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2007/01/09
展覧会レポート昭和のドラマ昔の土曜ワイド劇場懐かし邦画

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「超高層ホテル殺人事件・空白のアリバイ」 (1982年)  森村誠一 『超高層ホテル殺人事件』

category - 土曜ワイド劇場
2007/ 01/ 09
                 
巨大ホテルのオープン前夜祭で、ホテルの総支配人が墜落死した。
殺害の動機を持つ二代目社長に容疑がかかるが彼には鉄壁のアリバイがあった。



●「超高層ホテル殺人事件・空白のアリバイ」  1982年1月9日
原作: 森村誠一 『超高層ホテル殺人事件
脚本: 鴨井達比古
監督: 斎藤武市
制作: 東映
出演: 田村正和,結城しのぶ、佐藤慶、新藤恵美、
横内正、内田朝雄、西沢利明、井上昭文ほか


超高層ホテル殺人事件・空白のアリバイ




猪原留吉はアメリカのネルソン・インターナショナル社(NI)と組んで
東京に高層ホテルの建設をすすめていたが完成前に死亡してしまい
一人息子・杏平(田村正和)がその後を継いでいた。



杏平には彩子(新藤恵美)という派手好きな妻がいたが政略結婚で
はじめから二人の間に愛はなく夫婦関係は形ばかりの冷え切ったものだった。
実は杏平には大学時代から恋人がいたのだが相手は留吉のライバルである
浅岡哲郎(内田朝雄)の一人娘・友紀子(結城しのぶ)で結婚することは到底叶わない。



超高層ホテル殺人事件・空白のアリバイ



その友紀子もまた浅岡の意向で銀行頭取の息子・是成敏彦(西沢利明)と
政略結婚させられてしまった。
だが、杏平は友紀子と人目を忍んで逢瀬を続けており
留吉から解放されたことで彩子と離婚をし友紀子と再婚したいと願うようになっていた。




ホテルのオープン前日、杏平はNI社から派遣されていたソレンセンと
契約をめぐり口論になりホテルの客室から突き落としてしまう。
部屋にいた秘書課長の大沢秀博(内田勝正)は後始末は自分がするので
杏平は30分後に始まる前夜祭に参加しろと言い部屋から出て行かせた。



超高層ホテル殺人事件・空白のアリバイ



その後、杏平はパーティーに出席していた。
会場の窓からはオープンを翌日に控えた地上62階、客室数三千を誇る
イハラ・ネルソンホテルの正面が見渡せる。



午後七時、ホテルの正面に客室の窓を利用し巨大な光の十字架が出来上がった。
パーティーの招待客の目は、その十字架に向けられている。
すると十字架の中央の窓の一つに人影が映りその人物が窓から墜落死してしまう。
死んでいたのは先ほど杏平が突き落としたはずのソレンセンだった。



超高層ホテル殺人事件・空白のアリバイ



目撃者は一様にソレンセンが突き落とされたと証言していることから
捜査の指揮をとった本庁の捜査一課・那須警部(佐藤慶)は他殺と睨んだ。
やがて、ソレンセンが墜落した部屋が16階の1617号室だと判明する。
ところが、同フロアのステーションで待機していた大井というボーイは
6時半に1617号室から杏平が出て行って以来、16階に人の出入りはなかったと証言している。



この事件を受けて、杏平はNI社との業務提携を破棄すると宣言し
決着は法廷に持ち込まれることとなる。



警察はソレンセン殺しの動機がある杏平にアリバイがあり
唯一アリバイがないのが秘書の大沢であることから二人の身辺を洗いはじめる。
そして、大沢が彩子と不倫関係にあり、ソレンセンが墜落死した少し前に
従業員の木暮(車だん吉)に命令してベッド用のマットレスを山積みにしたトラックを
ソレンセンの死体の近くに運ばせていたことを掴んだ。



超高層ホテル殺人事件・空白のアリバイ



那須は大沢が大学時代からスカイダイビングを趣味にしていたことから
招待客が目撃したホテルの窓から墜落したのは大沢であると推理した。
これでソレンセンの死亡時刻は午後7時と断定できなくなり杏平にも犯行は可能になる。
那須はこの推理を杏平にも聞かせてじわりじわりと追い詰めていく。



ところが、その矢先行方をくらましていた大沢が大阪の茨木の高速道路下で
他殺体となって発見された。




超高層ホテル殺人事件・空白のアリバイ



那須は杏平が大沢を殺したものと見て会いに行くが
杏平は腹違いの妹の夫で専務の木本栄輔(横内正)と銀座へ飲みに行き
7時には乃木坂のセカンドハウスに帰った。
その後再び木本から電話で呼び出されて午前2時頃まで
青山でボーリングをしたとアリバイを証言する。





その裏付けもとれたが、午後7時から午前2時まで7時間の空白の時間がある。
杏平が東京から空路を使い犯行に及んだものと考えたが
事件当日は事故により大阪行きの便がない。



超高層ホテル殺人事件・空白のアリバイ



那須は杏平が羽田で友紀子と会っていたと報告を受けていたことから
二人が共謀して犯行に及んだと考えた。
おそらく東京と大阪の中間地点の豊橋で大沢の死体の受け渡しが行われたのだろう。
警察は二人の動向をマークする。





そんな中、杏平は友紀子と乃木坂のマンションで会った。


超高層ホテル殺人事件・空白のアリバイ


この時、杏平は友紀子はソレンセンを殺したのは杏平であるとは知らず
大沢を殺したものだと思い込んでいることを知った。



だが、大沢を殺したのは杏平ではない。
友紀子は木本から「社長を救うためにはこの方法しかない」と言われ
豊橋で大沢の死体を受取り茨木の高速から遺棄したことを告白する。



超高層ホテル殺人事件・空白のアリバイ



那須は杏平が大沢を殺し豊橋で友紀子に死体を渡したと思い友紀子を調べるが
彼女は運転免許をもっていなく車の運転が出来ないと判明する。
だが二人が飛行機の運転のライセンスを所持していることがわかり
同じフライングクラブに所属していた木本に杏平が飛行機を譲っていたことが明らかになる。


超高層ホテル殺人事件・空白のアリバイ




那須のもとに何者かが株の買い占めホテルの乗っ取りを企んでいるという
噂があるという報告が入ってきた。




その頃、杏平は木本から次の株主総会で杏平の退陣を要求することを宣言された。
木本は杏平が友紀子との恋に身をやつしている間に密かに株を買い占めていたのだ。




超高層ホテル殺人事件・空白のアリバイ




二十年ほど前、木本の父は品川にニュー東京ホテルを経営していたが
留吉の強引な乗っ取り商法によりホテルは倒産し木本の父は自殺した。
木本はフライングクラブで杏平に接近し、留吉の妾腹の娘と結婚すると
猪原コンツェルンに乗り込んだ。


超高層ホテル殺人事件・空白のアリバイ



これを知った杏平は、全てを受け入れると那須あての手紙をボーイに託すと
死を決意し上尾から友紀子と二人で飛行機で飛び立った。



超高層ホテル殺人事件・空白のアリバイ



那須は杏平からの手紙を読み事件の真相を知り木本を逮捕しに向かう。


大沢は木本の乗っ取り計画に気がつき、株の20%と副社長の椅子を要求してきた。
そのため、木本は大沢を殺し杏平が殺害したと嘘をついて
友紀子を利用して大沢の死体を茨木まで運んだ。



超高層ホテル殺人事件・空白のアリバイ


あの日、杏平のアリバイを証明したのはそうすることにより自分のアリバイも証明できるからだった。



木本は二代目社長の杏平が、死を覚悟して友紀子と飛行機に乗ったことを知り
そんな勇気があることを意外に思った。



超高層ホテル殺人事件・空白のアリバイ


杏平は巨大ホテルのオーナーの座よりも、友紀子との愛を選んだ。




(2019年8月10日 追記)






●「超高層ホテル殺人事件・空白のアリバイ」  1982年1月9日
原作: 森村誠一 『超高層ホテル殺人事件
脚本: 鴨井達比古
監督: 斎藤武市
制作: 東映
出演: 田村正和,結城しのぶ、佐藤慶、新藤恵美、
横内正、内田朝雄、西沢利明、井上昭文ほか



超高層ホテル殺人事件 田村正和




戦後の経済界の怪物と言われた猪原留吉は総力をあげて
東京副都心に超高層ホテルを建設した。


だが、ホテルの完成を前に留吉は急死してしまい
息子杏平(田村正和)が後を継いだ。


超高層ホテル殺人事件・空白のアリバイ


やがてホテルは猪原コンツェルンとアメリカのネルソン社の
共同出資を前提に完成した。


落成前夜祭、衆人が見守る中で、殺人事件が発生する。






超高層ホテル殺人事件 (角川文庫)


猪原留吉はアメリカのホテル業者ネルソン・インターナショナルと組んで
都内に巨大ホテルを建設することになった。
だが、留吉は完成を待たずに死亡し、息子の杏平が社長となりこれを継いだ。


オープン前日であるクリスマス・イブの夜、イハラネルソンホテルの壁面に
巨大な光の十字架が浮かび上がり、窓のひとつから
一人の男が何者かに突き落とされるような形で地上へ落下した。


死亡したのはネルソンのマネージャーであるソレンセンだった。
留吉が亡くなってから猪原グループとネルソン社では
ホテルの経営をめぐり争いごとが生じていた。


しかし、新社長の杏平は、ソレンセンが死亡したとみられる時刻には
真向いのビルのレストランで行われていた
グランドオープンのパーティに出席していてアリバイがあった。



猪原留吉には敵対する関係の浅岡哲郎がいる。
猪原家の家系は複雑で、留吉が死亡した今、
新社長の杏平には身内にも敵対関係にある人物がいた。






腹違いの兄妹進一と則子がいて、則子は木本栄輔と結婚しており
杏平が社長の座に就いたことを快く思っていない。


杏平は東西銀行の野添雅之の娘彩子を妻にしているが
夫婦関係は冷え切っている。




若い杏平は、父のライバル浅岡哲郎の暗躍とともに
身内からも裏切られるという出来事に見舞われる。




ソレンセン殺害に端を発し、次々と起こる連続殺人。
なかなか崩せないアリバイ、トリックに加えて
複雑な人間関係や私利私欲の思惑が絡み
警察の捜査も難航するが・・・。




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「超高層ホテル殺人事件」は1976年に近藤正臣、由美かおるで映画化されているようです。


土曜ワイド劇場版は一度だけ見たことがありますが
すごく面白かった記憶があります。


特に最初の殺人事件の舞台、巨大ホテルから人が落ちていく
この場面が印象に残っていますね。



小説の方は、人間関係が複雑で、あっちこっちで不倫があり
チェーンロックのトリックも自分的にはわかりづらかった。



映画版は見たことがないのですが、ドラマ版はなかなか見ごたえがあったので
この時期は本当に力作が多かったなぁと思いますね。



この前週が「天国と地獄の美女・パノラマ島奇談」、翌週が「松本清張の書道教授」
それ以降がウイリアム・アイリッシュとパトリック・クェンティンのドラマ化ですからね。


本当にいい時代でした~。



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コメント

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Re: No title
こんにちは。


「超高層ホテル殺人事件」は映画化されていたのはだいぶ前に知ったのですが、映画自体は見たことがありません。


同作品は土曜ワイド劇場版のドラマは見たのですが、ストーリーの記憶はほとんどなくて、原作ではソレンセンは猪原杏平窓から突き落とされて殺されますが、それを知った大沢が杏平のアリバイを作るためにパーティーが行われた時刻に下にクッションを用意した上でその時間にソレンセンが何者かに突き落とされたように偽装するために自ら飛び降りて偽装します。
杏平は殺意があったわけではなく、はずみで窓から落ちてしまったという事でした。


「偽装誘拐・貧乏くじは君が引く」は長年見たいと思っていながらいまだに見れずにいます。
仕方がないのでどんな内容なのか気になって原作を読んでみました。
原作も面白かっただけに、より見たい度が増しています(笑)

見たことがあるなんて羨ましいです!
ストーリーの一部が知れただけでも感謝です!!!


田村正和というと「奥飛騨二重心中」も見たことがありますが、やたら暗くて真行寺君枝がさめざめと泣いていた印象しか残っていませんが。
彼女は姉の夫(=義兄)の田村正和を慕っているのですが、彼はなぜか妻と心中した相手の妻の江波杏子と関係が出来てしまうんですよね。



「書道教授」はおっしゃる通り、1995年12月にリメイクされています。
90年代以降のリメイクはいい印象がないのですが、こちらはなかなか良かったです。
音楽も”美女シリーズ”の鏑木創で印象に残るいい曲で、1982年版よりもしっとりとした大人の雰囲気に仕上げていました。


終わり方は1982年版の方が、良かったです。

自分の犯した殺人事件がこのまま明るみに出ないだろうとホッとしている主人公に対して、実際は殺害した愛人の死体がついに発見されてしまい、警察が彼を捕まえに来るんだろうなというところで終わっていたような。
そんな余韻を残す締め方がとても印象に残っています。



昔は事件に巻き込まれ真相を追っている主人公自体が真犯人だったなんていう、意外性のあるドラマも結構ありましたよね。


ストーリーに溶け込む自然体ながら見るものを引き込む演技や、次の展開が気になる視聴者を飽きさせない脚本など本当に良い時代だったと思います。


本放送からかなりの時間が経過しているのにもかかわらず、もう一度見たいと思っている人が多いのも納得ですね。












No title
こんばんは、この作品も懐かしいですね、ビルから転落した外人がソレンセンという名前だった事は何故か覚えているのに(笑)肝心のストーリーは殆ど憶えていない・・役名のような細かい事は何故か覚えている事があるんですよね(笑)映画化もされてたんですね、知りませんでした。

ソレンセンは転落死ではなく既に殺されていてソレンセンの死体の上にマットを積んだトラックか何かを用意してソレンセンを装った犯人?がそのマットの上に飛び降りてソレンセンがビルから転落死したように見せかける・・何かそんな感じのトリック?があったように思うんですが(自信はないです)違ったかな・・何せ30年以上前なので記憶が怪しいですが。

作品レビューを見ると複雑なストーリーのようで、単純なストーリーなら憶えているのでしょうけれどやはり30年以上経つと複雑なストーリーの作品は見た記憶はあっても忘れてしまいますね・・。

田村正和さんが出演した作品は他に「戻り川心中」「燃えた花嫁」「偽装誘拐・貧乏くじは君が引く」とかありましたよね。

「偽装誘拐・貧乏くじは君が引く」とか懐かしいな~これもやはりストーリーは殆ど憶えてないんですが・・確か田村正和さんが意図せずに犯罪に巻き込まれ?てしまい、何者かに殺された死体を車(三菱ギャラン)のトランクに隠していて、その車が故障し、たまたま通り掛かった車の人が助けようとトランクを開けようとして、それを田村正和さんが慌てて阻止する・・そして後ろめたさから?後日、妻に「あの車も随分乗ったから廃車にしようと思うんだ」と言うシーンがあったような・・それしか憶えてないですが(笑)

超高層ホテル殺人事件の翌週が「書道教授」でしたか~確か20年くらい前に風間杜夫さんが川上哲次を演じたリメイク版もありましたよね。

昔の土曜ワイド劇場は「書道教授」のように自分の保身のために犯罪を犯し警察の捜査が及ぶドキドキ感とかまるで自分が主人公の犯罪者のような気分にさせられる巧みな演出と俳優さんの名演で、とても引き込まれる作品が多かったですね、本当にいい時代でした。