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2020-08-19 (Wed)

「特別機動捜査隊」 第800話 『ああ夫婦』

日高班最後のストーリーは「父性愛」がテーマでしたが
三船班のラストは「夫婦」でした。



■ 「特別機動捜査隊」
第800話  『ああ夫婦』  1977年3月23日
脚本: 西沢治
音楽: ボブ・佐久間
監督: 天野利彦
出演: 三原葉子、守屋俊志、方上江麻、宮桂子、大東梁佶、
竹口安芸子、近藤秀樹、藤竹修、城海峯、天現寺竜、川畑恵子、
宇南山宏、柴田昌、水木梨恵、臼井正明
ナレーター: 島宇志夫
制作: NET、東映



●特捜隊:三船班
三船主任(青木義朗)
松木部長刑事(早川雄三)
畑野刑事(宗方勝巳)
石原刑事(吉田豊明)
戸川刑事(一の瀬玲奈)
佐田刑事(立花直樹)


田中係長(山田禅二)
鑑識員(田川勝雄、西郷隆)


「特別機動捜査隊」 第800話  『ああ夫婦』





三月も終わりに近い土曜日の午後、勤務を終えた平松三郎(臼井正明)は
練馬区のマンションまで帰宅する途中、街を行き交うブーツ姿の女性たちを見て
軍隊が行進している姿が脳裏に浮かんだ。


平松がドアを開けて玄関で靴を脱ぎ終わると部屋の中から丸々と肥えた妻の路子(三原葉子)が
窓のところへすぐに来るように読んできた。
通りを見下ろすと会社員・小柳正和(柴田昌)の自宅前に白い車が一台止まっている。
路子がいうにはそれはセールスマンの車で、小柳が不在中なのをいいことに
妻の美佐子(方上江麻)と逢引している最中なのだという。




「あの奥さん、派手なナリしてブーツなんて履いてさっ!」と路子が若くてスリムな美佐子に対して
嫉妬心から憎々しげにこうつぶやくと、平松はそんな女心に配慮することなく
「あの奥さんなら、ブーツは似合うだろう」と路子の気持ちを逆なでしていく。



「特別機動捜査隊」 第800話  『ああ夫婦』






すると、平松と同じく土曜日の勤務を終えた小柳が通りを歩いてきた。
小柳は自宅前にある車をしげしげと眺めると急いで家へ入っていく。
路子は美佐子と密会中のセールスマンが小柳と鉢合わせてひと悶着あるのではないかと
下品な期待をしながら昼食を食べ始めた平松のところへ来た。


しばらくして、パトカーの音が聞こえると小柳の自宅前で停車する。


路子の予期した通り、帰宅した小柳は部屋から出てくるセールスマンと玄関口でバッタリと出会った。
彼はとっさに「奥さんにおせわになっています」と挨拶し帰って行ったが
小柳はセールスマンとは会ったこともなく全く知らない顔で男の言葉がどういう意味なのかわからない。



「特別機動捜査隊」 第800話  『ああ夫婦』



部屋に入った小柳は奥の部屋で美佐子が頭から血を流して死んでいるのを見て110番通報し
特捜隊・三船班が現場に急行していた。


鑑識員は死因は花瓶による頭部打撲によるもので死亡推定時刻は午後一時と見立てる。


畑野、石原が近所の主婦連中に聞き込みした結果、美佐子の家に出入りしていた男は
クイーン化粧品のセールスマン・阿久津守(宇南山宏)であると判明する。
これまでも阿久津は小柳の留守を狙ったように家に上がり込んでは長時間滞在していたらしい。


「特別機動捜査隊」 第800話  『ああ夫婦』



路子は事件があった時にも阿久津の車が美佐子の家の前に停まっていたと話す。
さっそく畑野と石原は路子と一緒に美佐子の家の前の様子を見ていたという平松に話を聞きに行く。
平松は帰って来た小柳が阿久津の車を見ていたことは認めたが
美佐子との男女関係については近所の無責任な噂だろうと否定する。


車を見た小柳は急ぎ足で家へ帰ったというと石原がその行動に不審を抱いたが
平松は「急いで家に帰るのは我々サラリーマンの悲しき習性ですよ」と気に留める様子もなく
路子のものと思われる女ものの赤いサンダルを揃えると玄関の端に置いた。



一方、小柳宅にいた松木と佐田は玄関に置いてあるブーツが美佐子のものであることを小柳に確認した。
彼は盗まれたものがないことからも、阿久津が美佐子を襲うとして殺したものと確信している。
美佐子が殺され残された赤子を抱いて小柳は泣くばかりだ。


「特別機動捜査隊」 第800話  『ああ夫婦』

そこへ平松から事情を聴いた畑野たちが来て小柳に「車を見て急いで帰ったのは
阿久津のことを知っていたからではないか」と石原が追及する-。




路子が酒屋へ酒を買いに行くと、岩下(守屋俊志)の妻・弓枝(水木梨恵)とバッタリ会う。
二人とも亭主に内緒で酒を飲むようになったと知り二人は公園で一緒に飲むことに。
路子も弓枝も亭主を会社に送り出した後に何もやることがなく暇を持て余すようになり
酒に手をつけるようになっていた。


「特別機動捜査隊」 第800話  『ああ夫婦』





路子はそれでもまだ若く子供がいる弓枝は救いがあると思った。
若い頃は路子にも夢があった。
平松は外出するため公園で飲んだくれている路子を捜し歩いて鍵を預けていく。
夫婦といっても平松は路子に真剣に向き合ってくれるわけでもなく路子は飲まずにはいられなかった。


路子が飲んでいることはバレてしまったが、まだ岩下に酒の事が知れてない弓枝は
事情を知っている息子の晃(近藤秀樹)に小遣いを渡して口を封じている。


そんな弓枝の夫・岩下はパチンコ店で平松を見つけて声をかける。
結婚相談所に勤める岩下は亭主族の共通の楽しみであるパチンコも
まもなく値上がりするから楽しむのは今のうちだと世知辛いことをいう。


「特別機動捜査隊」 第800話  『ああ夫婦』




平松は岩下の結婚相談所を通じて結婚したマダム(竹口安芸子)がやっている飲み屋に誘われ
女房の愚痴をいいながら岩下と酒を飲んだ。



三船と松木は阿久津を取り調べると、美佐子との男女関係については否定も肯定もしないものの
世間話をするために行ったがすぐに小柳が帰って来たためそのまま帰ったという。
信じがたい言い訳であるが、凶器の花瓶についていた指紋は不鮮明で
阿久津の指紋と照合することも出来ず証拠がない。


「特別機動捜査隊」 第800話  『ああ夫婦』


美佐子は買い物を終えて帰宅直後に殺されたものと見られたが、阿久津はその時間には
別の場所から会社へ定期連絡を入れておりアリバイがあると判明する。




一方、岩下と別れた平松はパチンコの景品を持って帰宅。


路子から「私もブーツが欲しいわ」と言われた平松は
「ダメだ。お前なんかがブーツを履いたってサマになんかなりゃしないよ」と吐き捨てるとソファに寝っ転がる。


平松はどうも今、女性たちの間で大流行しているブーツを見ていると戦争の時の事を思い出してしまう。
優秀だった二人の兄が戦死しクズの自分だけが生き残ったことを愚痴った。


「生き残った俺は何のために生きてきたのか?
会社から前借してこのささやかなマンションを買っただけじゃないか!虚しいよ」と嘆くと


路子も「虚しいわ。毎日あなたの送り迎えしているうちにブーツも履けないくらいブクブクに太った中年女になっちゃった。
刺激がないわー。せめて子供でもいたら…」

「またその話か!」

「あなたがいけないのよ。私の事を真剣に愛してくれたこともないくせに。それでも男なの!?」と
いつもの終わりが見えない夫婦喧嘩をしてしまう。


「特別機動捜査隊」 第800話  『ああ夫婦』




心の中にある不満をぶつけてみたところでどうになるわけでもなく
路子はついついストレスのはけ口を食に求めてしまいひとりで夕食を大食らいする。


阿久津が犯行不可能であるとわかると、逆に妻の浮気を知った小柳が殺した可能性も出てくる。
畑野と石原は小柳に確かめに出かけた。


小柳は畑野に美佐子は阿久津と男女関係にあったのか尋ね「否定はしなかった」と返事をすると
「夫婦として一緒に暮らしていても美佐子は自分の知らない世界があり他人だったんですね」と小柳は肩を落とす。
畑野は本当は美佐子と阿久津の関係を知って殺したのではないか?と問うと小柳は否定する。


「特別機動捜査隊」 第800話  『ああ夫婦』


石原が「では、なぜ阿久津の車をわざわざ立ち止まって見たのか」と畳みかけると
「道端に停まってる車を眺めるくらい誰にでもあるし、やったのは僕じゃない!」と言うばかりだった。




日曜日、動物園へ一人で出かけた平松は晃を連れた岩下夫婦と出会う。
その時、晃から路子がブーツを持っているのを教えられた。




その頃、小柳の家にいた三船は美佐子が履いていた赤いサンダルがなくなっていると小柳から知らされる。
それを聞いた三船たちが、平松の家へ行くと路子は不在で動物園から帰って来た平松が
玄関の靴箱から平松には内緒で路子が買っていたブーツを発見していた。
畑野が昨日玄関にあった赤いサンダルについて質問すると平松はいつの間にか無くなっているという。


「特別機動捜査隊」 第800話  『ああ夫婦』





マンションのごみ置き場を調べた結果、路子が捨てたと思われる美佐子の赤いサンダルが見つかった。
肝心の路子はいつも通り公園のブランコで泥酔して寝ていたところを発見される。



佐田が路子の前に赤いサンダルと突き出すと、
三船は阿久津にはアリバイがあり犯人ではないと告げた。


「特別機動捜査隊」 第800話  『ああ夫婦』





路子はすぐに自分の犯行であることを認める。


昨日、路子は平松に内緒で買ったブーツを履いて買い物へ出かけた。
その時、買い物に来ていた美佐子に会い仲良くもないのに家へ呼ばれる。
美佐子は「奥さんにはブーツよりもパンプスの方がお似合いですわ」と
その太い脚にはブーツは似合わないとバカにしてきた。


頭に来た路子は「若くて足が細いからって人を見下すものじゃないわよ!」というと
「ブヨブヨ太って子供も産んだことがないくせに!!」と路子を嘲り笑った。


「特別機動捜査隊」 第800話  『ああ夫婦』




普段からストレスが溜まっていた上に、コンプレックスを刺激され自尊心をメタメタにされた路子は
思わずそばにあった花瓶で美佐子の頭めがけて何度も殴りつけた。


路子が我に帰ると美佐子は頭から血を流して床に倒れ、ベビーベッドの赤ん坊の泣き声が割れんばかりに響く。
買い物かごをとり急いで玄関へ向かった路子だが動揺していて履きなれないブーツを履くことが出来ず
置いてあった美佐子のサンダルを履いて家へ戻った。



路子が自供を終えると平松が部屋に入って来る。
平松は「バカっ、バカっ!!!」と路子を激しく殴り続け、路子は泣き叫びながら平松の足元にすがる。
見上げると平松も今にも泣き出しそうに顔を歪めていた。



「特別機動捜査隊」 第800話  『ああ夫婦』




三船班のメンバーもやり切れない表情で彼らを見守る。
三船は床に散乱していた証拠品のブーツを手に取った。
全てはこのブーツから始まっていたのだ。




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私が「特別機動捜査隊」を東映チャンネルで初めて見たときにはまだ白黒映像で
時代背景もやたら古臭くて知っている俳優さんもおらず衝撃を受けたのを覚えています。


「特別機動捜査隊」 第800話  『ああ夫婦』






でもなんか妙に惹かれるものがあってたまーに不定期に見ていた。

ある時、面白いなぁと思い始めてからは時間が許す限り見続けハマってしまった。
でもあと1話で終わりなんですよね。


とはいえ、来週の早朝に651話から放送されると知り今後はこちらをもれなく見ていく予定です。
でも、651話からってすっごいハンパ。
初期は見たことがないんで是非1話から見てみたい!


「特別機動捜査隊」 第800話  『ああ夫婦』


(自衛隊員とのお見合いが成功した戸川もその後が描かれないまま終了かぁ…)



さて、今回は「ああ夫婦」というタイトル通りに事件に絡む数組の夫婦関係が描かれている。
セールスマンと浮気しているという疑惑があった若妻が殺されたことで
てっきり間男のセールスマンか浮気を知った夫の犯行ではないかと見られていたが
特捜隊三船班のち密な捜査により意外なところから容疑者が浮上。


その殺人のきっかけとなる「ブーツ」なんですが、この時代女性たちの間ではブーツが流行していたのか
街を歩く女性たちの足元はブーツばかり。
女性のブーツというとオシャレなイメージがあるが、土曜日の半日勤務を終えたサラリーマンには
あの履物が「戦争」を連想させるんですね。

「特別機動捜査隊」 第800話  『ああ夫婦』


(イマドキ『ブーツ』で”戦争”を連想するっていうのも時代を感じさせる…)



彼の脳裏には兵隊たちが行進する場面が思い浮かべられている。
優秀な彼の二人の兄はともに戦争で死んでいて、取り柄のない自分だけが生き残ってしまった。
ということは貴重な命のはずなのに、なぜかこの男自分の人生を悲観して「虚しい」と嘆くんですよね。


「精力」を抜かれちゃったような生気のない表情の男は酒で酔うたんびに女房に兄の死を愚痴って
妻から「またその話?」と煙たがられる。


結婚したものの夫から真剣に愛されるわけでもなく子供がいるわけでもなく
夫を会社へ送り出した後は退屈なひとりの時間を持て余す妻。


「特別機動捜査隊」 第800話  『ああ夫婦』


そんな日常を続けていくうちに槍どころのない不満を食うことで紛らわし
いつしかブクブクに太った中年女になってしまったとわが身を嘆く。


せめて他の女性たちと同じように「ブーツを履いてみたい」という僅かな願いさえ
「お前が履いたってさまにならん」と一蹴される。

近所の酒屋で酒を買って公園で飲んだくれている様子からなんか彼女が殺人に関わっているのでは?
という予感はあったが。


あとは、三船班が聞き込みに行った時夫が揃えていた赤いサンダル!
太っちょの中年妻にしては妙に赤くてサイズも小さそうで彼女のものには見えなかった。


なんといっても圧巻は夫との会話でさらにストレスを溜めたこの女が
ひとりで夕食をパクつくところ。


「ますます太っちゃうじゃねえか!」と心配になってしまった。


さてと、特別機動捜査隊も残すはあとひとつですね。
どんな内容なんでしょうか、最後しっかりと見てみます。


************ 特別機動捜査隊 記事一覧 ************


■ 第712話 『七年目の報酬』

■ 第782話 『わたしの父さん』

■ 第784話 『ドキュメント逃亡』

■ 第787話 『ある誘惑の秘密』

■ 第788話 『無情の風に散る』

■ 第789話 『新春危機一髪』

■ 第793話 『季節労働者哀歌』

■ 第795話 『愛の終着駅』

■ 第797話 『わが青春の輝ける日』

■ 第798話 『大都会の魔手』

■ 第799話 『娘の思春期』

■ 第800話 『ああ夫婦』

■ 第801話 『浮気の報酬』





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