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2020-05-05 (Tue)

「孤独の賭け」 (1963年)

五味川純平の同名小説を天知茂主演でドラマ化。


●「孤独の賭け」  
放送日: 1963年10月4日
原作: 五味川純平  『孤独の賭け
脚本: 今村文人
音楽: 伊部晴美
監督: 渡邊祐介
制作: NET、東映テレビプロ
出演: 天知茂、小川真由美、高城丈二、星美智子、
三条美紀、十朱久雄、八木昌子、水島真哉、関弘子ほか
ナレーター: 芥川隆行



孤独の賭け





ある夏の日、都会の洋裁店「ボヌール」ではお針子たちが汗を流しながら
ミシンを踏んで仕事をしていた。
あまりの暑さに窓を開けていたが、砂ぼこりが舞い込むため窓が閉じられると
店内は無風状態となり蒸し暑さでなかなか仕事がはかどらない。



外出先から帰って来た「ボヌール」のマダム(関弘子)は二階から扇風機を持ってきなさいと声をかけ
針子たちは扇風機の風にあたり涼み始めた。
そこへ、マダムの内縁の夫のマスター(十朱久雄)が景品を手にしてパチンコから帰ってくる。



孤独の賭け





マダムはお針子たちに「今月の給料はもう少し待ってね」と言い残しマスターと二階へ引き上げていく。
今日は給料日だというのに、またしても彼女たちは金を手にすることが出来ない。



それは、マスターが事業に失敗し、まだ負債の残りが200万円もあるからだ。
借金取りから催促の電話も入りいつ潰れてもおかしくない状態。


タダ働きをさせられるわが身を嘆く針子たちだが、そんな中でも
乾百子(小川真由美)と信子(八木昌子)はミシンを踏む足を止めず淡々と仕事を続けている。



孤独の賭け





針子たちがしばし休憩をとっていると、借金で苦しんでいる間に生活を支えた
洋裁店のマダムが仕事で成功したとたんに別の女を作った情夫を毒殺したという
新聞記事を見つけボヌールのマダムと同じだと噂話に興じていた。


彼女たちはマダムが甲斐性のないマスターを愛していて離れられないのを知っている。


それを聞いた信子が「私なら捨てられてもまた戻ってくるのを待つわ。」というと
「冗談じゃないわ!あたしは男になんて絶対に貢いだりしない!!」と百子が口を挟んだ。



孤独の賭け




彼女は男が女に貢ぐのはその体が目当てで飽きれば捨てるくせに
逆の場合は女の目的は男の一生が代償のはずなのに裏切られて捨てられる。
バランスが取れず、女は男の従属物ではないというのだ。


そしてひとこと「自由になれるまとまった金が欲しい」と言い残した…。


午後七時になり、百子は同居している信子と一緒にアパートへ帰ろうとした。
本来なら給料日の今夜位は豪遊したいところだが、相変わらず金はない。
その上、信子から恋人が来るから三時間ほどどこかへ行ってて欲しいとお願いされる。


孤独の賭け




やりきれない気持ちで百子は街のショーウインドーを眺めるが欲しいと思っても
手に入れるだけの金はない。
すると、二郎(高城丈二)に肩を叩かれ我に返る。


二人はそのままレストランへ行くが、二郎は勝手にサーロインステーキを二人前注文。
百子が月給日でありながらも貰っていないとうすうす気づいていた二郎は
たまには奢るからお金のことは心配するなと百子を安心させようとする。




孤独の賭け






だが、月給が貰えない上に、恵んでもらうような屈辱に耐えかねた百子は
席を立つとレストランから飛び出してしまう。
追ってきた二郎を巻いてボーっと歩いていると、車に轢かれそうになった。


むしゃくしゃした百子だったが、気がつくと諦めずにまだ自分を探している二郎の姿が見え
とっさにその車に逃げるように乗り込んだ。


隣に座っていたのはキャバレーなどをいくつも経営している千種梯二郎(天知茂)だった。
千種は拒否することなく百子を乗せると運転手にそのまま走るように指示をする。
彼は業績の悪いキャバレーを見回るところで、百子を連れたまま仕事に向かう。


孤独の賭け





百子は千種に金があるとみると自分の肉体を担保に200万円貸してほしいと切り出した。
彼女はその金でボヌールを手に入れ、そこからのし上がろうと考えている。
そして、ボヌールまで案内すると「(投資する物件として)悪くはなさそうだな」と千種は値踏み。


だが、気にかかるのは百子を背後で操っている男の存在だったが百子はそれを否定。
百子の方も千種が雲の上から下界にいる自分を見ていて彼女の心にある
モヤモヤとしたいら立ちや野心は理解できないと思っていた。


ところが、千種もどうやら底辺から成りあがったものだとわかり互いに親近感のようなものが湧いてくる。
百子は千種から一週間以内に返事をもらうという約束をしアパートまで送ってもらった。



孤独の賭け





部屋に帰ると信子はこの部屋で一緒に恋人と暮らしたいと言い百子は自分が出ていくことを受け入れた。
信子の話ではどうやら恋人は学生であるものの道楽人らしくいいように利用されているだけに思える。
そんな信子に百子は、階段で信子の恋人とすれ違ったときに大あくびしていたと教えてやった。
恋人がここに転がり込んでくる目的が、生活の面倒をみてもらうことが出来る上に
信子を抱けるからだと百子は見抜いていた。



そして、つまらない女の人生の見本のような自分の母の話を聞かせた。
百子の父は早くに亡くなり、母が女で一つで兄と百子を育てた。
母の夢は息子を一流大学に入れ、百子に幸せな結婚をさせることで自分たちを虐げてきた
親せきを見返すことだった。
ところが、息子は受験に失敗し自殺してしまう。



孤独の賭け


百子はそんな生き方だけはしたくなかった。
そして、千種と知り合った幸運に自分の人生を賭けてみようと決意する。






孤独の賭け〈上〉 (幻冬舎文庫)



こちらは、現存するフィルムは第1話しか残っていないということで続きが見られないのが残念。



潰れそうな洋裁店でコツコツと働いてもいくらにもならない上に、月給まで遅れるというどん底にいた
乾百子がふとしたことから実業家の千種梯二郎と出会い人生の大勝負にでようというもの。
その百子を役にのめり込むことで有名な小川真由美が演じるのだから興味がわかないわけがない。



孤独の賭け




百子が自分の体を担保にして金を借りようとする実業家の千種に天知茂というのもいい。
年内に返せなければ体を差し出すことになるのだが、百子はともかく千種だって
彼女の体に興味があってもそれだけで満足する男ではなさそうだ。


第1話ではまだ千種が金を貸すとは返事していないが、期限の三か月間の間に
百子がどのようにしてのし上がっていくのか見ものだ。


ただ単に百子の成功物語で終わらなさそうな予感がするが、
フィルムが残ってないので見れないのがとても残念。











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