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2020-02-26 (Wed)

「ルネ・ラリック展」@東京都庭園美術館 ラリックが装飾プロジェクトに参加した旧朝香宮廷で美の世界を堪能

「もうひとつの歌川派展」を見た後は、白金台の方まで足をのばし
東京都庭園美術館で行われている「北澤美術館所蔵
ルネ・ラリック アール・デコのガラス モダン・エレガンスの美」という
展覧会を見に行ってきました。


「北澤美術館所蔵 ルネ・ラリック アール・デコのガラス モダン・エレガンスの美」



この日は、晴れているものの春一番が吹き荒れているといったかんじで
午前中に美容院でヘアカット&トリートメントしてもらったばかりの髪が
強風で乱れまくってしまった。


さて、宝飾デザイナーとしてアール・ヌーヴォー時代に活躍をし、
その後、日常生活に普及していたガラスを素材とした作品を次々と世に送り出し
アール・デコ流行の一翼を担ったラリック。



東京都庭園美術館 ラリック展



工芸品の素材としては加工がしやすいこともあり繊細なデザイン、
優美さを感じられる曲線で表わされた作品はすごくエレガントで気品が溢れている。


ルネ・ラリック展 東京都庭園美術館



展示品は長野県にある北澤美術館から出品されており約200点を公開。
それに加えて全作品が撮影可能というのも嬉しい。


ルネ・ラリック展 東京都庭園美術館



ということで、私がつらつらと書くよりも単純に作品を紹介することとします。
これだけあると、正直何をピックアップしようか迷ってしまう。



東京都庭園美術館は本館、新館に渡って展示品が飾られていますが
第1章が本館の1~2階に、第2章が新館となっていました。




ルネ・ラリック ≪テーブルセンターピース《三羽の孔雀》≫

ルネ・ラリック ≪テーブル・センターピース《三羽の孔雀》≫  1920年


18~19世紀にかけて貴族のブルジョワのディナーテーブルを飾ったセンターピースの”シュルトゥ”。
光源はブロンズ台の中に仕込まれていてガラスを通して光が広がっていく。

3羽の孔雀はわずか2cm足らずのプレートの中に装飾されている。
大胆な構図と孔雀のうねりから、とても2cm足らずの世界の中の出来事とは思えないですよね。


こちらはフロスト加工の”サチネ”で制作。

フッ化水素と硫酸の混合液に徐冷後のガラスを浸して
表面を曇らせてフロスト仕上げにする工法を”サチネ”と呼びます。



ルネ・ラリック 「電動置時計《二人の人物》」

ルネ・ラリック ≪電動置時計《二人の人物》≫  1926年


薄暗い室内に神々しく光る時計がとても神秘的。
衣から透けて見える足の動きも繊細に作られていますね。
3羽の孔雀よりも光源が抑えられ、光の拡散が強くなく柔らかい。


サチネで作られているのがすぐにわかるのではないでしょうか。



ルネ・ラリック 「電動置時計《昼と夜》」


ルネ・ラリック ≪電動置時計《昼と夜》≫  1926年

昼を現す男性の像は薄く、逆に夜を現す女性の像は裏側を盛り上げることによって
光を遮り明暗を出している。
西洋では神が住む世界は永遠とされ、時に支配された地上では
若さも富ももろく消え去る現生を男女の姿で表現する習慣があるという。


時計には当時のフランスとしては珍しい電気式のムーブメントが仕込まれている。



ルネ・ラリック ≪花瓶《ベルクール》≫

ルネ・ラリック ≪花瓶《ベルクール》≫  1927年


型吹きした本体の肩の部分にプレス成型で別に作られた鳥のモチーフを着けて装飾。
フランスの都市、リヨンの中心にある広場の名前がベルクールといい
噴水に集まる鳥の姿を彷彿とさせている。



ルネ・ラリック ≪ポルトーワイングラス・セット《ニッポン》≫

ルネ・ラリック ≪ポルトーワイングラス・セット《ニッポン》≫  1930年


ラリックは一度も日本を訪れたことがありませんでしたが
1930年代に朝香宮廷の玄関ホールの扉などの制作を手掛けていました。


旧朝香宮廷は現在、この美術展が行われた東京都庭園美術館として使われている。

東京都庭園美術館 外観

(東京都庭園美術館 外観:本館)


東京都庭園美術館 ラリック展

(東京都庭園美術館 天井)



ラリックの天井灯が飾られた大食堂では食卓を彩ったグラスなどのアイテムが
多数展示されています。


「北澤美術館所蔵 ルネ・ラリック アール・デコのガラス モダン・エレガンスの美」


その頃、作られたグラス・セットには「ニッポン」や「トウキョウ」というシリーズがありました。


ルネ・ラリック ≪グラス・セット《トウキョウ》≫

ルネ・ラリック ≪グラス・セット《トウキョウ》≫  1930年


ラリックが朝香宮廷の装飾プロジェクトに参加したことが命名の由来となっています。




ルネ・ラリック ≪大型常夜灯《インコ》≫

ルネ・ラリック ≪大型常夜灯《インコ》≫  1920年

こちら違うカメラで撮影したら別のように印象が違って写っていました。
エレガントさを伝えるために温かみが感じられる方を採用。
もう一方は、非常にクリアで作品そのものがキレイに写ってはいるんですけどね。


「ティアラ形」と呼ばれる香水瓶を作るときのもので、瓶ではなく栓が主役。

インコやオウムは16世紀の大航海時代以降に海を渡り
ヨーロッパの貴族の間では異国情緒あふれる生き物として愛されたそうです。




1900年のパリ万博以前から、ガラス工芸への転向を目論んでいたラリック。
製造数をあげることでコストを下げることを考えます。

そんな時、出会ったのが香水商・フランソワ・コティ。
ラリックは香りの魅力を視覚で伝える手段として斬新なデザインの香水瓶を制作。


ルネ・ラリック ≪香水テスターケース《コティの香水》≫

ルネ・ラリック ≪香水テスターケース《コティの香水》≫  1912年


コティ社からの大量注文を受注することによってガラスの量産に踏み切ることが出来ました。


ルネ・ラリック ≪香水瓶《二人の人物、小像のある栓》≫ 

ルネ・ラリック ≪香水瓶《二人の人物、小像のある栓》≫  1912年


1912年に特許を取得した「型吹きプレス同時成形法」による香水瓶。


ルネ・ラリック  香水瓶

小さな香水瓶に細かい装飾が凝らされており、ラリックの技術の高さがうかがわれる。



ルネ・ラリック ≪香水瓶《ウォルト社》≫

ルネ・ラリック ≪香水瓶《真夜中》ウォルト社 大、中、小≫  1924年


オートクチュール香水の草分け的存在であるウォルト社で発売された香水の瓶。
約2年前、渋谷区の松濤美術館に行った時も展示されていたもので
チラシや看板にも使用されとても印象に残っていました。



ルネ・ラリック ≪カーマスコット《勝利の女神》≫ 

ルネ・ラリック ≪カーマスコット《勝利の女神》≫  1928年


自動車のシンボル像として人気を呼んだカーマスコット。



ルネ・ラリック カーマスコット



1920~30年代頃は、まだ自動車が贅沢品で広く普及していなかった。
オーナーたちは自動車の鼻先に象徴的なオーナメントを飾って個性を競い合っていたという。


ルネ・ラリック カーマスコット


ラリックはこれをガラスでつくると電球とカラーフィルターを仕込んで輝く魔法のオブジェに仕上げた。



ルネ・ラリック ≪カーマスコット《スピード》≫ 

ルネ・ラリック ≪カーマスコット《スピード》≫  1929年

透明:左  オパルセント:右


また、ラリックの奇抜な発想による以下の作品も。


ルネ・ラリック ≪花瓶《クリュニー》≫  


ルネ・ラリック ≪花瓶《クリュニー》≫   1925年


ルネ・ラリック ≪装飾パネル《魚の噴水》≫

ルネ・ラリック ≪装飾パネル《魚の噴水》≫  1935年



さて、鑑賞を終えて美術館を出ようとするとポツリポツリと雨が降り出してきた。
白金台、目黒と二駅利用出来ますが、少し休憩してから帰りたかったので目黒駅に行くことに。


ここから目黒に行く間までにはカフェやレストランがあるのですがどこも広々として
落ち着けるのが気に入っています。


この日は、サンマルクカフェに入りましたが混雑していたものの奥のテーブル席が空いていて
パソコンは持ってきていなかったのですがスマホで作業を済ませてから帰りました。


「ラリック展」の方は4月7日まで行われています。

ラリックの作品がバラエティ豊かに選ばれていてとても良い展覧会だと思いますので
興味のある方は是非足を運んでみて下さい。







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