れ小切手で出金されすぐに現金化されていた。
サングラスの女はいつも連絡場所に自分たちの会社を指定してきた。
玉木が電話してみるが、それは単なる秘書サービスに過ぎず、
すでに契約も解除されていた。



巧妙に仕組まれた詐欺事件であった。



上村親子に詐欺を疑われ返金を責められた田川は、弁護士の大登虎緒(鈴木瑞穂)に調査を依頼した。
大登の自宅を訪れた玉木はそこで別れた妻の美樹(岡江久美子)と再会し驚く。
田川にそれとなく聞いたところ、大登の女だと聞かされ複雑な気持ちになる。


仮面法廷




大登は田川たちも被害者であることを示した方が良いとアドバイスし、
買主の金村に厚木の土地の工事をやめるよう要求するが、
詐欺事件に巻き込まれたと知っているはずなのに金村は姿を現さず、
工事を中断する気配も見せなかった。



裁判で金村に工事をやめる仮処分を求めようという事で話しは進むが、
そんな中、大登が自宅で死体となって発見された。
思いもかけぬ展開に戸惑う玉木だが、その容疑者として
少し前に入籍したばかりの美樹が逮捕され自供したと知りさらに驚く。



大登の財産目当ての犯行だと報道されるが、玉木は大登が殺される
少し前に美樹と会っていて彼女が犯人でないと確信していた。
大登はひとりで婚姻届けを出していて、美樹は自分がまだ結婚したとは知らず、
したがって財産目当てで殺すとは考えられない。



玉木はひょんなキッカケで出逢った女弁護士・児島夏子(岡田茉莉子)に弁護を依頼する。
夏子は大登を殺したのが玉木だと誤解した美樹が庇うために自供したと見るが・・・。


仮面法廷




夏子はさっそく美樹に会いに行き、玉木は殺していなく美樹をとても心配しているというが、
美樹は自分が殺害したという主張を曲げなかった。
しかも、東京駅の発出所には八木孝一と名乗る土木作業員が、
犯行現場を目撃したと事件を知らせに来ていた。
八木は帽子にサングラスで、右手を怪我して左手で書類を記入し、
その後の足取りがわからなくなっている。



詐欺事件を依頼した大登が殺され、玉木は夏子に詐欺事件もお願いすることにした。
金村に対して工事を中止するという仮処分をすることは同じで、
そのための金は社長の田川が用立てることになっていた。




玉木は謎の女が利用していたテレメート秘書センターへ行ってみると、
沢山の電話が置かれていてオペレーターたちが仕事をしている。
担当者(河原さぶ)は依頼者には内緒でかかってきた電話は、
万が一に備えて全て録音しているのだと話した。


仮面法廷




謎の女も一回だけ電話してきたことがあり、彼女の声が録音されているのだという。
玉木がそのテープを欲しいと言うと、大登が30万円で買っていったと聞かされる。
おそらくその声を聞いた大登は声の主が誰だかわかり恐喝したのだろう。





玉木はさっそく、夏子にこのことを報告した。



大登が役所に婚姻届けを出しに行った時、美樹の生活が困らないよう
準備していると職員に話していた。


仮面法廷



大登は財産がありそうに見えたが、土地家屋は抵当に入っていて
財産状態はいいとはいえない。
もう七十歳の大登は、美樹と結婚しても一緒に過ごせる期間は短く、
死んだあとも彼女にある程度の生活をさせるために金が必要だった。




大登は六時に新橋の事務所を出たが、池上の自宅で八時四十分頃に殺されている。
帰宅するまでに二時間四十分もかかるのは不自然で、
大登は事務所を出てから帰るまでの間に恐喝した相手と会いテープと金を交換した可能性が高い。



夏子は僅かな声だけで大登が謎の女の正体を見抜いたという事は、
大登と近しい間柄の女性、つまりは美樹ではないかという。
だが、玉木はもし謎の女が美樹なら彼女と三回も会った、
田川が美樹の変装を見抜けないわけがないとそれを否定した。


仮面法廷





夏子は、田川が嘘をついているとしたらどうかと言ってきた。
考えてみれば会社を一緒に興したにもかかわらず、玉木は田川のことを詳しく知らない。
玉木の中で田川に不信感がわいてきて、敏感な田川もそれに気づいたために
玉木は大登が殺された晩のアリバイを聞き出した。


玉木は田川が証言したアリバイの裏付けをとるために、
犯行時刻にいたというバーへ確かめに出かけていく。



仮面法廷



大登が殺された頃、田川は吉田とバーに20時から21時半頃までいたという
田川の証言は本当だった。


帰り際の21時になって田川に電話がかかり、
三十分位の長電話をしていたということも明らかになる。
相手は謎の女かと思ったが、ママは女ではなく男だったという。
いずれにしても、田川には大登は殺せないことは明らかであった。


その後、美樹は不起訴となり釈放され、玉木は美樹と関係するが、
美樹を愛しながらも復縁はしないまま別れてしまう。




その頃、夏子のところに上村親子が金を用意しない田川に対して、
本当に仮処分する気があるのかどうかと怒鳴り込んできた。
玉木は社長の田川が金を用意しないとわかり、自分が代わって費用を工面すると、
米蔵に田川土地住宅を告訴してくれと頼んだ。



玉木は田川を調べるうちに、会社は初めから厚木の土地を売買するだけに
設立されたものだと確信を深めていたのだ。
そばにいた卓は田川にそれを確かめろと珍しく声を荒げた。



仮面法廷


もうすでに夜の十一時近くになっている。
卓の勢いに押されて言われるがまま、夏子は田川に電話するが不在だった。
すると、卓は今から仮処分の申請書つくって欲しいと夏子に頼んだ。


夏子は仕方なく明日の朝に間に合わせるために申請書を作成する。



翌日、玉木が田川のマンションへ行ってみるとまだ帰っていないのか出てこない。
一旦は帰ろうとした玉木だが、管理人を呼び合鍵で中へ入ってみると、
田川が床に倒れて死亡していた。



死亡推定時刻は、昨夜の10時半頃で死因は青酸カリによる服毒死。
押し入れから八木孝一になりました時の、変装道具が出てきて玉木は覚悟の自殺と見た。




刑事(平泉成)がやってきて第一発見者の玉木を容疑者扱いするが、
その頃夏子の事務所に上村、卓と一緒にいたとわかり疑いは晴れた。



刑事の話では田川のそばには彼が飲んだと思われるグラスが転がっていて、
テーブルには水が入ったグラスが残されていたという。
そのことから、自殺ではなく他殺として見ていたのだ。
グラスはふたつともに青酸カリが入っていた。




刑事は黒いサングラスの謎の女を知らないか?と聞いてくるが、
それを探している玉木に心当たりがあるわけがない。
すると、刑事は田川と女がマンションから仲良く出かける姿を目撃していて、
玉木が追っていた謎の女と田川が親しい間柄であることが確定的になった。


仮面法廷


刑事はその女が美樹だと疑っている様子で、元夫の玉木に美樹の居場所を聞いてくる。
美樹は玉木と別れた後から行方がわからなくなっていた。



警察を出た玉木は、この事件にはもう一人謎の男がいると考えた。



大登が殺された時の、田川のアリバイは完璧だ。
九時頃バーにいる田川に男から電話かかり九時半まで店にいたのは
複数人が証言している。


おそらく田川に電話してきた男こそが大登を殺したのだろう。
男は大登が殺された時の様子をこと細かに説明した。
それを聞いた田川はバーを出た後に、変装して東京駅の派出所へ行き、
本当に現場で殺すところを見たように詳しく状況を説明した。



仮面法廷


田川も昔に離婚をして、その後はずっと独身を貫いていた。
しかし、どうも女が出入りしているような部屋の様子だった。
それなのに、葬儀には女は誰一人弔問に訪れない。



吉田たちとそんな話をしていると、氷を作ろうとした卓が手をすべらせて、
床を汚してしまった。
それを見た玉木は、なぜ田川が死んだときにグラスがふたつあったのか謎が解けた。



以前、玉木が田川のマンションへ行った時に酒を出してくれたことを思い出したのだ。
田川はグラスを三つ用意し、そのうちの一つに製氷皿からめいいっぱい氷を入れた。
そこから、残る二つのグラスに氷を移し替えて酒を注いでいた。



仮面法廷



死んだときに残されていたグラスはひとつは氷だけでそれが解けて水になったもの、
もうひとつは酒を飲むためのもので、来客があったわけではなくて
ひとり酒を飲んでいたのではないだろうか。
だとすると、田川が死亡した時犯人が部屋にいる必要はない。
おそらく、毒物は氷に仕込んであったのだ。



玉木は謎の女に会わすために、夏子たちをバーへ連れていった。


やがてユキエというホステスが姿を現した。


長いおかっぱ頭に、大きな黒いサングラス、年のころは二十五、六のスラっとした美人。



これまで必死にその正体を掴もうと追い続けてきた、謎の女に間違いがない。


玉木はゆっくりとユキエに近づいていき、玉木に正体がばれたと悟ったユキエも逃げはしない。
玉木はユキエを謎の女であり、もう一人の男であると夏子たちに紹介した。
その正体は女装したゲイボーイの上村卓だった。




仮面法廷


これまでいつも姿を現すのは和服姿の女なのに、
電話の声は男だった。
でも男が女装をして女になったと考えれば
謎の人物は一人になる。


田川と卓は恋人同士で、大登と田川を殺した方法も玉木の見立て通りだった。
卓は上村から厚木の土地を譲ってもらったが、自分の自由には出来なかった。
彼は自分の手で素晴らしいゲイバーを開きたかった。


卓は厚木の土地を二度売ることで大きな金を手に入れようと企んだ。
田川はその協力者だ。



卓は謎の女になりすまして、厚木の土地を金村に売却する。
その後、詐欺だと騒ぎ立て、印鑑と権利書偽造で売買した土地は、
金村がどんなに粘ろうとも自分のもとへ戻ってくることはわかっていた。


その後に、また土地を売ることで二重に売却金を手にしようと考えた。


二人のプランは上手くいったが、ある日、買ったテープから
謎の女の声が卓であることに気がついてしまった。
同じく大きな金が欲しかった大登は、卓と田川に五億円を要求してくる。



仮面法廷



田川が鉄壁なアリバイを作っている間に、
小切手を渡すと呼び出した大登を卓が殺害する。
卓はその時の状況を電話で田川に詳しく報告し
目撃者を装って美樹に容疑をなすりつける。


その田川を殺したのは、卓に殺しまでやらせておいて
分け前が少ないと要求してきたからだ。
卓は田川が夜、ひとりで晩酌をする習慣があるのを利用し、
前日に毒入りの氷を作っておいた。



仮面法廷



そして、八木孝一の変装道具を部屋に残し、
田川が美樹を殺人犯に陥れようとした良心の呵責に耐えかねて
自殺をしたように偽装したのだ。


だが、卓は金を手に入れたかっただけで、初めから殺人を犯すつもりはなかった。


田川は以前から、玉木はいずれ何もかも見破ると卓に話していて、
いずれは玉木を始末するつもりでいたが、
結局その玉木に自分たちの犯行を暴かれることになった。



仮面法廷



厚木の土地は正式に金村のものになった。
玉木は夏子にこの土地がここまで高騰しなければ卓も
バカげた計画を思いつくこともなかったのに、
殺人を犯した人間は裁かれるが土地がなんの罰も受けないことを嘆いた。


夏子は美樹から連絡があったことを玉木に告げる。



仮面法廷


玉木は美樹に会いに行く。



妻が死んだ玉木は幼いひとり息子勝憲を抱えていて、美樹はそこへ後妻に入ってきた。
美樹は二人の離婚の原因となった勝憲が実は事故死でなかったことを告白した。
勝憲は美樹とふたりでプールへ行き、溺れ死んでしまったのだ。


勝憲が死んだとき、玉木はさんざん美樹を攻め立てた。
その後、二人の間に入った亀裂が修復されることもないまま離婚の手続きた取られる。


美樹は勝憲に前妻の面影を見ていて、彼がプールで溺れたとき、
周囲に助けを求めることをやめて見殺しにしていた。



美樹はその時の罪の償いのために、大登殺しの容疑を受けたときに、
自分が殺したと発言したのだ。



仮面法廷


玉木は美樹が別れたいと行った時から、勝憲の死が事故死でないことは
わかっていたような気がしていた。
だが、勝憲が死んだ今、美樹を失う事だけは避けたかった。
それは、美樹も同じだった。



玉木は夏子から美樹を救うことが出来ないならとことん憎むことで
美樹を楽にしてやるようにアドバイスを受けたことを話した。
玉木には女の複雑な気持ちは理解できない。
だが、美樹がそれで罪の意識が少しでも薄らぐなら、
玉木は彼女のためにそれをやってみようと思い始めている。







江戸川乱歩賞全集(8)殺意の演奏 仮面法廷 (講談社文庫)




今回、探し続けていた謎の女は、当初事件の被害者だった男の女装だったのだが、
演じた京本政樹の女装が怖い。


なのに妙になまめかしくて、どことなく妖気を漂わせている。
謎の女が実は女装をした男だと見破った玉木に卓は「おみごと、おみごと」というが、
ある意味この女装姿こそ”お見事”というべきか。




                         
                                  
        

「写楽殺人事件・浮世絵に秘められた完全犯罪!」 (1993年)  高橋克彦 『写楽殺人事件』

category - 土曜ワイド劇場
2018/ 10/ 09
                 
西田敏行が土曜ワイド劇場初主演。

原作は第29回江戸川乱歩賞受賞作品の高橋克彦の同名タイトル。


●土曜ワイド劇場スペシャル
「写楽殺人事件・浮世絵に秘められた完全犯罪!
みちのく仙台-角館に謎を追って」 1993年10月9日
原作: 高橋克彦  写楽殺人事件 (講談社文庫)
脚本: 竹山洋
監督: 降旗康男
制作: 大映テレビ
出演: 西田敏行、早見優、国広富之、渡辺裕之、
小坂一也、長谷川哲夫、森次晃嗣ほか




写楽殺人事件



浮世絵研究の双璧である、浮世絵研究家の嵯峨(長谷川哲夫)と、
西島教授(小坂一也)が公開シンポジウムで殴り合っている姿が
テレビのニュースで流れた。


それを見ていた小野寺刑事(西田敏行)は、
自分の担当地域である岩手県の海岸で嵯峨が水死体となって発見されたことに驚く。
嵯峨の死体には外傷がなく家族から捜索願が出されていたことから、
警察は自殺したものとみた。


しかし、嵯峨の行動に不審を感じた小野寺は、上司に無断で上京すると
独自に捜査を開始した。



その頃、東京では嵯峨のライバルだった西島教授が東洲斎写楽の正体に関する
新説を発表してマスコミの注目を浴びていた・・・。






写楽殺人事件 (講談社文庫)




こちら原作を読んでみようかと考えたのですが、明日公開予定の「仮面法廷」も
長編で時間を食ったために今回は断念。


時間が出来たときにゆっくり読んでみようかと思っています。


というのも、原作は殺人事件の謎ときよりも写楽の正体暴きがメインのようで
美術好きの自分にとって興味をそそられますね。





                         
                                  
        

今年初の六本木「豚組しゃぶ庵」

category - グルメ
2018/ 10/ 05
                 
かなーり前の出来事になりますが・・・


六本木に「ビュールレ・コレクション」を見に行った帰り
久しぶりに豚組しゃぶ庵でランチをしてきました。




 ⇒ 豚組しゃぶ庵


このブログにも何度か登場していますが、国立新美術館の隣のビルの
2Fにある豚しゃぶのお店です。


ランチタイムは1,000円でブッフェが楽しめる。
ただしいつも混んでいるので二人連れだと相席のテーブルに案内されます。







平日にもかかわらず、相変わらずの混みようで
今回も豚しゃぶはあっという間に売り切れて食べられず・・・。



豚組しゃぶ庵

とりあえずめぼしいものをササっとゲット。


お魚料理はよく家で食べるために、外食ではなかなか注文することがないですが、
ビュッフェである場合は必ずいただきます。
その他、焼きそば、蓮根、山芋やらシュウマイやら。


この日、なんといっても旨かったのがコチラ。


豚組しゃぶ庵


右側のたらマヨのサラダ!
好物のたらこが入っていてすっごくおいしく、お替りをしてしまった。


最近家では料理することがなくなったカリフラワーとヤングコーンも
この機会に食べた。




豚組しゃぶ庵

サラダのドレッシングは何種類かあって、私はよく2種類をブレンドしてかけています。



豚組しゃぶ庵


おうどんや豆腐、もちろんご飯もとりました。
ここはカレーもあります。


お昼の時間帯は混んでいることが多いので、相席になることがほとんどですが、
お肉やお魚に加えて野菜料理も充実しているのでバランスの良い食事が出来おすすめです。