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2020-03-15 (Sun)

傑作推理劇場 「妻よ、安らかに眠れ」 (1982年)  菊村到 『妻よ、安らかに』

風采の上がらないサラリーマンの中年男にふとしたことから若い愛人が出来た。
愛人は夫婦仲がとうに破綻していた男と結婚するために妻殺しを決意する。


●傑作推理劇場 「妻よ、安らかに眠れ」
放送日: 1982年3月25日
原作: 菊村到  「妻よ、安らかに」 日本傑作推理12選 (第3集) (カッパ・ノベルス) 収録
脚本: 山田正弘
音楽: 菅野光亮
監督: 渡邊祐介
制作: テレビ朝日、東映
出演: 愛川欽也、赤座美代子、畑中葉子、佐藤英夫、高原駿雄、
浜田晃、人見きよし、佐藤晟也ほか



傑作推理劇場 「妻よ、安らかに眠れ」 




石村(愛川欽也)は出世の見込みのない三十八歳のサラリーマン。

十三年前、石村はイタリアンレストランチェーンのオーナー・大原の娘・光枝(赤座美代子)と結婚した。
学生時代の先輩で料理雑誌の編集長をしている田淵(佐藤英夫)が取り持ってくれた縁談だった。
光枝は最後まで乗り気でなかったが大原が石村を気に入ったことでとんとん拍子で話が進む。


ところが、これには田淵も知らない裏があった。


傑作推理劇場 「妻よ、安らかに眠れ」 




当時、光枝は妻子ある男の子供を身ごもり大原の猛反対で始末し
石村と結婚させられたのだった。
挙式の当日に偶然噂話を立ち聞きしこの事実を知った石村は愕然とした。


そして、子供も出来ず夫婦仲は冷え切ったまま石村は離婚を考えるようになる。



石村はふとしたことから社のビルのクリニックで看護婦をしている
笹川信子(畑中葉子)と出会い深い仲になった。



傑作推理劇場 「妻よ、安らかに眠れ」 




ある日、光枝に大阪出張と偽って信子と二人で旅に出た。
石村から家庭環境について聞いていた信子は光枝と離婚して
自分と結婚してくれるよう迫ってきた。


旅行から戻った石村を光枝はいつもにも増してとげとげしい態度で接してくる。
彼女はすでに石村の浮気旅行を見抜いていて離婚して欲しいと頼む石村に
絶対に離婚はしないと言い張った。




傑作推理劇場 「妻よ、安らかに眠れ」 




これを知った信子は石村にアリバイを作るようにといい自分が光枝を殺すと言い始めた。
石村は社員旅行で鬼怒川温泉へ行き、明け方まで仲間たちと麻雀してアリバイを作った。


そして、光枝の死体があるはずの家へ戻る。
家の中は電気がついていなくて暗く人が死んでいると思うと勝手知ったるわが家でも不気味だ。
光枝の死体を探して家の中を探し回った石村が光枝の部屋を開けると
ベッドで横たわっている光枝を発見。


しかし、予想に反してちゃんと光枝は生きている。
緊張が解けた石村は思わぬ事態に戸惑いながらもホッと胸をなでおろした。




傑作推理劇場 「妻よ、安らかに眠れ」 




その矢先、大田区の公園で信子の死体が発見される。
新聞記事では信子は頭を殴られ首を絞められて殺された後に公園に運ばれてきたとある。
石村は光枝を疑うが、女の犯行とは思えないうえに彼女は車の運転も出来ない。


田淵の話では信子は昔、やくざの平岡(浜田晃)と同棲していて
殺される前に男と女が言い争う声をアパートの隣人が耳にしていたという。
その平岡が石村に会いにやってきた。


平岡は犯行当日のアリバイが証明され警察から帰って来たばかりだった。
信子から石村が光枝の死を望んでいると聞いていた平岡はそれをネタに脅迫してきたのだ。



傑作推理劇場 「妻よ、安らかに眠れ」 


小心者の石村がそれをはねのけることも出来ずに要求された倍の金を持って
平岡のアパートへ行くと何者かに頭を割られて死んでいた。


石村は混乱する頭の中を整理するために北海道へ出張にいくという口実で家を出た。
そこでこれまでの経緯を振り返った時に、光枝には男がいるのではないかと思い始めた。
信子はあの日、光枝を殺そうとしその男に逆に殺されたとするならば
自分が留守にしている今、光枝は男を家に引き込んでいるはずだ。


矢も楯もたまらなくなった石村が帰宅すると、男の姿はなくあの時と同じくベッドで光枝は寝ていた。
安堵した石村が光枝を起こそうとした時、彼女はクビに紐が巻きつけられ冷たくなっていた。
動揺した石村が部屋を出ようとした時、鬼の形相の田淵が花瓶で石村を殴りつける。



傑作推理劇場 「妻よ、安らかに眠れ」 



やがて、意識を取り戻した石村は刑事(高原駿雄)から事件の真相を聞かされる。


結婚前から光枝は田淵と深い関係を持ち、その後も関係は継続していた。
あの日、信子が光枝を殺そうとした現場を見た田淵はそれを阻止しようとして
力余って殺してしまった。


平岡はそのことを知って田淵を強請ったために殺された。

田淵が二人を殺したことを知っていた光枝はそれをネタに結婚を要求したために
クビを絞められたのだ。


田淵は金を強請ってきた平岡を殺してくれただけでなく石村を光枝からも解放してくれた。



刑事は石村に「あなたは運がいいですよ。」と言った。



傑作推理劇場 「妻よ、安らかに眠れ」 


しかし、それは石村が思う「運がいい」とは別物だということがすぐにわかる。



光枝は仮死状態から蘇生し4~5日で退院出来るというのだ。
信子と田淵から殺されそうになりながらも結局は死ななかった悪運の強い女光枝。
人のいい石村は「明日見舞いに行ってみるか」とまだ傷が痛む頭で考えた。





日本傑作推理12選 (第3集) (カッパ・ノベルス)



いきなり愛川欽也と畑中葉子のベッドシーンからスタート。
こういうシーンのイメージがあまりない愛川と
ヌードのイメージが強い畑中との組み合わせは意外性があった。


もちろん今回も畑中葉子はヌードになりシャワーを浴びに行くところでは
バックのオールヌードも披露。


くたびれた中年男だが妻は資産持ちで妻が死ねばやがては男が相続する。
そんな値踏みもして愛人は妻と別れたがっている男をそそのかし
妻を殺して結婚しようと目論む。



傑作推理劇場 「妻よ、安らかに眠れ」 



男は殺人という犯罪行為に加担することに及び腰だが断る勇気もない。


こう書くと若い情婦がいるとはいえ、男がいかに小心者かわかるが
さらに家庭での扱われ方も粗末で憐れみを感じる。


家や土地を持つ気位が高い妻は、実は男の学生時代の先輩のお古。
所帯持ちの先輩は妻を妊娠、中絶させたあと男に押し付けたのだ。


傑作推理劇場 「妻よ、安らかに眠れ」 

それが、今回の犯人、「救心」佐藤英夫。


男は妻にそういう過去があると知りながらも相手の男はわからない。
妻と先輩は男と結婚したということを隠れ蓑に関係を清算することなく継続。
そんなことは知らない男を妻は思いっきり見下していたが
愛人を作ったとわかると自分の不貞はさておき激しい憤りを爆発させる。


「アンタみたいなウスノロ男の相手をする女なんてどうせ一杯飲み屋の女のあばずれ女に決まってるわ!
アンタみたいな男に浮気する才覚があったなんてそれが悔しくて…。
そのうえ、ただいまなんてよくも平気な顔で帰ってきて。
この家はあたしがパパからもらったウチなんだから、出て行ってよ!!」

と、花瓶に活けてあったバラを引っこ抜くと男めがけて投げつける。



傑作推理劇場 「妻よ、安らかに眠れ」 


その妻役が赤座美代子でキンキンとの力関係のモロわかりがすごい。


それだけに、ラストの二度も殺されそうになりながらもしぶとく生き残った赤座美代子の悪運の強さと、
それに根負けしたように不倫相手に殺されそうになった妻に憎しみを持つことなく
どこか諦めたような気持で見舞ってやろうとする愛川欽也の対比がいい。



きっと、退院後も赤座美代子は改心して良妻になるわけでもなくこれまで通り
夫を見下した嫌な女のままで、愛川欽也もおどおどした態度でこれを受け入れていくのだろう。








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