2017/01/09

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日本人でありながらも深くは知らない「日本の伝統芸能展」をレポート

category - ライフスタイル
2017/ 01/ 09
                 
本日は成人の日ということですが
東京では昨日から冷たい雨が降り続け
寒さが一段と増しています。


さて、土曜日は三越前にある三井記念美術館で
「日本の伝統芸能展」を見てきました。

日本の伝統芸能展


2日の「戦国時代展」同様日本らしさ満載の展覧会。
本来は3日に行きたかったのですが別の予定が入り断念。

20170107_1.jpg


3が日を過ぎると平日になり街もビジネスモードになりそうなので
7日の土曜日まで待つことにしました。


三井記念美術館

三井本館にある「三井記念美術館」は建物自体が
国の重要文化財に指定されています。

今回はランチ前に行ったので美術館までのアクセスが良い
三越前駅で降りました。

三越前のA7番出口を出てすぐそこにあるのが三井本館です。


20170107_3.jpg

落ち着いた清潔感のある建物にある美術館。

隣にはレストランもあり、入り口付近を見上げると
2Fで飲食しているお客さんが見えます。



20170107_5.jpg

この廊下の突き当りを左に行くとエレベーターが2機あり
本館の7階が美術館となっています。

20170107_6.jpg


エレベーターの扉も装飾が施されステキ。

重厚感あふれる洋風な造りの美術館。
展覧会自体は日本の物なのですが
モダンな感じと和の展示品が静かにマッチしていて
違和感が感じられません。


20170107_7.jpg

7階に着くと「峯」と題されたブロンズ像の
夫婦の鹿が出迎えてくれます。



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「日本の伝統芸能展」 概要
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昭和41(1966)年に日本の伝統芸能が公演される「国立劇場」が開場し、
その50周年を記念して行われる。
(会期は2016年11月26日~2017年1月28日)


日本が誇る伝統芸能である「雅楽」「能楽」「歌舞伎」「文楽」「演芸」
そして「琉球芸能・民族芸能」の6つを柱として
それらにかかわる芸能具(楽器・衣装・面・人形など)や
美術工芸品が展示されるというもの。

国立劇場、三井記念美術館収蔵作品をはじめ
国内の博物館や三越伊勢丹から作品が集められ
約100点程の芸能具や絵画などが楽しめる。

(会期中は展示物の入れ替えがあるため全てが見れるわけではありません)




20170107_4.jpg

今回は残念ながら国宝「雪松図屏風」の展示がされていませんでした。


美術館の7つの展示室を使って展開されていました。




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展示室1「仮面と楽器」
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重要文化財になっている舞楽面や能面と雅楽器を展示。



陵王

≪陵王≫  江戸時代


熱田神宮にある舞楽面「陵王」です。
神々しい金の面は17世紀のものです。

吊り顎になっていて、飛び出た目玉も金なら
歯も顎から生えた長い髭まで金である。


面に関しては怖さや威嚇を感じさせるものから
細くてへの字の柔和な表情が印象的なものもあり
顔のパーツのほんの少しの違いが印象を決定づけるのだなと
感心しながら見ていました。

ボウボウ眉の爺さんの面があったのだが
中には眉というより接着剤にフェルトがくっついただけのような
丸くて広い面積をもった眉もあることも初めて知りました。



楽器蒔絵小鼓胴

≪楽器蒔絵小鼓胴≫  江戸時代

こちらは三井記念美術館が持っているもの。
このコーナーでは三井記念美術館にある作品が多かった。


中でも「雛道具の楽器」がかわいらしくて気に入ってしまった。
お琴など雛段を飾る道具の数々が本当にかわいい。



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展示室2「能面 孫次郎」と展示室3「文楽人形三人使い」
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展示室2と3はそれぞれ1点ずつ。


重要文化財である室町時代の能面「孫次郎(オモカゲ)」と
文楽の人形三人使い。


文楽の人形を3人による人形遣いが演じている様を
等身大のマネキンによって再現していた。


人形を操る黒子の3人。

下っ端は足を操る「足遣い」
両手で人形の足を操ります。


次に「左遣い」
右手で人形の左手を操ります。


そして、一番ランクの高い「主遣い」
右手で人形の右手を、左手を背中から入れ
人形の首を操ります。


「足遣い」→「左遣い」→「主遣い」と成長していくわけですが
足遣い、左遣いだけでもそれぞれ10年の修行が必要だとか。

「主遣い」に行くまでには20年の時を要するのか・・・

三位一体となって人形を操ることで
人形の写実的な動きが表現できるようになるのです。



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展示室4 「絵画と芸能」
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ここでは主として図屏風を使い日本の芸能を表現していた。

江戸時代に描かれた能や舞楽、歌舞伎の図屏風。

歌舞伎を演じている様子やその舞台裏なども描かれていて
江戸時代にこれらの芸能が日常で楽しまれていた様子が伺われる。


歌舞伎も売春も含めた遊女歌舞伎からそれが規制されると
14,15歳くらいまでの若い男子による歌舞伎へ。
それも規制されると成人男子が演じる野郎歌舞伎へ。

そんな移り変わりについて知ることが出来ました。


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展示室5 「歌舞伎・文楽」
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錦絵と文楽の人形首を多数展示していて
一番ボリュームがあったコーナーである。


絵画では幕府に公認されていた小屋だった
中村座の絵がいくつかありました。

先日行った江戸東京博物館の5階でも
中村座が再現されていました。

中村座の他にも2座あり、これらが集まっていた
東都2丁目の様子もありました。

また歌川国貞の描いた「中村座三階之図」や
歌川豊国の「中村座内外の図」では6枚続で
中村座の様子を細かく知ることが出来ます。


エドハクにあったマネキン7代目市川團十郎の絵もあり
團十郎や他の歌舞伎役者松本幸四郎、岩井半四郎などについても
説明書きがされており役者同士のかかわりなど
当時の歌舞伎界の様子が伺われ勉強になりました。

「東海道四谷怪談」の仕掛け絵もあり
戸板返しが描かれていました。

改めて歌舞伎で「四谷怪談」を見たいと強く思いましたね。



文七

≪文七≫  現代


また人形首の展示もされていて、男と女両方の
年代に合わせた顔の違いからその特徴を知ることも出来ました。

しかし、50代でもう老婆扱いされる女性の首を見て
ちょっと複雑な気持ちがした。

画像にある文七は主役級の首。

他にも悪人や三枚目の悪人など
女性も娘の顔から三枚目の女子の顔など
説明書きと照らし合わせて納得でした。

昔も今もそれぞれの顔から得る印象に違いはないんだなぁと思った。


首は女性物は少なく、男性の方が多いんだとか。
男性に比重をおいた分野だということを改めて感じました。



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展示室6 「演芸」
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錦絵をもちいて演芸を表現。


ちなみに今回「雅楽」「能楽」「歌舞伎」「文楽」「演芸」
「琉球芸能・民族芸能」についての解説がされており
これまでまぜこぜで考えがちだった
日本の伝統芸能についてその違いがわかったのも
非常に良かったです。


説明文を読むと「ああ確かに」と思うのだが
このジャンルに疎いとなかなか細かい違いがわからない。

それをこの機会に改めてきちんと知ることが出来
伝統芸能により興味がもてるようになりました。



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展示室7 「歌舞伎・文楽・琉球芸能・民俗芸能」
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いよいよ最後のコーナーです。

ここでは江戸時代でも19世紀から明治・大正・昭和と
馴染みが深いものになってきました。


主に歌舞伎の舞台衣装などが展示されていました。

所蔵は三越伊勢丹の物もありました。
三越は昔貸衣装の部署を設けたとのことで
その時の貸衣装が何点か展示されていた。

中には着こまれたのだろうか?
端にボロが目立つものもありました。


また衣装を身に着けた男と女の人形も1体ずつ
裸人形も1体ありました。



寄席などは若い人にも人気がありそうだが
歌舞伎や能というとなかなか意識して
触れる機会を設けないと接することがないものだ。


今回以前から興味がありつつも積極的に近づくことがなく
深く知ることがなかった日本の伝統芸能に
歩み寄っていく良いキッカケになり
これを機会にもっと日本人として
伝統芸能を知っていきたいと強く思いました。


エドハクの常設展記事でも少し触れましたが
私の祖父は歌舞伎好きでした。

今回の展覧会では歌舞伎の楽屋が知れるのは貴重と書かれていましたが
祖父は歌舞伎の楽屋にも出入りしていたようです。


そのようなことからも以前から伝統芸能は興味があったのですが
このような機会ができたのもなんかのご縁だと思います。


引き続き伝統芸能にどんどん触れていきたいです。





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