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2005/11/19
展覧会レポート昭和のドラマ昔の土曜ワイド劇場懐かし邦画

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「昭和怪盗伝」 (1977年) 岡本喜八・仲代達矢コンビでおくる説教強盗のドラマ化

category - 土曜ワイド劇場
2005/ 11/ 19
                 
押し入った家に用心が悪いと説教をしながら強盗を働く
昭和初期の”説教強盗”の実話をもとに描いた作品。


岡本喜八監督と仲代達矢のコンビで送るコミカルでユーモラスなドラマ。


●「昭和怪盗伝」  1977年11月19日
原作: 加太こうじ
脚本: 廣澤榮
音楽: 佐藤勝
監督: 岡本喜八
制作: 俳優座映画放送、大映映像
出演: 仲代達矢、田中邦衛、岸田今日子、神崎愛、
松本克平、嵯峨善兵、横森久ほか



昭和怪盗伝




津田梅吉(仲代達矢)は表向きは左官屋だが
実は世間を騒がせている説教強盗だった。



梅吉を捕まえようと、警察のお偉方は作戦を練っており
昼休みに会議室に仕出し屋に扮した梅吉が弁当を抱えて入ってきた。



昭和怪盗伝 仲代達矢


その正体が自分たちが必死になって逮捕しようとしている
説教強盗・津田梅吉とも知らない警視総監(嵯峨善兵)は
梅吉に茶を入れてもらい弁当をパクついていた。




梅吉は紳士的に身なりを整えるとトイレにも出入りをして
西刑事(田中邦衛)らの会話から
ちゃっかり今日の張り込み場所がどこかを手に入れて帰ってくる。




紳士になった梅吉が車を拾い降りたところは昭和初期でなく
現在(放送当時)の浅草だった。
50年前と変わっちゃいねえと、弁士付きの映画「ねずみ小僧」を鑑賞する。




深夜、昼間とは打って変わって昭和初期に戻り
隠してあった泥棒の衣装に着替えると梅吉は
警察がマークしている板橋ではなく、上落合のとある夫婦の家へ忍び込む。


気配を察し起きた夫婦に、
「戸締りが悪い。犬を飼いなさい。門灯をつけておきなさい。」と
説教をしながら強盗を働くと、早朝足取りも軽くわが家へ帰宅。



4畳半2食賄付きの部屋が説教強盗の住処だった。



昭和怪盗伝

無事に一仕事終えた梅吉は馴染みのカフェへ行くと
女給すえ子(神崎愛)と歌いながら踊り羽振りの良さを見せつける。




店を出たふたりは白昼堂々とデートを楽しむ。




今でこそ派手に遊ぶ梅吉だったが、子供時代は貧しかった。
おまけに母親の連れ子で義父からは余計もの扱い。
義父はまだ六歳の梅吉に子守として働かせては
前金をせしめる日々が続く・・・。



すえ子は梅吉の悲しい身の上話に
子だくさんで貧乏一家だった自分の身の上を重ねて涙する。
梅吉は、そんなすえ子と所帯をもつことになった。





梅吉は家賃四倍弱の新居に、すえ子と引っ越してくる。



これを機に正業につこうと思っている梅吉は
左官屋の親方の家を訪ねるが、不況で借金を背負い
一家でガスによる心中を遂げていた。
これだから、梅吉もなかなか泥棒の仕事はやめられない。




梅吉は50年後の東京へ来ると、アルバイトニュースを買い電車に乗った。
すると乗客の若い女性二人組がある事件の犯人について話していた。


昭和怪盗伝

梅吉はてっきり説教強盗が伝説となって未だに語られていると勘違いし
50年前に戻ってきた。
だが、女性たちが話していたのは、三億円事件の犯人についてだった。





気分よくわが家へ戻ってきた梅吉に、すえ子も説教強盗をほめていて
貧乏人のヒーローになるべく押し入った家には、不景気で工場が倒産して
心中をしようとしていた夫婦がいた。

貧乏人から金を巻き上げるつもりはない、梅吉は同情すると
盗みに入った家で金を置いて出てくるという始末。





次こそは失敗しないよう選んだのが女流作家菊池芙美江(岸田今日子)の家だった。
だが、印税の入ったばかりの芙美江は、印税は銀行振り込みだといい
手元にある金はわずか三銭だけ。

宝石類にありつくことも出来ず仕舞いでいると、ひとり暮らしの芙美江は
梅吉を誘惑してきた。


仲代達矢 岸田今日子

意気込んで押し入ったが金品も奪えず、女からの誘惑に
梅吉は乗ってしまい・・・。



三銭だけを手にして梅吉が帰ると、今度はすえ子が
明るいうちからおねだりをしてきた。



そんなある日、梅吉が映画を見ていると偶然芙美江がやってきた。
あの晩、梅吉の素顔を見ていた芙美江は「ドロボー!」と叫ぶと
梅吉は慌てて外へ逃げ出す。



それを追う芙美江が劇場をでたところ、これまた偶然西刑事が通りかかった。
芙美江は説教強盗が逃げたといい、西は梅吉の後を追っかけていく。



追ってから逃げるため、梅吉は下ばきを置いて、川へ石を投げて札を少々ばらまくと
さも川へ飛び込んで泳いで逃げたように装いなんとか西から逃れた。



説教強盗の素顔をただ一人見た、芙美江はラジオのインタビューを受けていて
梅吉はそれを自宅で聞いていた。



昭和怪盗伝

だが、見栄っ張りの芙美江は、現金を四、五千円盗まれたといい
説教強盗はブ男で自分に色目を使ってきたと事実と反対のことを話していて
それを聞いた梅吉はラジオに八つ当たりしていた。


ラジオでは説教強盗に千円の懸賞金がかけられたことが発表された。


金を巻き上げられなかった上に、醜男扱いされて面白くない梅吉は
屋台へ飲みに出かけた。
すると、警察がやってきて、梅吉はお縄になってしまう。






だが、取調室ではどうも話がおかしい。
警察は説教強盗として逮捕したのではなく、3.15事件の
アカと間違えて誤認逮捕したのである。


そうとわかり違うという梅吉だが、警察は赤と決めてかかり話にならない。
そこへ、すえ子のカフェ時代の同僚の女給山崎ノリコがやってきた。
ノリコの正体は赤で、肺結核を患っていてあとわずかの命だった。




その頃、西刑事も説教強盗梅吉の素顔を見て、以前出入りしていた仕出し屋とわかり
店に聞き込んだ結果、たまに手伝いに来る左官屋で名前も住所もわからないと知った。
西は左官屋で昼間家にいる奴が怪しいと、左官屋を一件一件当たることにした。




西が梅吉の家へ行くと、すえ子は主人は仕事で出かけていると応対し
ここではないと判断した西たちは家を後にした。
梅吉はたまたま警察に捕まっていたことで、説教強盗の容疑者として
西に逮捕されることから運よく逃れられた。






ノリコの証言により無事に釈放された梅吉はすえ子にこのことを話すと
すえ子はノリコが赤であることは薄々気づいていた。
彼女もまた貧乏で環境がそうさせたのだった。




梅吉は今度こそうまい汁を吸っている奴から金を頂こうと
議員の一條が済む家へ押し入った。


昭和怪盗伝

だが、一條は金を渡すふりをして防犯ブザーを鳴らした。
けたたましく鳴り響く音に、どうすることも出来ない梅吉は退散するしかなかった。



すると、町では号外が配られていて、梅吉は説教強盗として
まじめな印刷工織本久が逮捕されたことを知った。






一方警視庁では、説教強盗の素顔を知っている西刑事が
警視総監に織本は説教強盗とは顔と指紋が違うことを話し、
昨夜一條家へ盗みに入ろうとしたことからも誤認逮捕だと知らせた。
だが、大っぴらに報道されてしまい今更誤認逮捕だと公表するわけにもいかない。



梅吉にとって織本は同じ貧乏人で仲間だった。
それを助けないわけにはいかない。



すえ子は妊娠していてこれから先金が必要だった。


昭和怪盗伝

梅吉はすえ子とまだ入籍を済ませていないことから
ある決心をし、西刑事にすえ子の声色を使って
説教強盗の住所を知っていると電話した。



梅吉はすえ子に大きな仕事が入りしばらくいなくなると告げると
すえ子は梅吉が説教強盗であることをすでに知っていたが
それを黙っていたことを明かした。



昭和怪盗伝

梅吉は驚いたが、懸賞金目当てですえ子の名前で
警察に密告電話をかけたことを話すと
すえ子の荷物をまとめてすがってくるすえ子を
強引に家から追い出した。
すえ子は梅吉の子供を育てながらいつまでも待っていると言っていた。



そこへ、西刑事たちがやって来た。


昭和怪盗伝

梅吉は説教強盗であることを認めると
独身時代から連れ添った文鳥を外に話してお縄となる。



50年後、梅吉は自由の身となっていた。



昭和怪盗伝

そして、何かスカッとすることをやろうと東京の空を見上げた。





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原作者の加太こうじも出演していたようですね。



刑事役の田中邦衛とのコミカルなやりとりやら、
女流作家の岸田今日子の邸宅へ
強盗に押し入った時の
とても強盗と被害者とは思えない
非現実的な会話なんかも面白かった。





そして、昭和初期と現在(放送当時)を
シンクロさせた演出などもいい。


テレビドラマというよりは、映画テイストが味わえます。

仲代達矢の小気味良い語りが面白くて
とてもテンポが良いので
約70分程のドラマが短く感じました。




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