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「昭和7年の姦通殺人鬼」 (1980年) 浜尾四郎 『殺人鬼』 - 2017.05.12 Fri

先日書いた土曜ワイド劇場の
「昭和7年の姦通殺人鬼」と「昭和7年の血縁殺人鬼」のうち
1作目の「昭和7年の姦通殺人鬼」の原作
浜尾四郎の『殺人鬼』を読んでみました。

長年見たい作品だったので、やはり書いているうちに
ストーリーが気になってしまいました。





濱尾四郎(1896年4月24日~1935年10月29日)は
東京生まれの検事、弁護士で子爵でもある。
横溝正史の誘いから探偵小説も書くようになった。

若くして亡くなったこともあり
作家としての活動期間も短い。

さて、土曜ワイド劇場では「殺人鬼」を
以下の内容でドラマ化しました。



●「昭和7年の姦通殺人鬼・血に染まった函館」  1980年12月20日
原作: 浜尾四郎  『殺人鬼』
脚本: 山浦弘靖
音楽: 小川よしあき
監督: 国原俊明
制作: 大映テレビ
出演: 片岡孝夫、酒井和歌子、仲谷昇、中島ゆたか、
岡本信人、根上淳、文野朋子、八木昌子ほか


昭和7年、秋川産業の社長秋川駿三(根上淳)は、
軍部の戦争拡大方針に便乗して
造船や海運部門に手を広げつつあった。

駿三は病弱な妻徳子(文野朋子)と
4人の子どもと広大な邸宅に暮らしていたが
家庭内にはいつもいざこざが絶えなかった。

秋川家に、不吉な手紙が届いたため長女(酒井和歌子)は
東京の私立探偵、藤枝真太郎(片岡孝夫)に調査を依頼する。

その後、病床の母が毒殺され、続いて末の弟とお手伝いの娘が
何者かに殴り殺された。
事件を調べた藤枝は、秋川家に親子二代にわたる
忌まわしい人間関係があることを知る。



■浜尾四郎  『殺人鬼』

☆おもな登場人物

藤枝真太郎・・・元検事の私立探偵。
5年程前に検事をやめて2年後に銀座に探偵事務所を開く。
女嫌いの独身で母親と二人暮らし。

小川雅夫・・・藤枝の高校時代からの友人。
雑誌社に勤めている。
3年前に妻を亡くし、以後独身で母親と二人暮らし。
藤枝と違って女性に惚れやすい。


秋川駿三・・・45歳。旧姓山田。
23歳の時に秋川長次郎の娘徳子と結婚して婿養子となる。
秋川製紙などの社長を務めている。

秋川徳子・・・駿三の妻。45歳。

長女・ひろ子・・・駿三の長女で藤枝の依頼人。
美貌の持ち主で小川に恋心を抱かれる。
21歳でミステリー好き。

次女・さだ子・・・19歳。姉のひろ子とは趣の違う美しさを持った娘。


三女・初江・・・18歳。長姉のひろ子と似ている。

長男・駿太郎・・・15歳。

伊達正男・・・さだ子の婚約者。
駿三が昔世話になった男のひとり息子。
両親は既に死亡している。

笹田仁蔵・・・秋川家の執事。白髪頭の老人。

佐田やす子・・・20歳位。秋川家の女中のひとり。

木沢・・・駿三のかかりつけの医者。

林田英三・・・駿三が今回の事件を依頼した名探偵。
藤枝と事件解決へ向け腕を競い合うことになる。


名探偵・藤枝真太郎と友人の小川雅夫のコンビが
事件の謎を解く。

どこか、コナン・ドイルのシャーロック・ホームズとワトソンを思わせる関係。
「殺人鬼」も一人称は小川雅夫で書かれていた。



小川雅夫は銀座でばったり高校時代からの友人
藤枝真太郎に遭遇する。

藤枝に誘われてそのまま事務所へ行き
若くて美しい依頼人秋川ひろ子からの
相談の席に一緒につくことになる。
小川はひと目ひろ子を見た時から
あまりの美しさに心を奪われてしまう。


ひろ子の相談は父駿三のことだった。
去年の夏ごろから駿三に赤い三角形の印が押された
手紙が届くようになった。
その手紙はさだ子のところにも届いていた。


駿三は秋川製紙の社長をしていたが
その年の末に急に会社を辞めてしまった。
駿三は神経も病み木沢医師の世話になるようになった。


駿三は1代で大きな資産を築き
笹田仁蔵という執事の他にも
何人もの女中を邸内に抱えていた。


ひろ子が藤枝の事務所に来ることは誰も知らないはずなのに
事務所にいるひろ子宛てに赤い三角形の印が押された
タイプライターの手紙が届く。
そして、ひろ子の帰りのタクシーを手配しようと
電話をかけると混線して「秋川家の問題に手を出すな」と
藤枝を脅迫する声が聞こえる。


その夜、秋川の妻徳子がさだ子の薬をもらい
飲んだことで死んでしまう。
お手伝いの佐田やす子がさだ子のために
薬局から持ち帰った薬がいつの間にか
毒薬にすり替わっていた。


ひろ子と初江は似ているのだが
さだ子だけは駿三と似ているものの
他の姉妹とは似ていない。

実はさだ子は伊達と結婚した場合
秋川の財産の1/3を譲られることとなっており
これに徳子は強く反対していたのだ。
この日も結婚を巡り徳子と伊達は口論をしていた。


藤枝と小川も秋川邸へ向かうが
到着すると駿三が事件の依頼をしていた
名探偵の林田英三がいた。

以降は藤枝と林田が我先に事件を解決せんと
相手を出し抜こうとしたり、時には協力しながら
事件の謎を解いていく事となる。


その後すぐに息子の駿太郎が殴られた上絞め殺され
無残な全裸死体となり、同時にその近くで絞め殺された
やす子の死体が発見される。


事件の裏に見えてくる姦通劇。

そして、初江も体調を崩し木沢からもらった
薬を飲んだ後に風呂場で死体となって発見される。

初江は死の前になぞの女から電話がかかり
「危険だから、木沢からもらった薬を飲むな」と
警告を受けていた。


名探偵の藤枝と林田がいるにもかかわらず
次々に殺されていく秋川家の人々。


ひろ子はさだ子と伊達を疑い
高橋警部はひろ子を疑う。

そんな中、またしても秋川家の人間が死体で発見された。


徳子がさだ子からもらった薬はいつ毒薬にすり替えられたのか

駿太郎とやす子はどうやって短い時間で素早く殺されたのか

初江は入浴中悲鳴もあげずに死体となっていた
全裸の無防備な女性をどうやって
誰にも悟られずに殺すことが出来たのか

そして、犯人の動機は何なのか

謎は深まるばかりなのだが、消去法でいけば
犯人はおのずとわかってくる。

浜尾四郎は海外のミステリー好きでもあったらしく
『殺人鬼』にもヴァン・ダインの長編推理小説
『グリーン家殺人事件』が登場する。


他にもショパンの「葬送行進曲」がトリックのひとつに
使われたりと読んでいて面白さを感じました。




土曜ワイドのタイトルにもなった「姦通劇」
これは読んでいるうちにすぐにわかるのだが
姦通は二重仕掛けとなっており
これが犯人の動機となってくる。


土曜ワイドでは、
藤枝探偵を片岡孝夫
相棒の小川を岡本信人
好敵手林田探偵を仲谷昇
駿三を根上淳
妻徳子を文野朋子
ひろ子を酒井和歌子ということだが

ひろ子と違う美貌のさだ子がおそらく
中島ゆたかなのだろう。




次の「昭和7年の血縁殺人鬼・呪われた流水」でも
原作の『鉄鎖殺人事件』の弱い部分が
見事にカバーされていたようなので
今回の殺人鬼もごちゃっとしているあたり
うまくすっきりと脚色されていたことだと思われる。


どちらも仲谷昇、松尾嘉代の演技が素晴らしかったらしいので
原作を読んでストーリーがわかってはいても
やはりドラマの方も見てみたい。

今回浜尾四郎の評価も高かったのも
後押しとなって原作を読んでみたが
原作を読んでいた推理マニアたちからも
ドラマの評価が非常に高いことからも
ますます見たい度がアップします。



「鉄鎖殺人事件」も読んでみたいと思っています。




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