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2008-10-10 (Fri)

「松本清張の三峡の章・みちのく偽装心中」  (1981年)

「白い闇」の翌年に放送された、「三峡の章」です。
どちらも地味ながら好きな作品。




●「松本清張の三峡の章・みちのく偽装心中」  1981年10月10日
原作: 松本清張 『山峡の章』  
脚本: 吉田剛
音楽: 菅野光亮
監督: 井上芳夫
制作: 松竹
出演: 音無美紀子、小野寺昭、風吹ジュン、目黒祐樹、
金沢碧、三条美紀、戸浦六宏、白石奈緒美ほか


松本清張の三峡の章・みちのく偽装心中





朝川昌子(音無美紀子)は一人旅に出たときに、建設省に勤める
堀沢英夫(目黒祐樹)とジャーナリストの吉木恒平(小野寺昭)と出会った。
戻ってから堀沢と交際を続けた昌子は堀沢と結婚することになった。





両親も役人である堀沢の結婚に賛成してくれて
妹の伶子(風吹ジュン)と三人で会う事になった。
伶子と堀沢はタイプが似ているせいか気が合うようだった。




結婚式には職場の上司竹村課長(信実一徳)と野地課長補佐(草薙幸二郎)も出席して祝福してくれた。



松本清張の三峡の章・みちのく偽装心中


伶子は堀沢はやり手だし、仕事にも女にも自信があるが
一度転ぶともろく自分と似ているので気を付けた方がいいと昌子に忠告した。



新婚旅行のハワイへ旅立とうとしたときに、ある男を見つけた堀沢は何やら話に行った。
その時、昌子は吉木の姿を見かけて戻ってきた堀沢にこのことを伝えたが
堀沢は彼とは絶好したので式にも招待しなかったと言った。


一か月後、マンションでの新婚生活が始まったが恋人時代とは違い
堀沢は帰りも遅く休日も付き合いやらで家にはほとんどいない。
昌子は寂しさから、自然と実家に足が向かうようになっていった。


だが、実家では母(三条美紀)が、伶子がこのところ帰りが遅いことを心配していた。
ナイトクラブらしい「リド」という店のマッチを持っていて
若い娘が高い店を遊び歩いていることを昌子に相談していた。


昌子が持って帰ってきた”リド”のマッチに堀沢が気づくと
母が伶子の夜遊びを心配していると話すのだが
堀沢は下手な店より安心だといい疲れているのか
深刻に受け止めてはくれなかった。




ある日、買い物帰りの昌子はマンション前で車から降りてきた伶子と会った。
伶子には男女の二人の連れがいる。


松本清張の三峡の章・みちのく偽装心中


家業を手伝っている伶子だがそれでだけでは物足りないらしく
最近バイトをしていてそこで世話になっている家庭向けのミニ新聞の
ジャーナリスト小野喜久子(金沢碧)と病院理事長の大友了介(戸浦六宏)を紹介し
昌子は新居に三人を招いた。



夜、昌子が一人でいると無言電話がかかってきた。
その後、外で車の音を聞きつけ部屋を出て下へいってみると
新婚旅行へ行くとき堀沢が話に行った男が車にはねられて死んでいた。
辺りに野次馬の人だかりができると、帰宅しようとしていた堀沢も騒ぎに気づき
昌子の姿を見つけてやって来た。
昌子はあの時のひとというが、堀沢は昌子をエレベーターへ引っ張っていくと
かかわり合いたくないので黙っていろと言った。
翌日のニュースで、死亡した男が飯田一雄であることがわかった。


窓から事故現場を眺めると、そこには吉木がいた。
昌子は慌てて下へ降りていき吉木のところへ行った。
ジャーナリストの吉木は昌子のところへ来たわけではなかった。


昌子は結婚式の日吉木を見かけたというと
招待はされてないが昌子の姿を見たかったと言った。
お役人の堀沢からは自分は煙たい存在で絶交を言い渡されたことを話してくれた。
吉木は赤坂のクラブで伶子を見かけたと言い、昌子の妹かと尋ねてきた。


心配になった昌子は実家へ行ったが伶子は帰ってこなかった。
昌子が実家を出て帰ろうとすると、車のクラクションが鳴り
雨の中帰宅する伶子と会った。





昌子は伶子が堀沢が持っていたマッチと同じ”リド”のマッチを持っているのを
知っていたことをいうと、伶子はばれたかといい堀沢と店へ行ったことを認めた。
伶子は堀沢とは気が合うけどただの遊び友達で
堀沢のような男には昌子のようなしっかりものがいいんだと言った。


その後、マンションへ帰った昌子は驚いた。
何者かが部屋に侵入して荒らされていたのだ。
慌てて部屋を出た昌子がエレベーターへ向かうと堀沢とばったり会った。


昌子は事情を説明して、ふたりは部屋の中から盗まれたものがないかを確認した。
とりあえず預金などには手を付けられてなく昌子が安心していると
堀沢は「ない・・・。」といい顔色が変わったが昌子にはそれを言わなかった。



松本清張の三峡の章・みちのく偽装心中


昌子に最近だれかここに来たものがいるかと尋ねると
昨日の午後伶子が大友と喜久子を連れてきたことを話す。
堀沢はなんで留守にしたんだと昌子を責め、昌子はもう実家へは帰らないようにすると
謝るしかなかった。


空き巣事件で気持ちが悪くなった昌子がカギをかえていると
堀沢が突然早く帰宅し、仙台に一週間出張するといい支度を始めた。

その夜、昌子は床の中で堀沢との生活の不安を口にするが
用地買収の窓口になっていて仕事の事では昌子に言ってないこともあるというが
昌子の事を大事に思ってい自分を信じて欲しいといい昌子を安心させた。


出張に出た堀沢があと二日で帰ってくるというとき、母から伶子が
仙台へ旅行にいったまま帰ってこないという電話を受けた。
そこへチャイムがなり、ドアを開けると野地が立っていた。


堀沢は出張ではなくて、二日間有給休暇をとっていて
その後は欠勤したままなのだと心配してやって来たのだった。
野地は警察から堀沢の名刺を持った男と若い女性が
宮城県の作並温泉で死んでるという連絡を受けたという。


昌子が現地へ確かめに行くと、それは堀沢と伶子であり
二人のそばには睡眠薬が置いてあり死亡時刻も同じことから心中とみられた。


二人の棺を外で火葬していると吉木もやって来た。



松本清張の三峡の章・みちのく偽装心中

昌子は堀沢がずっと一人で泊まっていたので心中と思えないというが
吉木は堀沢はずっと誰かを待っていて女の声で呼び出されて
それっきり戻ってこなかったことからも二人は心中したのだろうと言った。


昌子は堀沢と同じ宿に宿泊していて、いよいよ東京へ帰るという日に
チェックアウトをしようとして堀沢の精算書に電話代の請求があり
調べてみると”滝田”という料亭へ電話をかけていたことを知った。



(現在元記事の一部のみ公開しています)












前年に放送された「白い闇」とかぶる作品。
といっても、同じなのは原作と音無美紀子と音楽の菅野光亮で
脚本、監督、制作会社は違う。


前回も出張先で行方不明(殺された)脂ぎっしゅな夫津川雅彦の行方を追い、
夫のいとこで優男の速水亮と真相を解明するのだが、
今回もちょっとギトギト感のある押しの強い夫目黒祐樹が妹風吹ジュンと
偽装心中をして、夫の友人の優男小野寺昭と真相を暴くという
なんだか似たような設定だ。

サブタイトルも「十和田湖偽装心中」と「みちのく偽装心中」と非常に似ている。
そして前作同様、菅野光亮の音楽がドラマに彩を加えている。



今回は「白い闇」と違い、原作「三峡の章」は長編小説。
原作では建設省の汚職ではなく、経済計画庁竹村課長と
精神病院を経営している大友たちの麻薬密売事件で
若干設定が違うがほぼ内容は同じかんじ。


これに昌子と吉木のロマンスを盛り込み
事件を追うだけでなく、甘いムードもありそのあたりも
いいなと感じたのかもしれない。


そのあたりでいうと、昌子と二人が最初に会った日
原作では九州ですがドラマでは心中場所と同じところ
あそこで川の中を岩場を見つけながら吉木と堀沢のあとを
昌子が歩いていこうとする場面。




堀沢は手を伸ばしてなんとか昌子を引き寄せようとしますが
あと少しのところで手が届かない・・・

それを見た吉木は、水の中を歩いて昌子のところまで行き





昌子を抱き上げて連れてくる。
この思い切った行動に吉木の昌子への気持ちに気づいた
堀沢はハッとした表情を見せる。


これはロマンス的要素だけでなくて
一見、便が立ち、押しが強そうに見える堀沢だが
おとなしそうに見える吉木の方がいざというときに
強さや勇気を持ち合わせて本当の意味で芯が強いのは
吉木なんじゃないかという二人の性質の違いも垣間見られるシーンです。


だからこそ、吉木の人間としての強さを認めていた堀沢は
自分が昌子と婚約し勝者となってからも
昌子に会わせたくないと絶縁を言い渡したのでしょう。


原作では吉木は、堀沢君、奥さんと呼んで昌子と一応一線を引く接し方で
ドラマと同じところでの告白も非常に淡い感じになっています。
ドラマでは堀沢、キミという風に、もっとざっくばらんな言い方で
こちらの方が吉木という男を魅力的にみせていました。




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