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2020-05-31 (Sun)

火曜日の女シリーズ 「花は見ていた」 (1971年)

一年程前、火曜日の女シリーズの「ガラス細工の家」を見たのですが面白く
同シリーズの作品をもっと見たいと思っていたらAXNミステリーでやると知って心待ちにしてました。


花屋の女将が殺人現場を目撃し警察の捜査に協力したことから
好奇の目に晒され平穏だった日常生活が脅かされていく。



■ 「花は見ていた」  
放送期間: 1971年7月27日~1971年8月24日 (全5話)
脚本: 山田正弘
音楽: 佐藤允彦
監督: 富本壮吉
制作: ユニオン映画
ナレーター: 矢島正明
出演: 林美智子、山田吾一、佐藤友美、村井国夫、早川雄三、地井武男、集三枝子、
梅津栄、石立和男、黒木進、奥野匡、水野哲、大塚夕記子、勝見史郎、目黒幸子ほか



火曜日の女シリーズ 「花は見ていた」





桜井杏子(林美智子)は夫の敏男(山田吾一)と東京郊外で生花店を営んでいる。


ある日、敏男が受けた注文が未配達とわかり杏子は公民館へ花を届けに行った帰りに
通りかかった林の中で男が中年の男の頭を石のようなもので殴りつけて殺す現場に遭遇。
恐怖で身動きが取れなくなった杏子は気配を察して振り返る犯人と暗がりの中で一瞬目が合う。



火曜日の女シリーズ 「花は見ていた」



怖くなってその場から逃げた杏子が後ろを確認すると犯人らしき男が追いかけてくる。
なんとか逃げ切ってホッとしたところ、正面の暗がりから敏男が現れた。
事情を説明して敏男と現場に引き返すが死体はなく敏夫は人殺しなんてなかったと真面目に取り合わない。


敏男は仲良くしている同じ商店街の酒屋の店主・山岸(梅津栄)と連れ立って行く
馴染みの「BARチェリー」のホステス・エミコ(集三枝子)に入れあげ
借金してまで貢いでおり杏子に構っている余裕はない。


チェリーで菓子屋の店主が喧嘩を目撃したと話しているのを小耳にはさんだ敏男は
杏子に「人殺しではなく単なる喧嘩だったんだろう」と告げた。


翌日、従業員の木原義人(石立和男)と一緒に仕入れに行った敏男は自分が金を借りている
徳茂金融の社長・徳茂修造が死んでいるのを見て驚く。


火曜日の女シリーズ 「花は見ていた」



ひき逃げ事故に見えるがブレーキを踏んだ時のタイヤの跡がないことから
警察では別の場所で殺され人がいない早朝に死体を運び事故と装ったものと睨んでいる。



徳茂金融の従業員の話では夕方六時頃に誰かから電話があり出かけて行ったこと
三か月前に三百万円貸しつけた丸美物産総務課に勤める
白土怜二(村井国夫)と担保のことで揉めていたらしいことがわかった。


杏子が事件現場を見たことを幼稚園に通う息子のツトム(水野哲)が喋ってしまい
近所にその噂が広まった頃「何もしゃべるな」という脅迫状が舞い込む。
そして、噂を聞きつけた刑事の時村(早川雄三)と吉川(黒木進)が聞き込みに来ると
気が進まないながらも杏子は現場に案内し刑事は犯人の遺留品を発見。



火曜日の女シリーズ 「花は見ていた」




杏子はそのままモンタージュ写真の作成に協力しその写真が白土に似ていることから
白土が参考人として署に連れていかれると、杏子のもとに白土の妻・秋子(佐藤友美)が訪ねてきてた。
あの日、白土は自宅で自分と一緒にいたため犯人ではなく助けて欲しいという。


その後、杏子は警察から頼まれて犯人の面通しを行い白土とは知らずに彼を犯人だと証言。
現場にあったカフスボタンが白土のものであることから警察では白土を犯人とみた。


杏子の証言が決め手となり白土が逮捕されたと顔写真入りで新聞報道され一躍時の人となる。
この事件により静かだった暮らしが脅かされ杏子は困惑した。
秋子が再び夫を助けて欲しいと杏子にすがってくるが、ありのままを正直に証言しただけで
どうすることも出来ないとはねのけると秋子は恨みつらみを言い残し去っていく。



火曜日の女シリーズ 「花は見ていた」




白土は会社の部長(奥野匡)から頼まれて会社の物件を担保にして金を借りたと言うが
部長は社の資金を従業員の名前で高利貸しから借りることはないとけんもほろろで
事件当日、白土が事務所を訪ね徳茂と言い争っていたのを見たという情報も出てきた。
白土は「徳茂が別れる時にこの後に誰かに会うと言っていた」と刑事に伝えるが
それが何者かわからなくては探しようもない。


ある夜、杏子は配達の依頼を受けて届けに行くと暗がりに人影があり車のヘッドライトで秋子が照らされ驚く。


それを見た週刊ミセスの記者はあの夜も今と同じように暗く
犯人の顔を見てはいなかったのではないかと追及してくる。
記者が秋子をそそのかし、杏子の証言の信ぴょう性を試そうとしたと知り杏子は激しく傷ついた。


火曜日の女シリーズ 「花は見ていた」





秋子は部長から白土が懲戒免職処分になったため社宅を出るように言い渡される。
精神的に追い詰められた秋子は出入りをしているクリーニング屋の店員(小野進也)に
偽証をしてほしいと肉体を投げ出し、店員は白土のアリバイを警察に偽証。



同時に時村らは徳茂の手帳を入手し、徳茂金融の元従業員の中西(地井武男)に見せたところ
裏帳簿のような貸付の覚書とわかり敏男に三十万円貸しつけている事実が判明する。


その頃、杏子は二通目の脅迫状を受け取り秋子の仕業だと確信して突き返しに行く。
ところが、中西と通じていた秋子は敏男が徳茂から金を借りたことを聞いていて
敏男が徳茂を殺したのだと逆襲した。



火曜日の女シリーズ 「花は見ていた」




驚く杏子だったが敏男は時村によって署に連行され三十万の借り入れについて調べられるが
エミコのアパートにいたとアリバイを主張。
警察はクリーニング屋の店員が偽証していることを見抜いており、白土の容疑が濃くなり敏男はそのまま帰された。
この時、杏子は初めて警察に二通の脅迫状の存在を知らせる。



警察に偽証がバレた秋子は木原がエミコと同郷だと知ると木原を介してエミコのアパートへ行き
事件当日に敏男はエミコところへ来たけど長居はせずにすぐ帰ったと偽証するよう金で抱き込んだ。
秋子は夫を救い出したいのに加えて生活をめちゃめちゃにした杏子への激しい復讐心もあり
敏男を徳茂殺しの犯人に仕立て上げようと画策する。



火曜日の女シリーズ 「花は見ていた」





その頃、団地の駐車場で徳茂が停めておいた車が見つかり死体の運搬に使われたと判明。
時村と吉川は白土の社宅から杏子に送った脅迫状に使ったとみられる新聞と徳茂の車のキーを発見した。
杏子は白土の写真を見ているうちにあの日見た顔とは違うと確信し警察に知らせに行くと
秋子がその間にツトムに硫酸を浴びせて怪我を負わせたと知り警察は逃走した秋子を手配。



秋子は中西の車で娘が保護されてる施設に引き取りに行こうとするが会えないとわかり
中西と別れた後に行方がわからなくなっていたが、熱海の錦ヶ浦から水死体で発見される。
秋子が杏子を恨んでいたことから杏子が殺したようなものだという噂が商店街に広まり
秋子の死を知った白土も自殺を図り杏子の立場は苦しいものになってきた。


火曜日の女シリーズ 「花は見ていた」





秋子自殺の報を聞いた白土は手首を切って自殺を図り、敏男まで杏子に辛く当たりはじめ
それを見た木原は敏男が徳茂から借りた金をエミコに貢いでいたことを杏子の前でぶちまける。
秋子の死はノイローゼによる投身自殺として処理された。



時村は白土の起訴が決まったものの、杏子が白土は犯人ではないと言い始めたことや
厳しい追及にも白土がガンとして容疑を否認していることなどから初動捜査にミスがなかったかを
疑い始めた矢先に白土が脱走したという知らせを受けた。



吉川は白土の狙いは杏子だと考え彼女の家へ逆探知機を設定して張り付くことにした。
時村は丸美物産の部長からさっき白土が来て「三百万円の金は会社の裏金ということにしろ」と
脅されたという報告を受ける。



火曜日の女シリーズ 「花は見ていた」




追い詰められて常軌を逸している白土の身柄が確保されない中で
秋子を自殺に追いやったという自責の念に苦しめられた杏子は敏男の反対を押し切って
彼女の葬儀へ行くと言い出し、敏男と吉川も杏子に付き添って出ていった。



その帰り道、葬儀場で杏子は中西を見てあの時の犯人だと気がついた。



火曜日の女シリーズ 「花は見ていた」





吉川のところへ時村が秋子の死は他殺だと知らせにやってきた。
秋子が行方不明だと通報してきたのは中西で、二人の刑事が中西に容疑の眼を向けたとき
目が合った中西はそばにいた杏子を人質にするためさらうと逃亡する。



時村らが追いかけ中西は結局その場で逮捕されるが、ツトムが白土に誘拐されていた。


中西は高校を中退して上京すると丸美物産の系列会社に入社し経理をしていた。
学歴がない中西は将来の希望もなく、会社に出入りしていた徳茂から裏帳簿をみせれば
悪いようにはしないと言われ浮き貸しに手を貸してしまった。


ところが、徳茂は浮き貸しした分を折半にするという約束を破って一銭も渡さないばかりか
中西を解雇して取り立てが上手くいかないとわかると警察に訴えると言ってきたため
あの夜、カッとなって殺してしまった。


火曜日の女シリーズ 「花は見ていた」




中西は肉体関係があった秋子の夫の白土に容疑を着せようとしたが
最後は秋子にそれがバレたために彼女を自殺したように装って崖から突き落とした。




白土は名義を部長に頼まれて貸していただけだけだという中西の証言で時村は
部長に会うと初めから白土は犯人ではないと知っていたのではないかと追及した。
だが、今の法律では部長を裁くことが出来ない、その悔しさを部長にぶつけて帰るしかなかった。


一方、ツトムを誘拐した白土から杏子へ呼び出しの電話がかかるが
彼女に刑事が張り付いていて手が出せない。
その時、杏子は偶然エミコと会い彼女から敏男のことで嫌味を言われた。
二人が接触しているのを見ていた白土はその後、エミコに近づいてもう一度杏子を呼び出そうとする。


火曜日の女シリーズ 「花は見ていた」





エミコから伝言を聞いた杏子は警察には知らせずに敏男だけにそっと知らせて指定された
建築現場の屋上へと向かうとツトムの声が聞こえてきた。
杏子は「あなたを犯人と言って申し訳なかった」と土下座するとツトムを返してくれるようお願いした。



白土がツトムを抱きかかえたまま身を投げようとした時、敏男と警察の姿を見つけ
ツトムを解放し自殺をしようとする。
杏子はとっさに白土に抱き着いてそれを阻止した。



火曜日の女シリーズ 「花は見ていた」




まもなく、敏男と警察が屋上に到着し、時村は「中西が全部自供しました。
我々の捜査方針が間違っていました」と警察の捜査のミスを認めた。



それからしばらく経ったある休日、杏子は一家で動物園へ出かけることにした。
一時は罪人でも見るかのように冷たかった近所の人たちの態度も変わり以前の生活が戻っていた。
杏子たちが通りに出るとエミコから店を辞めて静岡へ帰ると知らされ
彼女と一緒に上京した木原も一緒に帰るのだとわかり杏子は安心して二人を見送る。





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結構エグイ内容で面白かった。


暗がりの中で一瞬だけ犯人の顔を見たというだけでモンタージュ写真を作らされ
犯人の面通しをさせられ「あの人が犯人です」と証言してしまったことから
警察はもう犯人だと決めて捜査をしてしまい遺留品が発見されたりして起訴までいってしまう。


火曜日の女シリーズ 「花は見ていた」



警察の強引さと、捜査に協力しただけの一般人が顔写真入りで実名も報道されてしまうあたり
プライバシーもへったくれもない怖さがある。


ヒロインの林美智子という女優さんこのドラマで初めて知りました。
古い映画やドラマを見ているんでどこかでお目にかかっているんでしょうが
覚えておらず今回のドラマで初めて認識した。


火曜日の女シリーズ 「花は見ていた」




ショートカットの地味な外見は東京郊外の商店街にある花屋の奥さんにピッタリ。
こっちが庶民的な分、夫に汚名を着せたという恨みを持つ妻の佐藤友美との対比がわかりやすい。


事件以前から、どういういきさつがあったのかは知らないが犯人の地井武男と浮気し
アリバイ工作のために出入りしているクリーニング屋の店員にまで体を提供して抱き込む。
さらには、証言者の夫を犯人に仕立てようとその愛人のホステスの頬を札ビラで叩くという傲慢さ。


火曜日の女シリーズ 「花は見ていた」





実は彼女も被害者なのに同情するよりはとことん嫌になる女を演じている。
おまけに最後は硫酸をぶちまけて子供を怪我させてしまい加害者になってしまうのだが。



外見といえば若き日の小野武彦が「黒木進」の芸名で出演しており
芸名を使っていたと知ってビックリ。
ルックスも若い時は細身で精悍な顔つきで荒っぽい刑事役がかっこよかった。



火曜日の女シリーズ 「花は見ていた」




小野武彦は1974年の「華麗なる一族」で初めて細い時の姿を見ていたので
今回は衝撃を受けなかったのだがポチャッとしているイメージしかなかったので
細くて凛々しい姿を見たときは結構驚きでした。



そして何より新発見だったのが桜井生花店の店員、木原を演じた石立和男の存在。

火曜日の女シリーズ 「花は見ていた」



出演者紹介で「石立鉄男」と見間違えたが、表記が他の出演者と並列だったので
すぐに別人とわかったが、やはり石立鉄男の弟さんだったんですね。


敏男や酒屋の山岸と関係していたホステスのエミコと一緒に静岡から上京し
彼らの爛れた関係に心が傷ついていたことからはじめは暗くてとげとげしい態度で
怪しい人物の一人だった。



結局、犯人は白土を徳茂に仲介し、白土の妻とも不倫関係にあった中西なのだが
柔和なイメージがあった地井武男も若い時は悪人っぽい表情が似合いますね。


火曜日の女シリーズ 「花は見ていた」


葬儀場でギロリとこちらを見る視線なんかは怖いものがある。


火曜日の女シリーズ 「花は見ていた」



あの日暗がりで見た記憶が鮮やかに蘇り杏子は犯人と確信。


火曜日の女シリーズ 「花は見ていた」


見ているこちらもゾクッとする場面でした。





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◆ 「蒼いけものたち」

◆ 「花は見ていた」

◆ 「ガラス細工の家」




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