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2017/10/28
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「運慶」@東京国立博物館平成館は平日でも大混雑!

category - 美術・展覧会レポート
2017/ 10/ 28
                 
「怖い絵展」を見た後に、東京国立博物館の平成館で行われている
「運慶展」にも行ってきました。


運慶展


食事をした後だったので13時頃だったでしょうか。


「怖い絵展」が混雑が予想されるために、それを避ける意味で午前中に行き
比較的空いているのではないかと予想した「運慶」を午後にまわしたのですが、
見事にあては外れました。


”史上最大規模の運慶展”ということで、見立てが甘かったようです。





運慶展


平成館に到着すると、まず目に飛び込んできたのが
こちらの入場規制のお知らせ。


しかし、運がいいことに目にした直後
”20分”から”10分”待ちに変更になりました。


見終わって出てくる人の話し声が聞こえ
「さっきよりも列が短くなったね」ということで
混雑はしていましたがいいタイミングで行ったようです。



中へ入ると想像以上の混雑具合となっていました。
さっき見た「怖い絵展」よりもこっちの方が混んでいる。




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親子三代が仏師 運慶
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運慶は平安時代末期から、鎌倉時代にかけて活躍した仏師です。

まるで生きているかのような写実性が特徴で
仏像の目玉には水晶が使われていることもあり
こちらが見られていると思ってしまうくらいリアルに作られています。


父の康慶、運慶の息子たちも仏師であり、
親子三代に渡る作品が展示されています。



◆第1章 運慶を生んだ系譜ー康慶から運慶へ



まず初めにどデカく展示されていたのは、
奈良・円成寺にある運慶のデビュー作
「大日如来坐像」です。




大日如来坐像 運慶


≪大日如来坐像≫ (国宝)   運慶  平安時代 


全方向から鑑賞できるように展示されていて
その足の柔らかさはまるで生きている人間のもののようでした。


天才仏師・運慶誕生。
のちの運慶の活躍を予感させるような
重量感のある作品に仕上がっていました。






運慶 仏頭


≪仏頭≫ (重要文化財)   運慶  鎌倉時代 


焼き討ちされてしまった奈良・興福寺の復興活動をしていた運慶。
その興福寺におさめられた「仏頭」は、現在頭部しか残っていませんが
頭の部分だけで高さがおよそ1メートルほどと大きく
仏像が大作であったことを想像させませす。


これは運慶がリーダーとなって制作されたという記録が残っています。



◆第2章 運慶の彫刻ーその独創性



一番上の看板の写真では運慶作の3点が写っていますが
その中のひとつ「毘沙門天立像」がありました。





毘沙門天立像

≪毘沙門天立像≫ (国宝)   運慶  鎌倉時代 


凛々しい顔つきと、はち切れんばかりの緊張感あふれる肉体を持ち、
左足に重心を置いて、腰のあたりの動きをつけていることで
自然なポーズとなっています。


また腰と腕の間にスペースを作り出すことで
ダイナミックな印象が持たれます。



看板の中のもうひとつの作品「無著菩薩立像」も目をひいた。




無著菩薩立像 運慶

≪無著菩薩立像≫  (国宝)   運慶  鎌倉時代




今にも歩きだしそうな菩薩像。
その顔は、本当に老人にいそうな顔立ちで、程よく枯れた表情がすごくいい。
多くの経験を積んできた悟りのようなものが現されている。










世親菩薩立像

≪世親菩薩立像≫  (国宝)   運慶  鎌倉時代

こちらは「無著菩薩立像」と対になっているもの。



制多伽童子 運慶

≪制多伽童子≫ 八大童子立像 (国宝)   運慶  鎌倉時代

私が見たかった作品のひとつ、制多伽童子もありました。



八大童子立像は現在残っているのは6体だけ。
その中でも、制多伽童子は際立って印象に残る。


3年前に六本木のサントリー美術館でも見た作品ですが
いつみても本当にいいですね。



制多伽童子 運慶


目は大きめで、目頭の切れ込み、目尻の切りあがりの中にある
力強い瞳から逞しさと賢さが感じられる。


逆に鼻と口元は控えめで小さく、ハリのある頬と
丸みを帯びた輪郭が幼さを現しています。


この像から発せられる若々しさとみずみずしさは
先ほどの無著菩薩立像の表情と比べてみるとわかりやすい。




無著菩薩立像 運慶


加齢によるものか、目は小さく、顔のハリは失せていている。



運慶は目玉に水晶を用いていて、
二つと同じ目は作らないと言われていますが
それがよくわかります。

まぶたに工夫が凝らされていて
左右が対象でない人間そのものの特徴を出すことで
生きている人間のリアルさが表現されています。




矜羯羅童子 運慶

≪矜羯羅童子≫ 八大童子立像 (国宝)   運慶  鎌倉時代


顔にかかる前髪やサイドの髪に特徴があるなと思った。
童子の中でも親しみやすさが感じられるやわらかい表情がいい。




恵光童子 運慶

≪恵光童子≫ 八大童子立像 (国宝)   運慶  鎌倉時代

瞳は赤く、右手に三鈷杵、左手に月輪を握っている。




烏倶婆誐童子童子 運慶

≪烏倶婆誐童子≫ 八大童子立像 (国宝)   運慶  鎌倉時代

こちらは表情が険しいだけでなく、逆立った髪の毛からも激しさが感じられる。
今にも動き出しそうだ。



運慶は全く異なった作風のカラフルな仏像も制作しています。



聖観音菩薩立像 運慶

≪聖観音菩薩立像≫  (重要文化財)   運慶  鎌倉時代



聖観音菩薩立像は、源頼朝の死後にそのいとこの依頼で作られました。


聖観音菩薩立像 運慶


陶器のようで艶やかな白い肌と、衣の柔らかさが素晴らしい。


自然でゆるやかな曲線は、まるで本物の布をまとっているようだ。



運慶は仏像の体内にいろんなものを残している。
中には巻物のようなものなど、少ないものから体内をぎっしり埋め尽くすくらい
大量なものまで詰めたうえで仏像を完成させているのだ。


これには運慶のどういうメッセージがあったのだろうか。





展覧会を見終えて出口を出ると、ソファや通路にも人があふれていて
私が入場した時よりも、大混雑となっていました。


会場でも人の熱気によるものか、見ているうちにだんだん暑くなってきた。


時間的なものもあるかもしれないが、午前中に行った「怖い絵展」も混んでいたが
「運慶」の方が大混雑という印象を持った。




どちらも平日開館と同時くらいに行くのがいいのではないでしょうか。






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上野公園を通り、道路を渡ると東京国立博物館の群れがある。
平成館は奥の方にあり駅から遠いと言うイメージ。


その平成館へ向かう途中「にっぽん文楽」が行われていました。




上野公園

午前中は雨が降っていましたが、午後からはあがり始めていた。
小屋は天井部分がなく、お客さんはレインコートを着て鑑賞してた。



上野公園 文楽

これは私が行った10月17日が最終日でした。
興味があったので外からちょっとのぞいてみた。



時間があれば入ってみたいところだったが
運慶展へ行くためそのまま通り過ぎた。



表慶館

平成館手前左手にある表慶館。
こちらはフランスの展覧会があるようで外国人客も結構来ていました。



快慶展


運慶と同じく鎌倉時代の仏師「快慶」展は、春に奈良で展覧会が開かれていたようです。




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コメント

非公開コメント
        

Re: タイトルなし
omachi さん

コメントありがとうございます。

運慶とかかわりがある興福寺にまつわるお話なのですね。
平日は時間がとれないので、週末にでもゆっくりと拝見させていただきます。


興味深いお話ありがとうございました。

運慶展を観た方にWEB小説「北円堂の秘密」をお薦めします。
グーグル検索にてヒットし、小一時間で読めます。
少し難解ですが面白いです。
古代日本の埋れた巨像と云われる偉人が登場します。