2017/07/02
展覧会レポート昭和のドラマ昔の土曜ワイド劇場懐かし邦画

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「時間よ、とまれ」(1977年)  土曜ワイド劇場第1作

category - 土曜ワイド劇場
2017/ 07/ 02
                 
本日は7月2日。

40年前の今日、日本で初のテレフィーチャー番組
土曜ワイド劇場がスタートしました。

以前も簡単に書いてはいたのですが、
その記念すべき第1回で放送された
渥美清の「時間よ、とまれ」を書いてみます。




●「時間(とき)よ、とまれ」  1977年7月2日
脚本: 早坂暁
音楽: 菅野光亮
監督: 橋本信也
制作: テレパック
出演: 渥美清、小林桂樹、高橋洋子、市原悦子、
ガッツ石松、八木昌子、柳川慶子、金井大、
草薙幸二郎、三谷昇ほか



大分県の田舎刑事杉山(渥美清)は
東京で行われていたテレビのボクシング中継を見て
観客の中に指名手配犯の国崎イサム(小林桂樹)を見つける。


15年前、木材会社の社長や孫娘を惨殺し、
行方を消していた犯人だ。
杉山はこの事件に全てを賭けて生きており
未だに万年ヒラ刑事で、妻とも離婚してしまった。



時効まであと10日しかない。
杉山は急いで東京へ飛んだ。



警視庁では杉山のサポートに桜井刑事(高橋洋子)を用意してくれた。
杉山はてっきり自分のパートナーは男性だと思っていた。
若い女性だったと知り頼りにならないと思ったが
東京に土地勘のない杉山は案内役にちょうどいいと自分を納得させた。
ここから杉山の時間と競争の必死の追跡がはじまる。


国崎は、現在は宮城ナオユキと戸籍も変えて
大邸宅に住む政財界にまたがる大物実業家になっていた。
だが、杉山は彼こそが犯人の国崎と信じて疑わず
何かからくりがあるのだろうと考えた。


時間よとまれ

杉山と桜井は国崎を待ち伏せし、出てきたところを
「国崎」と呼び止めると一瞬ひるむが
そのまま車に乗り自宅へ帰っていった。

時間よとまれ



国崎は宮城となり妻(柳川慶子)と娘がいた。

時間よとまれ 小林桂樹

家にはタチバナ(草薙幸二郎)がいて
国崎は「今日、昔の名前で呼ばれたよ。」とつぶやいた。




宮城の過去を知る人物を探そうとするが苦戦していたところへ
桜井が連れてきた男性刑事から宮城のプロフィールについて
詳細を説明してもらう。


宮城はここ12,3年で急にのし上がってきた男で
写真もとらせず、これまで表舞台に顔を出すことはなかった。
最近になって茶会や、チャリティー、ボクシング観戦など
急に顔をさらす機会が増えてきた。
杉山は時効が秒読み態勢に入ってきて気が緩んだろうと思った。


宮城は当時横浜にあった会社でベトナム関係の仕事で大儲けし
昭和40年には横浜に戸籍を移してあった。
杉山と桜井はその頃の身元不明者をあらう。
大金町で通称ミヤちゃんという男が麻薬中毒の心臓発作で死亡し
横浜市で焼却されていた事実をつかんだ。
麻薬に溺れているものは、戸籍でもなんでも売って
薬を手に入れたい者もいるはずだと杉山は考えた。


杉山と桜井が食事をしていた時、出張費用をケチって
野宿した杉山を気遣い弟と二人暮らしの自分の家へ泊らせてやろうとするが
別れた妻のフミコ(八木昌子)がときわ台に住んでいるのでそこへ行くと話す。

時間よとまれ

フミコは再婚していて溶接工の夫(三谷昇)と娘と3人で暮らしていた。
被害者が経営していた会社で事件当時フミコはアルバイトをしていて
当時の国崎の顔も知っていた。
杉山がまだこの事件を追っていて、最近国崎の消息をつかんだことを説明する。



夫はいい人で今夜は止まっていってくれと言い、
杉山のために娘を連れ出し買い物へ行ってしまった。

時間よとまれ

話の流れから杉山はフミコに自分にもいい人がいるように装う。
それを聞くとフミコは安心した。


杉山はフミコに国崎の現在の姿を確認してほしいというと
泊っていくことをすすめるフミコを制止してどこかへ消えていった。

時間よとまれ 市原悦子

杉山は元娼婦で国崎の馴染みで、現在はストリッパーのサリイ(市原悦子)が
働いている小屋へ訪ねていった。




サリイは国崎に妹がいて、被害者の孫娘とよく似ていると言っていたので
国崎が殺すわけはないという。
社長を殺しても孫は殺してないという。
そして、サリイが子宮がんであることを知った。



時間よとまれ 渥美清

杉山はサリイに現在の国崎の姿を確認してもらおうとするが
サリイは国崎を見ても国崎でないと断言する。
仕方なくサリイに証言させるのは諦めた。


杉山は酔って国崎の家へ乗り込んで、持っていた国崎の母の骨を渡す。
国崎がうっかり杉山を刑事だと言うと
それを逃さずどうして自分を刑事と知っているのかといい
徐々に国崎に揺さぶりをかけていく。


渥美清 時間よとまれ


しかし、杉山の腰からは思いっきり手錠が見えていた。


後がない杉山はサリイから聞いていた国崎の妹の話を始めた。
すると、国崎は動揺をみせるものの結局は追い詰めることは出来なかった。

杉山は最後にテーブルに置いた骨を取り上げると
国崎に惚れていたサリイにくれてやるといい
サリイが癌に侵されていてあと半年程の命だといい
サリイが草加の大劇場でサリイとして働いていると告げて去っていった。


残された国崎は「あと、6日だ・・・。」とつぶやいた。


いよいよ、お世話になっていた警視庁から杉山が去る日が来た。

桜井は杉山にそっと国崎が10年前に海外に新婚旅行に行っていて
時効が15日間延長になることを告げた。


杉山はサリイの小屋の前で国崎が訪れるのを幾日も待ち続けていた。


時間よとまれ

そして、千秋楽の日、とうとう国崎が姿を現す。
年増のサリイは「おばあちゃん、もう帰っていいよ。」と、
客たちからヤジを飛ばされ続ける中、踊り続けていた。



そんなヤジを飛ばした客のひとりに国崎はつかみかかった。
劇場を出る時に、呼び込みにサリイに渡してくれと手紙を託す。
名前を聞かれたので「国崎、いやサムと行ってください。」と言って帰っていく。


時間よとまれ

しかし、やっぱり最後にサリイに会おうと手紙を引き取り待つことにした。
出てきたサリイと再会を果たすと
サリイの病気を心配して自分が知っている病院を紹介しようとする。
そこへ、杉山が姿を現す。

時間よとまれ

逃げてというサリイに、国崎は時効が成立したことを知らせるが
杉山は海外旅行をしていた15日間時効が延びていたことを告げる。


すると、国崎は突如杉山を襲うがそこへ桜井が銃を構えてやって来た。
国崎は杉山を盾にして、桜井が撃てないようにするが
さらに刑事が駆けつけて国崎は杉山の手で逮捕された。


杉山の執念が実った瞬間だった。

時間よとまれ


取調室で国崎はすんなりと自白をした。
桜井に見送られて杉山は帰って行った。









改めて見直してみたが、本当にいいドラマで
第1作目にふさわしい出来です。
キャストも豪華ながら、脚本も音楽も全て秀でている。



杉山がサリイを劇場に訪ねていき、
国崎が大切にしていた母親の骨を見せ、
サリイが当時を回想するシーンがあるのだが
そこで床についた国崎がサリイに戦争の時の話を聞かせるのだが
それがたまらなく悲しい物語なのだ。


時間よとまれ


菅野光亮の音楽がこの切ないストーリーを
より切なく演出していて哀しい物語を盛り立てる。
涙腺を刺激される感じで、たまらないっす。



逮捕後の取調室での渥美清と小林桂樹だが
国崎は自分を追っかけている杉山のことも調べていて
杉山が戦争孤児であることも知っていた。

そして、自分がどうしてこの事件を起こしてしまったか
その経緯を話すのだがこれがまた辛い。


国崎は妹に似ていた孫娘も殺してしまったのだが
ひとり残すのが不憫に思ってしまったからだ。
戦争孤児であった国崎が人の優しさに触れて
しかし、善意で行ったことを無碍にされて
表現しようのない怒りが湧いてカッとなってしまった。




1995年のリメイクはちょっと盛り過ぎなかんじがしたのだが
こちらはベタな話ではあるもののくどすぎないさじ加減が程よい。






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