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2020/01/13
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傑作推理劇場 「異人館の遺言書」 和久峻三、「暗い穴の底で」 菊村到 (1981年) 

category - 昭和のテレビドラマ
2020/ 01/ 13
                 
毎月楽しみにしている東映チャンネルの「傑作推理劇場」
今回の二作品も、タイトルからそそられるものがあり期待して待っていました。


●傑作推理劇場 「異人館の遺言書」 
放送日: 1981年8月21日
原作: 和久峻三
脚本: 高橋稔
音楽: 渡辺茂樹
監督: 小野田嘉幹
制作: テレビ朝日、東映
出演: フランキー堺、春川ますみ、岡田真澄、
竹井みどり、西沢利明、船戸順ほか



神戸の売れっ子弁護士・鵜飼淳一郎(フランキー堺)のもとに
野島治子(春川ますみ)という買い物帰りの粗末な身なりをした女が依頼に現れる。
一度は断ったが鵜飼の新刊本まで購入している中年女を邪険に扱うわけにもいかず
人の良い鵜飼は治子の依頼を引き受けることにした。


傑作推理劇場 「異人館の遺言書」 和久峻三



治子はロシア人・マリノフスキーの屋敷でお手伝いを25年間務めていたが
最近になってマリノフスキーが死亡。
彼は生前、一億円にもおよぶ全財産を治子に残すという遺言書を書いていたらしい。


「一億円の財産」と耳にした鵜飼は思わず生唾を飲み込む。


治子の案内で鵜飼がマリノフスキーの屋敷に行くと
執事のフェルナンデス(岡田真澄)がいた。
彼は亡父と親子二代にわたってマリノフスキーの財産を管理しており
遺産は一億円ではなく二十億円という莫大なものになっている。


傑作推理劇場 「異人館の遺言書」 和久峻三



鵜飼はマリノフスキーの部屋を調べたが遺言書はどこからも見つからない。


治子の話ではマリノフスキーの死因は心臓まひでフェルナンデスが発見した。
しかも、亡くなる前夜にフェルナンデスに使い込みの疑惑を持ち
マリノフスキーに釈明しているのを立ち聞きしたという。



鵜飼は使い込みがバレそうになったフェルナンデスが
もともと心臓が弱いマリノフスキーを病死に見せかけて殺したのではないかと疑い始めた。

そこで、マリノフスキーの遺体を解剖したが薬物は検出されない。


傑作推理劇場 「異人館の遺言書」 和久峻三



心証を害したフェルナンデスは誣告罪で治子を告訴し泥仕合になってきた。


鵜飼は絵を描くのが趣味だったマリノフスキーの絵のモデル・頭山香織(竹井みどり)に会い
マリノフスキーの死後、フェルナンデスが庭で紙を燃やしていたという情報を得た。


傑作推理劇場 「異人館の遺言書」 和久峻三




香織から入手したその燃え残りを証拠に鵜飼は法廷でフェルナンデスを追い詰める。
そして、とうとう全財産を治子に残すという遺言書を燃やしたことを認めた。


鵜飼の活躍により、治子は二十億円にも及ぶ財産を相続する。
相続税を払い一億円を寄付してもかなりの額が治子の手元に残った。


ある日、伊丹空港で本のサイン会を開いていた鵜飼は
きれいに着飾って別人のようになった治子とフェルナンデスに遭遇する。


傑作推理劇場 「異人館の遺言書」 和久峻三


裁判では敵同士だったカップルの出現に鵜飼は唖然とした。



治子はマリノフスキーの遺書には全財産を日本に寄付すると書かれていたと打ち明けると
これから世界一周のハネムーンに出発するのだと言い立ち去って行った。
二人は芝居をし見事全財産を手に入れたというわけだった。



傑作推理劇場 「異人館の遺言書」 和久峻三


鵜飼は初めから治子が計算づくで自分に近づいてきたことを悟った時
鵜飼のベストセラー本を手にした香織がサインをしてくれと現れた。
彼女の指には高価なダイヤの指輪がまばゆい輝きを放っていた。


香織も二人の協力者だとわかった鵜飼はみすぼらしい身なりで登場した治子に
まんまと一杯食わされた悔しさを通り越して自虐的な笑いがこみ上げてきた。



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法廷のシーンで、原作者で弁護士でもある和久峻三氏が裁判長として出演している。

傑作推理劇場 「異人館の遺言書」 和久峻三


意外とセリフも多く堅い演技ながらもフランキー堺らと絡んでいた。


同氏の原作「赤かぶ検事シリーズ」では夫婦役だった
フランキー堺と春川ますみが弁護士と依頼人として登場。
赤かぶでは本物の夫婦みたいで絶妙なキャスティングでしたね。

夫婦は似てくるといいますが、この二人見た目のふくよかさもあり
似合いの夫婦でした。
それゆえ、今回パートナーが岡田真澄というのは似合わない組み合わせ。


空港で春川ますみが岡田真澄を「ダーリン」なんて呼んでいたのですが
「はぁ?」って感じでした。


また今回その春川ますみに一杯食わされてしまうフランキー堺の役どころも笑える。

最後にどんでん返しがあるのだろうなと予測しながら見ていましたが
それでも楽しめるドラマでした。




●傑作推理劇場 「暗い穴の底で」  
放送日: 1981年8月12日
原作: 菊村到
脚本: 長坂秀佳
音楽: 菊池俊輔
監督: 天野利彦
制作: テレビ朝日、東映
出演: 近藤正臣、山口果林、赤座美代子、谷村昌彦、井上昭文、
天田俊明、根岸明美、内田稔、高原駿雄ほか



エリートコースを歩む会社員・宇佐美(近藤正臣)は子供の頃から
極度の閉所恐怖症に悩まされていてエレベーターに乗るのすらままならない。


傑作推理劇場 「暗い穴の底で」 菊村到




長い距離でも階段を使用する宇佐美はバイタリティ溢れる男と勘違いされているが
いつまでもごまかしきれるものではない。


そんな宇佐美は愛人関係にある神経内科の女医(山口果林)のクリニックで
診療を受け始めた折、患者が心を開いてくれないと克服出来ないと言われる。


宇佐美はこれまで誰にも言えなかった二十年前のある出来事を語りだした。


傑作推理劇場 「暗い穴の底で」 菊村到


小学校六年生だった宇佐美は夏休みに川口に住む叔母夫婦の家へ遊びに行っていた。
近くには八歳とは思えない色気を持つ松永マリ子という女の子がいて
古井戸の中で二人きりになった宇佐美は思わず尿意をもよおしたと口実をつけて
井戸の中から出てしまった。


そこで車の中で黒川(天田俊明)が女を抱いているのを目撃する。
どぎまぎした宇佐美は思わずマリ子の自宅へと飛び込んでいくと
マリ子の母(根岸明美)が津山(井上昭文)を連れ込み情事にふけっていた。


傑作推理劇場 「暗い穴の底で」 菊村到


物音を立てたために宇佐美がのぞき見していたのが母と津山にバレてしまう。


慌てた宇佐美はマリ子のことも忘れてそのまま叔母の家へ帰ったため
結果的にマリ子を古井戸に置き去りにしてしまった。
翌日、マリ子のことを思い出した宇佐美が古井戸へ行くと
既に土が盛られて埋められていた。


マリ子の母の情事を目撃したバツの悪さから
彼女の家に生存を確かめに行くことも出来ない。
先月、行ったときにはもうマリ子の自宅は空き地になっていた。
宇佐美はマリ子を井戸に置き去りにしてしまったというトラウマから
極度の閉所恐怖症を煩うようになったのだ。




翌朝、宇佐美は例の古井戸から白骨死体が見つかったという新聞記事を読んだ。


傑作推理劇場 「暗い穴の底で」 菊村到



恐れていたことが現実となったと怯える宇佐美を
死体がマリ子かどうか確かめに行こうと女医が連れ出す。


宇佐美はそこでマリ子(赤座美代子)と再会した。


マリ子は井戸のそばにいた黒川に助けを求めて救出されたのだという。
そのあと家へ帰ったマリ子は母の情事の現場に乗り込んできた
父(谷村昌彦)と津山の刃傷沙汰を目撃した。

父はそれっきり家を出て、マリ子の母は津山と再婚した。


傑作推理劇場 「暗い穴の底で」 菊村到


宇佐美はホッとしたのも束の間、白骨死体の存在が気になった。



津山がマリ子の父を殺して井戸に埋めたという疑惑が出てくる。
ところが、マリ子の父は別の女性と所帯を持っていて元気に暮らしていた。
この時、宇佐美は父からマリ子が黒川と結婚していることを知らされ驚く。


マリ子と会った宇佐美は体で誘惑しようとするマリ子の要求を断ると
黒川に会わせてほしいといい彼女の自宅に行った。


宇佐美は二十年前のあの日、妻を殺した黒川が死体を井戸に棄てるために
来ていたことを見破った。


傑作推理劇場 「暗い穴の底で」 菊村到



その時、偶然宇佐美が現れたために黒川は妻の死体を抱き寄せ
カーセックスにみせかけて宇佐美を睨みつけて追いやる。


その後、井戸の中にいたマリ子を助け上げ夜になってから妻の死体を遺棄し
土を持って埋めてしまったのだ。


宇佐美の推理を聞いたマリ子は頭部を殴りつけて宇佐美を気絶させると
黒川と二人で車のトランクに押し込み走り出した。
意識を取り戻した宇佐美は暗くて狭いトランクの中で苦しみ
気が付いた時には包帯でぐるぐる巻きの状態で病院のベッドの上にいた。


傑作推理劇場 「暗い穴の底で」 菊村到


傍らには刑事(高原駿雄)と女医がいる。


宇佐美は酔っぱらいの運転する車が黒川の車にぶつかったために
殺されずに済んだことを知らされた。


マリ子は閉所恐怖症の宇佐美が意識を取り戻しトランクの中で苦しむのを計算の上で
その恐怖を味わわせた後で殺そうと企んでいたというのだ。
彼女の二十年間に渡る怨念のすさまじさを感じゾッとした。




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劇中、重度の閉所恐怖症に悩まされる主人公の心理を伝える映像がいい。


狭い空間のエレベーターの中で感じる息苦しさと不安を様々な角度からあぶりだしている。


そのエレベーターが下がっていくとき、主人公はエレベーターの中ではなく
いつの間にか「かご」の上に乗っている。


傑作推理劇場 「暗い穴の底で」 菊村到


それはまるで井戸の中にいるようだ。
二十年前に暗い古井戸に置き去りにしてしまった少女の恐怖と絶望を味わわされることになる。


菊池俊輔の音楽も主人公の精神面の不安定さをうまく表現いて
映像と音楽で画面が歪むような不安を覚える。


「暗い穴の底で」というタイトルもいいですよね。


さて、来月は「死ぬより辛い」をやりますね。
これって確かテレ朝チャンネルで不定期にやっている「EXまにあっくす」でもリクエストがあったような。


これまた面白そうで期待して待とうと思います。



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