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2017/06/04
展覧会レポート昭和のドラマ昔の土曜ワイド劇場懐かし邦画

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「松本清張の連環・偽装心中をあばく女」 (1983年)

category - 土曜ワイド劇場
2017/ 06/ 04
                 
今年は松本清張生誕110年ということでCSでは清張作品が
やたら放送されていますね。
春には横浜で松本清張の展覧会もありました。


さて、以前テレ朝チャンネルか何かで再放送された時見逃してしまった
「連環」がAXNミステリーで放送されたので見てみました。



●「松本清張の連環・偽装心中をあばく女」  1983年6月4日
原作: 松本清張 『連環』  
脚本: 吉田剛
音楽: 山本直純
監督: 斎藤武市
制作: 松竹
出演: 片平なぎさ、森本レオ、ちあきなおみ、
谷隼人、なべおさみ、織本順吉ほか




松本清張の連環・偽装心中をあばく女



下島印刷所の従業員・笹井誠一(森本レオ)は社長の下島豊太郎(織本順吉)の
妾・上田藤子(賀田裕子)と秘かに関係を結んでいた。
笹井は下島と藤子をガス事故を装って殺そうと企む。



野心家の笹井は藤子だけでなく下島の妻・滋子(ちあきなおみ)とも
愛人関係にあり下島の遺産を手に入れてのし上がろうとしていたのだ。


滋子も藤子も下島が死ねば自分が笹井と一緒になれると思い込んでいる。


ガス中毒で下島は死んでも藤子は助けるという約束でガス事故を起こさせた。
笹井の思惑通り二人は藤子の部屋で死亡し、滋子は下島の遺産を相続する。




藤子の妹・宇都宮早苗(片平なぎさ)は現場でネクタイピンを拾った。



松本清張の連環・偽装心中をあばく女



葬式代を渡しに来た従業員・横山(なべおさみ)にそれを渡すが下島はタイピンをしないという。
それを見ていた事務員の岡村(中川加奈)は下島のものかもしれないといい持ち帰って行った。
彼女は横山にそのタイピンの持ち主が笹井であることを告げ
事故死は笹井が仕組んだものだと直感する。



早苗は藤子の部屋に第三者がいたのではないかという疑惑を抱き始める。
しかも、部屋からはスペアキーも無くなっていた。
警察では不審な点がないことから事故による死亡と断定していたため
早苗は真相を突き止めようと下島印刷所へ行った。



すると滋子がひとり息子の一郎を連れて博多駅へ行き旅立つ男を見送りに行った。
その男こそ、藤子たちを事故死に見せて殺した笹井だった。
滋子に男がいることを知った早苗はとっさに笹井と同じ列車に乗り東京へ向かう。





それから一か月後、早苗は笹井が住むマンションの住人が出入りしている喫茶店ダダに
ウェイトレスとして働きだすと笹井は美貌の早苗を一目見て気に入ってしまう。



松本清張の連環・偽装心中をあばく女




笹井はダダで和久田稔(谷隼人)と会いビニ本ビジネスの話を持ち掛けられる。
ビニ本で儲けた経験のある和久田に笹井は資金を提供し協力することになった。



そして笹井は滋子からの援助で笹井プランニングという会社を興し
笹井から誘われるままに早苗はそこで働くことになる。
しばらくして、会社に滋子から笹井宛の電話が頻繁に入るようになった。



ビニ本での実績がある和久田の手引きで始めたビジネスはすぐに成功し
笹井は簡単に利益を出すことに成功していた。
印刷所で働いていた経験のある笹井はビニ本出版で儲けるやり方を覚えると
儲けを独り占めするため経費の水増しを理由に和久田との契約を解消した。




松本清張の連環・偽装心中をあばく女



その頃、未亡人となった滋子が大金を手にしたことで親戚らが借金を申し込んできて
遺産もすぐになくなり始めていた。
電話で相談を受けた笹井はキッパリと断る様にとアドバイスをするが
世間知らずで世渡り下手の滋子は彼らを交わすことが出来ない。





笹井から相手にされなくなっていた滋子がしびれを切らして一郎を連れて上京する。
早苗に下心がある笹井は電話を取り次ぐ早苗の目を気にしながら滋子母子と再会した。




滋子の話しでは横山と岡村が笹井のネクタイピンをちらつかせて
事業の資金を貸して欲しいと度々要求してくるという。
笹井は毎月下島からのお手当てを藤子に届けに行く役目をしていたので
彼女の部屋に落ちていても不思議はないとごまかせというが
どうやら横山たちは笹井と藤子が特別な関係にあることを知っていて
下島たちの死は笹井と藤子が仕組んだものだと見抜いているらしい。




松本清張の連環・偽装心中をあばく女




しかも、滋子は相続した遺産がもう底をついたことを笹井に告白してくる。
金目当てだった笹井は予期せぬ状況に呆然となった。



そんな中、笹井の会社に横山と岡村が訪ねてくると
タイピンをちらつかせて滋子に借金の口添えをしてほしいとせがんできた。
そこへ滋子からの電話がかかったため笹井は早苗と商用で外出するふりをして
その場を収めるとひとりで滋子のもとへ向かった。



笹井の心が従業員の早苗に移り始めていることを疑った滋子は
これまでの従順さから態度を一変させ自分たちのしたことを
警察に知らせてもいいと脅してくる。




松本清張の連環・偽装心中をあばく女


慌てた笹井は滋子と本気で所帯を持つつもりだとその場をおさめるが
彼女の存在が邪魔になり殺意を持ちはじめた。



翌日、笹井の不在中に横山と岡村が会社に来て早苗に藤子の妹ではないかと尋ねてきた。
笹井の犯行であるという証拠を掴むため妹であることを認めると二人に協力を申し出た。



さらにビジネスで裏切られて笹井に恨みを持つ和久田も味方につけ
笹井を追い詰めて姉の死の真相を暴こうと罠を仕掛けることにした。




松本清張の連環・偽装心中をあばく女



その頃、笹井は滋子母子を旅館から連れ出すと千葉県富津市にある
鋸山へ連れ出して滋子を崖から突き落として殺していた。
ところがその間に置き去りにされた一郎が迷子として警察に保護されてしまう。



警察の調べで笹井の会社が割り出され電話がかかってきた。
それを受けた早苗は自分のせいで本当に滋子が殺されてしまったと
激しい自責の念を覚えた。



一郎が警察に保護されたとは知らない笹井は早苗と旅をしていた。
出来上がったビニ本に使うスライドをチェックすることにしたが
写真は男女の絡みではなく笹井のこれまでの犯行を匂わせるものにすり替わっていた。



松本清張の連環・偽装心中をあばく女




動揺した笹井が部屋を出ると廊下でバッタリと一郎と会った。
口がきけないとはいえ生き証人の一郎を見つけた笹井は
逃げる一郎のあとを追い泊まっている部屋を探し出した。
中には殺したはずの滋子がいて笹井は「生きていたのか」と驚きの声をあげた。



そこへ早苗がやってきたため笹井はその部屋の宿泊者を調べろと命令するが
早苗は博多弁で「下島滋子はあんたが殺したからいるはずがないでしょ」と答える。
笹井が見たのは滋子に変装した岡村の姿だった。
そして、自分の正体が笹井が殺した藤子の妹であることを明かした。



旅館には早苗の協力者、和久田と横山も来ている。
「生きていたのか」という笹井のつぶやきはしっかりとテープに録音されていて
早苗たちが仕掛けた罠にまんまとはまり滋子殺しを否定出来なかった。



早苗はさっそく警察に通報しようとするが和久田らが阻止する。




松本清張の連環・偽装心中をあばく女



和久田たちの狙いは初めから笹井が手にしていた大金であり
警察に突き出すつもりはない。
殺人がバレるのを恐れた笹井は要求通り和久田たちに金を渡す。



土壇場で裏切られた早苗は一郎と宿から逃げ出そうとするが
笹井に手足を縛られ車に押し込まれてしまった。
それでも早苗は必死に縄をほどき一郎を抱えて車から脱出する。


しかし、二人を見つけた笹井が車で追って来て二人はひき殺されそうになってしまう。


その時、一郎が持っていた自分が描いていた絵の束を車めがけて投げつけた。
そのうちの一枚がフロントガラスに張り付き、視界が悪くなった笹井は
ハンドル操作を誤りそのまま崖から車ごと転落しする。



一朗の絵が母の敵を討ったのだ。



こうして笹井の犯行は明るみとなり、和久田ら三人も逮捕された。



松本清張の連環・偽装心中をあばく女



ひとりになった一郎を抱えた早苗は滋子を死に追いやった責任を感じていたが
自分の命を助けてくれた恩人として一郎は早苗を許していた。





連環 (講談社文庫)





途中、殺されてしまいますがちあきなおみがいい味を出しまくってました。


地方の小さな個人経営の印刷所の妻で、夫は粗暴で堂々と妾をつくり
結婚生活は幸せではない。


従業員でプレイボーイの男と関係を持ち、共謀して夫を殺してその遺産を手にする。
男に利用されてるとも知らず東京までのこのこと出て行き、
結局は男に裏切られて殺されてしまう。


途中まで男の操り人形と化していた彼女が
棄てられそうになった途端に男を脅し立場を変えるのですが
「いい加減利用されていると気づけよ」とイライラさせられる
グズグズとした演技が自然体で良かったですね。


一方の、女たちを利用して野望を遂げようとする森本レオですが
彼は「密会の宿」の隆のような役回りの方が合っている。
松尾嘉代あたりの年上の女の尻に敷かれているほうがピッタリで
今回は自分的にはイマイチでした。



それでもやはり80年代の土曜ワイド劇場は面白いですね。



やっぱり腹黒かった谷隼人にいいひとそうに見えて腹に一物あるなべおさみ、
レオナルド熊夫人の中川加奈のトリオもいい。


しかし、小さな会社のはずなのに笹井、横山、岡村と悪に手を染める
従業員が三人もいる有限会社下島印刷所ってある意味すごい。


また『ビニール本』『ウラ本』が出てくるあたり時代を感じさせられます。
ドラマを見ていて「ふーん、この業界はそういう仕組みなのか」と
勉強(?)させられながら見ていました。


「ビニ本」撮影現場もなんだかレトロな雰囲気である意味新鮮。


もう一度見たかったドラマなので再放送してくれたのはホント嬉しい。



(2019年5月27日 更新)









●「松本清張の連環・偽装心中をあばく女
”ビニール本に殺人現場が・・・・”」  1983年6月4日
原作: 松本清張 『連環』  
脚本: 吉田剛
音楽: 山本直純
監督: 斎藤武市
制作: 松竹
出演: 片平なぎさ、森本レオ、ちあきなおみ、
谷隼人、なべおさみ、織本順吉ほか



印刷所経営者の下島(織本順吉)が愛人の藤子(賀田裕子)と共に
ガス中毒死で死んだ。


事件は事故として処理されたが、藤子の妹の早苗(片平なぎさ)は、
死因に疑問を抱き、印刷所の会計主任の笹井(森本レオ)に接近した。







※※※ 松本清張作品記事一覧 ※※※


■ 「ガラスの城」

■ 「声・ダイヤルは死の囁き」

■ 「顔・死の断崖」

■ 「犯罪広告」

■ 「聞かなかった場所」

■ 「種族同盟・湖上の偽装殺人」

■ 「紐・恐怖の大回転遊覧車」

■ 「帝銀事件・大量殺人!獄中三十二年の死刑囚」

■ 「地の骨・犯罪大学・入試問題を拾った女」

■ 「駆ける男」

■ 「白い闇・十和田湖偽装心中」

■ 「小さな旅館」

■ 「死んだ馬・殺人設計図」

■ 「山峡の章・みちのく偽装心中」

■ 「地方紙を買う女・昇仙峡囮心中」

■ 「書道教授・消えた死体」

■ 「風の息・事故か!謀略か!もく星号三原山墜落の謎」

■ 「事故・国道20号線殺人トリック」

■ 「駅路・謎の伊勢路殺人旅行」

■ 「危険な斜面・白骨になった女」

■ 「殺人行おくのほそ道」

■ 「寒流・銀行を手玉にとった女」

■ 「溺れ谷・蜂は一度刺して死ぬ!」

■ 「連環・偽装心中をあばく女」

■ 「熱い空気・家政婦は見た!夫婦の秘密」

■ 「断線・新妻を棄て、愛人を殺し年上の女と心中した男」

■ 「葦の浮舟・奥飛騨―東尋坊密会の旅」

■ 「証言」

■ 「高台の家・美しい未亡人の妖しいサロン」

■ 「黒い樹海・京都密会の旅殺人事件」

■ 「黒い空」

■ 「数の風景」

■ 「一年半待て」

■ 「霧の旗・獄死した兄は真犯人じゃない! 女の肉体を賭けた復讐の旅立ち」

■ 「鉢植えを買う女」

■ 「状況曲線・巨大談合組織の黒い殺人!男と女が欲望の罠にはまる…」

■ 「黒い樹海・姉の金沢不倫旅行が連続殺人を呼ぶ!」




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