映画「情炎」 ニーズが少なさそうなのでだからこそ敢えて記事にしてみる

TSUTAYAで「情炎」(1967年松竹)という
吉田喜重監督の白黒映画を借りてきました。

前回の「エロス+虐殺」を返却する際
たまたま目に止まったので「情炎」という
そそられるタイトルとパッケージの写真を見て
気軽に手に取りました。


原作は立原正秋の『白い罌粟』という短編小説らしい。

情炎 岡田茉莉子


特に記事にするつもりはなかったのですが
なんだかこの映画に対するニーズが少なそうなので
逆にそれなら敢えて書いてみたいという気になり
あらすじを追ってみることにしました。

私の感想も最後に綴ります。



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織子(岡田茉莉子)は夫の降旗(菅野忠彦=現・菅野 菜保之)との
夫婦仲が冷え切っていた。


夫は愛人をつくり度々外泊するのだが
心を閉ざしてしまった織子は醒めきってしまい
嫉妬する気すら起こることもなく淡々としている。

織子は止めていた短歌を再開しようとしていた。

そこには彫刻家の能登光晴(木村功)がいた。
能登に織子の母(南美江)が亡くなったときのことを
聞き出そうとする。

実は、織子の母は夫が亡くなった後
年の離れた能登と男女の付き合いをしていたのだ。

母は男と過ごし酔っ払って自動車事故にあって死んでしまった。
織子は母の最期の様子を聞かせて欲しいと言うが
能登はお母さんから別れ話を切り出され
お母さんの最後の相手は自分ではないと話す。

それは、名前は知らないが労務者の男だったのだと打ち明ける。
そんな振られ方をしたので能登自身ショックだったと言う。

母がいた頃を思い出す織子。

情炎 岡田茉莉子

若い頃の織子がタイプライターを打っている。
そばには能登がおり、織子はそっと
「母の情夫 能登光晴」 と、タイプする。


情炎 南美江

帰宅すると鏡台で母が化粧をしていた。
織子の帰ってきた気配を察した母は
織子に、あじの干物を買ってきたけど
自分はせっかちでうまく焼けないから
自分で焼いてと言う。

しっかりと化粧を施し紅をさす母の姿を見て
織子は「体に魚の匂いが染み付くのが嫌なんでしょ」と
母に女を感じ、これから男と会うことへの抵抗を
ささやかながら示した。。。




能登は織子が夫とうまく行ってないことを察知して
織子に問いただすが織子はそれには答えない。


能登と別れて織子が帰宅すると
義理の妹のゆうこ(しめぎしがこ)から電話がかかり
近くでパーティーをやっているから来ないかと織子を誘う。



ゆうこは、兄が浮気していることを知っており
織子にも浮気しちゃえばいいのにと話す。


織子は誘いを断ったが、ゆうこは仲間の男(小野武彦)らを
連れて織子のもとへやってきた。
結局織子はゆうこ達と車で海へドライブに行くことになった。

若い男達はパンツ一丁になり浜辺で無邪気に遊ぶ。
車には織子とゆうこの二人だけが残ったが
ゆうこも車から降りて姿を消してしまった。

織子はゆうこが気になり探しに行くと
小屋のようなところでゆうこは見知らぬ
労務者風の男(高橋悦史)に迫られており
抵抗を試みたものの男に抱かれる姿を目撃してしまう。




拒んではみたが最後は受け入れるように男を
迎え入れたゆうこ。

野生的な男が女を抱く様子に感情が動く織子だった。




後日、織子はゆうこが男に暴行を受けたと
警察へ訴え刑事(江守徹)から事情聴取を受ける。
労務者風の男は警察に身柄を拘束されていた。
しかし、刑事はゆうこは暴行は受けておらず
合意で行ったと話していると言う。


久しぶりに家へ戻ってきた夫は
夜、織子を抱こうとする。
人形のように感情を出さない織子に
夫は行為を途中でやめてしまう。

織子は夫に飼い殺し状態を止めてくれるよう
離婚を切り出すが、愛人を作っても嫉妬せず
愛してもらいたいのにそうはしてくれない織子の要求を拒んだ。



情炎 岡田茉莉子 太地喜和子

珍しく洋装をした織子は夫の情婦(太地喜和子)の洋装店を訪ねた。



情夫に夫に自分と離婚してくれるよう
説得してと頼むがあっさりと拒否されてしまう。


織子はゆうこと関係をもった労務者の男をたずねていく。
例の小屋に入ると男が帰ってきた。
ゆうこのことを話しているうち
男が織子に迫ってきた。

逃げては見たものの、最後は半ば同意のような形で男と関係を持ってしまった。



実は、織子は亡くなった母に女として嫉妬していた。
織子は能登が好きだったのだ。


織子が能登のもとを訪ねていくと
見知らぬ女(松下砂稚子)が出てきて
能登は真鶴へ秋の彫刻作りへ出かけ
しばらく帰ってこないという。


真鶴まで追いかけていく織子。
能登は淡々と大きな石を彫りながら
「相変わらずご主人とうまく言ってないな」とつぶやく。


能登の宿泊先のホテルで織子は
「あたくし、母と同じような女になってしまったんです。
行きずりの労務者風の男と関係してしまったんです。」と
能登に浮気をしたことを話す。


そして、またいつあの男のもとを訪れるかもしれないと宣言する。
能登はそんな織子の頬を叩く。


織子は母と能登の間柄に
女として嫉妬していたことを打ち明ける。



織子が帰宅するとゆうこが縁側にいて
織子が作った短歌を読んでいた。
その内容から、ゆうこは織子に好きな人が出来たことを気づいていた。


それはゆうこだけでなく、夫も同じだった。

真鶴には夫の会社の保養所があり
来ていた従業員が織子と能登の姿をみてしまったのだ。
夫は妹のゆうこにこのことについていろいろと聞かれていたのだ。




織子は再び真鶴へ向かう。
駅で能登を訪ねたときに迎えてくれた女と鉢合わせする。


織子と能登がホテルにいたとき
織子の夫が突然部屋に踏み込んできた。


当然、夫は二人の仲を疑ったが
織子は能登とはなんでもなく
行きずりの男と関係を持ったことを打ち明ける。



織子は能登を訪ねて言ったとき迎えてくれた
見知らぬ女が能登の愛人ではないかと問いただす。
「あれは留守番を頼んだ未亡人だ」とはぐらかす。
「ずいぶん未亡人と縁があるのね」と
母とも関係していたことを匂わすような発言をした。


能登と未亡人は愛人関係だったが
未亡人は秋には再婚が決まっているため
それまでの間柄なのだと告白した。


情炎 岡田茉莉子 木村功


その後、織子は能登と関係を持つ。


織子は能登を愛していたのだ。
能登よりずいぶん年上だった織子の母も
自分と能登が続くわけもないと感じていたのだろう。
織子と一緒になってくれと能登に頼んでいたそうだ。



しかし、織子が帰ったあと悲劇が能登を襲う。

自分が彫っていた彫刻が倒れてきて
能登はつぶされてしまい
体が動かなくなってしまった。

入院先の病院で医師から
能登が性的不能になる可能性が大きいことを知らされる。
能登自身もこのことを知っていた。

織子が病室へ帰ると、報告を受けたのだろうと察知した
能登が「性的不能になるかもしれない」とつぶやく。

気丈にふるまう織子。

病室のガラス窓から覗く織子の口元からは
「あたし、それでもいいの」といっているように見えた。


///////////////////////////////////////////




良くも悪くもこれといった感想はないのですが
最後の方で岡田茉莉子と木村功のベッドシーンがあるのですが
この演出のしかたが良かったですね。


正面で見せるのは胸の上部辺りまでなのですが
うつぶせになり、長い髪をかき上げてうなじをじっくり見せていくところとか
ベッドのヘッドボードに頭をぴったりとくっつけるところなど
(一番上の写真)
映像的にわかりやすい濡れ場ではないものの
そこでねっとりとした色っぽさを表現をされていて
その見せ方のアイデアと演じ方と役者の技量に感心させられました。


またひとりの女として消えていく女としての炎に抗うかのように
若い男たちと関係をもった主人公の母を演じた南美江。



結局は男とあって酒に酔った上に車に轢かれて死んでしまうのだが
その様子を白昼の人がいない広い道路の真ん中を
南美江が歩いていて、その後ろを大型トラックが通る。
トラックが行ってしまうとそこには倒れた南美江が。
そして、トラックの荷台から労務者風の男たちが次々に降りてきて
南美江を上から見下ろす。

倒れた南美江の視点で見る
囲まれるようにして見下ろされた男たちの顔、顔、顔。。

一人去り、二人去り、残った男は高橋悦史だった。


ラストシーン、母と同じように夫以外の男たちに体を許してしまった岡田茉莉子。
人がいないあの広い道路の真ん中を歩く岡田茉莉子を
大型トラックが通り抜けていく。

倒れた岡田茉莉子を見ていたのは高橋悦史

という具合に、未だに男と逢瀬を重ねる母を嫌悪していたが
それと同じ運命をたどってしまった娘を重ねていた。



それと「エロス+虐殺」よりはエロスを感じましたねー。

「エロス+虐殺」では伊井利子という女優の
オールヌードがあったのですが
こちらでは若き日の岡田茉莉子はもちろん
しめぎしがこも脱いでません。

(岡田茉莉子か差し替えかわかりませんが
背中をさらすというのはありますが。)


視覚を刺激するのは明らかに前者なのですが
後者の方が色っぽさを感じるのです。

年齢を重ねて色恋にも余裕がある大人の男性なら
こちらの方がグッとくるはず。

ねっとりとした男女の絡み合いを
静かに妖しく美しく映像にしてました。



また夫と心が通わなくて満たされない思いを抱えていた
岡田茉莉子が無骨な高橋悦史と一線を越えてしまうところも
抵抗を試みながらも身を任せてしまうという
弱さが伝わってきてせつなさを感じてしまいます。






2月も終わりということで
3月はこの2回と全く違うタイプのDVDを借りようと思っています。

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