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2023-12-08 (Fri)

「兄とその妹」返還映画コレクション@国立映画アーカイブ

国立映画アーカイブの前身は東京国立近代美術館フィルムセンター。
1968年に東京国立近代美術館でアメリカから返還された映画の特集上映が行われ
今回、55年ぶりに「返還映画コレクション」が組まれると知り国立映画アーカイブへ行ってきました。


特集の方は「返還映画コレクション(1)―第一次・劇映画篇」となっているので
次回以降もありそうですね。
今回は11月28日(火)から12月24日(日)まで2階長瀬記念ホールOZUでの上映。


27作品の中から島津保次郎脚本・監督の「兄とその妹」(1939年)を鑑賞。

「兄とその妹」返還映画コレクション@国立映画アーカイブ


●「兄とその妹」  (1939年・松竹大船)
脚本: 島津保次郎
音楽: 早乙女光
監督: 島津保次郎
出演: 佐分利信、三宅邦子、桑野通子、上原謙、
河村黎吉、水島亮太郎、坂本武、笠智衆ほか



主人公の会社員の間宮敬介に佐分利信、その妻に三宅邦子、
間宮の妹でタイピストとしてバリバリ働いている妹に桑野通子、
間宮の元同僚で今は独立している友人に笠智衆という配役。




仕事が出来る会社員・間宮敬介は、上役の自宅に出向いて相手をするくらいに碁も得意だ。
見ようによれば間宮が出世のために上役のご機嫌伺をしているようにも見えるが
実直な間宮はただ誘われるまま碁をしているだけでそんな気はさらさらない。
だが、そんな兄を妹のフミコは変な噂をたてる者もいるのではないかと秘かに心配していた。


その通り、間宮が次期係長になると知った先輩社員は間宮に関するあらぬ噂を社内に広め
間宮が失脚するよう背後で動いていた。
と、同時に間宮は上役から甥が仕事関係でフミコと出会い惚れてしまったので嫁にもらいたいと言われる。
部長は子供がなくゆくゆくは甥を養子に迎えて自分の後を継がせたいようだ。


フミコの幸せを願う間宮にとっては願ってもない話で、アキコも賛成している。
その週末、間宮はアキコ、フミコから誘われてハイキングに行く。
そこで縁談の話をするのだが、相手に対しては好意を持っているフミコだが
兄が自分の立場をよくするために妹を差し出したのではないかと疑われるのを懸念してその場で断るのである。


翌日、間宮に正式に係長昇進の辞令が出る。
一方、経理の役職者が自分が賭け事が好きだと間宮が言いふらしたため格下げされると間宮に殴りかかった。
それは間宮に先を越され係長の椅子を奪われた先輩社員の入れ知恵によるもの。
経理役職者に対して体格の良い間宮も応戦したため騒ぎになった。


さらに間宮が出世するのに上役に取り入るために妹まで差し出しているという噂が立っていることを知る。
そしてついに仕掛けたのが先輩社員と知った間宮は「あなたはこれが欲しいんでしょう!」と
係長昇進の辞令を投げつけてその場で辞表を書いて退職した。


勢い余って会社を辞めた間宮は無職となり次のあてもない。

さすがに家には帰りにくく元同僚で現在は独立している友人の自宅へ行く。
事情を話した間宮に友人は自分の仕事を手伝ってくれないかと提案。
アジアで自分の仕事を広げたいという。

ほどなく、間宮、アキコ、フミコの三人が飛行機に乗り込む姿が映し出され物語は終わる。



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私的には大柄で仏頂面でボソボソと話す初老の男のイメージから入った佐分利信だがさすがに若い。
と、いってもかなりオジサンに見えるが…。
今回は仕事は出来るがそれを誇示することなく、誰にでも誠実な態度で接するサラリーマンを演じていた。

その分、佐分利信に先を越されて狙っていた係長の椅子を奪われた河村黎吉の姑息さが際立つ。
表向きは佐分利信に親しく話しかけながらも、裏では佐分利信の悪評を捏造し社員たちに噂を流しまくる。
最後佐分利信にぶっ飛ばされた時のスカッとしたこと!


また家庭を守る妻三宅邦子とキャリアウーマンの妹桑野通子の対比が面白い。
実の姉妹のように仲の良いふたりだが、在り方は全く違うようにみえた。
昭和の庶民的な家なのに、整ったヘアスタイルに帽子、コートを羽織って品の良いバッグとヒールで颯爽と通勤する
桑野通子は凛とした表情にスタイルの良さもあって本当にカッコよい。


語学が出来てタイプも打てる。
男性にも媚びずに毅然としており、男性からアプローチされると既婚者を装ってギャフンと言わせる。
既婚者なんてすぐにバレる嘘をついて案の定バレるといういたずら好きな一面も茶目っ気があってかわいい。
スタイリッシュで現代的な女性なんだけど、最後は兄の社内での立場を考慮して縁談を断ってしまうんですよね。


この映画を選んだのは桑野通子が出ているからなんですが、相変わらずのカッコよさで素敵でした。
男勝りでさっぱりしていながらも、柔和な顔は日本人女性の包み込むようなしっとりした優しさも感じられる。
今回も期待に応える役柄だったし、ファッショナブルな姿を拝めたので楽しかった。




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