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2007/06/03
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横溝正史シリーズⅡ 「仮面舞踏会」 (1978年)

category - 昭和のテレビドラマ
2007/ 06/ 03
                 
「横溝正史シリーズⅡ」の第3作目。



■ 横溝正史シリーズⅡ 「仮面舞踏会」
放送日: 1978年6月3日~6月24日 (全4話)
原作: 横溝正史  『仮面舞踏会
脚本: 椋露地桂子
音楽: 真鍋理一郎
主題歌: 「あざみの如く棘あれば」 (作詞:阿久悠、作曲、唄:茶木みやこ)
監督: 長野卓
出演: 古谷一行、草笛光子、木村功、三ツ木清隆、村地弘美、柳生博、久保明、内田稔、
佐原健二、小笠原弘、露原千草、太田黒久美、若尾義昭、皆川妙子、津野哲郎、青木和子、
田中幸四郎、照内敏晴、謝秀容、下村節子、西国成男、長門勇、音羽信子ほか
制作: 毎日放送、東宝



横溝正史シリーズⅡ 「仮面舞踏会」




軽井沢のプールで元映画スター・笛小路泰久(久保明)の転落死体が発見された。


泰久は離婚した女優・鳳千代子(草笛光子)との間に美沙(村地弘美)という一人娘がいる。
泰久の母・篤子(音羽信子)が彼女を育て千代子が金の面倒をみていた。
警察では去年、千代子の二番目の夫だった阿久津謙三も自動車事故で死亡していたことから
千代子に疑いを持っていた。


そのため千代子と婚約が噂されれている飛鳥産業代表の飛鳥忠熙(木村功)や
三番目の夫で画家・槇恭吾(小笠原弘)、四番目の夫で作曲家の津村真二(佐原健二)までもが
警察から事情を聴かれたが事件はそのまま解決することなく一年が経過する。



横溝正史シリーズⅡ 「仮面舞踏会」




私立探偵の金田一耕助(古谷一行)は、軽井沢で男女の心中事件に遭遇し
女は死亡したものの、息があった田代信吉(三ツ木清隆)を救出した。
田代は原爆症を患い心中をしようとしたが自分だけが生き残ったことで自暴自棄になり
看護婦のミチ(太田黒久美)に八つ当たりする始末。


そんな時、耕助は「千代子から手を引け。さもなくばお前の命が危ない」という脅迫状を受け取った
飛鳥から泰久と阿久津の事故死の調査を依頼された。
千代子と結婚するまえに二つの事件に彼女が関わりないということをハッキリさせておきたいらしい。


耕助が飛鳥の屋敷へ行くと、日和警部(長門勇)と再会。
飛鳥は泰久の事件を担当している日和に阿久津の事件も調べてもらっていた。




横溝正史シリーズⅡ 「仮面舞踏会」




その夜、飛鳥は娘の熙子(皆川妙子)が津村の別荘で二人きりでいるのを見て足を止めた。
熙子には桜井鉄雄(若尾義昭)という夫がいるが夫婦の中は冷え切っている。
津村は熙子がついだブランデーを飲むと突然、苦しみだしてその場で死んだ。
それを見た飛鳥は立ち去るときにライターを落としてしまう。


ところが、翌朝に津村の別荘から発見された死体は槇だった。
飛鳥はとっさに「津村さんではないのか」と耕助や日和がいる前で言葉を漏らしてしまった。
死因は青酸カリによる中毒死で上着の背中の部分には蛾の銀粉が付着。
槇は机の上に赤と緑のマッチ棒を奇妙な形で折り曲げて突っ伏して死んでいる。



横溝正史シリーズⅡ 「仮面舞踏会」




家政婦(青木和子)の話では槇は外出先で美沙に会ったと言い
嵐になりそうだから早めに帰って良いと電話をかけてきたという。
美沙は通りで槇と会い津村の音楽会に行きたいとせがみ三人で会ったが
熙子が訪ねて来たため津村は離席したらしい。


耕助は津村の別荘に停めてある車を調べてみると槇の上着についていた
銀粉の蛾をひいた後を発見し、槇は別の場所で殺され運ばれたものと睨んだ。

そこで日和は飛鳥が持っていたライターを発見し問いただすが
飛鳥を政界に引きずり込み一儲けを企んでいる的場英明(内田稔)が
同じライターを飛鳥から借りていたと差し出し窮地を救おうとする。



横溝正史シリーズⅡ 「仮面舞踏会」




熙子が現れ音楽会が終わってから失踪していた津村が
熙子と一緒にいるときに部屋にあったブランデーを飲み死んでいたことを知らされる。
飛鳥は偶然津村の別荘を通りかかり津村が死ぬのを見て熙子をかばっただけだった。


一方、退院していた田代が何者かに襲われ再び軽井沢病院へ運び込まれ
篤子と美沙は黒ずくめの男の姿を目撃したという情報が耕助の耳に届く。


横溝正史シリーズⅡ 「仮面舞踏会」



それを聞いた飛鳥が黒ずくめのスタイルは津村が好んだものだと言い
津村は槇を殺して死んだように見せかけて生きているのではないかという疑惑が出てきた。




そんな中、耕助はミチから呼び出され昨夜、田代が病院を抜け出して美沙と会っていたことや
去年泰久が美沙を力づくで犯していたのを見たことを打ち明けられた。
飛鳥を警護していた日和もいて彼らもその衝撃の事実を耳にした時
何者かが放った弓矢がミチの体に突き刺さり彼女はそのまま死亡。


横溝正史シリーズⅡ 「仮面舞踏会」



日和は急いで犯人を追いかけるが、同時に美沙も黒ずくめの男に襲われそうになったことを知らされる。
美沙は泰久に犯された事実はないと否定。
耕助は笛小路のことを調べはじめ泰久が妾の子で、
子供を産めない篤子が笛小路家を絶やさないために息子として迎え入れたことや
美沙もまた血液型から泰久の子供ではないことを知った。



横溝正史シリーズⅡ 「仮面舞踏会」




阿久津は千代子を棄てたと愛人(関悦子)に話していたとわかり彼女には何か重大な秘密があり
四人の元夫はそのために殺されたと日和は考えていた。


そんな時に、黒ずくめの男が現れその正体が田代であると判明しナイフで襲われたのは
津村の死体を別荘から移動させる姿を目撃したためだと明らかになり津村の遺体も発見される。



飛鳥は千代子のマネージャー・古田(柳生博)から美沙の父親が泰久でなく
誰が父親かわからないためにそれを知った四人の夫たちは千代子が不貞をしたと疑い
彼女から離れていったという秘密を打ち明けられた。


横溝正史シリーズⅡ 「仮面舞踏会」




熟考の末、飛鳥は千代子との結婚を取りやめて海外へ行くことを決断した。
だが、千代子は泰久と結婚している時に出来た子で不貞は決してしていないと主張。


その一方で、槇が死んだときテーブルにあった赤と緑のマッチ棒は色盲を意味するとわかり
千代子、篤子、美沙、的場、桜井と熙子、飛鳥の亡父と愛人関係にあった女中の村上多岐(露原千草)、
二人間出来た一人息子の村上一彦(津野哲郎)この中に色盲の人物がいると考えた。


横溝正史シリーズⅡ 「仮面舞踏会」





警察が千代子に疑惑を膨らませていくのを知った古田は、女性としても愛する彼女を救うために
自分が千代子の夫たちを殺したと自首して来たが、耕助は色盲の人物を割り出すために
ゴルフ大会を開くと緑の芝生の上に赤色の毛糸を置き参加者の反応を伺う。


そこで、美沙こそが色盲であり槇らを殺した犯人だとわかると彼女は隠しておいた銃を乱射し
飛鳥が怪我をした。
日和はゴルフボールを美沙の手に投げて銃を落としたが、田代がそれ拾い上げて美沙を連れて逃走すると
「俺たちは、この世に生まれて来るべきではなかった」といい美沙を殺して自害した。



横溝正史シリーズⅡ 「仮面舞踏会」





その頃、耕助と日和は篤子が立てたお茶を飲もうとする千代子を阻止すると美沙の両親は誰かと問うた。
千代子の家系には色盲はなく色盲でない千代子から色盲の子供は生まれないのだ。
また血液型からも美沙は泰久の子供ではなく両親は別にいるはずだ。


篤子は美沙を連れて岡山に疎開していたが、突然の大空襲が発生し美沙を死なせてしまった。
そんな時、篤子は美沙と年頃の少女を見かけてその子を美沙として育てることを決意。
笛小路の家を守るためには美沙の代わりが必要だった。


横溝正史シリーズⅡ 「仮面舞踏会」




篤子は耕助が毒入り茶を千代子に飲ませようと疑っていることを悟り
茶葉は千代子が持ってきたものだと言うと自分が飲み干した。
すると、篤子の口からは赤い血がしたたり落ちてその場で絶命する。
毒は茶葉ではなく普段から篤子が持ち歩いていたのだ。


耕助は日和を相手に事件を振り返る。


美沙はいつしか自分の出生の秘密を知ってしまい、その上に実の父と思っていた泰久から犯されて
完全に気がおかしくなってしまった。
美沙はその秘密を知っている者たちを皆殺しにしようと考え、自分を犯した泰久をプールに突き落として殺すと
津村の別荘にあるブランデーに毒を仕込み津村が死ぬと死体を別の場所に移動しようとした。


横溝正史シリーズⅡ 「仮面舞踏会」



その現場を田代に見られてしまったため、ナイフで切り付けて殺そうとした。
そして、別の場所で殺した槇を津村の別荘に運び込んだ。



耕助は美沙をすり替え、生活費を得るために千代子から金を引き出していた篤子の人生は
仮面を被った仮面舞踏会だと呟いた。
日和が「阿久津の事件は?」と尋ねると耕助はあれはただの事故死だと推理する。



横溝正史シリーズⅡ 「仮面舞踏会」




千代子は新聞を飛鳥に見せて切り取られた文字から脅迫状を送ったのは美沙だと告げた。
美沙と千代子は離れ離れで暮らしていたが、母の愛が欲しく寂しさから
母の千代子を自分から奪おうとする飛鳥に送り付けたのだろう。




東京への帰り道、日和は「なぜ篤子のときは茶わんを叩き落とさなかった?」と聞くと
耕助から「日和さんだったらあの時どうしますか?」と逆に質問され
「このまま篤子を死なせてやろう」と初めて二人の意見は一致した。





金田一耕助ファイル17 仮面舞踏会 (角川文庫)



前年に放送された「悪魔が来りて笛を吹く」に続いて草笛光子が登場。

また男性関係が賑やかしい役で登場。
四度の結婚・離婚歴がある女優でその四人が次々と死んでいくため
はじめは警察から元夫たちの死は彼女が事故死に見せかけたものではないかと疑われる。


横溝正史シリーズⅡ 「仮面舞踏会」



しかも、義母が自分の知らぬ間に娘をすり替えてしまい血液型の違いから不貞を疑われただけでなく
その子のために生活費と称して金をむしり取られ続けてきた。

元夫の泰久は離婚後生活がすさんで娘が実子でないと知ると強引に犯してしまい悪魔と化した娘から殺されてしまう。



今回の事件の発端を作ったと言っていいその千代子の義母・笛小路篤子役の音羽信子。
はじめは飛鳥から事件の依頼を受けた耕助をルンペンのひったくりと勘違いして
白昼の路上で「泥棒っ!!」と叫ぶ威勢のいいおばあちゃん。


横溝正史シリーズⅡ 「仮面舞踏会」


だが、空襲で孫を死なせてしまうと笛小路家を絶やさないために
近くにいた少女をかっさらい孫の代わりとして育てる。
離婚した千代子は娘をほったらかしで、篤子も孫をいいように扱い
彼女は母の愛も満足に受けられない上に友達も出来ずいつも寂しい思いをしていた。

そんな中で、実の父親と思っていた泰久から犯され、不貞の子だ色盲がどうだと言われ
十七歳の娘は傷つきいつしか自分の秘密を知っているものを皆殺しにしようという殺人鬼に。


その少女・美沙を演じているのが村地弘美。

これはまだ彼女が色盲で一連の犯人とわかる前のシーンだが弓を引く美沙のショットは
彼女が犯人であることを暗示している。


横溝正史シリーズⅡ 「仮面舞踏会」


アーチェリー場で看護婦のミチの体に矢が突き刺さった場面は衝撃的だが
第1話のはじめで泰久が死に警察から解放された千代子が飛鳥と抱き合う場面
ここでも何者かが放った矢が木の幹に突き刺さるというシーンがある。



そして、今回の音楽は真鍋理一郎が担当。
「犬神家の一族」や「本陣殺人事件」でも使用されたあの
『ジュワーッ』というスローで不気味な音楽はおどろおどろしくていいですね。


嵐の夜の別荘で、津村が毒入りのブランデーを飲むところ。

突然口から血を滴らせて助けを求めるように手を伸ばしてくる。



横溝正史シリーズⅡ 「仮面舞踏会」


この『ジュワーッ』という音楽と共にスローモーションで血が溢れてきて
膝がガクッと曲がり倒れてしまう。


また最後にも篤子が自殺する時も、同じような演出方法がとられていました。

子供が夜にこんなシーンを見たらトラウマになりそう。





仮面舞踏会【リマスター版】 [DVD]







************ 横溝正史シリーズ一覧 ************


1. 「犬神家の一族」

2. 「本陣殺人事件」

3. 「三つ首塔」

4. 「悪魔が来りて笛を吹く」

5. 「獄門島」

6. 「悪魔の手毬唄」



************ 横溝正史シリーズⅡ一覧 ************


1. 「八つ墓村」

2. 「真珠郎」

3. 「仮面舞踏会」

4. 「不死蝶」

5. 「夜歩く」

6. 「女王蜂」

7. 「黒猫亭事件」

8. 「仮面劇場」

9. 「迷路荘の惨劇」





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