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2006-11-24 (Fri)

「松本清張の紐・恐怖の大回転遊覧車」 (1979年)

閉園した横浜のドリームランドがロケに使われています。
最後の遊覧車での高所のシーンがスリリングでした。




●「松本清張の”紐”・恐怖の大回転遊覧車」  1979年11月24日
原作: 松本清張 『紐』  黒い画集〈第2〉紐,天城越え,証言,寒流 (1959年) 収録
脚本: 吉田剛
音楽: 津島利章
監督: 水川淳三
制作: 松竹
出演: 酒井和歌子、宇津宮雅代、中山仁、
中条きよし、小林昭二、河原崎長一郎、
高品格、青木義郎、今井健二、三戸部スエほか




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梅田静子(宇津宮雅代)の夫・安太郎(河原崎長一郎)は
事業が失敗し悪徳金融から借金をし厳しい取り立てにあっていた。


安太郎はプライドが高く男のメンツを守るために
静子に自分を殺させて保険金を受け取らせ
借金を返し自分に汚名が残らないようにしようとした。



保険金受取人の静子に殺人の疑いがかかると
保険金を受け取る資格がなくなってしまうので
安太郎は静子のアリバイの準備もしていた。




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安太郎の姉・シゲ(三戸部スエ)とその夫の青木(小林昭二)は
安太郎の事業に出資しており保険金が入ったあかつきには
静子から返済してもらうことで協力者となっていた。



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静子は殺害現場から離れた定食屋で丼にハエが入っていたとクレームをつけ
わざと店員の記憶に残るようにする。


その後は映画館へ行ったことにするため、予め映画を見てストーリーも覚えた。
若者の鼻緒が切れたシーンで打ち合わせ通りシゲが赤ちゃんの人形を泣かせると
あやすためにそのまま劇場を出る予定になっていた。



シゲから映画の半券を静子に渡す。


静子はシゲが背負った赤ん坊がどのシーンで泣き出したかを説明できるため
完ぺきなアリバイが出来るはずだった。



しかし、いざ安太郎を殺す段階になって静子は出来ないと渋り始めた。
安太郎はそんな静子を殴り続けると
「俺を憎め!」といい静子に紐で自分の首を絞めて殺させた。


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静子はその後、社金の取り立てから逃げるように
青木の家で保険金がおりるまで住むことになった。



利用されているかにみえる青木夫婦だが
彼らも保険金を受け取った静子が逃げないよう
事が済むまでは監視しているという意味があり
静子が落ち着ける場所ではなかった。




安太郎殺しは、警察も事業トラブルとみて
静子は容疑者圏外に逃れた。


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保険会社では調査部長の白石(高品格)が戸田正子(酒井和歌子)に
安太郎の保険金受け取りについての調査を命じた。




早速、警察を訪れると刑事(青木義郎)は捜査方針を固めていたところだった。


それまで知らなかった多額の保険金がある事実を知らされたが
静子に確実なアリバイがあることから正子を相手にしない。


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しかし、部下の刑事・原(中山仁)はスキがありそうで
正子は原を取り込んで調査を進めていく。


原から静子の完璧すぎるアリバイを聞かされて
不自然なものを感じた正子は納得がいくまで
とことん静子のアリバイを調べなおす。



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最初こそ、捜査方針から逸脱することに抵抗を感じた原だが
正子の女性ならではの洞察力に助けられて
だんだん行動を共にするようになる。





安太郎の会社にはただ一人の従業員江藤欣一(中条きよし)がいた。


実は、江藤は暴力団で安太郎にニセのブランド品をつかませ
わざと多額の借金を負わせていた。
この借金も江藤がグルになってやっていたことで
江藤たちは安太郎の保険金を全額奪い取ろうと計画していたのだ。



安太郎が暴君で、静子を家政婦扱いしかしてこなかったことで
江藤の正体を知らない静子は、夫が亡くなって
優しくしてくれる江藤に次第に身をゆだねていく。



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正子は安太郎の会社へ行き江藤と会い地道に足を使って調べていく。



正子が静子を疑っていることからも
江藤と安太郎を騙していた幸福商事は正子の存在を疎ましく思っていた。




見せしめに幸福商事の男(今井健二)は、
車で人通りのない場所へ正子を連れ出すと手下たちにバイクで襲わせた。


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軽傷を負った正子が病院で手当てを受けていた時に
医師と看護婦の会話から
静子が定食屋でわざと自分でハエをいれて
いちゃもんをつけ店員の証言をとれるように細工をしたという
トリックを見破った。


正子は朝起きる時に近所の主婦と子供のやりとりで
映画館ではシズが協力者となり人形と赤ちゃんの泣き声のテープを使って
アリバイ工作をしたことも解き明かす。





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正子は静子を料亭に呼び出すと保険金は不正が見つかったので払えないという。
正子は自殺でも1年過ぎていれば保険は支払われていたといい
それを聞いた静子は呆然とした。
警察に突き出す前に静子に自首を勧めた。


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正子の動きをつかんでいた江藤は隣の部屋から
二人の会話を盗み聞きしていた。


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江藤は最近、静子が遊園地で働きだしたのに目を付けて
白昼堂々と正子を事故死に見せかけて殺すことを企てる。
静子と青木夫婦も協力者だ。


正子が遊園地へ行くと、静子に部屋に閉じ込められ
江藤が正子が手足を縛り口にガムテープをして遊覧車の中に押し込んだ。


正子はなんとか入ってこようとする江藤をなんとか足で蹴り出し
静子と二人きりになった。



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静子が正子を観覧車から突き落とそうとするが、正子は激しく抵抗する。
正子はガムテープを取ると
「なんで私を殺そうとするの。警察は何もかも知っているのよ!」と叫び
静子は一瞬ひるんだ。



そして、江藤と幸福商事がグルで安太郎をはめて借金を負わせたんだと言った。

江藤を信じたい静子も反論するが
正子は本当に静子を愛しているならこんなことはさせない、
これじゃ無理に殺人を犯させた安太郎と同じじゃないかと言う。




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さらに正子は縛られていた手足のガムテープを解くと
江藤が遊覧車の中に入って来ようとする。
それを阻止した正子は大声で助けを求めた。



正子の処理に時間がかかり、そろそろ係員が帰ってきそうだと
青木が江藤のもとへやってきた。


江藤は遊覧車のスイッチを切り動きを止めると
青木に故障で止まって中に女性が二人いるから
それを助けに行ったことにしろと言い残して
再び観覧車まで登っていった。





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登ってやって来る江藤に気がついた正子は外へ逃げ出す。


ついに江藤が観覧車に入って来た。

静子は江藤に人殺しを止めてくれと言うが
邪魔をするんならお前から殺してやると言い返され
江藤の魂胆がわかった。



ようやく騙されていたことに気がついた静子が
自分が死ねば保険金が入らないと言うが
江藤は静子が死ねば委任状もあるので
シズたちのところへいくのだと言った。



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静子が殺されそうになった時に
正子が腕時計を取って江藤に投げつけその隙に静子は江藤から逃げた。


しかし、その後も江藤は執拗に二人を追ってくる。


やがて原が到着し、遊覧車が止まっていて外に正子と静子がいるのを発見し
慌てて登っていった。



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二人を殺そうとする江藤に銃を向けるが、なかなか江藤には当たらない。

しかし、江藤は警察が来たのを知って二人から離れた。
すると遊覧車が動き出し、一人離れたところにいた江藤にぶつかり
江藤はそのまま下に墜落死してしまった。



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正子と原はそれぞれ上司から行過ぎた行為を起こしたことで
厳重注意がされたが、最後は良くやったと労をねぎらってもらった。



事件解決後、正子と原は再び街で会った。



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静子は警察に捕まり、安太郎に無理強いされたものの
自分にも殺意があったことを認めたために
殺人罪で起訴されそうだった。


安太郎に強要されてやったことで正子は安太郎の悪意さえ感じた。
もしかしたら、安太郎は静子が江藤に気があったのを
気づいてたのではないかとハッとした。


だけど、それは今となっては誰にもわからないことだった。











酒井和歌子と宇津宮雅代の共演で大昔から気になっていたドラマ。
かなり前に突然放送されたときは嬉しかった。
その後は度々再放送されていて、ありがたみは薄れていますが。


題名の「紐」だが、静子は安太郎を殺すことを拒否したが
死んでも男の面子を保ちたかった安太郎は
そんな静子を殴りつけてまでも自分を殺させる。
「おれを憎んだら殺せる」と言われたときに
これまでの理不尽な扱いを受けてきた思いが出てきて
首に紐をかけて殺したが、そのときにこれまでの習慣で
無意識に安太郎を気遣ってしまい紐を蝶結びにしてしまった。

正子は蝶結びから殺す相手に配慮をしている気配を感じ
犯人は安太郎に気を遣ってしまう相手ではないかと思いついた。


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ドラマはいきなり映画館内の映像から始まります。

映画は中村雅俊と檀ふみが出ている「俺たちの時」で
切符売り場の看板横には、前売り券が800円と書かれていた。



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売り場窓口の横には「男はつらいよ」のポスターが。
このドラマの制作も松竹ですから。



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映画の映像も少しだけ使われています。
特にアリバイの時に重要になるのが
若者(中村雅俊)のゲタの鼻緒が切れる場面。




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ロケ地は横浜の戸塚区にあったドリームランドです。
どうやら経営悪化で2002年に閉園してしまったようですね。




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