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2008/08/26
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横溝正史シリーズⅡ 「女王蜂」 (1978年)

category - 昭和のテレビドラマ
2008/ 08/ 26
                 
「横溝正史シリーズⅡ」の第6作目。



■ 横溝正史シリーズⅡ 「女王蜂」
放送日: 1978年8月12日~8月26日 (全3話)
原作: 横溝正史  『女王蜂
脚本: 石松愛弘
音楽: 真鍋理一郎
主題歌: 「あざみの如く棘あれば」 (作詞:阿久悠、作曲、唄:茶木みやこ)
監督: 富本壮吉
出演: 古谷一行、岡田茉莉子、片平なぎさ、夏夕介、坂東正之助、南美江、岩本多代、
赤塚真人、三谷昇、田中春男、川合伸旺、斉藤恵子、菊地太、本多和子、神山繫ほか
制作: 毎日放送、三船プロダクション



横溝正史シリーズⅡ 「女王蜂」




金田一耕助(古谷一行)は速水欣造(神山繁)の依頼で速水の息子・文彦(坂東正之助)、
女中の蔦代(岩本多代)と四人で月琴等へ行くことになった。


昭和七年、速水は親友の日下部達哉と月琴島を訪れ、日下部は大道寺琴絵と恋に落ちた。
その後、妊娠に気づいた琴絵から知らせを受けた日下部が月琴島を再訪するが崖から落ちて死亡。
琴絵は智子(片平なぎさ)を出産すると速水に父親になってほしいと頼んできたが
しばらくして後を追うように死んでしまったという。



智子が二十歳になり速水は約束通り彼女を迎えにいくのだが、東京を発つ前に何者かから
「月琴島から智子を呼び寄せるのをやめろ。二十年前の惨劇は果たして過失であったか?
あの娘の母には夫を失う相がある。彼女は女王蜂である。」という警告文を受け取っていた。



横溝正史シリーズⅡ 「女王蜂」



耕助が船で島へ向かっている頃、智子は日下部が死んだ場所へ別れを告げに来ていると
顔に傷のある奇妙な老人が現れる。
琴絵を知っているらしいその老人は智子に日下部は事故ではなく殺されたのだと断言した。



耕助たちは月琴島へ到着し速水から智子の祖母・大道寺槇(南美江)と
琴絵と智子の家庭教師・神尾秀子(岡田茉莉子)を紹介される。
この屋敷も速水の手に渡ることになり槇は智子の東京行きに反対していた。


屋敷には時計塔があり耕助はそこで歴史を専攻している大学生の多門連太郎(夏夕介)と出会う
彼は頼朝公の研究していて、大道寺家が頼朝公の血を引くことから滞在しているらしい。
その夜、智子は鏡台に「お前が島を出るとわざわいが起きる。島にとどまれ」と口紅で警告文を発見。


横溝正史シリーズⅡ 「女王蜂」



翌日、智子は墓の中から生前琴絵が持っていて行方がわからなくなっていた開かずの間の鍵を見つけ
恐る恐る中へ入ってみると地獄絵図や籠の中の毛糸玉があり血が付着した月琴を見つけた。



つづいて、智子は「お前の身の上に関する重大な事実を知ることになるから今夜九時半に時計台へ来い」という
差出人不明の呼び出し状を受け取り行ってみると「島を出るな」と警告していた
漁師の遊佐三郎(赤塚真人)が血を流して死んでいる。

横溝正史シリーズⅡ 「女王蜂」


そこへ、智子の様子がおかしいことに気がついた多門が時計塔に来ると止めてあったはずの時計が鳴り出した。
その音で耕助らが時計塔へ駆けつけるが姫野東作(田中春男)の姿がないことに気がつく。



翌日、駐在の山下(三谷昇)が本庁から来た日和警部(長門勇)と現場に到着すると
智子はもう一人人影を見たと言い多門は見なかったと証言に食い違いが出た。
その時、文彦が洞窟に東作の死体があると知らせてくる。



東作は赤い毛糸で首を絞め殺され、三郎よりも前に死んでいたとわかった。
文彦は昨日、東作が新聞の切り抜きで警告状を作っていたところを偶然見てしまい
興味が湧いて洞窟を覗きに来たら死んでいたのだという。


まもなく、赤い毛糸は秀子が昼間に裏庭で編み物をしていた時に落としていたものだと判明。
秀子はその時に、東作が三郎に「二十年前」「変装」「蝙蝠なんだよ、実に変な蝙蝠だよ」と
怪しげなことを話しているのを聞いてしまった。
三郎はこの島の出身だが、東作は五年ほど前によそから島に来たものでその前身は不明だ。


横溝正史シリーズⅡ 「女王蜂」



智子は開かずの間の鍵を耕助に渡すと、血痕があったので中を調べて欲しいと依頼した。
その部屋で琴絵は智子を産み、そこで亡くなったのだという。
その夜、開かずの間に入った耕助が血の付いた月琴を見つけた時背後から殴られ
意識を取り戻した時には部屋の外で開かずの間は施錠され預かっていた鍵を盗まれていたと気づく。


耕助は三郎がもっていたネガの現像を依頼していた香月写真館へ引き取りに行った折に
壁に飾ってあった写真を見て驚く。
店主の話では二十年くらい前によく公演に来ていた旅役者の嵐三朝だというが
姫野東作と同一人物だと判明した。




智子は三郎、東作と自分に近かった二人が死んだことにひどく責任を感じていた。
そして、多門に危険が迫るのを恐れ「東京へ帰った方がいい」と忠告するが
彼は智子を守るために島に残るという。


横溝正史シリーズⅡ 「女王蜂」


多門は警察には言わなかったが、三郎が殺された時に時計塔で人影を見ていて
犯人の目星がついていることを智子にだけ打ち明けた。
多門はその人物が誰か見当がついているが確証がなくあともう少しで明らかに出来るので
それまでは東京へは帰れないのだと言った。


その日の夕食の時間になっても多門が来ないことから蔦代が部屋へ呼びに行くと
さっき智子が差し入れたチョコレートを食べた多門が血を吐いて死んでいる。
犯人は智子が部屋から立ち去った後に毒入りのチョコレートを入れたとみられた。


日和や関係者と共に鍵を壊して開かずの間に入ってみると耕助が見た
血の付いた月琴とテーブルクロスが無くなっている。


耕助は大道寺家に出入りをしている祈祷師の九十九龍馬(川合伸旺)仕業と考え
張っていると月琴とテーブルクロスを隠そうと九十九が動き出す。
耕助は「日下部は崖から転落したのではなく開かずの間で死んだのですね」と追及すると
観念した九十九は日下部の死の真相を話した。

横溝正史シリーズⅡ 「女王蜂」


あの日、九十九は血相を変えてやってきた秀子に連れられて開かずの間に入ってみると
槇と琴絵がいて日下部が頭から血を流してテーブルに突っ伏して死んでいた。
琴絵は驚いたりすると夢遊病のように記憶をなくすという病を抱えており
どうやら記憶を失っている間に日下部を月琴で殴り殺してしまったらしい。


開かずの間は中から鍵がかかていて琴絵と日下部の二人しかいなく
琴絵が殺したことは疑いようもない。
秀子の提案で日下部の死体を運び出し崖から誤って転落したように偽装した。



九十九はこの話は智子にだけは内緒にしていてくれと耕助に頼んできたが
二人の会話を智子が立ち聞きしていて彼女は秀子に確かめに行く。
そこへ日下部が殺された時にその場には居合わせなかったが
事情を知っていた速水が琴絵が日下部を殺してしまったことを認めた。

横溝正史シリーズⅡ 「女王蜂」



母が殺人者だと知り傷ついた智子は九十九に精神的な救いを求めに行く。
泣きじゃくってすがってくる智子を見た九十九はそこに愛していた琴絵の姿を投影して
ムラムラと情欲が湧いてきて抵抗する智子を力ずくで襲うとした。


気を失った智子が意識を取り戻すとそこには九十九の死体があり
彼女の悲鳴を聞きつけた耕助らが駆け付ける。
またしても開かずの間で殺人事件が起き、二十年前の再現となり智子が殺したと思われたが
山下が耕助から頼まれていた開かずの間に抜け道があるのを発見したと報告しに来た。

横溝正史シリーズⅡ 「女王蜂」




香月写真館へ行った耕助は店主から当時の三朝一座のポスターを見せてもらい
一座が十二名であると知ったが、先日現像した写真には十三名写っており
そこにある人物が写っているのを見て事件の謎が解けた。


耕助と日和は関係者を全員開かずの間に集めると事件の解明をする。


速水と日下部は月琴島に滞在し琴絵は日下部と恋に落ちて契りを交わし妊娠した。
だが、琴絵に恋をしたのは日下部だけではなく速水も同じだった。
その速水を秀子は秘かに愛しており、琴絵への気持ちを知り日下部を近づけていたのだ。


横溝正史シリーズⅡ 「女王蜂」


速水と日下部が琴絵を愛し、秀子が速水を愛しているという事実について
耕助は槇から聞き出していた。


しかし、速水は琴絵を諦めきれずある日、開かずの間で琴絵が席を外したスキに
速水は日下部を殺害し戻ってきた琴絵はそれを見て自分が日下部を殺したと信じてしまう。
琴絵はこの時発作を起こしていて、開かずの間から出ていったという記憶も失い
施錠のしてある開かずの間に第三者が侵入したという疑いを抱かなかった。




日下部が殺された時、速水は東京にいたことになっていたが実はそれ以前から
速水は芝居好きの島田と名乗って嵐三朝の劇団に入り月琴島に滞在していた。
耕助は衣装を着けた島田こと速水の写真を証拠として見せる。



横溝正史シリーズⅡ 「女王蜂」



速水は島の人には旅役者のひとりと思わせ、一座の連中には島の人間だと思わせていた。


そして、智子を東京へ向かえるために訪れた速水を見た東作は島田と気づき
智子を渡すまいと彼女を愛していた三郎に伝える。

秀子が聞いた東作の言葉の「蝙蝠」とは鳥と獣が戦をした時に
「鳥に向かっては自分は鳥だと言い、獣には自分は獣だという逃げ回っている蝙蝠」に
速水を例えたのだ。



横溝正史シリーズⅡ 「女王蜂」


これを速水も立ち聞きしており口封じのために二人を殺す。

速水は琴絵とそっくりに成長した智子を一人の男性として愛していた。
そのため、智子によこしまな感情を抱く多門と九十九も殺害した。


秀子は自分が速水を愛したことにより琴絵を日下部に近づけたことが
一連の事件を招いてしまったと叫んだ。


その時、速水は多門を殺した毒入りチョコレートで自殺しようとしたがいち早く気づいた日和らに阻止されると
隠しておいた銃を取り出した秀子が速水を銃殺する。
秀子は愛する速水にこれ以上恥をかかせるには忍びなく、自分もその銃で自殺した。


以前から体の悪かった槇は心労が祟り智子に「お前だけは幸せになってほしい」と言い残し息を引き取る。



横溝正史シリーズⅡ 「女王蜂」


事件が解決し耕助は日和と島から帰ることになった。
智子はこのまま島に残る決心をつけたことを耕助に報告する。


耕助は日下部が事故死した崖で智子に「島を出るな」と言った老人は
芝居をやっていた東作の変装で、口紅の警告文は秀子が書いたのだろうと推理した。
秀子は速水の野心を見抜いていたがそれを公にすることは愛する人を裏切ることになり出来なかった。


耕助は「あなたは女王蜂なんかじゃないんだから、早く元気になってあなたを愛した人たちを
安心させてあげなさい。じゃなければみんな浮かばれませんよ」と言い
智子もしっかりその言葉を受け止めた。




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横溝正史の「女王蜂」というとどうしても華やかな映画版のイメージが強くて
ドラマ版はみてもあまり印象に残っていませんでした。


今回ドラマの方を改めて見直しましたが、岡田茉莉子の存在感が際立ってますね。

片平なぎさと岡田茉莉子は80年代の半ばに放送された松本清張の「高台の家」でも共演しており
二人の関係性は違うものの一人の男を巡って…というのが同じでちょっとだけ
だぶらせながら見てしまいました。


また、ドラマでは殺されちゃう多門連太郎を演じた夏夕介が若い。

好青年って感じで最後智子と結ばれて欲しかったけどなぁ。




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************ 横溝正史シリーズ一覧 ************


1. 「犬神家の一族」

2. 「本陣殺人事件」

3. 「三つ首塔」

4. 「悪魔が来りて笛を吹く」

5. 「獄門島」

6. 「悪魔の手毬唄」



************ 横溝正史シリーズⅡ一覧 ************


1. 「八つ墓村」

2. 「真珠郎」

3. 「仮面舞踏会」

4. 「不死蝶」

5. 「夜歩く」

6. 「女王蜂」

7. 「黒猫亭事件」

8. 「仮面劇場」

9. 「迷路荘の惨劇」





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