ドイツ文学者・中野京子さんの講演会へ行ってきました

先週末は著書「怖い絵」などで有名な
ドイツ文学者の中野京子さんの講演会へ行ってきました。

怖い絵

本の表紙はラ・トゥールの「いかさま師」

20160907.jpg


以前、ルーブル美術館でこの絵の実物は見ました。


今回は名画をベースにスペインハプスブルク家の歴史を辿っていく。


最初定員は300名で申し込み時に既に満席だったのですが
なんとか参加することが出来、当日会場へ着くと
参加者が400名であると発表されていました。


開場から15分ほど過ぎて入ったのですが
既に下のフロアは満席で上の席で講演を聞くことになりました。


今回紹介された絵は以下の通りです。


1. 「狂女フアナ」
2. 「軍服姿のフェリペ皇太子」
3. 「フェリペ4世」
4. 「バルタザール皇太子」
5. 「王妃マリアナ」
6. 「マルガリータ」
7. 「ラス・メニーナス」
8. 「15歳の喪服のマルガリータ」
9. 「16歳のマルガリータ」
10 「レオポルト1世」
11. 「カルロス2世」
12. 「カルロス4世家族像」

と、合計12作品についてその名画の背景などを
解説してくださいました。


初心者にもわかるよう、ハプスブルクの概略や
当時のヨーロッパの状況などを入り口に
話が進むにつれ、ツッコミを入れたりしながら
リラックスして楽しめる内容でお話しされていました。


インターネットですぐにある程度の情報は得られるし
有名なハプスブルクは書籍も多く
西洋史や西洋絵画が好きな人には
既知の事も多かったと思いますが
中野さんがお話しされると話のもっていきかたが本当に面白くて
ついつい時間を忘れて聞き入ってしまいます。


本当に時間が経つのがあっという間で
帰り際「もっと話を聞いていたかったわ」なんて言う
おばさまたちの声も聞こえてきました。


私も学校で講義を受けているようにメモをとりながら
講演を聞いていました。


血族婚による顔の作りの影響特徴などなど
先ほども書きましたが多くはネットや書籍等で
既にご存知の方も多いかと思います。

ですので、今回の講演の宣材にも使われていた
宮廷画家ディエゴ・ベラスケスの傑作
「ラス・メニーナス」のみ少しご紹介させていただきます。


ディエゴ・ベラスケス(1599年6月6日~1660年8月6日)は
バロック時代を代表するスペインの画家であり
後に続く多くの画家たちにも多大な影響を与えました。


ベラスケスの描いたマルガリータの絵にインスピレーションを受けて
イギリスの画家ジョン・エヴァレット・ミレイ(1829年6月8日~1896年8月13日)も
「ベラスケスの想い出」という幼女の絵を描いています。


バルセロナへ訪問した時に国王フェリペ4世の肖像画を描き
フェリペ4世に気に入られたことから61歳に過労で亡くなるまで
宮廷画家だけとしてではなく宮廷装飾の責任者や側近者としても
活躍することとなります。


フェリペ4世はなぜか美術の目利きだけは素晴らしいものがあり
ベラスケスはフェリペ4世の娘マルガリータをはじめ
王や王妃など宮廷を飾る絵を沢山描き残します。


宮廷画家と言われながらもモデルなどを過度に美化することなく
そのまんまを描いていたようです。


フェリペ2世に寵愛を受けたルネサンス期の代表的な画家である
ティツィアーノがヴェネツィアを出なかったのに対し
ベラスケスはほぼ宮廷内で過ごしています。


その間2度イタリアを訪れているのですが、2回目の訪問では
滞在予定の1年を過ぎても帰国せず3年いてしまったとか。
外に出て自分の書きたい絵を描いてみたかったのか。
やっぱりこういう環境から考えてもイタリア旅行は
すごく刺激があったでしょうね。


同じくバロック期のフランドル画家であるルーベンス(1577年6月28日
~1640年5月30日)との交流も有名ですね。




こちらはスペインのプラド美術館にある「ラス・メニーナス」です。

ベラスケス女官たち
≪ラス・メニーナス(女官たち)≫  ディエゴ・ベラスケス
1656-57年 プラド美術館


真ん中にいる白いドレスを着てポーズをとっている
かわいらしい女の子がフェリペ4世とマリアナの間に生まれた
マルガリータです。


フェリペ4世とマリアナが叔父と姪婚なら
マルガリータも後に叔父レオポルト1世と
結婚して21歳という若さでこの世を去るわけですが・・・


左端に少し映るでっかいキャンバスの前にいる画家の男が
ベラスケス本人です。


絵の中の人物たちの多くは、この絵を見ている鑑賞者の方向を向いています。


同じ方向を向いているベラスケスが誰を描いているのか
中央の鏡に映し出されたフェリペ4世とマリアナを描いているという
説もあれば、マルガリータを描いているという説もあり
意見の統一がなされていないのだそうだ。


こうした鏡の使い方でヤン・ファン・エイク(1441年7月9日没)の
「アルノルフィーニ夫妻像」を思い出してしまった。


また右端には犬の後ろに小人の女が二人いますが
美しい衣装に身を包みながらも慰み者の奴隷たち。

彼女たちがどのような用途で使われてきたのか
これについても様々な憶測があるようです。


例えば子供が悪さをして叱る時
子どもを叩くのではなく代わりに奴隷を叩くとか
ぞっとする話ですが奴隷なので真実味があります。


ベラスケスはこうした小人たち単体の絵も描いていたようです。

1時間10分~20分位の講演では
とても1記事ではカバーできない位
興味深いお話をされていて本当に楽しい一日でした!



中野京子さんは多数の書籍を出していて
初心者でも楽しめるように書いているので
絵画は難しいという苦手意識がある人でも
ラクに読み進めていけるようです。


私も近々読んでみようと思っています。


こうして西洋絵画鑑賞の敷居を低くして
もっともっと裾野を広げていってほしいものです。











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