FC2ブログ
2019/03/30
展覧会レポート昭和のドラマ昔の土曜ワイド劇場懐かし邦画

Post

        

恐怖劇場アンバランス 第6話 「地方紙を買う女」

category - 昭和のテレビドラマ
2019/ 03/ 30
                 
「恐怖劇場アンバランス」のイメージとは程遠いと思われた松本清張原作の
地方紙を買う女を夏圭子主演で映像化。




■ 「地方紙を買う女」  1973年2月12日
原作: 松本清張  『地方紙を買う女』 松本清張傑作短篇コレクション〈上〉 (文春文庫) 収録 
脚本: 小山内美恵子
音楽: 冨田勲
監修: 円谷英二
監督: 森川時久
制作: 円谷プロダクション/フジテレビ
出演: 夏圭子、山本圭、𠮷野よし子、中村美代子、中島葵、横森久、可知靖之、飯沼啓、
金井進二、早川純一、大林丈史、松谷量子、前川哲男、井川比佐志ほか



恐怖劇場アンバランス 「地方紙を買う女」





地方紙「甲信新聞」に東京に住む潮田芳子(夏圭子)から
「連載中の『甲盗列伝』が面白そうなので19日付の新聞から定期購読したい」という手紙が舞い込んだ。
『甲盗列伝』の作者・杉本隆治(井川比佐志)に好意を寄せる
田坂ふじ子(吉野よし子)は大喜びで杉本の元へ知らせに行った。


東京からわざわざ地方紙に連載中の自分の小説を気に入り購読したいという
熱心な女性読者がいると有頂天になった杉本は芳子にお礼の手紙を出すが返事はない。


恐怖劇場アンバランス 「地方紙を買う女」



それから、一か月も経たないうちに今度は芳子から「甲盗列伝がつまらなくなったので
購読をやめたい」という手紙が来たと知り杉本は納得がいかなかった。


芳子がホステスだと知った杉本は友人の記者・木沢(山本圭)を伴い芳子のいる店に出向く。
商売柄、芳子は表立って迷惑がる素振りも見せずに杉本をもてなすが
その時の会話から杉本は芳子が甲盗列伝自体を呼んでいないことに気がついた。


恐怖劇場アンバランス 「地方紙を買う女」




家へ戻った杉本は芳子がなぜ杉本の小説を読みたいと購読を申し込んだのか考えた。
そこで、芳子はそれを口実に新聞を読みたかっただけだと気づき
芳子が読み始めた19日付けから新聞を読みなおしある心中事件を発見。



それは東京のデパート警備員・土田咲次(可知靖之)と従業員・福田梅子の
腐乱死体が臨雲峡で見つかったというものだった。
めぼしい事件はそれくらいしかなく、杉本は心中事件と芳子との関係を疑い木沢に彼女の身元調査を依頼。


そこで、咲次が芳子の兄と名乗って付き纏っていたらしいとわかる。
木沢はひとりで一生懸命に生きようとする芳子の身辺をほじくり返す杉本に
もうこれ以上暴くのは嫌だと言うと手を引いた。


恐怖劇場アンバランス 「地方紙を買う女」


杉本は店のホステスに接近し、咲次が芳子を強請りに来ていたことを知ると
咲次と梅子が殺された日に芳子が店を休んでいたことを聞き出した。
その動きを察知した芳子も杉本がふじ子と親しい中であることを掴む。


杉本は店を訪れ芳子に次回作は心中に見せかけた殺人事件を書く予定だとカマをかけた。


何も知らないホステスは杉本が女性として芳子に女性として執心していると思い込んでいるが
芳子は杉本が自分の犯罪を嗅ぎつけたと感じた芳子は口実を設けて
ふじ子を誘い杉本と三人で出かけることを提案する。



恐怖劇場アンバランス 「地方紙を買う女」


そして、当日ピクニック気分を楽しむふじ子と三人で目的地へ到着し
芳子は寿司をふじ子に渡そうとした時、杉本がその手を払いのけた。


杉本は芳子が臨雲峡で咲次と梅子を心中と偽装して殺したものの
その後どうなったか気になり甲信新聞を取り寄せる口実に自分の小説を利用したと暴く。
芳子が渡したその中には毒が入っていて、杉本とふじ子をあの時と同じように殺そうとしているのだと叫んだ。


恐怖劇場アンバランス 「地方紙を買う女」



芳子は毒など入れていないと言い寿司を食べ始めた。
杉本の思惑は外れ芳子は死ぬことがなく、ふじ子までもが食べ始めた。
芳子はふじ子に「ごめんなさいね」というと、タガが外れたかのようにふじ子は
泣き叫んでその場から走り去り慌てた杉本もあとを追い芳子だけが取り残される。



その後、杉本は芳子からの遺書を受け取った。


彼女の夫はある事件に巻き込まれて府中刑務所に服役中でその間に
芳子は咲次に犯されそれをばらすと脅され醜い関係を続けてきた。
ようやく、一か月後に夫が出所することになり芳子は急いで咲次との関係を清算する必要があった。


恐怖劇場アンバランス 「地方紙を買う女」



そこで、臨雲峡で梅子と心中したように見せて殺害。
杉本の推理通りその後の経過が気になった芳子は甲信新聞を購読し
心中事件で処理されたと知り解約を申し出た。


だが、「甲盗列伝」を購読の理由にしたことで杉本に興味を持たれ犯行がバレたと知り
杉本をふじ子と心中したように偽装して殺そうとした。
毒は寿司の中ではなく魔法瓶の中のお茶に仕込んでいたのだ。


杉本が芳子のアパートへ行くと、彼女は毒入り茶を飲んで死んでいた。


恐怖劇場アンバランス 「地方紙を買う女」




杉本が帰宅すると木沢が待っていた。
そこへふじ子から今月いっぱいで「甲盗列伝」の連載を打ち切ると電話が入る。
杉本は勝負を掛けた小説を電話一本でアッサリと切るやり方に「無礼だ!」と怒りをあらわにする。


同情する木沢に「こんなことで杉本隆治がつぶされてたまるか!
それどころか俺はますますのし上がってやる!!」と名を出すためには
苦手だった色物にも手を出し売れた暁にはこんな仕打ちをした奴らをひれ伏させると息巻いた。



恐怖劇場アンバランス 「地方紙を買う女」



「そんなの挑戦じゃないですよ」と憤りで本来の姿を見失う杉本を諫めようとする。
だが、芳子が死んだと同時に、これまで自分というものを貫いてきた杉本も死に
そんな杉本に自分の人生を賭けていた木沢は失望し杉本の部屋から出ていく。










DVD恐怖劇場アンバランス Vol.3



潮田芳子が死ぬことで杉本隆治も死ぬという見せ方をしている。

木沢は杉本に「彼女を愛していたんですね」と言うが私にはそう見えなかった。
確かに水商売をしている芳子に男として興味がある風を装って接近しているが
暖かさみたいなものは微塵も感じなかった。


自分の小説を新聞購読するダシに使われたと知った杉本がその本当の動機が何かを探るまではいいが
ひとりで一生懸命生きようとする芳子の身辺をしつこく調べて身ぐるみはがそうとする厭らしさがある。


恐怖劇場アンバランス 「地方紙を買う女」



殺人事件なので芳子のしたことは暴かれて当然なのだが
杉本が自己顕示欲が強くて、売れない作家という環境から陰鬱なものがある。


杉本は臨雲峡で起きた心中事件が芳子が犯した殺人だとわかりふじ子と三人で出かけたときに
臨雲峡の再現で自分たちを殺そうとしていると見破り寿司に毒が入っていると推理する。
芳子は寿司には毒を入れてなかったため身の潔白を示すためその寿司を食べる。


死ぬ気配がないとわかるとふじ子まで寿司を食べまくり芳子に「ごめんなさいね」と言われると
大声で泣き出してその場を去る。
杉本がふじ子を追いかけたので物理的には芳子が取り残されたのだが
精神的には杉本の方が取り残されているように見えた。


面白いのは芳子が死ぬと、あれほど杉本に好意的な態度をみせていた
ふじ子が同情するような声色でもなく淡々と
「申し上げにくいんですが、先生の小説は今月いっぱいで打ち切りになりました」と宣告すること。


恐怖劇場アンバランス 「地方紙を買う女」


やり場のない怒りを杉本は木沢相手にぶちまける。

どんな作風でもいいから世に名を出して、その暁にはこれまで自分を評価しなかった相手を
ひれ伏させようというのだ。


それは、作家・杉本隆治の死を意味しているに等しく木沢は失望し杉本の元を去っていく。
最後にはこれまで女房役を務めてきた木沢まで失ってしまうというオチ。




************ 恐怖劇場アンバランス 記事一覧 ************


1. 「木乃伊(みいら)の恋」

2. 「死を予告する女」

3. 「殺しのゲーム」

4. 「仮面の墓場」

5. 「死骸(しかばね)を呼ぶ女」

6. 「地方紙を買う女」

7. 「夜が明けたら」

8. 「猫は知っていた」

9. 「死体置場(モルグ)の殺人者」

10.「サラリーマンの勲章」

11.「吸血鬼の絶叫」

12.「墓場から呪いの手」



関連記事
スポンサーサイト



                         
        

スポンサードリンク

                         

コメント

非公開コメント