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2017-08

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大混雑!ミュシャ展@国立新美術館 行かれる方はお早めに - 2017.03.23 Thu

六本木にある国立新美術館で行われている
「ミュシャ展」へ行ってきました。

ミュシャ展 国立新美術館

この展覧会の会期は3月8日から6月5日まで。

外の看板は青が印象的な
「原故郷のスラヴ民族」です。

ミュシャ展 国立新美術館

国立新美術館では「ミュシャ展」の他にも
「草間彌生展 わが永遠の魂」が行われています。


ミュシャ展 スラブ叙事詩

2Eのミュシャ展の入口前には
今回のみどころである『スラヴ叙事詩』のひとつ
≪東ローマ皇帝として戴冠する
セルビア皇帝ステファン・ドゥシャン≫ 1923年が
実物大のスクリーンとなって飾られています。
大きさは405×480cmという巨大サイズ。


*******************************************
アール・ヌーヴォーを代表するミュシャ
*******************************************

アルフォンス・ミュシャ(1860~1939)は
オーストリア領のモラヴィア(現在のチェコ)生まれ。

ウィーンで働きながら夜は美術学校で学び、
その後パトロンを得て、ミュンヘン美術院を卒業します。


20代後半にはパリに渡り絵を学びます。
なかなかその才能を発揮する機会に恵まれませんでしたが
34歳の時に千載一遇のチャンスが訪れます。

女優のサラ・ベルナール主演の舞台「ジスモンダ」の
ポスターを手がけるということでした。


本当に人生の転機というものは
いつどこで訪れるのかわからない。



ベルナールがポスターの発注をしようとした時期が
年の瀬で多くの画家たちはクリスマス休暇でパリにはいなかった。
そのため飛び込みのような形である印刷所に駆け込む。
そこにはミュシャしかいなかったため
ビッグチャンスを手にしたといわれています。


ミュシャ ジスモンダ

≪ジスモンダ≫ アルフォンス・ミュシャ 1895年

このポスターが好評で無名だったミュシャは一夜にして成功を収めるのです。
以降は6年に渡りサラ・ベルナールのポスターを制作することとなる。



ミュシャが表現する優雅で美しい女性や花などは
とても可憐で一目見ただけで親しみやすさを覚えます。

ミュシャ 四つの花

≪四つの花≫ アルフォンス・ミュシャ 1897年

画像では繋がっていますが、それぞれは独立した作品となっていて
左から「カーネーション」「ユリ」「バラ」「アイリス」となっています。



パリで着実にそのキャリアを歩んでいたミュシャですが
残りの人生をわが民族スラヴのためにささげようと
50歳で故郷のチェコへ帰ることとなります。

自身のルーツでもあるスラヴ民族をテーマにした作品を
ズビロフ城にアトリエを構え1910年から1926(8)年頃にかけて
精力的に制作していきます。

「スラヴ叙事詩」がようやっと完成した頃
時代はすでに移り変わっており
ミュシャの作品は思った程の評価を得られませんでした。

チェコは製作期間中にチェコスロバキア共和国となって
すでに独立を果たしており、近代的国家となった祖国では
若い世代の画家たちが台頭していたのです。


それらの作風は古い世代のミシャの描くものとは異なっていました。
長い制作期間中に時代の流れも
人が求めるモノも大きな変化を遂げていたのです。


その後はモラフスキー・クルムロフ城にて夏季のみ公開されていたものの
ほとんど人の目に触れる機会あありませんでした。



スラヴ叙事詩 プラハ国立美術館

しかし、2012年プラハ国立美術館のヴェレトゥルジュニー宮殿
(見本市宮殿)にて全20点が公開されました。




そして、今回日本でも「スラヴ叙事詩」の全作品が来日して
国立新美術館にて公開されることとなったのです。

「スラヴ叙事詩」の20作品は全てが大型で
一挙に見れるというのは大変貴重な機会なのです。

パリで名前を知られるようになったため”ミュシャ”と表記されていますが
「スラヴ叙事詩」ではチェコ語の発音に基づき”ムハ”と表記されています。



会場に入るとまず「スラヴ叙事詩」がありました。
最初にこれを持ってくるとは意外でした。

全20点とはいえ、一つひとつが大きいですから
展示スペースのほとんどを占拠している状態です。

原故郷のスラヴ民族


「スラヴ叙事詩」1
≪原故郷のスラヴ民族≫ アルフォンス・ミュシャ(ムハ) 1912年


展示場に足を踏み入れると左手に
610×810cmの『スラヴ叙事詩』の第1作目
「原故郷のスラヴ民族」が目に飛び込んできます。


そのデカサだけでもインパクト大なのですが
幻想的な青い背景にちりばめられた星の数々。

手前には後方から迫ってくる他民族から姿を隠すようにした
スラヴ民族の男女がいます。
まるで今にも飛び出しそうな大きな眼には
侵入者への恐怖が見て取れる。
人物の足元には鎌のようなものがある。

背後にいる侵入者たちは大きな叫び声をあげて大勢で
勢いよく攻めてきている様子が伝わってきます。

一見、その背景から神秘的である種美しさも感じるのだが
そこに描かれているスラヴ民族や侵入者たちを
よくよく見てみるとそのテーマからか
寂しさや悲しさ、攻め手から逃れる苦しさを感じる
という風に印象が変化してくる。




イヴァンチツェの兄弟学校
スラヴ叙事詩 イヴァンチツェの兄弟学校

「スラヴ叙事詩」15
≪イヴァンチツェの兄弟学校≫ アルフォンス・ミュシャ(ムハ) 1914年
(上:下部左、下:下部右 いずれも部分)


ミュシャの故郷、イヴァンチツェが舞台。
15世紀にチェコの宗教改革活動を主導した兄弟学校は
16世紀になるとイヴァンチツェに拠点を定めた。
チェコ語に翻訳した聖書を印刷しました。
校庭では聖書の初刷りを確認する人たちが描かれている。

上の画像では、盲目の老人に聖書を読んであげている少年の様子。

イヴァンチツェの兄弟学校 ムハ

この少年は若い頃の画家本人がモデルとなっています。





聖アトス山 ムハ
スラヴ叙事詩 聖アトス山
聖アトス山 ミュシャ

「スラヴ叙事詩」17
≪聖アトス山≫ アルフォンス・ミュシャ(ムハ) 1926年
(上:上部中央、下:上部右、下部左 いずれも部分)

女人禁制といわれる聖アトス山ですが
聖母マリアはこの地で亡くなったと言われているそうです。
この山の周辺には多くの修道院があります。

絵は上部が天上界、下部が地上界を表現しており
上の画像、天上界には4つのスラヴ系の修道院の
模型を持つ天使たちが浮かんでいる。

地上界では巡礼者たちが祈りをささげる様子が描かれています。






スラヴ菩提樹の下でおこなわれるオムラジナ会の誓い ミュシャ
スラヴ菩提樹の下でおこなわれるオムラジナ会の誓い ムハ
スラヴ叙事詩 スラヴ菩提樹の下でおこなわれるオムラジナ会の誓い

「スラヴ叙事詩」18
≪スラヴ菩提樹の下でおこなわれるオムラジナ会の誓い≫
アルフォンス・ミュシャ(ムハ) 1926年 未完成
(上:下部左、下:下部中央、下部右 いずれも部分)


オムラジナ会は1870年代にチェコの青年たちによって結成されたが
20世紀初頭には愛国主義的な活動から弾圧されたのだという。
ミュシャは彼らの精神に共感しテーマに選びました。

真ん中の画像は菩提樹に座るスラヴ民族の自由の女神スラヴィアをバックに
オムラジナ会の若者たちが輪をなして膝立ちしています。

上の写真でハーブを奏でている少女はミュシャの娘ヤロスラヴァ、
下で裸体になっている少年は息子のイジーをモデルとしています。

「スラヴ叙事詩」の中で、この作品のみが未完成となっています。





ロシアの農奴制廃止 ムハ
スラヴ叙事詩 ロシアの農奴制廃止

「スラヴ叙事詩」19
≪ロシアの農奴制廃止≫ アルフォンス・ミュシャ(ムハ) 1914年
(上:下部左、下:下部中央 いずれも部分)

「スラヴ叙事詩」の制作資金を提供した実業家の
チャールズ・R・クレインの意向によって描かれた作品。

連作の中で唯一ロシアが舞台となったものだ。

ロシアでは他のヨーロッパ諸国に遅れて
1861年に農奴制が廃止されました。

モスクワの”赤の広場”で自由を告げられた農民たちが
佇んでいる様子が描かれている。
ようやく支配から解放されたもののまだ実感がわかない。
ロシアの厳しい寒さを背景が、農民たちの戸惑いの面持を
際立たせているように感じる。





スラヴ叙事詩 スラヴ民族の賛歌
ミュシャ スラヴ民族の賛歌

「スラヴ叙事詩」20
≪スラヴ民族の賛歌≫ アルフォンス・ミュシャ(ムハ) 1926年
(上:上部、下:中央部右 いずれも部分)


スラヴ叙事詩最後の作品。

民族自決を求めたスラヴ人たちの闘いを4つの色で表現している。

上の画像に見える赤はフス戦争とスラヴ民族の勢力拡大を
黒い部分はスラヴの敵を描くことによって弾圧の時代を
黄色で描かれた人物たちはスラヴに自由と平和がもたらされたことを
表現している。

画像はありませんが一番右下には青の人物たちがいて
スラヴ神話の時代が描かれていた。



ミュシャ展

「スラヴ叙事詩」の章は一部に限り撮影可能となっています。



今回、どちらかというとスラヴ叙事詩以外のものが目当てでしたが
大作を目の当たりにして意識がかわりました。

ミュシャの自身のルーツに対する真摯な思い、向き合い方が
作品を通じてズンと胸に響いてきたのです。


時代や国も違うのですが、私自身も育ってきた
都心のごく狭いエリアに似たような感情を抱いており
自分の内側にダイレクトに突き刺さるような感覚がありました。



過ぎ去っていった時代への寂しさにも似た感情
時の経過とともに失われたもの、未だに残っているもの
亡くなっていった人々、存命で未だに交流がある人たち
ない人たち・・・・


いろんな思いが自分の中に深く刻み込まれていて
日常生活の中で日々それらを感じています。


自分のルーツを思い返すとき自然と湧き上がってくる感謝の気持ち。
改めて生まれてきた年も、育ってきた場所も
出会った人々も含めすべてが良いタイミングで
何もかもがうまくいっている。

多くの人々や出来事に支えられているからこそ
今の自分があると思うと
故郷への愛というのはより深まってきている。


名声を得たミュシャが晩年、何としても表現したかった
自身のルーツであるスラヴ。
その想いがひしひしと伝わってきて
本当に行って良かったと思いました。



「スラヴ叙事詩」が終わると4つの章に区切られて作品が展示されています。

おすすめは「ミュシャとアール・ヌーヴォー」の章です。
ここに鉛筆画の自画像をはじめ、「四つの花」や
「ジスモンダ」などの舞台用ポスターなどがあります。


「独立のための闘い」ではミュシャの妻をモデルとした
「ヒヤシンス娘」があります。


ミュシャ ヒヤシンス娘

≪ヒヤシンス娘≫ アルフォンス・ミュシャ 1911年


これはミュシャのスラヴ人の妻をモデルとしているため
スラヴの丸い顔立ちやふくよかさが表現されています。

「四つの花」の女性たちはスタイリッシュで洗練されているが
「ヒヤシンス娘」は女性のおおらかさや安定感が
伝わってくるかんじがしました。




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ミュシャ展 混雑状況
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まずこの日うっかりしてたのは3連休の中日ということを忘れていたこと。
ど真ん中の日曜日は3連休の人たちにとっては出かけやすい日だったのだろう。

それと、ミュシャ展が思ったより人気が高かったことに加え
草間彌生展がめちゃくちゃ人気を集めていたということを
知らなかったのも誤算でした。


なんせ美術館の敷地に足を踏み入れる前に見えてきたのは黒山のひとだかり。
ハンパなく人がいる。


国立新美術館


普段美術展を訪れる客だけでなく一般層が多いことは
チケット売り場の行列と客層からわかった。


六本木国立新美術館


ミュシャと草間彌生、どっちの客なんだろう?
雰囲気から草間彌生っぽいが。

草間彌生 わが永遠の魂



カンは当たってチケ売り場は草間彌生が多く
1階の「草間彌生展」の入口にも長ーい列が出来ていた。

安心して2階へ向かうが入場制限こそなかったものの
ミュシャ展もメチャ混んでました。。。

まぁ混んでいれば混んでいるなりの廻り方をすりゃあいい。

ということで2時間ほどで無事ミュシャ展を見終わることが出来た。
グッズも見たかったのだが、こちらも人だかりがすごく
さっと見て帰ってきた。


私が帰る頃にはミュシャ展でも20分待ちの入場制限が設けられていました。


混雑はいやだが、ライトな層や一般層にも興味をもってもらわないと
この業界も潤わないし、テレビなのか雑誌なのかネットなのかわからないが
なんらかのプロモーションによって行ってみようと
足を運んでくれるお客さんは多いほうがいい。


個人的には落ち着いてみたいので
美術館巡りをしなれているお客が多い方が
互いの鑑賞を妨げないよう配慮してくれるので
常識をもったコアな層だけの方がありがたいですが。


それでも、両展覧会の勢いや熱気を感じられたので
前向きに良かったと思っています。




3月8日に始まってから約10日後という
早い時期に訪れたものの
予想外の混雑に面食らってしまったが
無事に見ることが出来てよかった。



去年から楽しみにしていた「ミュシャ展」ですが
こんな感じで楽しんできました。


この調子だとどちらの展覧会も
今後は混んでいく可能性が高そうなので
行く予定がある方はなるべく早い時期に行くほうがいいかと思います。

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