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2005/12/10
展覧会レポート昭和のドラマ昔の土曜ワイド劇場懐かし邦画

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「闇の中の蜜月・死の匂い」 (1977年) カトリーヌ・アルレー 『死の匂い』

category - 土曜ワイド劇場
2005/ 12/ 10
                 
富豪令嬢と結婚した若い野心家の意思の間に生じる
それぞれの心理を描いたサスペンス。



●「闇の中の蜜月・死の匂い」  1977年12月10日
原作: カトリーヌ・アルレー 『死の匂い
脚本: 岩間芳樹
監督: 小田切成明
制作: テレパック
出演: 三田佳子、近藤正臣、河津清三郎、榊原るみ、
仲谷昇、小栗一也、永井秀明ほか

闇の中の蜜月・死の匂い


脳卒中で倒れた実業家の久留島(河津清三郎)は、青年医師瀬木(近藤正臣)が
開発した血清で奇跡的に一命をとりとめた。これがきっかけで瀬木は久留島の
娘香織(三田佳子)と恋仲となった。
久留島は瀬木が財産目当てに結婚するのではと不安だったが、二人の結婚を許した。
まもなく久留島は二度目の発作を起こし死亡する。

やがて野心家の瀬木は久留島の遺産で脳卒中患者の研究所を建てようとするが・・・









シンクレア・フォールディングは全米に食料品マーケット・チェーン店を持つ大富豪。
妻を早くに亡くし、一人娘のステラがいる。


フォールディングはステアを溺愛し、彼女はわがままいっぱいの女に成長した。
ステラは恵まれた環境のありがたさにも気が付かず、当たり前の生活だと思っている。


彼女はまだ若く、その上にすらりとして背が高く、ブロンドの髪を持ち
美しさも持ち合わせていたのだ。



ある日、突然フォールディングが倒れた。
主治医のフォーカー博士は過労のせいで大したことはないと言ったが
その後卒中で再び倒れると、両足と腰が不随になってしまった。


フォーカー博士の紹介で、血清により大成果をおさめた
若い医者・スペンサー・ブリッグスを紹介される。
彼のおかげでフォールディングの病気は驚くような早さで回復した。


スペンサーは美男で、ステラは恋をしてしまう。
だが、スペンサーはステラが全てを捨て、自分は何も捨てないという
条件をのむことでしか結婚に応じないという。


そこで、ステラはある戦略をたてた。

ステラが今のまま財産を持っていても構わないというのなら
その財産を研究室の設立など有益なことに役立てようというのだ。
無論、パーティーや賭博で金を浪費することを楽しむステラには
単なるエサでそんな気持ちはサラサラない。


こうして、研究所を設立したいという野心を抱くスペンサーと
その野望を巧みに操りスペンサーを自分の手中におさめようとする
ステラは結婚した。


しかし、このような成り行きで結ばれた二人がうまくいくはずがない。


ステラは結婚すると、自分は今、研究所を設立するに充分な金を持っておらず、
それを手に入れるには父が死んで財産を正式に相続出来た場合だと
結婚前の発言を翻す。



研究所を建てるためにステラと結婚したスペンサーと
自分から興味を奪う研究所を建ててやりたくないステラ。


ステラはフォールディングに設立資金の相談をするといいながらも
それは見せかけだった。

そうこうしているうちに、フォールディングは再び倒れてしまう。
そして、とうとう帰らぬ人となってしまった。


ここから研究所の設立を巡ってステラとスペンサーの間で
ドロドロとした駆け引きが行われる。



ステラの真意を知ったスペンサーとの間で激しい口論が始まった。
権力があるステラはスペンサーの心を逆なでするような
言葉を次々と発していく。


ついにスペンサーはステラの顎を殴りつけ
意識を失わせることでステラの口を封じた。



ベッドの中で目を覚ましたステラは驚いた。
体に異変を感じたからだった。


なんとスペンサーはあろうことか
ステラを一時的に中風患者にしてしまい、
病気で寝たきりで苦しむ患者の気持ちを味わわせたのだ。



そうすることで、ステラに研究所の重要性をわからせ
金を引き出そうとする。


スペンサーはステラが研究所のために資金を提供してくれれば
すぐにでも注射を打ち元通りにしようと考えていた。


寝たきりになったステラは、スペンサーが用意した
ミス・ベルモントという看護婦に付き添われることとなる。
彼女はどうやらスペンサーに秘かな恋心を抱いているらしい。
スペンサーを尊敬し、彼の命令通り忠実にステラに接している。


ここからさらにステラとスペンサーの
胸糞の悪くなる駆け引きが始まる。






相変わらず強気なステラだが、体の自由は聞かない。

スペンサーは研究所の資金目当てで結婚しただけで
ステラに資金と離婚を要求してきた。



ステラはスペンサーを失うのは死んだも同然と考えていて
エゴイズム満載な愛情でスペンサーに迫る。



一刻も早く健康な体を取り戻したいステラは
寝たきりになりながらも戦術を考える。


快く思っていないミス・ベルモントを利用しようと考えるのだが
これは成功まであと1歩のところで、ミス・ベルモントはスペンサーに寝返る。


計画が失敗に終わったステラにミス・ベルモントは睡眠薬を与える。
二錠以上は飲まないでくれというと、外へ出かけていった。



ステラは勝手にミス・ベルモントがステラを自殺に見せかけて
殺そうと企んでいるのだと考えた。


部屋に一人きりになったステラは
容器の中に入っていたカプセルを全て飲んでしまった。


死を覚悟したステラ。


スペンサーとの結婚生活も事実上破たんし
愛する夫を失ったステラはこのまま目を覚ますことが出来たのか
それとも彼女の望み通り二度と目を開けることはなかったのか。




結局、ステラは大量の睡眠剤をのんだ後ベッドで意識を取り戻した。


スペンサーは睡眠剤が解毒剤になった事実に驚いていた。
ところが、薬は神経中枢に影響を及ぼし、中風を促進させてしまった。


つまり一度目は体の自由は聞かなかったが、意識ははっきりしていて
自分の意見をいうことが出来た。


しかし、今度はそれさえも奪われてしまっている。


あとは、確実に訪れる死を待つ身となった。





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「死の匂い」はカトリーヌ・アルレーの処女作。


ステラの語りで綴られているため、実際のやり取り以外は
全てステラの視点によるもの。


したがって、ミス・ベルモントが睡眠剤を置いていったとき
彼女に僅かでも殺意があったのかどうかはわからない。



ハッキリしているのは、スペンサーはステラを美しいと思いながらも
研究所の資金提供の約束がなければステラとは結婚していなかったこと
ステラはスペンサーをどういう形であれ愛していて
彼ナシの人生は考えられないという部分だ。




有り余る財産を持ったフォールディングの一人娘
ステラが研究所設立を餌に意中の男と結婚しようともくろみ
その偽りの話しに翻弄されるスペンサー。


こう書くと資金力のないスペンサーが弱者に感じられるが
裏切られたとわかると医学の力を持ってステラを病人に仕立ててしまう。


どちらも悪者で、全く同情の余地がない。
そんな二人の結婚生活も本当に救いがないのだ。


ドラマではステラを三田佳子、スペンサーを近藤正臣で
原作にぴったりなキャスティング。


三田佳子はエゴ丸出しの令嬢が似合うし
近藤正臣を野心を持つ青年医師がハマっていただろう。



長年見たいと思いながらも、まだ見ることは出来ていない。


作家特集で土ワイのアルレー作品を一気に放送してくれないかしら。






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