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2008/07/22
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横溝正史シリーズⅡ 「夜歩く」 (1978年)

category - 昭和のテレビドラマ
2008/ 07/ 22
                 
「横溝正史シリーズⅡ」の第5作目。



■ 横溝正史シリーズⅡ 「夜歩く」
放送日: 1978年7月22日~8月5日 (全3話)
原作: 横溝正史  『夜歩く
脚本: 稲葉明子
音楽: 真鍋理一郎
主題歌: 「あざみの如く棘あれば」 (作詞:阿久悠、作曲、唄:茶木みやこ)
監督: 水野直樹
出演: 古谷一行、范文雀、谷隼人、南風洋子、岸田森、村井国夫、
原泉、清水紘治、菅貫太郎、古川義範、小林伊津子、山本聰、鮎川浩、
中島公子、山田禅二、伊藤雄之助、長門勇ほか
制作: 毎日放送、東宝


横溝正史シリーズ 「夜歩く」



昭和二十三年、金田一耕助(古谷一行)は日和警部(長門勇)から
探していた命の恩人の戦友・屋代寅太(谷隼人)の居所がわかったと知らされた。
小金井にある家で強盗事件が発生し、屋代が届け出たことから住所が割れたという。


耕助が訪ねていくと屋代の叔父・仙石鉄之進(伊藤雄之助)が日本刀を振り回して
画家の蜂屋小市(岸田森)を追いかけまわしている。
耕助と屋代が割って入ってなんとか事態を収拾した。


鉄之進はこの屋敷、古神家の執事で息子の直記(村井国夫)も同居している。
亡くなった古神家の先代は先妻との間に息子の守衛(清水紘治)が
妾あがりの後妻・お柳さま(南風洋子)との間に娘の八千代(范文雀)がいた。


横溝正史シリーズⅡ 「夜歩く」




鉄之進は戦争中、この家の財産を守り抜き先代亡き今はお柳と男女の仲になり
直記と八千代を結婚させ古神家の財産を乗っ取ろうと考えているらしい。
ところが八千代が蜂屋と婚約したため、彼を追い出そうとあのような振る舞いをしたのだった。
蜂屋との結婚に反対しているのは鉄之進だけでなく守衛も同じだ。



先代には実弟の古神四方太(菅貫太郎)がおり、我が物顔でのさばる鉄之進を煙たがっている。


その夜、蜂屋は夕食の席に来なくて八千代が部屋まで食事を届けに行った折
突然、乱暴されそうになったと逃げ出してきた。
心配して様子を見に来た守衛たちに八千代は蜂屋との婚約解消を宣言。


横溝正史シリーズⅡ 「夜歩く」



屋代は八千代に棄てられ自暴自棄になった蜂屋が日本刀を使う可能性を示唆し
金庫に保管しようと提案した。
耕助も立ち会い刀は金庫に収められ直記が鍵を持ち、屋代がダイヤルを回し
暗証番号を屋代しか知らないため二人が揃わないと解錠出来ないようにした。


深夜、耕助は廊下を歩くミシミシという音を聞きつけドアを開けた。
女中のお藤(小林伊津子)が蜂屋から頼まれて水を届けに行っただけだとわかり
様子を見に来た屋代と直樹もそれぞれの部屋に戻っていく。


耕助が寝付かれずにいると八千代がフラフラと外を徘徊するのを目撃する。
翌朝確かめてみると屋代も八千代が夢遊病者であることを知っていた。
耕助は妖鬼を秘めたこの屋敷から出た方が良いと勧めるが
恋人のお静を空襲で亡くし荒んだ生活を送っていた屋代は直記に屋敷に連れられ
ここで息を吹き返したのだと言いまだ屋敷に残るつもりだと言った。


横溝正史シリーズⅡ 「夜歩く」




そんな話をしているうち耕助は荒れ果てた離れを見つけ屋代と二人で入ってみると
首と腕を切り取られた男の死体が横たわっていた。


駆け付けた日和に服装は絵描きの蜂屋小市のものだと告げると蜂屋は去年の九月に
キャバレーで大きなダイヤの指輪を付けた女に太ももを銃で撃たれていて未解決のままだと打ち明けた。
調べてみると蜂屋が撃たれたと同じく右の太ももに傷が残っている。


耕助は首と腕を切り落とした凶器が日本刀ではないかと疑い金庫を開けると
日本刀はしまわれたままだったが鞘から抜くと血がべっとりと付着していた。
八千代のスリッパの裏も一面血がついていて夢遊病の彼女が現場にいた可能性が高まった。



横溝正史シリーズⅡ 「夜歩く」




さらに守衛の行方がわからなくなり蜂屋を殺して失踪したのではないかと睨んだ日和は
直記に二人の仲を尋ねると意外な事実を話し始める。
守衛は腹違いの妹の八千代を愛していて襲い掛かろうとした現場を目撃したというのだ。


刀と八千代のスリッパに付着していた血痕は被害者のものと一致したが
殺された時にはすでに刀は金庫にしまわれていてどうやって犯人が金庫から持ち出したのか謎が残る。


そこへ守衛の乳母をしていたお喜多(原泉)が現れ遺体を見ると守衛には太ももに同じ傷があり
被害者は守衛に間違いないという。
守衛は蜂屋が撃たれる二か月前に自分で銃で撃ち、そのことはお喜多以外には知らないらしい。
お喜多は八千代はお柳と鉄之進の子供だというと、それを知りながら金のためなら
実の兄妹を結婚させることもいとわない鉄之進がお柳と組んで守衛を殺したのだと訴える。



横溝正史シリーズⅡ 「夜歩く」



八千代が鉄之進とお柳の子供だという噂は以前からあり直記が二人に確かめると
お柳は八千代は自分と先代との娘に間違いないと否定する。
その八千代は蜂屋のファンで、キャバレーで襲われたと報道された時に
見舞いに行きそこから婚約に至ったのだという。



被害者が守衛か蜂屋かわからず日和が八千代に尋ねると、彼女はお喜多がそういうなら守衛だといい
お藤は以前蜂屋から傷を見せられたことから蜂屋だと言うが何か隠している様子が伺われた。



横溝正史シリーズⅡ 「夜歩く」



その夜、四方太は鉄之進が夢遊病者のようにフラフラと外へ出ていくのを見つけ後をつけていく。
鉄之進は池の中から石を拾い上げては戻すという行為を何度か繰り返すと戻って行った。
四方太がその池をさらうと守衛の生首が見つかり悲鳴を上げた。



翌朝、日和は夕べの事を鉄之進に確かめに行くが何にも覚えてないと主張する。
直記の話では鉄之進は夢遊病者で以前もあの池へ行っていたらしい。


横溝正史シリーズⅡ 「夜歩く」




その一方で、八千代は守衛から蜂屋と別れなければ二人とも殺すと脅されていて
蜂屋をここへ連れてきたのは守衛に自分を諦めさせるためだったと直記に告白すると
次は私が殺される番だと怯えた。


その後、八千代が部屋から姿を消し口紅で「ハチヤ」と書かれたハンカチが残されていた。
直記は蜂屋が八千代を連れ去ったと激しく主張する。

二百年ほど前に古神家の策士に反抗した四人の農民が仙石によって惨殺された。
彼らの子孫は代々古神家と家を呪っていたがもう村には子孫は残ってはいないが
蜂屋が八千代に「自分は四人衆様の子孫だ」と言っていたというのだ。



横溝正史シリーズⅡ 「夜歩く」



耕助は八千代がいつもダイヤをしていることから、蜂屋を打ったのは八千代と確信。
直記が「ヤマダ ハナコ」と名乗る女を加藤病院に入院させて
直記の親戚と名乗る人物が退院させたことを病院の担当者(山田禅二)から聞き出した。



守衛の葬儀が古神家の本家・岡山の鬼首村で行われることになり
八千代もそこにいると考えた耕助もあとを追う。
そこで、首と腕がない死体が見つかったと知り、鬼首村の駐在(鮎川浩)と一緒に現場へと向かう。


鬼首村へ到着した日和は駐在から蜂屋が偽名で四人衆の子孫だと聞かされた。
日和はお柳から四方太が怪我をして指に包帯を巻いていた聞き出すと
鉄之進は死体の指に包帯巻いていたから首なし死体は四方太だと断定する。


横溝正史シリーズⅡ 「夜歩く」




日和が発見された遺体は首だけで手首ないというと鉄之進はしどろもどろになり
耕助は何かを隠していると確認した。
凶器の鉈が発見されると、耕助は首と手首を切ったのは別の人物だと推理した。



その夜、直記に匿われて離れにいた八千代が蜂屋らしき男に襲われ逃げるようにして走り去るのを
目撃した耕助は日和、直記、屋代と一緒に助けようと追いかけていく。
しかし、見つけた時には八千代の首なし状態で死んでいた。


その後、耕助は「ヤマダ ハナコ」の正体が空襲で死んだと聞かされていた屋代の恋人お静と掴み
事件が解明されたとして関係者が集められ耕助により明らかにされる。

横溝正史シリーズⅡ 「夜歩く」


耕助は小金井の離れにあった首と腕無し死体は蜂屋だと断言すると死亡推定時刻は午後十一時ではなく
午後七時前後で犯人は刀で蜂屋を殺した後に午後九時頃それを金庫に収めた。
蜂屋の死亡推定時刻は胃の内容物が消化してから二時間前後ということだった。



蜂屋は午後五時頃食事をし七時頃殺され、八千代はそれを隠すために午後九時頃に蜂屋の部屋に食事を運び
自分がそれを食べると着物の袖を自分で引きちぎり蜂屋が生きていて自分に乱暴したように偽装する。
そして夜になって夢遊病を装うとスリッパの血痕から蜂屋が殺された現場に足を踏み入れたようにみせる。


お藤が蜂屋に水を持って行ったと証言したのも嘘だった。
彼女に気を遣った耕助は蜂屋が誰にも見せたことがない傷跡をお藤が知っていたとだけ明かした。
八千代が夢遊病を装って徘徊してた時に、犯人は裏の寺で守衛を殺した。
寺からは蜂屋の首と守衛の胴体が発見されたと連絡があった。



横溝正史シリーズⅡ 「夜歩く」



その一方で、四方太を殺したのは鉄之進である。
お柳が四方太と抱き合っているのを見て激昂した鉄之進は思わず殺してしまい
蜂屋の犯行に見せかけるために首を切り落としたのだと推理した。


最後に蜂屋、守衛、八千代を殺したのは愛するお藤を自分がいない間に
手籠めにして発狂させた直記に復讐する屋代だと暴く。


横溝正史シリーズⅡ 「夜歩く」



屋代は手始めに力づくで八千代の体を奪うとお藤がサナトリウムにいると調べさせた。
古神の家が世間から化け物屋敷と言われ忌まわしい血が流れているのを八千代が悩んでいると
化け物たちを皆殺しにしてここから抜け出そうと誘いだした。




屋代は蜂屋の服を着て彼が生きているように見せて罪を着せようとした。
八千代の時も屋代は蜂屋が彼女を襲うとしていると耕助らに目撃させその後すぐに着替えると
心配して八千代の後を追ってきたように偽装した。


横溝正史シリーズⅡ 「夜歩く」




屋代は八千代を殺した後に、直記も殺すつもりだったがそれは叶わなかった。



耕助は屋代に「お静さんのことは自分が面倒をみるから心配するな」といい
手錠を掛けられ連行される屋代を見送る。




金田一耕助ファイル7 夜歩く (角川文庫)



夢遊病者を現した「夜歩く」というタイトルが印象的な作品で
あろうことか命の恩人と探し回っていた金田一の戦友が犯人でその犯行を暴いてしまうという悲しい結末。
最後、犯人は自殺をせず、きちんと逮捕される。



今回死体が誰かわからなくするために首と腕を切り落とすという猟奇的なもので
その被害者のひとりとなるのが絵描きの蜂屋小市という男。


横溝正史シリーズⅡ 「夜歩く」


作風は芸術的過ぎてよくわからないのだが、売れている画家だそうで
見た目もかなり風変わりな風貌をしている。


その蜂屋を演じたのが岸田森。


これに加えて伊藤雄之助、清水紘治、菅貫太郎、村井国夫と
腹黒そうで一癖ありそうなメンツが顔を揃える。





夜歩く【リマスター版】 [DVD]







************ 横溝正史シリーズ一覧 ************


1. 「犬神家の一族」

2. 「本陣殺人事件」

3. 「三つ首塔」

4. 「悪魔が来りて笛を吹く」

5. 「獄門島」

6. 「悪魔の手毬唄」



************ 横溝正史シリーズⅡ一覧 ************


1. 「八つ墓村」

2. 「真珠郎」

3. 「仮面舞踏会」

4. 「不死蝶」

5. 「夜歩く」

6. 「女王蜂」

7. 「黒猫亭事件」

8. 「仮面劇場」

9. 「迷路荘の惨劇」





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