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2008/09/16
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横溝正史シリーズⅡ 「仮面劇場」 (1978年)

category - 昭和のテレビドラマ
2008/ 09/ 16
                 
「横溝正史シリーズⅡ」の第8作目。



■ 横溝正史シリーズⅡ 「仮面劇場」
放送日: 1978年9月16日~10月7日 (全4話)
原作: 横溝正史  『仮面劇場
脚本: 鴨居達比古
音楽: 真鍋理一郎
主題歌: 「あざみの如く棘あれば」 (作詞:阿久悠、作曲、唄:茶木みやこ)
監督: 井上芳夫
出演: 古谷一行、司葉子、長尾美雪、菅井きん、野中マリ子、新村礼子、堀永子、
睦五郎、富田恵子、冨川澈夫、服部妙子、山本一郎、入江正徳、大山豊、大川義幸、
五十嵐みどり、吉江直子、柳谷寛、長門勇、下條正巳、池部良ほか
制作: 毎日放送、東宝


横溝正史シリーズⅡ 「仮面劇場」




昭和二十六年、私立探偵の金田一耕助(古谷一行)はフェリーの中で
海運王として知られた大道寺の未亡人・綾子(司葉子)と知り合った。


瀬戸内海の小豆島付近で小舟が漂流しているのが見つかりフェリーに引き上げられた。
小船に乗っている箱を開けてみると中には「俗名 虹之助」と書かれた位牌と共に美青年が入っている。
箱は棺で目、耳、口の不自由な虹之助(長尾美雪)が生きながら水葬されていたのだ。


横溝正史シリーズⅡ 「仮面劇場」



綾子は女執事の深町君枝(野中マリ子)が反対するのを押し切り虹之助を引き取ることになった。
耕助は虹之助の存在が綾子に災難をもたらす予感がし忠告するが…。


京都のホテルに滞在中、耕助は誰かが綾子たちの会話を立ち聞きする気配を感じ部屋を飛び出すと
顔面傷を負ったびっこの男がどこかへ逃げていった。
その時、扉が開いている部屋を通りかかり覗いてみると尼僧(堀永子)がいた。


しばらくして、耕助は綾子たちと一緒に箱根芦の湖での花火大会に行った。
そこで、綾子と同じ鎌倉に住む画家の甲野静馬(富川澈夫)と由美(服部妙子)兄妹と
画家仲間で河野家に居候している鵜藤五郎(睦五郎)と出会う。


横溝正史シリーズⅡ 「仮面劇場」



すると、突然ボートに乗っていた虹之助が獣のように暴れ出し慌てて鵜藤と一緒に
虹之助を止めようとした耕助は抵抗された時に転落してしまった。


その夜、耕助は綾子とホテルの近くを散歩している時に尼僧の姿を目撃しひとりで後を追うと
何者かに背後から頭を殴られ気絶してしまう。
一方、一足早くホテルへ戻った綾子は虹之助の部屋の前で君枝が殺されていると知らされた。



宿泊者には全員アリバイがあり、凶器のナイフの柄に綾子の指紋が付着していたことから
綾子は警察に呼ばれて厳しい追及を受けた。
耕助が綾子の身を心配していると日和警部(長門勇)がやってきて綾子は証拠不十分で
釈放されたと言われホッと胸をなでおろす。


横溝正史シリーズⅡ 「仮面劇場」



ところが、耕助が綾子とホテルに戻ると虹之助が尼僧に連れ出されたと知り急いで探しに行くと
虹之助はひとりで今にも湖に落ちそうになりながらフラフラと歩いている。
落ちる寸前に保護された虹之助は抱き寄せる綾子のことを目が見えないながらも理解している様子だった。



耕助は綾子の依頼で北鎌倉にある大道寺家の屋敷に滞在することになるが
大道寺の妹・珠代(新村礼子)は綾子と折り合いが悪く虹之助と耕助を連れ込んできたことをなじる。
身の置き所がなくなった耕助はコッソリ屋敷を出ようとするが綾子に見つかり引き留められた。



横溝正史シリーズⅡ 「仮面劇場」



自分を頼りにしてくる美しい綾子に耕助の気持ちも傾いていく。
ところが、深夜電話が鳴り綾子がネグリジェ姿のまま出かけて行くのを見て後をつけていくと
綾子が志賀恭三(池部良)と会い抱き合っていて耕助は目を覚まされた。


その時、耕助は虹之助の部屋に怪しい人影を見て珠代と部屋を調べるが
虹之助がベッドの上で寝ているだけだった。



その翌日、綾子から甲野兄妹の母・梨枝子(富田恵子)が小豆島から出てきたと知らされ
耕助は日和と会った後に甲野兄妹の家で合流することに。
日和の話では綾子も小豆島の出身で、実家は貧しく学歴もなかった。
そんな綾子は妻を亡くした大道寺に見初められて玉の輿に乗ったという。


一方、甲野家は小豆島で醤油醸造元をやっている旧家で資産もあり
甲野兄妹が滞在する鎌倉の家は四つある別荘のうちの一つらしい。
四方太が亡くなり未亡人になった梨枝子は子供たちと住むために小豆島から出て来たというのだ。


横溝正史シリーズⅡ 「仮面劇場」



そして、綾子と抱き合っていた志賀恭三が四方太の腹違いの妹の子供で早くに両親を亡くし
四方太に育てられたことや、一回り以上も年が離れた妹が行方不明になっているとわかった。
その妹はかわいらしくまるで美青年のようだったと聞き、耕助は虹之助を連想した。


二人がその足で甲野家へ向かうと家政婦の悲鳴が聞こえ梨枝子が血だらけで死んでいるそばで
シャツを地に染めた虹之助が興奮して暴れている。
鵜藤が羽子板で梨枝子を殴りつける虹之助を見たことから容疑がかかるが
梨枝子は恭三が持ってきたチョコレートに毒が入っていてそれを食べたことによる服毒死と判明。



耕助は虹之助にチョコレートを食べさせていた梨枝子が自分も食べ毒に苦しみもがいた時に
そばにいた虹之助にしがみついたため、わけがわからない虹之助はそばにあった羽子板で
しがみついてくる梨枝子から逃げようと殴ったのだと耕助は推理。


横溝正史シリーズⅡ 「仮面劇場」



そこへ、恭三が現れチョコレートの出所など警察から調べられるが何故か捜査に非協力的で
警察は仕事も明かさない恭三に容疑を深めていく。
チョコレートの中に毒が仕込まれていたものは梨枝子が口にしたひとつしかなく
虹之助が殺されていた可能性もあった。


そんな中、何者かが虹之助を連れ出し近くの木に括り付けられているのが見つかる。
鵜藤は怪しい男がウロついているのを見て追いかけたが逃げられてしまったという。


深夜、綾子が人目を忍んで恭三と会っていると怪しい男がいるのに気づき
恭三が男を追っている間に尼僧が現れ綾子に虹之助をどうするつもりかと尋ねて来た。
恭三が戻ったため尼僧はどこかへ姿をくらました。



横溝正史シリーズⅡ 「仮面劇場」



三日後、虹之助を散歩に連れ出した大道寺家の運転手・藤原源造(柳谷寛)が
死んでいるのを女中をしている妻のキヨ(菅井きん)が発見。
恭三が邸内から飛び出す不審な男を捕まえたが
それは、京都のホテルで立ち聞きしていた顔に傷がある男、マツゾウ(山本一郎)だった。


珠代は綾子が電話で話しているのを盗み聞きし、その夜彼女の行動を張っていた。
部屋を抜け出した綾子が男と密会する現場を抑えようとした珠代は鵜藤の死体を発見し
駆け付けた日和に犯人は綾子だと叫んだ。



横溝正史シリーズⅡ 「仮面劇場」


すると、恭三が現れ自分が殺したのだと言うと綾子も自分が犯人だと互いにかばいあう。
その後の捜査で綾子は釈放、マツゾウも尼僧が身元引受人となり釈放されたが
耕助はこの時尼僧が小豆島から来たことを知り虹之助との繋がりを察知した。


虹之助の事を調べるために小豆島へ行っていた耕助が戻ってくると
綾子と由美が差し入れた弁当を食べた恭三が倒れたと知らせが入る。



耕助はその夜、虹之助によく似た女を見かけて行方不明になっている
恭三の妹・琴江(長尾=二役)だと直感、二人が同一人物であると疑ったが虹之助は部屋で寝ている。
琴江がいた場所へ戻ってみると尼僧がおり、虹之助について知っているという
彼女からそのことを聞き出そうとすると屋敷で悲鳴が聞こえ珠代とマツゾウが殺された。


横溝正史シリーズⅡ 「仮面劇場」



そして、耕助が尼僧のところへ戻った時には、すでに彼女は虫の息で
虹之助と琴江が別人であること、琴江が東京の鈴木病院にいるということだけ聞き出した。


翌日、恭三が鈴木(下條正巳)からの電報を受けて病院を抜け出したと判明し耕助は鈴木病院へ出かけた。
恭三はすでに鈴木病院から出ていったあとで、恭三にしか口を利かないという琴江が入院している。


二十年ほど前まで志賀家は甲野家とならぶ旧家で財産家でもあったがその後没落していた。
鈴木の話では恭三の母・真知子は甲野四方太と愛し合い結婚しようとしていたらしい。
ところがそれに反対するものがいて真知子は志賀恭介と結婚するが恭三が月足らずで生まれたことから
恭介は四方太の子ではないかと疑い始めた。


一方の四方太は真知子が恭介と結婚したのがショックで久しく独身だったが
やがて真知子の妹の梨枝子と結婚したという。


横溝正史シリーズⅡ 「仮面劇場」



その後、恭介は詐欺事件に巻き込まれ刑務所へ。
出所後またしても真知子は八か月で琴江を出産し、再び猜疑心が膨れ上がった恭介は
甲野家に出火し殺人未遂と放火で逮捕され獄死し真知子も自殺した。


耕助は虹之助と琴江が双子ではないかと疑い鈴木に尋ねてみたが否定される。
しかし、耕助は鈴木も知らない何か重大な秘密が隠されていると睨んでいた。


一方、目が見えず、口もきけない、耳も聞こえないはずの虹之助が甲野兄妹の指導で
フルートが吹け、絵が描けるようになっていた。
由美の話では虹之助は目が見えなくなる前に絵を描いていたらしい。


その後、静馬の絵筆に毒が塗られており筆を口に咥えた静馬は毒死、フルートにも毒が仕込んであり
由美も危うく死にそうになった。

横溝正史シリーズⅡ 「仮面劇場」



そして失踪していた恭三が虹之助をさらおうとしたところ気がついた綾子が阻止。
ピストルを手にした恭三は虹之助を殺そうとするが、割って入った耕助は
虹之助が目も見え、耳も聞こえ口が利けることも暴くと一連の真犯人は虹之助だと叫んだ。


その時、琴江が現れ恭三が持ち込んだピストルを奪い虹之助を連れていくと
ピストルで虹之助を殺して自殺する。


耕助たちが浜辺に着いた時には、すでに二人は死体となっていた。
君枝から始まった一連の殺人事件の現場にはいつも虹之助がいた。
現場にいなかった静馬殺しについては、梨枝子が殺された時に虹之助は
甲野家の物置小屋に身柄を拘束されていてその時に絵筆に毒を仕込んでいたのだ。


耕助は虹之助が左目の義眼の中に彼らを殺した猛毒のストリキニーネを隠していたのだという。



横溝正史シリーズⅡ 「仮面劇場」


虹之助が死に、事件の全てを知っていた恭三がこれまでのことを話した。


恭介が甲野家に火を放った時、自分が妻を寝取られた仕返しをしてやろうと恭介は梨枝子を犯した。
十か月後に虹之助が産まれると九州に里子に出したが十五歳の時に小豆島へ帰って来た。
四方太が拒否したことで虹之助は事情をしった尼僧が引き取ることになったが
凶暴な虹之助は手に余った。


甲野家への復讐を企む虹之助は四方太を殺害。
この事を知った恭三、梨枝子、尼僧は人知れず虹之助を水葬したが
運命のいたずらで綾子が虹之助を助けてしまった。


虹之助は自分を葬ろうとした甲野家を皆殺しにしようとしてそれを邪魔する者たちも巻き込み
多くの人間を殺した。


横溝正史シリーズⅡ 「仮面劇場」



恭三はこれまで愛し合いながら綾子との結婚を拒否してきた理由が「志賀家の呪われた血」のためだといい
別れを告げたが、そんなことで綾子の愛がぐらつくわけもなく綾子は恭三に寄り添いどうやら今度こそ
実を結びそうな気配を見せた。






仮面劇場 「由利先生」シリーズ (角川文庫)


前に見たときにつまらないという印象があり長らく見てはいなかった仮面劇場。
そのため、内容もところどころしか覚えておらず、つまらなっかったという前知識もあってか
期待感なしで見てみたらそれなりに楽しめた。


何しろ人が殺されすぎで、一部動機がわからなかったり殺害方法が解明されなかったりで
大味なドラマではありましたが。


いくら恐ろしい殺人鬼とはいえ虹之助ひとりであんなに人が殺せるのか?など気になる点がいっぱいあった。



今回、珍しく金田一が依頼主の美しい未亡人に恋をしてしまう。


横溝正史シリーズⅡ 「仮面劇場」

その未亡人・大道寺綾子に司葉子。
綾子の恋人の志賀恭三が日和警部のメモによると40歳なので
綾子は恭三の幼なじみという設定だったから同じか30代後半くらい?


原作では「あたしをいくつだとお思いになって?明けて三十よ。
三十といえば女ではお婆ちゃんですわ。」と書いてあるが。

さすがに三十歳は無理がある…。


「悪魔の手毬唄」では日和警部が青池リカに惚れてしまいそれを金田一に見抜かれてしまったが
今回はその仕返しか綾子のことになるとムキになる金田一に「惚れてしまったのね」とからかう日和警部。

金田一耕助と日和警部のコメディリリーフは凄惨な事件の中での和みの場面です。


横溝正史シリーズⅡ 「仮面劇場」

司葉子は今のこれくらいの年代の女優にはない大人びた色気と上品さが感じられますね。

このドラマなんだか司葉子と池部良の恋愛物語のような。
「仮面舞踏会」の草笛光子と木村功を思い出させられた。



横溝正史シリーズⅡ 「仮面劇場」

目、口、耳が不自由な美青年虹之助ですが、なんだか真珠郎とかぶる。

「仮面劇場」も「真珠郎」も原作には金田一耕助は登場せず探偵役は由利麟太郎なんですよね。
やっぱり「真珠郎」の方が断然面白かったなぁ。


虹之助も真珠郎も美青年という割には役者にインパクトがないのは共通しているが。


金田一が惚れる綾子を嫌うのが綾子の亡父・大道寺の妹の珠代。

横溝正史シリーズⅡ 「仮面劇場」

この人、内田稔の奥さんなんですよね。
普通にしているとそうでもないのに、今回は義理の妹を虐げる奇怪な婆さんを演じている。


綾子が男を屋敷に連れ込むんじゃないかと思い、彼女の部屋に掛かってきた電話を
隣の部屋の壁にコップを当てて盗み聞きしようとしていた。

会話を聞くためにコップを壁に当てて聞き耳を立てるというのも
綾子が部屋に電話を引いてるのを知った日和が「金持ちは違うなぁ」みたいなことを言っていて時代を感じた。

しかし、昔は原泉とか個性豊かな脇役がいて面白いドラマが沢山あった。



横溝正史シリーズⅡ 「仮面劇場」

自分の家に復讐を企てようとしている相手とも知らず、虹之助に親身に接してくれる
甲野静馬に冨川澈夫。

なんかのドランで初めて見たときいかにも60~70年代の若者といったうっとうしいヘアスタイルをしていて
近藤正臣ににていたことから、名前がわかるまでは近藤正臣もどきと呼んでました。


さて、江戸川乱歩とか横溝正史って不気味な風貌の人物がよく登場しますが
今回は寺男のマツゾウが戦争時代に負った傷なのか顔面右半分が目が潰れて引き攣れをを起こしている。

横溝正史シリーズⅡ 「仮面劇場」

虹之助を預かっていた尼僧の指示で彼の動向を伺っていたんでしょうが
度々出没するので容疑者として取り調べを受けてしまいます。
最後はとばっちりのような形で殺されてしまいますが…。


と、いっても原作にはコウジュン尼とともにマツゾウは登場せず
綾子が大阪のホテルで跛の男が立ち聞きしているというのですがそれは綾子の嘘で架空の人物。




横溝正史シリーズⅡ 「仮面劇場」

またはじめの方で殺される運転手もドラマ版だけの登場ですね。






仮面劇場 [DVD]




************ 横溝正史シリーズ一覧 ************


1. 「犬神家の一族」

2. 「本陣殺人事件」

3. 「三つ首塔」

4. 「悪魔が来りて笛を吹く」

5. 「獄門島」

6. 「悪魔の手毬唄」



************ 横溝正史シリーズⅡ一覧 ************


1. 「八つ墓村」

2. 「真珠郎」

3. 「仮面舞踏会」

4. 「不死蝶」

5. 「夜歩く」

6. 「女王蜂」

7. 「黒猫亭事件」

8. 「仮面劇場」

9. 「迷路荘の惨劇」







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