2017/06/08
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「幽霊列車」(1978年) 赤川次郎幽霊シリーズ第1作

category - 土曜ワイド劇場
2017/ 06/ 08
                 
土曜ワイド劇場の”幽霊シリーズ” 第1弾!

浅茅陽子の女子大生という設定には無理がありますが
田中邦衛とのコンビのこのシリーズは大好きでした。



年齢差のある夕子と宇野のコンビが
危険に遭遇しながらも真相を暴く活躍を描くユーモアミステリー。




●「幽霊列車」  1978年1月14日
原作: 赤川次郎  『幽霊列車
脚本: 長野洋、岡本喜八
音楽: 渡辺岳夫
監督: 岡本喜八
制作: 俳優座映画放送、大映映像
出演: 浅茅陽子、田中邦衛、小沢栄太郎、信欣三、
桑山正一、内田朝雄、殿山泰司、今福正雄、天本英世ほか




幽霊列車


永井夕子(浅茅陽子)は推理マニアで21歳の女子大生。
両親を交通事故で亡くし一人暮らしをしている。
夕子は温泉とキノコの名所である岩湯谷で列車に乗った
7人の男が突然消えた”幽霊列車”の事件に興味を持っていた。



始発の岩湯谷を出発した時7人の客が列車に乗った。
それは、駅長の大谷(信欣三)や車掌の森(福崎和広)が証言をしている。
しかし、次の大湯谷へ着くとその7人は姿も形もなかったのだ。
事件はまだ解決していない。



宇野喬一(田中邦衛)は警視庁の警部で妻を
交通事故で亡くして1人暮らしをしている。
宇野はこのところ多忙すぎて、今日こそは課長(小沢栄太郎)に
休暇を申し出るぞと意気込んでいる。



宇野が恐る恐る休暇を取りたいというと
課長はあっけなく了承しているどころか
宇野の申請よりもっと長く休めと珍しく好意的だ。
宇野に旅に出ることをススメその手配までしてくれそうなのだ。


これにはからくりがあり、課長の幼なじみが
岩湯谷で警察署長を務めており
”幽霊列車”の事件に宇野を協力させようというものであった。

気の弱い宇野は拒否したかったにもかかわらず岩湯谷へ行くこととなった。



宇野は”幽霊列車”に乗って岩湯谷まで行く。

この鈍行電車は大湯谷駅で客のほとんどが降りてしまい
次の終点岩湯谷までの1駅は宇野と若い女性のふたりだけになった。

7人の乗客が忽然と消えた大湯谷~岩湯谷区間に入り
外の様子に興味を持っていたのは宇野だけではなかった。
若い女もあっちの窓、こっちの窓と身を乗り出して外を調べている。


岩湯谷に着くと駅長自ら宇野を出迎え驚く。
どうやら小さな岩湯谷では宇野が武藤署長のところへ
”幽霊列車”のことで極秘に協力するということが
みんなに知れ渡っているようなのだ。



岩湯谷はかつては栄えていたのだが
隣駅の大湯谷に観光客を奪われてしまい
今はその面影がない。

古くから岩湯谷に住む連中は大湯谷を敵視し
岩湯谷を守るということで都会に住むものからは
理解できない強力な団結心があるようだ。


宇野は消えた7人の客たちが宿泊した
ゆけむり荘へ泊ることにした。
主人の児島(桑山正一)が宇野を迎えてくれた。
早速離れている大浴場へ向かうと
そこには電車で見た若い女が入浴していて
宇野はその女の裸を見てしまい悲鳴を上げられ
慌ててその場から逃げた。




幽霊列車 浅茅陽子

その女が永井夕子でひっそりと乗客失踪事件を
調べに来た宇野が岩湯谷に自然に滞在できるよう
おじと姪を装って一緒に捜査することを提案した。



こうしてコンビとなったふたりは、
課長の幼なじみの署長の武藤(今福正雄)を訪ねる。


幽霊列車

武藤には孫と間違うくらいの息子健吉(松田洋治)がいて
健吉は事件があった日、岩湯谷と大湯谷の中間地点くらいで
例の列車をみているのである。
その時は確かに人が乗っていたのだった。



宇野と夕子は列車と健吉が列車をみた場所の
現場検証をしてみると確かに列車が走っているところが見える。


夕子、宇野、健吉が帰ろうとすると
宇野がタクシーがないかなぁといい
トロッコならあるわと返事をしたとき
夕子は幽霊列車のトリックを見破った。

列車はあの場所から上半分しか見えなかった。
列車にはあらかじめトロッコがつながれていたのだ。
乗客七人は鉄橋を過ぎたところでトロッコへ移動した。
その後、列車とトロッコは引き離されて
トロッコは元の場所へ引き返していく。

調べてみようとトロッコがあった場所へ行ってみると
トロッコは移動されていた。
ここにあったらマズイと思った何者かが動かしたのだ。


証言した駅長も車掌もグルだった。


宿へ帰ると膳を持った夕子が宇野の部屋に入っていた。
ふたりはキノコの名所であるのに
宿の料理はエビフライやらハンバーグと
その辺の定食のようであることに疑問をもつ。


するとその会話を児島が聞いていた。

幽霊列車

二人がいる部屋の外に健吉がやってきた。
彼はいきなりキノコを投げ入れてきた。
宇野がキノコを手にすると、
健吉はそれ毒キノコだよという。

夕子は七人が毒キノコを食べて死んだのだといった。


児島はあわてて村会議長の弟に七人の死がバレてしまったことを話した。



幽霊列車

死んだ客になり代わった俳句の会のメンバーが急遽集まった。
そこには児島と弟の他に、村長(内田朝雄)、消防団長(山本麟一)
元校長(天本英世)らがいた。


客達は採ってきた毒キノコにあたり部屋で死んでいた。
それを宿の女中美和(大井小町)が発見した。




幽霊列車

児島たちは死んだ7人の客を担いでいき札所へ埋めた。


幽霊列車
朝一番の列車に俳句の会七人が乗り
途中でトロッコに乗り換えて引き返した。
列車は無人のまま次の駅に着いた。


彼らは毒キノコに旅行客が当たって村に客が来なくなるのを恐れていた。
死体を埋めただけなので、罪の意識はまったくない。




児島は美和の口封じには男をあてがうのがいいと
車掌の森と新婚旅行をハワイにすることを餌にして
結婚させようとした。


幽霊列車

大谷から話を聞いた森は、自分にも選ぶ権利はあるといい
何もそこまで犠牲になる必要はないと拒否したが
ハワイ旅行で了承した。

昔は採石工場が夏場は村の若者達の逢引の場所だったことから
そこへ美和を呼び出して森にプロポーズさせようとする。


森が帰ってきたが顔にアザを作っていて失敗に終わった。
美和は児島に自分にも選ぶ権利があるといい激怒していた。





村長たちが集まっていたところへ、
私もメンバーに入れて欲しいと夕子がやってきた。

幽霊列車

村人たちは夕子を婦人警官だと思っていて
その様子から何かを掴んだのではないかと恐れる。
しばらくすると夕子は足がしびれたといい部屋を出ると
宇野のところへ戻った。



児島は美和に森をくっつける作戦が失敗してしまい
殺害を決意し、まきを割っていた美和を殺そうとするが
そこに偶然通りかかった健吉が石を小島に投げつけて気絶させた。



幽霊列車

線路にいた宇野はトロッコに乗った森にひき殺されそうになるが
逆に森はつかまり、そこへ来た健吉と美和に警察へ連れて行くように
引き渡すと夕子を探しに行った。


児島の決意をしった校長たちはわしらも婦人警官の口を封じようと
札所にいた夕子を襲い気を失った夕子を縛り上げる。



くじびきで実行犯を決めて消防団長に決まったが夕子を殺せない。

すると今度は手篭めにして口を封じる作戦に変更した。
これにはそれならわしがといい、校長までもが年齢順だと言い出し
さすがにそれはムリだろうといわれ収拾がつかなくなる。

そこへ宇野が叫びながらやってきて七人は武藤のところまで
連れられていき事件は無事に解決した。


夜、宇野の部屋に思わせぶりな夕子がやってきて
浴衣をパッと脱ぎ去るとそのまま宇野のふとんに入ってきた。


翌朝、目を覚ますと夕子からの手紙があり窓から外を覗くと
宿を出た夕子が変える姿が見えた。


慌てて追いかけていった宇野だが、夕子は消えてしまい
いつのまにかそばにいた息子が夕子の手紙を読んでいた。




原作を改めて読んでみて、わりと忠実にドラマ化されているんですね。ううこが
小説の始まりから、ドラマの始まりが重なっていてスムーズに読めました。


「幽霊列車」は珍しい岡本喜八監督の作品。
このシリーズで「幽霊列車」は作風が違うのがわかります。



最初の田中邦衛が上司の小沢栄太郎に休暇を申し出るが
課長からうまく旅先で仕事をさせられそうになるシーンは
邦衛の心の叫びを語りによって表現するのではなく
まわりの役者の動きを静止画のように全て止めて
邦衛ひとりがセリフを言いながら動き回るという独特の演出。


幽霊列車

田中邦衛の心の叫びを一人芝居でみせる。


幽霊列車 田中邦衛

まわりの役者たちは静止画のように動きを止め
邦衛ひとりが芝居をする。




幽霊列車 岡本喜八

また7人が列車に乗る際も、どこかおとぎ話風な映像で
これもまたユニークだ。


幽霊列車 天本英世

岩湯谷の老人たちの趣味の集まり
俳句の会のメンバー7人に
天本英世、殿山泰司、内田朝雄らがいて
閉鎖的な村の長老という役にふさわしい顔ぶれで
これもまた味わい深くて良い。

幽霊列車

赤川次郎の小説にある世界観を損なわず
いい感じでドラマ化されています。


宿の風呂場で田中邦衛がうっかり浅茅陽子の
裸を見てしまうカットも、うまく随所に挿入されている。


「幽霊シリーズ」は浅茅陽子と田中邦衛のコンビも
息がピッタリですごく良かったのだが、
この時ですでに浅茅陽子が女子大生というのは
どうみても年齢的に無理があった。

なんとか7作目まではいったのだが、さすがに厳しくなり
8作目からは夕子役が藤谷美和子に変更となった。
だが、やはり浅茅&田中のコンビには遠く及ばず
幽霊シリーズは9作で終了となる。

幽霊シリーズの翌年から始まった赤川次郎の
三毛猫ホームズシリーズもふたつとも
1984年で終了しているので何か別の理由かもしれませんが。


邦衛の相方はやはりある程度大人の雰囲気がある女優が
いいと思ったのか、幽霊シリーズ終了後は、
中原理恵とのコンビで羽鳥雄太郎シリーズが始まるが
これも4作で終了する。






「幽霊列車」以外は原作のタイトルと
ドラマのタイトルが違っているのですが
今回、原作本を見返してみてそれぞれタイトルの下に
シャープペンで土ワイのタイトルが書かれてました。


いやぁ、まだネットもなかった時代ですが
当時からこのドラマの原作はこれだと調べていたんですね。




「幽霊海岸」なんかは見たことがないので、
幽霊シリーズ放送してくれたらいいのになぁ。


その他の幽霊シリーズは持っているので
時系列無視で書いてみると思います。






幽霊シリーズの記事は以下の通り。

「幽霊列車」

「迷探偵コンビ危機一髪!善人村の幽霊まつり」 

「迷探偵コンビは死なず!幽霊湖の花嫁」

「幽霊温泉・迷探偵コンビ死の旅へ!」

「迷探偵コンビの危険旅行!幽霊結婚」

「幽霊半島」





やはり面白いのは『幽霊列車』、『善人村の幽霊まつり』、『幽霊湖の花嫁』ですね。



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