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2018/11/27
展覧会レポート昭和のドラマ昔の土曜ワイド劇場懐かし邦画

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有名な『叫び』も来日の「ムンク展」は全てがムンク作品の大回顧展、大混雑で一部のグッズには売り切れも

category - 美術・展覧会レポート
2018/ 11/ 27
                 
先週の土曜日は、東京都美術館で行われている
「ムンク展-共鳴する魂の叫び」へ行ってきました。



ムンク展-共鳴する魂の叫び@東京都美術館


この日は、三連休の中日とあり上野公園は多くの人々が訪れごった返していました。
美術館に到着すると、すでに入場まで10分程かかるという看板が立っており、
入場待ちの列が出来ていた。


ムンク展-共鳴する魂の叫び@東京都美術館


そして、ようやく展示室に入ることが出来ました。


事前に混雑状況はおさえていたので、覚悟して入室したのですが、
混みっぷりは思ったほどではなく、ひとつひとつの作品を間近で見るようなまわり方をしても
通常の時間内で鑑賞を終えられました。



今回名作『叫び』が展示されるという事で話題を呼んでいる「ムンク展」ですが、
ラインナップされた作品数も101点全てがムンクのもので
9章からなるとても見応えがある展覧会となっています。


ムンクは80点以上の自画像を描いており、第一章ではそれらの自画像に加え、
写真撮影にもはまっていたムンクのセルフポートレートも多くみられました。


そんな中で入ってすぐに目を奪われたのは「地獄の自画像」(1903年)で、
燃え上がる炎のような赤みを帯びた背景に同じような顔面をしたムンクが
眼は小さいけど正面を強いまなざしで見つめているもの。



タイトルも印象的ですが、その異様さは強く記憶に残りました。


これは屋外で裸体の写真を撮影し、それを参考にしながら描いたもので、
実際には青白い体が絵の中では生命力と狂気を感じさせるようなイメージになっている。




ムンクは幼少の頃から病弱で、母も姉も早くに亡くしてしまい、
後には精神の病にも侵されるのだが、作品全体を通じて、
彼の苦悩とか葛藤が伝わってくるものが多かった印象を持った。




第二章は「家族-死と喪失」で幼いころに母と姉を失ったムンクの死を
身近に感じている様子が伝わってくるものでした。


エドヴァルド・ムンク 病める子

≪病める子 Ⅰ≫   エドヴァルド・ムンク 1896年


これはまさに「死」というものを連想させるものですが、
一方の「ブローチ、エヴァ・ムドリッチ」(1903年)では、
イギリスのストラディバリ奏者エヴァ・ムドリチが描かれていて
”死と喪失”という暗いテーマの中で彼女の美が伝わってきて
どこか温かいものを感じました。



第三章は「夏の夜-孤独と憂鬱」で海辺の風景をバックに
人魚や女性たちが描かれています。



エドヴァルド・ムンク 夏の夜、人魚

≪夏の夜、人魚≫   エドヴァルド・ムンク 1893年







そして、地下から1階に展示フロアがかわると、いよいよ注目の「叫び」が登場します。


第四章「魂の叫び-不安と絶望」


ムンクの「叫び」にはいくつかのバージョンが存在しますが、
私が一番気に入っているのは、今回やってきた
オスロ市立ムンク美術館が所蔵するコチラ↓




エドヴァルド・ムンク 叫び

≪叫び≫   エドヴァルド・ムンク 1910年?


夕暮れ時、道を歩いていたムンクはとても疲れていて気分が悪かった。
途中で立ちすくみフィヨルドを眺めていると
沈んでいく太陽が雲を赤く染めていく。

それはまるで血のようだった。

その時、ムンクは自然をつらぬく”叫び”を耳にした。


両手で耳を塞ぎ大きな口を開けて立ちすくむ人。

体は歪んでいて、その風景もうねりをみせ、赤、青、緑の色彩で表現された
背景からはなんともいえぬ異様さが伝わってくる。


突然発せられた”叫び”を聞き、恐れを受けたムンクの心のうちが見事に描かれている。
後方を逆側に歩いていく二人の人物はまるで何も感じることはなかったようで
この対比が面白い。



第四章の作品は正面で見る場合整列して歩きながら鑑賞します。
立ち止まってゆっくりと見たい場合は、列の後ろからやや離れた場所からになります。


私はどちらからも見ましたが、後ろの方からでも充分に見れました。




エドヴァルド・ムンク 絶望

≪絶望≫   エドヴァルド・ムンク 1894年



今回来日した「叫び」と同じような表現方法の「絶望」

手前の人物の目の周りが黒く縁取られていて
何かに打ちひしがれた状況がわかりますね。








第五章「接吻、吸血鬼、マドンナ」



接吻する男女はまるで溶け合うように描かれていて
境界線がないかんじ。

抱き合って唇を重ね合わせている二人のとろけるような
至福のひとときがその表現から感じ取れました。




エドヴァルド・ムンク マドンナ

≪マドンナ≫   エドヴァルド・ムンク 1895/1902年


曲線の印象が強く、そこから女性が持つ柔らかさや
包容力が演出されています。




ムンクは自身の考えから生涯独身をつらぬきましたが、
何人かの女性たちと恋愛関係を持ちました。


その中のひとり、トゥラ・ラルセンが結婚を迫りました。
ある日、トゥラとの諍いの最中、銃が暴発してしまい、
ムンクは左手の中指の一部を失ってしまいます。




第六章「男と女-愛、嫉妬、別れ」


エドヴァルド・ムンク 生命のダンス

≪生命のダンス≫   エドヴァルド・ムンク 1925年



1階はここまでで第七章から先は2階へと移動となります。




少し飛んでしまいますが、最後は


第九章「画家の晩年」




エドヴァルド・ムンク  二人、孤独な人たち

≪二人、孤独な人たち≫   エドヴァルド・ムンク 1933~35年



浜辺の男女ですが、そこからは”別れ”という言葉が浮かんできます。

どこか寂し気な後姿の白いドレスの女性とやや距離を置いて
彼女へ近づいていこうとしているように見える連れの男性。


その前にどんな会話が交わされたのか気になる一枚でした。



ラストの作品、101点目は肖像画を多数書き続けたムンクの
最晩年の肖像画。




エドヴァルド・ムンク 自画像、時計とベッドの間

≪自画像、時計とベッドの間≫   エドヴァルド・ムンク 1940~43年



幼いころの肉親の死からはじまり、恋愛をしても家庭を持つことはなかったムンク。


精神の病に侵されて入院をしたりと激しい人生を送ってきましたが、
この絵からは達観したような、絶望、憂鬱そんな言葉から解き放たれたような
晩年のムンクがおさめられている。


いよいよ、残された人生の限りが感じられるころ。
どんな気持ちで彼はこの絵を描いたのだろうか。



全ての作品の鑑賞を終えて思ったことは「大回顧展」という言葉にふさわしい展覧会。


大混雑と言われていましたが、余裕をもって回れるので
とても見やすかったです。



エスカレーターで階下へ降りようとすると撮影コーナーがありました。



ムンク展-共鳴する魂の叫び@東京都美術館


両手で耳を塞いで大きな口をあけて撮影している人が多かったですね。



グッズコーナーも人だかりでにぎわっていた。
すでにいくつかには売り切れも発生している。


ムンク展-共鳴する魂の叫び@東京都美術館


こちらが目当ての方は、公式ツイッターなどで再販の情報が出てから行くようにするといいですね。


私は10分待ちでしたが、帰るころには20分待ちにかわっていました。


ムンク展-共鳴する魂の叫び@東京都美術館


朝から混んでいたようですので、時間帯によっては20~30分待ちくらいは
覚悟していった方がいいかも。



新しいチラシをもらってきたのですが、来年は春頃「クリムト展」をやるようです。


新美術館でも「ウイーンモダン クリムト、シーレ世紀末への道」が開催予定ですが、
ちょうど同じ時期なので意外に感じた。


私はどちらも行く予定でいます。



そして…


なによりも興奮したのは、2020年1月に

「ハンマースホイ展」が開催されることを知ったこと!


2008年に近くの国立西洋美術館でやってから約11年半ぶりくらいですか。
これは絶対に行かねば!!

10月に常設展を見に行った時に、ハンマースホイの作品が久々に展示されていて
またやってくれたらいいのにと思っていたところなので本当にうれしい。



しかし、2019年ではなく2020年なのでまだまだ先だなぁ。




この日の上野公園は大混雑でしたが、帰るころには上野動物園も終了を予告するアナウンスが流れていた。


私はうといのですが、いつも人気なのはパンダなのか?


上野動物園


こちらはその上野公園入り口に設置されていた
パンだと鳥さんたちのコラボ。


すっごいかわいくて!


見ているだけで幸せな気分を味わえたので思わず撮ってしまった。


鳥さん好きの私には、いろんな鳥さんたちがいて
今度は動物園にも行ってみたいなぁと思わされてしまいました。









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