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2020-05-11 (Mon)

「消えた巨人軍(ジャイアンツ)」 (1978年)

甲子園球場で行われる阪神三連戦の移動のため、東京駅から新幹線に乗った巨人軍の
監督、選手ら総勢37名が列車の中から忽然と姿を消した。
まもなく、巨人軍の代表のもとへ長嶋らを誘拐したと五億円の身代金を要求する電話がかかる-。


阪神戦へ向かう巨人軍の遠征メンバー37名全員が誘拐されるという奇想天外なミステリー。
トラベルミステリーでおなじみの西村京太郎原作の「左文字進シリーズ」の一作品。



消えた巨人軍(ジャイアンツ)




長嶋茂雄監督が率いる巨人軍の誘拐劇を描いたドラマだが担当する矢部警部が
熱烈な巨人ファンであることから長嶋の引退セレモニーの
「わが巨人軍は永久に不滅です」という名台詞が登場する。


消えた巨人軍(ジャイアンツ)





●「消えた巨人軍(ジャイアンツ)」  
放送日: 1978年9月1日~9月29日  (全5話)
原作: 西村京太郎  『左文字進探偵事務所 消えた巨人軍(ジャイアンツ)
制作: 小坂敬
脚本: 松木ひろし
音楽: 市川秀男
監督: 野田幸男
製作: 東映
出演: 藤岡弘、水沢アキ、大坂志郎、岡田英次、西村晃、山田吾一、大和田伸也、
赤座美代子、平泉征、勝部演之、風間杜夫、中田博久、小林稔侍、佐原健二、
梅津栄、井上博一、絵沢萌子、三角八郎、池田駿介、団巌、
入江正徳、相馬剛三、河合紘次、木村修、藤山律子ほか
ナレーター: 日高晤郎



消えた巨人軍(ジャイアンツ)






刑事の左文字進(藤岡弘)は矢部精三警部(大坂志郎)の次女・史子(水沢アキ)と結婚した。
新婚旅行に旅立つ二人を見送りに来た矢部はある一行に目を奪われた。


明日からの阪神三連戦のために巨人軍の長嶋監督らが左文字と同じ「ひかり179号」に乗り込むところだった。
矢部は大の巨人ファンで偶然ホームで鉢合わせたスポーツ記者の井沢(大和田伸也)から
見送りに来ていた巨人軍の広報課長・張江五(山田吾一)を紹介され名刺を交換する。


消えた巨人軍(ジャイアンツ)




新大阪に到着した左文字は巨人軍の選手らが降りてこないことに不審を抱きながらも
史子と共に宿泊先のホテルへと向かった。


翌朝、巨人軍の代表・長谷川(岡田英次)の自宅へ男から「ひかりに乗った巨人軍総勢37名を誘拐したので
身代金として五億円用意しろ」と電話がかかった。
馬鹿げた話をにわかには信じられなかった長谷川だが、予定していたホテルには巨人軍の一行は
宿泊しておらず、張江らの協力のもと大阪のホテルを調べてみてもどこにも泊まっていない。


消えた巨人軍(ジャイアンツ)

犯人から連絡がきて確かに彼らを誘拐したという証拠を入れたので確かめてみろと言う。
まもなく、指定されたロッカーから長嶋の荷物が見つかる。


長谷川が犯人の言っていることが本当だと分かった時、再び連絡が入り改めて五億円を用意するよう
要求すると警察には知らせるなと言ってきた。
張江は巨人ファンである刑事の矢部に極秘捜査をしてもらおうと長谷川に提案し
球場入り予定時刻までに事件を解決しようと奔走する。



消えた巨人軍(ジャイアンツ)





こうして、矢部は誘拐事件を知りさっそくチェックアウトしようとしていた左文字に連絡し
矢部は東京で長谷川らに張り付き、左文字が関西で捜査をすることとなった。


それにしても37名もの男たちをどうやって誘拐したのか疑問が残る。
左文字は疲れて新幹線の中では眠りこけていた。
新大阪までに名古屋、京都と停車したが長嶋たち有名人が大人数で下車したとなれば目立つ。


すると、史子が急病人が出たと大騒ぎになり通過するはずの岐阜羽島で
十分間ほど臨時停車したことを思い出す。


消えた巨人軍(ジャイアンツ)




その後の捜査で名古屋を出発してすぐ長嶋監督宛てに張江の名前を語って何者かが電話をしていたとわかり
それから牧野美代子(川崎あかね)という乗客が微量の青酸カリを飲んだために岐阜羽島駅で臨時停車していた。
三十歳位の体格の良い男が停車したことに文句をつけて発車までに時間を要している。


犯人の一人とみられるその男が美代子に毒を飲ませて時間稼ぎをしている間に
選手たちが連れ出されたと考えられた。


岐阜羽島はゴーストタウンのような無人駅で夜でもあまり人気がない。
事件の夜は駅員が対応に追われていたため改札には誰もいなかった。
そして、人気のない出口付近に「新大阪ホテル」のバスが停車していたとわかる。



消えた巨人軍(ジャイアンツ)






大阪へ出発する前にも巨人軍に爆弾を仕掛けたという騒ぎが起きていたため
張江になりすました犯人が選手たちにひかりに乗っていると危険が及ぶなどと
口実を設けて岐阜羽島で下車させバスでどこかへ連れ去ったものと見られた。



一方、身代金を運ぶ長谷川を尾行していた矢部はなんとしても早く選手を救出したい
長谷川にうまく巻かれてしまう。
彼は犯人の指示通りフェリーで木更津へ行くと車に五億円を残し指定された車に移動するが
それは盗難車で通報を受けた警官に身柄を一時的に拘束されてしまう。


張江は釈放された長谷川から五億円を犯人に渡したと連絡を受け
大阪は雨のため初日の阪神戦は順延が決定したと知らされホッと胸をなでおろした。




消えた巨人軍(ジャイアンツ)




その後、犯人から五億円を受け取ったと連絡が入るが選手たちを解放するのは明日だと譲らない。



左文字の捜査で長嶋に電話を掛けた場所が大阪の西中島町にあるアパートと判明。
借主の日下部栄三は半年前に引っ越し、現在は空き部屋になっている。
まもなく、バスを貸したレンタカーが見つかり柴田がしていた高級時計が落ちていたことから
選手らがこのバスに乗っていたことが確実となる。


バスを借り来た男は三十歳位の体格の良く指が突き指したように曲がっていたという。

免許証から土井克郎(中田博久)と割れたが、土井は三か月前に免許証を盗まれていた。
左文字がバスを借りた男の特徴を言うと、それはかつて野球選手であった
生活コンサルタントの生田敬四郎(平泉征)と判明する。




消えた巨人軍(ジャイアンツ)






身代金を運んだ長谷川の車が千葉県内で乗り捨てられているのが発見された。
長谷川が座席の下に仕掛けておいたテープから犯人たちの会話が記録されており
ジャックという愛称の男が犯人の一味と判明。
タバコの吸い殻からジャックがB型とわかり、前科者カードから前島五郎が割り出された。


前島は近々大金が入ると言い無線付きの外車を購入したあとどこかへ引っ越している。



左文字は臨時停車の時に騒いだ男が生田であることを岐阜羽島の駅長(入江正徳)に確かめると
その生田がついさっきあの時の詫びを言いに来て東京へ帰って行ったばかりだと知らされる。



消えた巨人軍(ジャイアンツ)





連絡を受けた矢部は生田が出てくる東京駅で張り込むには人数が必要だといい
長谷川もついに警察に知らせることを了承し大阪府警、岐阜県警の協力を得て捜査は続行。


さっそく矢部は部下(風間杜夫)と二人で東京駅を出た生田を追跡するが
突然、銃声が鳴り響き生田は矢部らの目の前で殺されてしまう。


消えた巨人軍(ジャイアンツ)









やがて、岐阜羽島で巨人軍の選手らが降りた後に、生田が東京で集めた男たちが
その代役をつとめて新幹線に乗っていたと判明する。
矢部は犯人が五億円の身代金を5つの袋に一億円ずつ入れさせていたことからも
犯人は五人組だと推察した。


まもなく、生田に高校野球のトトカルチョでの前科があるとわかり左文字はその仲間が
今回の事件に絡んでいるとみて東住建設社長・入江高具(西村晃)に容疑を絞る。
左文字は史子と二人で入江のマンションに乗り込むが部屋からは手がかりが見つからない。


消えた巨人軍(ジャイアンツ)


史子に入江の見張り役を任せ左文字は入江の経営する不動産屋へ行くが
そこはもう同業者が受け継いで別の店になっていた。



一方、史子が姉(赤座美代子)に電話すると矢部から左文字への伝言を言付かった。
今回の事件のリーダーを生田が「ジジイ」と呼んでいたことから入江だと確信し
ひとりで入江の部屋に引き返したところ、部屋に引きずり込まれた。


入江は史子を拘束し猿ぐつわをすると、左文字が部屋に入ろうとドアを開けたときにダイナマイトが
爆発するように設置すると鍵を閉めずに部屋を出ていく。
大阪府警の宮本(井上博一)から生田がリーダーを「ジジイ」と呼んでいたと知らされた左文字は
それはジジイではなく入江侍従からつけたニックネーム”侍従”とひらめいた。


消えた巨人軍(ジャイアンツ)





リーダーが”侍従”ならばそれは入江を指している。
左文字は宮本とともにマンションへ引き返す。


ところがマンションの前で待っているはずの史子の姿がない。
入江によって監禁されていると考えた左文字が鍵のかかっていないドアノブに手をかけると
中から危険を知らせるうめき声が聞こえる。
左文字は屋上からロープを伝い窓を破って部屋に侵入し史子を救出。


消えた巨人軍(ジャイアンツ)






そして、入江の身辺を捜査しているうちに権藤昇(辻萬長)、片平康雄(本郷直樹)、
元野球選手の菊池昌也(大谷朗)という三人の容疑者が浮上。
権藤はオリンピックのクレーン射撃の選手だったことから生田を殺したのは権藤と考えられる。



東住建設だった不動産屋から帳簿を押収した左文字はそれらしいホテルや倉庫をあたるが
どこにも選手たちはいない。
すると帳簿に破られたページがあることがわかり、わずかな文字から監禁場所が高槻と推測。




その頃、長谷川は矢部、張江同席でマスコミに巨人軍の選手が誘拐されたと公表するが
記事にするのは待って欲しいと要求する。




消えた巨人軍(ジャイアンツ)





警察が事件の真相に迫る中、前島が権藤によって射殺された。


そして、矢部は夕方に八重洲のビルの屋上に犯人がいるという密告電話を受け
入江と会うために待っていた権藤を逮捕する。


その頃、左文字は地元の少年たちの協力で高つきホテルにいる巨人軍の選手たちを見つけ出すが
銃を持って見張っていた片平、菊地と格闘に襲われ左文字の身に危険が迫る。
すると、権藤の自供により矢部から通報を受けた大阪府警の刑事(勝部演之)、
宮本らが駆け付け選手は無事に保護された。


消えた巨人軍(ジャイアンツ)



張江を名乗った犯人はひかり号に乗っている長嶋監督に
「熱狂的な敵チームのファンが巨人軍を襲うから岐阜羽島で臨時停車したら
駅員の誘導で広場に出てバスに乗れ」と電話する。


ひかり号に乗っていた生田は近くにいた女性客に微量の毒が入った飲み物を飲ませ
岐阜羽島で列車が止まると長嶋監督らは駅員に扮装した片平の案内で
新大阪ホテルと書かれたバスに乗り込む。
長嶋監督らがいなくなった12号車には広告で集めた一般男性たちが
自由席から移動し12号車の空席に気づかれないように偽装。


消えた巨人軍(ジャイアンツ)






あとは主犯の入江を逮捕するだけだった。

左文字は新聞記事で成田空港が横風で一時的に使用不可能となり
大阪空港に流れたためにダイヤが滅茶苦茶になったとわかると
入江は昨日大阪から海外へ飛ぼうとしたがそれが叶わず今日に予定を変更したのだと考えた。


見込み通り空港にいた入江は逮捕され、意外な犯行の動機を知らされる。
彼は大の巨人ファンで巨人軍を手中に収めたかったのだという。


消えた巨人軍(ジャイアンツ)







こうして入江のゲームは九回裏で逆転負けとなり、選手たちは予定通り甲子園球場で阪神戦に臨んだ。




左文字進探偵事務所 消えた巨人軍(ジャイアンツ)


新幹線に乗っていた巨人軍の監督、コーチ、選手が忽然と姿を消すというプロットは奇想天外で面白いが
話が進むうちに誘拐のトリックやらなんやらがかなり大雑把でずさんなところが気になった。


原作では探偵だった左文字進を刑事に変え、史子との新婚旅行中に事件に遭遇するというのは良かった。

消えた巨人軍(ジャイアンツ)


ただ、その史子が好奇心旺盛で事件に首をツッコミすぎるのが鼻につく場面も多々あったが…。




犯人グループは入江をリーダーに、生田、前島、権藤、菊池、片平と人数が多い。


長谷川代表に脅迫電話をかけたりひかり号の中で乗客に毒を飲ませたり
臨時停車で騒いで見せて時間稼ぎをしたりと目立った動きをしていた
ノンプロの野球選手だった生田が岐阜羽島に戻ったことで足がつき
東京へ戻った時に権藤に射殺されてしまう。


この辺りまでは緊迫感があり引き込まれるような面白さがあったのだが
なんでわざわざ「臨時停車した時に迷惑をかけた」ことを謝るために駅長室を訪れ
今から東京へ帰ると告げたのかが疑問。


当初、長谷川代表は警察に知らせたくはなく、張江が前日に記者を介してたまたま知り合った
矢部が刑事であったことから秘密裏に矢部と左文字が調べ始める。


矢部には史子の上に、結婚に失敗して孫と一緒に出戻った長女(赤座美代子)がいるのだが
左文字と旅行中の史子に加えて、この長女も連絡係に使ったりして
その時の会話から孫も巨人軍が誘拐されたことに気がつき友人たちに漏らしてしまうという緩さ。



消えた巨人軍(ジャイアンツ)



生田が殺されてからも犯人グループの行動には不可解さがあるので細かいことを言い出したらキリがなく
「巨人軍を丸ごと手に入れちゃおう!」というロマン溢れる誘拐劇を単純に楽しめばいいのかもしれない。
主犯の入江のキャラクターも愛嬌があって憎めなくて西村晃が飄々と好演してましたし。



さて、巨人ファンの方には「選手の画像が少ない!」とお叱りを受けそうだが
そもそも全てが別撮りっぽく、新幹線に乗っているのもちらっと移るくらいで
やたら同じようなショットが繰り返し流れていた。


消えた巨人軍(ジャイアンツ)

新大阪に向かう新幹線に乗車しているという設定の長嶋監督。


消えた巨人軍(ジャイアンツ)



同じく乗車席の王貞治選手。

消えた巨人軍(ジャイアンツ)


なんせ、巨人軍は出演ではなく「協力 東京読売巨人軍」ですから。


最終話でとうとう彼らが高つきホテルなる場所に監禁されているとわかる。


これを見つけるのは左文字&史子ではなく、左文字が現地で遊んでいた少年たちに協力を求め
子供たちがここに選手たちがいることを発見し左文字と史子に伝えに行ったのである。


高つきホテルにどうやら選手がいるらしいとわかり、少年たちが中を覗いてみると素振りをする王選手が!

消えた巨人軍(ジャイアンツ)



それを見た少年たちは、憧れの選手を目の前にして驚きの表情。


消えた巨人軍(ジャイアンツ)



こんな感じの演出でした。

まさに、彼らの目の前で選手がトレーニングに励んでいるように見せている。


ちなみにこの少年、傑作推理劇場「魔少年」に出ていた大栗清史ですよね。
キャスト紹介には名前はなく「劇団若草」「東映児童演劇研究所」と書いてあったから
どちらかに所属していたのかな。

「魔少年」も東映制作だったから、若草じゃなく東映の方の所属だったのかしら。



だから最後に解放される選手たちの様子が映し出されることはなく、
事務所でマスコミを前にした張江らが万歳しているところや、
その奥の部屋で長谷川代表がホッと胸をなでおろしてそばにいる矢部の孫に
「聞いたかい?君のおじいちゃんが選手たちを助け出してくれたんだよ。
今度の日曜日後楽園に二人で試合を見においで」という位。

消えた巨人軍(ジャイアンツ)



それに加えて左文字と史子の会話で「菊池&片平が爆弾と銃で脅し選手たちを監禁していたが、
選手たちはそれに屈することなかった」と補足がされていた。



さて、私は巨人ファンでもなければ、野球ファンでもないのですがドラマでは
主人公・左文字の上司で義父となった矢部精三警部が大の巨人ファンで
「巨人は優勝しなくてはならないチーム」と表現しているのに同感でした。


やはり「野球」というと”巨人”という言葉が浮かんできます。


そんな巨人軍だからこそ、丸ごと誘拐されるというのは設定だけで引き込まれるものがあります。



先述したとおり大雑把で雑な部分も目につきますが、エンターテインメントとしては
大いに楽しめるドラマでした。


時折映る監督、選手と球場での試合の場面は好きではなくてもワクワク感がありますね。




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