2015/05/31
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もうひとつのフェルメール 国立西洋美術館 常設展

category - 美術・展覧会レポート
2015/ 05/ 31
                 
今日で5月も終わりですが、毎日本当に暑い日が続いて
夏を乗り切るのがしんどくなってきました。

昔の日本にはあった春と秋の
過ごしやすい季節がなくなってきたことを
感じずにはおれません。


水分をマメに補給することと
腹八分目を心がけながらも栄養を食物からしっかり摂取して
良質な睡眠を取ることを心がけて
少しでも健康に日々を送れるように心がけたいものですね。


さて、昨日はかねてより行きたかった
国立西洋美術館の常設展へ行って参りました。


前回いつ行ったかを思い出せないくらい久しぶりでしたし
ゆっくりと美術品を鑑賞したかったので
今回は企画展と抱き合わせではなく
常設展のみにしました。


企画展の方は今日までグエルチーノ展が行われており
こちらは既に3月に見に行っています。


20150530_1.jpg

3月の半ばより新しい作品が数点加わったということで
前から展示されているお気に入りの絵画をはじめ
鑑賞するのを心待ちにしていました。


新規作品の中でも注目なのは
フェルメール作品ではないか?と言われている
『聖プラクセディス』です。

上にある西洋美術館の看板の絵がそれです。

こちらは2014年のオークションで個人収集家が落札し
2015年より国立西洋美術館に寄託されています。


イタリア人の画家フェリーチェ・フィケレッリの
『聖プラクセディス』をフェルメールが模写したものでないかと言われていました。

絵の左下にしるされた

” Meer 1655 ”  という署名と年紀があり

フェルメールが自分の作品に Meer を含む署名を記していることに加え

右下に判別が難しいながらも

” Meer Naar Riposo ” 

「リポーゾに従うメール」  というオランダ語から

リポーゾ というニックネームで知られるフィケレッリの
同テーマ作品に基づく
フェルメール作品ではなかと考えられています。


しかしながら、署名に関してはフェルメール作品の署名と比べ
筆跡が異なるという見解もあります。
右下の文字も解読できる状態でないことからも
フェルメールへの帰属について疑問視されています。


この作者がフェルメールであるかどうかについては
専門家の間でも意見がわかれており、美術館では
” フェルメールに帰属 ”  の作品ということで展示をされていました。

では、そのフェルメール作品ではないかと言われる
『聖プラクセディス』と 基になったフィケレッリの
同テーマの作品を見てみましょう。


20150530_4.jpg

左  ≪聖プラクセディス≫   ヨハネス・フェルメールに帰属
1655年 国立西洋美術館寄託

右  ≪聖プラクセディス≫   フェリーチェ・フィケレッリ
1640年代  フェラーラ、フェルニャーニ・コレクション


左右を比べてみるとフィケレッリの作品にはなかった
聖女の手に十字架が握られています。


謎に包まれた本作について
新たな情報が出てくるのか
今後に注目ですね。

さて、常設展では久しぶりに
お目にかかる作品に心を躍らせていました。



ルーベンスの 『眠る二人の子供』 は
何度見てもかわいらしくていいですね。

20150530_3.jpg

こちらは2013年のザ・ミュージアムでも見たのですが
モデルの二人は画家の兄の子供たちと言われています。

常設展ではいろんな年代・ジャンルの美術品が
一度に楽しめるのがいいですね。


常設展のベースである ”松方コレクション” というと
私の中では、ロダンの彫刻や、
マネ、モネ、ルノワール、ピサロの印象が強いです。


そんな中で昨日印象に残ったものがいくつかあります。

ヘロデ王の宴会で踊りを披露したサロメは
その踊りがあまりに見事だったため褒美に
望むものを与えるといわれ
ヨハネの首を求めました。


20150530_6.jpg
≪洗礼者ヨハネの首を持つサロメ≫
ティツィアーノ・ヴェチェッリオと工房 1560–70年頃

先日行ったルーブル美術館展では
女性の美を扱った作品を紹介したティツィアーノでしたが
今回はちょっとおぞましいヨハネの首が乗った
盆を差し出すサロメを描いたもの。


原型となる構図を工房が描き
ティツィアーノが仕上げをしたと考えられています。


20150530_5.jpg

≪牢獄のサロメ≫  ギュスターヴ・モロー 1873-76年頃

同主題でありながらも本作は
左奥でこれからヨハネの首が切り落とされようとしているもので
視線を落としたサロメと穏やかな光
広々とした空間が強調され
残酷な部分は画面のわずか一部においてあるため
ティツィアーノのサロメとはだいぶ印象が異なっている。


20150530_7.jpg

≪ダヴィデを装った若い男の肖像≫ ティントレット 1555-60年頃

旧約聖書の中の「サムエル記」で有名な英雄
ダヴィデを装った若い男。

ダヴィデは巨人ゴリアテとの戦いで
ダヴィデが放った石がゴリアテの額に当たり
倒れたところをゴリアテが持っていた剣を奪い
首を切り落としてとどめを刺した。


男の左後方ではそのゴリアテが首を切断され
倒れているのが見える。


こういうドラマティックなテーマは好まれており
いろんな画家たちがそれぞれの描き方で
表現しています。


このダヴィデとゴリアテの絵は
企画展の「グエルチーノ展」 でも展示されていて


西洋美術館が持っている
グエルチーノの  『ゴリアテの首を持つダヴィデ』 
そちらに展示されているため常設展にはありませんでした。


個人的に好きなゴッホの 『ばら』 や
モネの 『睡蓮』 など印象派の作品を楽しみながら
歩みを進めていくと最後の方で
イギリス絵画、ロッセッティとミレイの2作品がありました。



20150530_2.jpg

≪愛の杯≫  ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ 1867年

20150530_8.jpg

≪あひるの子≫ ジョン・エヴァレット・ミレー 1889年

ラファエル前派を代表するふたり。
これで、ハントの作品もあると良かったんですが・・・



そして、最後に


・・・ん、ない!?


目当てのひとつであった


ハンマースホイの妻イーダを描いた絵がない!!!


20150530_9.jpg

≪ピアノを弾く妻イーダがいる室内≫  
ヴィルヘルム・ハンマースホイ  1910年


ハンマースホイ展って2008年にここで行ったんだが
今回の常設のラインナップからは外れたのか
貸し出しているからなのか。


過去の常設展では見てるので
今回もてっきり展示されているものだと思ってました。

いずれにしても残念!

ロビーにあるハンマースホイ展の
図録を読んで気持ちを静めました。


昨日は前日仕事で遅くなったのと
ものすごい暑さでぐったりしていて
彫刻の部はみなかったんですが
人もそこそこで作品をじっくり見ることができて満足です。


ホント外の暑さが嘘のように
館内は冷えていたので
冷房対策に羽織るものを持って行った方が
良かったなと思います。


本当は印象に残った作品が
もっとあってその技法に思わず見とれてしまった
2作品がありそれについても書きたかったのだが


昨日はとにかく帰ったらぐったりで
久しぶりに夕寝をしてしまったり
今日もこれからやることがあったりで
ご紹介できないのが残念です。


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