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2006/06/18
展覧会レポート昭和のドラマ昔の土曜ワイド劇場懐かし邦画

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横溝正史シリーズ 「三つ首塔」 (1977年)

category - 昭和のテレビドラマ
2006/ 06/ 18
                 
「横溝正史シリーズ」の第3弾。


■ 横溝正史シリーズ 「三つ首塔」
放送日: 1977年5月28日~1977年6月18日 (全4話)
原作: 横溝正史 金田一耕助ファイル13 三つ首塔 (角川文庫)
脚本: 岡本克己
音楽: 中村八大
主題歌: 「まぼろしの人」 (作詞:寺山寿和、作曲、唄:茶木みやこ)
監督: 出目昌伸
出演: 古谷一行、黒沢年男、真野響子、佐分利信、米倉斉加年、小池朝雄、小松方正、
ピーター、大関優子、野村昭子、長門勇、殿山泰司、川上夏代、露原千草、早川保、加藤和夫、
三原葉子、岡尚美、沖順一郎、有馬昌彦、草薙良一、野辺靖夫、水谷純子、門脇三郎ほか
制作: 毎日放送、東宝




横溝正史シリーズ 「三つ首塔」





私立探偵の金田一耕助(古谷一行)は家賃を滞納しおばちゃん(野村昭子)から
金を工面するように厳しくせっつかれていた。
同業者の岩下三五郎(沖順一郎)に借金を申し込むと、同じ調査を二人の人物から依頼され
今日その金を受け取るから貸してやると承諾をもらい出かけて行く。



横溝正史シリーズ 「三つ首塔」



岩下は依頼人の一人で大学教授・上杉誠也(佐分利信)の還暦祝いパーティーに出席していた。
上杉は亡妻の妹の娘・宮本音禰(真野響子)が、両親を早くに亡くしたため父親代わりとなって育てている。
その音禰の叔父・佐竹建彦(米倉斉加年) が連れてきたアクロバットダンサーの笠原操が
何者かが置いていった毒入りチョコレートを食べ踊っている最中に死亡するという事件が発生。


警視庁捜査一課に栄転となった日和警部(長門勇)が駆け付け会場に来ていた耕助と再会を果たす。


まもなく、階段で腕に「しゅんさく、おとね」と書かれた相合傘の入れ墨が彫られていた
高頭俊作(草薙良一)とみられる男の他殺体が見つかり、音禰の髪飾りが落ちていたことから容疑がかかる。
しかし、佐竹は音禰が俊作を殺すはずがないと言いその理由を説明した。



横溝正史シリーズ 「三つ首塔」




音禰は遠縁の佐竹玄蔵の十億円という莫大な財産を高頭俊作と結婚することを条件に
相続する予定で俊作を殺してしまったらその権利を失うことになるというのだ。


そんな話をしていると岩下も殺されていることが発覚する。


立て続けに起こる殺人事件により体調を悪くした音禰は帰宅後すぐに部屋で休んでいた。
するとパーティー会場で突然、音禰の前に現れた俊作のいとこ・高頭五郎(黒沢年男)が侵入し
抵抗する音禰を犯すと「二人きりの秘密を持った、お前はもう逃げられない」といい去って行った。


横溝正史シリーズ 「三つ首塔」


しばらくして、音禰をはじめとした玄蔵老人の遺産の相続者全員が集まり弁護士の黒川(加藤和夫)によって
遺言状が公表されることになり耕助も立ち会う。
音禰はそこに五郎の姿を見て驚くが、黒川は五郎を調査員の堀井として一同に紹介する。


玄蔵の十億円の遺産は高頭俊作と結婚することを条件に音禰が全て相続するはずだったが
俊作が死亡したことで次の条項のもと相続されると発表。



ここに出席している音禰、佐竹、笠原薫(岡尚美)、島原明美(三原葉子)、
根岸花子、根岸蝶子と佐竹由香利(大関優子)の七人で等分に分けられ
玄蔵が死ぬ前に相続者が死ねばその分分け前が多くなるのだと説明する。



横溝正史シリーズ 「三つ首塔」





そのため黒川は「みなさんは遺産を相続する権利を得て幸運でもあり
それと背中合わせに大変な危険にもさらされている」と話す。
現に、すでに相続人の一人であった薫の妹の操、俊作が殺されている。



明美には古坂史郎(ピーター)が、根岸姉妹には志賀雷蔵(小松方正)が
由香利には義父と名乗る鬼頭庄七(小池朝雄)がそれぞれ付き添っていて不穏な空気を醸し出していた。


玄蔵老人は竹内大弐を殺していて、高頭省三がその濡れ衣を着せられて処刑されていた。
高頭省三の孫・俊作を音禰と結婚させることによって財産を相続させようとしたのはこんな事情が隠されている。
大弐の息子・潤伍も財産を狙っており「三つ首塔」に重要な何かがあるらしい。



横溝正史シリーズ 「三つ首塔」



音楽会へ行った夜、音禰は五郎の車で拉致され他の相続人たちの正体を見せられた。
由香利は義父の鬼頭庄七(小池朝雄)と肉体関係があるらしく
いかがわしい小屋で先日とは別人のような大胆な表情でSMショーを行っている。


さらに音禰はヌード小屋に連れていかれ、入り口で志賀とすれ違った。
中に入ると根岸姉妹がヘレン根岸、メリー根岸として金粉ショーを行い、
客席には明美に付き添っていた史郎がいる。


五郎は最後に音禰をBARボンボンへ連れて行くと、またしても店を出る志賀の姿を目撃。
部屋を取った五郎は秘密の通路を通って隣の部屋にいる明美を見せようとしたところ
彼女はベッドの上で胸を刺されて死んでいた。


横溝正史シリーズ 「三つ首塔」




五郎は隠れ家に音禰を連れて行くと三つ首塔の写真を見せ場所を思い出せとせっついた。
そこには佐竹玄蔵、武内大弐、高頭省三の木首が祭られ音禰の運命を握る何かが隠されているらしいが
音禰が訪れたのは子供の時でどこにあるかが思い出せない。


五郎は明美殺しの容疑がかからぬようアリバイを作ると、その通りに言うよう指示し家まで送り届けた。
耕助と日和は明美殺しの凶器となったナイフの柄に音禰のハンカチが巻き付けられていたため
帰宅した彼女に事情を聴き、音禰は五郎から言われた通りに証言をし裏が取れたため容疑が晴れた。


それから間もないある夜、五郎から「危険が迫っているから今すぐに家を出ろ」と電話がかかる。
音禰はすぐに家を出ようとするが気配を察した上杉が現れ阻止しようとする。



横溝正史シリーズ 「三つ首塔」



そのうちに耕助と日和もやってきて、アリバイを証言した人間がすべて消えたこと
BARボンボンで男と一緒だった音禰の指紋が秘密の通路にあるマジックミラーから検出され同行を求めてきた。



音禰が窮地に立った時、耕助がブレーカーを落とし屋敷から逃げ出す音禰に
BARボンボンで一緒にいた男は一体誰なのかと詰め寄ってきた。
たまらず音禰が逃げ出した時、一台の車が通りかかり音禰は思わずそれに乗った。



横溝正史シリーズ 「三つ首塔」


これまで、五郎は常に音禰の行動を把握して何度となく訪れるピンチを助けてくれていた。
先ほどの電話も警察が来ることを察知して家を出るように知らせてくれたのだろう。
音禰は今回もまた五郎が迎えに来てくれたものと思っていたが、車を運転しているのは志賀だと知り驚く。



志賀はアパートに音禰を連れて行くと酒を飲んだとたんに苦しみだしその場で死亡し
玄関には花子の死体も転がっているのを見つけ慌てて飛び出すと五郎が助けに来た。
しばらく、音禰は五郎に匿われることとなる。


横溝正史シリーズ 「三つ首塔」




音禰が家を飛び出し耕助がその後の状況伺いに上杉邸を訪れると
上杉が手伝いのおしげ(川上夏代)が音禰が大切に育てていた小鳥を
不注意から死なせてしまったことに腹を立て激しく責め立てていた。


上杉の姉・品子(露原千草)が仲介に入りようやくその場をおさめたが
ひとりになった上杉は小鳥の亡骸を抱き上げると愛おしそうに接吻し
その姿を覗き見た耕助は上杉が音禰を一人の女性と愛していることに気がつき始める。



一方、音禰は犯されたことで関係が始まった五郎をいつしか愛しはじめていた。
五郎は音禰を変装させると、由香利と鬼頭のSMショーが行われているクラブへ案内した。
客は全て男女のカップルばかりで、盛装をした彼らはマスクで顔を隠して抱き合いながらショーを楽しんでいる。



横溝正史シリーズ 「三つ首塔」



五郎は佐竹が愛人の薫を伴って来ているのをそっと音禰に教えた。
佐竹と目が合った音禰は仮面をつけていても自分と知られてしまったと思った矢先に
五郎は「そろそろ警察が踏み込んでくるから帰ろう」と言い出した。


彼は佐竹、薫、由香里、鬼頭の四人の中に犯人がいると考え
密告電話をかけ彼らを警察に調べさせるチャンスを作ったのだ。
すると予告通り警察が来て混乱の中で音禰は外へ飛び出したものの五郎とはぐれてしまう。



心細くなった音禰は上杉に電話をするが現在地がわからず迎えを頼めないまま
結局は佐竹に見つかりマンションに連れ込まれた。
佐竹は音禰と一緒にいた男が殺人犯だと考え誰か教えろと聞いてくるが
薫が入って来て佐竹と愛し合っているスキに部屋から逃げ出す。


横溝正史シリーズ 「三つ首塔」



階段を降りて外へ出ようとした時、史郎が仕掛けた爆発騒ぎが起こり
音禰は史郎に連れていかれ蝶子のアパート行きベッドに押し倒された。
その時、音禰は蝶子の刺殺体を見つける。


慌てた史郎が部屋を飛び出したスキにトランクから三つの木首と、
三つ首塔の所在地が書かれた写真を発見する。


音禰は五郎の隠れ家に電話しようやく会うことが出来て二人は三つ首塔へと向かう。
そこで、三つ首塔を守る和尚の法然(殿山泰司)の案内で三つの木首と対面すると
法然がからくり板を操作し五郎が立っていた床が開いて地下へ転落してしまった。



横溝正史シリーズ 「三つ首塔」



法然は音禰に三つ首にまつわる話を聞かせる。


七十年前、金持ちの息子だった佐竹玄蔵は山師の竹内大弐に持ち掛けられて
友人の高頭省三と金を出し合って一緒にありもしない銀を掘った。
詐欺にあったと知った玄蔵は大弐を殺したが、その罪が省三にかかり打ち首となる。



その打ち首になった場所がここで、五郎が落ちた場所は落ちた首を洗うための井戸だったという。
法然が話し終えた時、由香利、史郎、鬼頭がやってきた。
由香利は音禰を床下に突き落とそうとするが、犯しそこなった史郎は音禰の体が惜しくて助けようとする。
わざと三つ首塔の所在地がわかる写真を残したのも、ここへ音禰をおびき出すためだった。


法然は同性愛者で史郎を愛しており、それを知っている由香里は「音禰はあなたの恋敵だ」というと
法然は音禰を五郎がいる床下へと突き落とす。


横溝正史シリーズ 「三つ首塔」


彼女はそこで五郎から自分は高頭俊作だと打ち明けられた。


二人は幼い頃、三つ首塔で同じ巻物に手形を押していてそれ以来俊作はずっと音禰が好きだった。
音禰もそういわれて薄れかけていた記憶が蘇り目の前の男こそ俊作だと確信する。


五郎こと俊作は早くに両親を亡くして叔父に育てられていたが、その事情を知っていた叔父は
俊作の腕の入れ墨を消して自分の息子の五郎に同じ入れ墨を入れた。
それ以来、俊作は五郎として、五郎は俊作として生きてきたのだという。


横溝正史シリーズ 「三つ首塔」




しかし、彼が高頭俊作と証明する手段は音禰と一緒に子供の頃に押した手形しかない。
自分が高頭俊作と証明するために巻物が保管されている三つ首塔を探していたのだ。

そして、いつ助け出されるともわからない音禰と俊作は二人だけの結婚式を挙げる。



その頃、史郎は竹内大弐の首に復讐を誓っていた。
彼は玄蔵に殺された大弐の孫で、残る相続人の佐竹、薫、由香里も殺そうとしていた。


横溝正史シリーズ 「三つ首塔」


翌朝、その史郎が由香利の肉体を奪ったと知り嫉妬に駆られた鬼頭が史郎の首を絞めると
これまで鬼頭に性奴隷にされていた由香利が鬼頭を殺す。
この現場を目撃した法然を史郎と由香利は崖まで追い詰めて転落死させると
鬼頭の刺殺体を音禰と五郎がいる床下へと放り投げた。



一方、耕助は音禰が三つ首塔にいると信じ連れ戻そうとしている上杉に張り付くと
ようやっと三つ首塔にたどり着き日和警部らと閉じ込められている音禰と俊作を助け出した。
史郎と由香里はどこかへ姿をくらましたが、耕助の知らせにより佐竹と薫が到着する。



横溝正史シリーズ 「三つ首塔」


その夜、音禰が史郎と由香里に首を絞められている悪夢にうなされていると
俊作が何者かに首を絞められ殺されそうになっていた。
史郎と由香里の仕業だと思われたが俊作は犯人は一人だったという。


しかし、寝ている時に首に紐が巻き付けられ犯人の顔は見ていないというが
耕助は何か隠している様子が気にかかった。


その矢先、小屋から由香里の絞殺死体が発見され、
紐の絞め方から俊作を殺そうとした人物と同じだと思われた。
日和は史郎を犯人だというが、彼は小屋の外にある木で首をくくって死んでいる。
調べた結果、同一犯により殺された後に自殺に見せかけるため吊ったと見られた。


横溝正史シリーズ 「三つ首塔」



関係者で残るのは音禰、俊作、佐竹、薫と上杉だけとなった。
耕助は上杉が右手に傷を負って包帯を巻いていたはずなのに
今日になって左手に巻かれているのに気がつき
短時間に三人もの人間の首を絞めたために出来た傷だと見抜く。



上杉は耕助の追及を逃れるように三つ首塔に向かって歩いていく。
耕助はそのあとを追いながら、日和たちに真相を明かしていく。


上杉は義理の姪である音禰をひとりの女性として愛してしまったが
叔父と慕ってくる音禰にさえそのことを悟られないよう内に秘めたる愛だった。


高頭俊作との結婚を条件に、玄蔵老人が十億円の財産を譲ると知り
音禰を他所の男に取られたくなかった上杉は岩下に俊作の調査を依頼し
俊作になりすましていた高頭五郎を俊作と信じて殺してしまう。


横溝正史シリーズ 「三つ首塔」



その現場を操に見られたような気がして毒入りチョコレートで殺し
上杉が俊作の行方を調べようとしていたことを知っている岩下の口も封じた。


ところが、俊作が死ぬことによって遺言状の第二の条項に移り
音禰を含めて等分に分けられると知った上杉は俊作を殺したことで
彼女の分け前を減らしてしまったと済まなく思った。


そこで元通り音禰に全財産を相続させようと相続人を次々と殺していく。
上杉が三つ首塔の場所を知ったのは、犯人をおびき出そうと史郎がわざとトランクの中に
三つ首塔の所在地を記した写真を残してあったのを見つけたからだ。


トランクは蝶子の部屋に置いてあり、上杉が彼女を殺すために部屋に入った時に
見つけたことが明らかだった。
俊作は自分の首を絞めたのが上杉だとわかっていたが音禰の気持ちを思うと言い出せなかった。


横溝正史シリーズ 「三つ首塔」


上杉は耕助の制止を振り切り三つ首塔に入ると火を放った。
煌々と燃え上がる三つ首塔を目前にして俊作は手形の巻物を取りに行こうとするが
耕助が必死に止めたため炎に包まれ崩れ落ちていく三つ首塔をただ見守ることしか出来ない。


絶望した俊作が音禰と抱き合っていると、耕助が巻物を渡した。
そこには、五歳の高頭俊作と三歳の宮本音禰の手形がハッキリと押されている。


事件が終わり耕助は帰るために船に乗ろうとするが、乗り遅れてしまい湖に落ちてしまう。







金田一耕助ファイル13 三つ首塔 (角川文庫)


しゃがれ声なのに、威圧感と迫力がある佐分利信がいい味をだしていますね。


この佐分利信演じる、上杉誠也の還暦パーティーから始まるのですが
姪の音禰から赤いちゃんちゃんこをプレゼントされそれを着て童心に返ったような姿が微笑ましい。


横溝正史シリーズ 「三つ首塔」




耕助はこの高名な大学教授の上杉が一人の男として義理の姪を愛していることに気がつき

「あなた、音禰さんを姪ではなく女性として愛していますね?」と問いかけるのだが

「私は音禰にコーヒーの淹れ方を教えてきた。あれが上手く入れられるようになった時
誰かに嫁ぐことになるだろう。だから(行方不明の音禰が)戻ったらもう淹れさせない。
それが、父親の気持ちではないでしょうか。」と

音禰を結婚させたくない理由が、男性としての異性愛ではなく父親としての愛だと誤魔化す。


横溝正史シリーズ 「三つ首塔」





こういう遠回しな否定の仕方も実に佐分利信に合っている。


両親を亡くして上杉に大切に育てられる宮本音禰を演じた真野響子が美しかった。
昔は地味な人だなという印象しかなかったのだが、改めて見ると上品で控えめな容貌が箱入り娘の音禰にピッタリ。


その音禰はこれまで変な虫がつかないよう屋敷の中で模範的な生活を送るよう上杉に飼いならされている。
五歳の時から彼女を愛していながら、現在は別の人間として生きている高頭俊作は
幼い頃一緒に手形を押した俊作だと名乗ることもできないまま音禰を犯すという歪んだ愛情表現を示す。


これにより、男を知ってしまった音禰は憎しみと殺人犯ではないかという疑いを抱きながらも
自分を必死に守ろうとする俊作をナイトのように思い愛しはじめていく。


そして、彼に連れ出され他の相続人たちの正体を見ることになるのだが
俊作は音禰とバレないよう彼らが棲む爛れた世界の住民として相応しいように
赤いマニキュア、どぎつい化粧、派手な服にサングラスで変装させるのだが
清楚な彼女が大胆な姿に変わっていくシーンも見どころのひとつ。


横溝正史シリーズ 「三つ首塔」




その後、今度は仮装して出かけるシーンではバニーガールのような網タイツ姿で
若い彼女の美脚も披露している。




高杉俊作の黒沢年男も胸毛全開で熱演。





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また、その相続人及び周辺の人物の胡散臭さも実に良い。


相続人でもう一人の叔父、佐竹建彦はどこか一癖ありそうな米倉斉加年が演じており
同じ相続人でアクロバットダンサーの片割れ薫と愛人関係にある。



でも、この建彦、音禰に対しては「あの素直だった音禰はどこへ行ってしまったんだ?」と
自分のことはさておき、いかがわしい場所に男と出入りする音禰の変貌を嘆いている。
どうやら、普通の叔父としての愛情はあるようだ。


横溝正史シリーズ 「三つ首塔」



そして、相続人に張り付くいわくありげな男たち。
佐竹由香里には亡くなった妻の連れ子だといい保護者面した鬼頭庄七、
島原明美には古坂史郎が、根岸姉妹には志賀雷蔵と表の世界ではないメンツが揃っている。


横溝正史シリーズ 「三つ首塔」



これを小池朝雄、ピーター、小松方正がやっているのだからたまらない。
本当にこのシリーズ、毎回豪華なキャスティングで当時の勢いを見るたびに感じています。


この翌年には、土曜ワイド劇場の松本清張の「声」で米倉斉加年と小松方正が
犯人グループとして共演しているのだが、小松方正は悪役そのものなのだが、
米倉斉加年は自分たちが犯人だと気がつくかもしれない音無美紀子に恋してしまい
最後には死んでしまうというワルに徹しきれない人物を演じていた。


小松方正は悪人でも、米倉斉加年ってどこかいい人オーラがありますよね。


しかも、小池朝雄は大関優子(現・佳那晃子)と二人でSMショーをやるのだが
衣装が上半身網のスケスケという奇抜なもので似合わなささがハンパない。


横溝正史シリーズ 「三つ首塔」


今回もショーが終わったら別の男とひっつき、最後は史郎と一戦交えて嫉妬した鬼頭を殺しますが
自分を堕落させた鬼頭への憎しみが伺われます。


やはり大関優子、今は佳那晃子になってますがこういう幸薄い役の方がはまりますね。
金田一耕助ものでは、映画版の「犬神家の一族」にも青沼菊乃役で出ていましたが
ああいう役が似合う女優さんです。






あと、ピーターってこのころ化粧はしていても髪は短く男として出演することが多い印象。
「横溝正史シリーズ」と同じ時間帯で放送されていた「森村誠一シリーズ」の
野性の証明でも浅茅陽子をレイプしていて、今回も大関優子との濡れ場がある。


横溝正史シリーズ 「三つ首塔」



遺言状公開の場で、エマニュエル夫人席に座った島原明美を演じた三原葉子。
この人プレイガールなんかでよく目にする恰幅の良い女優さん。


佐竹建彦の愛人・笠原薫、笠原操姉妹がアクロバットダンサーなら
志賀雷蔵が張り付いていた根岸姉妹は金粉ショーのダンサー。

横溝正史シリーズ 「三つ首塔」

エロイんだかなんだかわかりません。
これをかぶりつき席で見ていたのがピーター。


そして、行方不明の宮本音禰と背後にいる男(高頭俊作)が来ると考え
耕助も事務所のおばちゃんと一緒に変装して乗り込む。

横溝正史シリーズ 「三つ首塔」

嫌がりながら身支度しているおばちゃんに

「ご婦人同伴じゃなきゃダメなんだよ。」


「先生にこんな趣味があるとは思わなかったよー。」


「(おばちゃん)似合うよ」と、年甲斐もなく派手な格好のおばちゃんに一言。



さて、ドラマのエンディングテーマである茶木みやこの曲ですが
3話までは「幻の人」と表記されていますね。
最終話でようやく「まぼろしの人」となっていましたが。



************ 横溝正史シリーズ一覧 ************


1. 「犬神家の一族」

2. 「本陣殺人事件」

3. 「三つ首塔」

4. 「悪魔が来りて笛を吹く」

5. 「獄門島」

6. 「悪魔の手毬唄」



************ 横溝正史シリーズⅡ一覧 ************


1. 「八つ墓村」

2. 「真珠郎」

3. 「仮面舞踏会」

4. 「不死蝶」

5. 「夜歩く」

6. 「女王蜂」

7. 「黒猫亭事件」

8. 「仮面劇場」

9. 「迷路荘の惨劇」





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