2017/01/23

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ピンクを基調とした優しさと女性らしさを感じさせる「ティツィアーノとヴェネツィア派展」@東京都美術館

category - ライフスタイル
2017/ 01/ 23
                 
土曜日は東京都美術館で行われている
「ティツィアーノとヴェネツィア派展」へ行ってきました。

ティツィアーノのフローラ

この美術展は1月21日から4月2日まで行われています。
私が行った日は初日でした。

チラシの両面にはティツィアーノの「フローラ」と「ダナエ」が使われている。
記念撮影のコーナーは1/21~2/28までが「フローラ」
3/1~4/2は「ダナエ」になるそうです。

どちらも女性の美を強調した作品なので、この美術展のテーマ色である”ピンク”が
優雅さとロマンティックさを演出してこれらの絵との相性がバッチリ。




ティツィアーノとヴェネツィア派展

この日の東京は朝から強風が吹き荒れていましたが
日差しはあり気持ちの良い一日。


ティツィアーノとヴェネツィア派展 東京都美術館

1月から会期が始まった展覧会はこれが初めてだったので
2017年になったんだなぁという実感が湧いてきました。



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イタリアルネサンスとヴェネツィア
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ルネサンス発祥の地は花の都フィレンツェ。

フィレンツェというとボッティチェリが有名ですが
彼の作品に代表されるように鮮やかで明るさが特徴の
テンペラ画がフィレンツェのルネサンス期の絵画という印象があります。


一方、水の都ヴェネツィアでは豊かな色彩表現が出来る油彩画が
用いられ、テンペラ画のシャープな美しさとは違う
柔らかな美しさを感じることが出来ます。




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ヴェネツィアルネサンスを代表する画家ティツィアーノ
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ティツィアーノ・ヴェチェッリオ(1488/90~1576年)は盛期ルネサンス
ヴェネツィア派で最も重要な画家である。

兄弟のフランチェスコと共にヴェネツィアルネサンス第一世代の
ジョヴァンニ・ベッリーニのもとで修業をしたと言われている。

宗教画、神話画、肖像画などあらゆる分野で秀でており
色彩感覚と筆使いが素晴らしく豊かでダイナミックな表現力を
持っている画家であり、同世代はもちろんのこと
ルーベンスやベラスケス、ルノワールなど後世の画家たちにも
多大なる影響を与えている。

また、ローマ皇帝カール五世の寵愛を受け宮廷画家としても知られている。




フローラ ティツィアーノ

≪フローラ≫  ティツィアーノ・ヴェチェッリオ 1515年頃


右手に花を持ったローマ神話の花の女神フローラ。

艶やかで滑らかな肌の質感が見る者をうっとりとさせてくれる。
ふっくらとした顔と、あらわにした胸元がより
女性の柔らかさ優しさを表現しておりまさに「女神」そのもの。

髪の毛先なども非常に繊細に描かれており
丹念かつ緻密なティツィアーノの仕事っぷりが伺われる。



ダナエ ティツィアーノ

≪ダナエ≫  ティツィアーノ・ヴェチェッリオ 1544~46年頃



塔に閉じ込められたアルゴス王アクリシオスの娘ダナエは
黄金の雨に姿を変えたオリュンポスの主神ユピテルが訪れて
二人は交わったという。

大胆に裸体を晒したダナエが金貨が混ざった
黄金の雨を誘うようなまなざしで見つめている。

ティツィアーノが書いているダナエ作品群の中でも
一番好きなカポディモンテ美術館所蔵の「ダナエ」。



マグダラのマリア ティツィアーノ

≪マグダラのマリア≫  ティツィアーノ・ヴェチェッリオ 1567年


ティツィアーノのマグダラのマリアの作品群の内
もっとも後期に位置付けられていると言われている作品だ。

本作は裸体のマリアではなく着衣のマリアでありながらも
あらわになった右肩にエロティシズムを感じられる。

天を見上げるマリアの目から零れ落ちた泪とわずかに見える
透明な布が繊細に描かれている。



教皇パウルス3世の肖像 ティツィアーノ

≪教皇パウルス3世の肖像≫  ティツィアーノ・ヴェチェッリオ 1543年


カール5世に会うためにボローニャを訪れたパウルス3世が実際に
ティツィアーノのモデルとなって描かれた。


先ほどの若い女性たちの肌とは違い、潤いが無くなった乾いた肌の質感や
手指、額の皺、白くなったあごひげ、額上部の老いを感じさせる表現や
衣服の自然なハイライト加減と言いまるで教皇の写真のようだ。


老いてはいながらも指にはめられた大きめの指輪と
生気を失っていない目からもこの人の威厳が感じられる。



本展はティツィアーノをメインとしながらも
ヴェネツィア派と題されており
ティツィアーノ以外のヴェネツィア派の作品も
展示されていました。



聖母子 ジョヴァンニ・ベッリーニ

≪聖母子(フリッツォーニの聖母)≫  ジョヴァンニ・ベッリーニ 1470年頃


ティツィアーノの師、ヴェネツィアルネサンスの第一世代
ジョヴァンニ・ベッリーニの聖母子。

今回は視線を落とすマリアではなくどこか遠くを見つめている。
しかしながら、今後のイエスの身を案じてか不安な表情は
他のベッリーニの聖母子の作品と同じものを感じた。


背景の青が鮮やかな事も余計にそういうことを際立たせて
いるように見えた。





レダと白鳥 ティントレット

≪レダと白鳥≫  ヤコポ・ティントレット 1551~55年頃


ヴェネツィアルネサンス第三世代のティントレット。

布の色遣いがとても華やかで、モデルを斜めにしている分
ダイナミックな印象を与える。

裸体にまとわれた薄い透明な布は、実物をよーく見ると
股間から噴水のように一筋の水が噴射しているようにも見えた。

ファブリックの色遣いが大胆なことにより白鳥の白さと
裸体の美しさがより表現されている作品だった。



ヴェロネーゼ

≪聖家族と聖バルバラ、幼い洗礼者聖ヨハネ≫
パオロ・ヴェロネーゼ 1562~65年頃


ティントレットと同じく第三世代のヴェロネーゼ。

ヴェネツィアの貴族たちをパトロンにしたと言われており
ティツィアーノやティントレットよりも緻密な印象がある。

ヴェロネーゼの代表作「カナの婚礼」(ルーブル美術館所蔵)だが
今回はダル・フリーゾという人の「カナの婚礼」が展示されていた。

こちらはヴェロネーゼ作品に基づいたものだ。

壮重な建物から見えるすがすがしい青空
中央に配されたイエスの周りにいる沢山の人々。


ヴェロネーゼの作品ではないがじっくり見ることが出来ました。


ユディト

≪ユディト≫  パルマ・イル・ヴェッキオ 1525年頃

ふくよかな肉体を持つヴェッキオのユディト。

若くて美しい寡婦というより、母を感じさせる
豊満さが印象的だ。

斬られたホロフェルネスもどことなく年寄りに見える。

この他にはティツィアーノの兄弟のフランチェスコが書いた
「聖家族とマグダラのマリア」もありました。


版画も含めて今回は70作品ほどが展示されていた。



この日は美術館に着くとナント長蛇の列が。。。

混み具合はこれくらいという直感だけでなんの根拠もない
混雑予想を立てており、それによると混んではない予定だったのだが。


と、思ったら14時から行われるこの美術展の監修者である
ジョヴァンニ・C.F.ヴィッラ氏の無料講演会があり
それに並んでいるお客さんだということだった。

ということで、そのまんま待ち時間なく入場。
中も混んではいなかったです。


私も時間に余裕があれば無料講演会行きたかったなぁ。


東京都美術館

今年はこういう資料室を訪れる時間も設けてみたい。
たまに一休みする際に過去の展覧会の図録なんかは
座って読むことはあるのだが。



上野の森美術館

東京都美術館へ向かう途中にある「上野の森美術館」では
この日までゴッホの自画像が看板の「デトロイト美術館展」が行われていた。

デトロイト美術館では全作品の撮影が可能ということで
この「デトロイト美術館展」でも特定の日は作品の撮影がOKだったそうだ。

興味はあったけど結局行きませんでした。




シャセリオー展

国立西洋美術館では「クラーナハ展」が1/15で終了し
次回の「シャセリオー展」の看板に代えられていた。


2017年もこの間始まったばかりだったのだが
気がつけばもうすぐひと月が経ってしまう。


今年はどんな美術展へ足を運ぶことになるのだろうか。

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