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2009/01/15
展覧会レポート昭和のドラマ昔の土曜ワイド劇場懐かし邦画

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「愛の妖精殺人事件・鮮やかなフィナーレ」 (1983年)  パトリック・クェンティン 『女郎蜘蛛』

category - 土曜ワイド劇場
2009/ 01/ 15
                 
●「愛の妖精殺人事件・鮮やかなフィナーレ」  1983年1月15日
原作: パトリック・クェンティン  『女郎蜘蛛
脚本: 福田善之
音楽: いずみたく
監督: 斎藤武市
制作: 東宝映像
出演: 古谷一行、森下愛子、岸田今日子、
新藤恵美、森本レオ、穂積隆信ほか


愛の妖精殺人事件

演劇プロデューサー朝永亮(古谷一行)と女優の愛子(新藤恵美)は
芸能界のオシドリ夫婦として知られていた。

愛子が海外ロケに出発した夜、あるパーティーに出席した朝永は
作家志望の娘奈美(森下愛子)にあった。

朝永は愛子がいないのをいいことに妖精のような奈美に
昼間だけ部屋を貸した。


だが、妻が帰国した日に、奈美は彼の部屋で
赤いスカーフで吊るされて殺されていた。

朝永は容疑者として連行される。










演劇プロデューサーのピーター・ダルースの妻で女優のアイリスが
母の静養に付き添ってジャマイカへ行くことになった。
アイリスがいなくなってしまうと、ピーターは寂しさを感じた。



上の階に住む女優のロッティ・マリンからパーティーに誘われて
あまり気分がのらないながらも参加することにした。
ロッティは現在の夫、ブライアンと二人暮らし。




そこでピーターはナニー・オードウェイという作家志望の娘とであった。
誰が連れてきたのかわからないが20歳そこそこの若い女だ。
パーティーにはピーターの知り合いが沢山いたが
業界の狭さに窮屈さを感じていたし
ロッティの無神経な発言もあってナニーと話をした。



ナニーはピーターが、プロデューサーのピーター・ダルースだとわかると
妻のアイリスを愛していると書いてあったコラムを読んだといってきた。
ピーターはそのとおりだといい、ナニーと一緒に部屋から出ると
食事をすることにした。
アイリスを愛していたし、ナニーに女性として興味をもったわけではなかったので
そのまま送ってやりアパートへ帰った。




翌日、ロッティからナニーのことを聞かれた。
やましいことがないので正直に答えると
危うい局面になっても自分の気持ちが揺るがないことを
確かめたくなってナニーの手紙に書かれていた番号に指が動いていた。


ナニーはクレア・アンバリーというルームメイトがいたが
ピーターが行ったときは不在だった。
ナニーと二人で過ごしても何も起こらずナニーも
女と男が友達になれることを喜んでいた。




ある日、ピーターの秘書のミス・ミルズがグロリア・オドリームと言う女が
昨日ピーターから地方巡業にいれてやるといわれたのでオフィスに
来ていると告げた。
ピーターにはまったく心当たりがなかった。
それはナニーのジョークで、彼女は原稿がボツになったといい
また電話してというと帰っていった。



ミス・ミルズは「何者なの?クリスマスツリーのてっぺんから舞い降りた
ヘリオトロープの妖精?」と茶化してきた。




アイリスには毎日手紙を書いていてナニーのことも知らせていた。
ピーターは酔いも手伝って夜遅くにナニーに電話すると明日の夕食に誘った。




翌日ナニーを自分の家へ招き入れるとナニーは部屋をみて羨ましがった。
ルームメイトと一部屋をシェアして狭苦しいところで一生懸命原稿を書いている
そんな姿がピーターの頭の中に浮かんだ。
彼女もこんなところで原稿を書けたら、勝手に入って数時間借りて
ピーターが仕事で使う前に帰っていく、そんなことをつぶやいた。




ピーターはこの部屋を寝る意外ほとんど使っていない。
大作家を目指す若い女にふと父親のような親切心が出て
午前中ここを使ったらいいと合鍵を渡した。
嬉しさで溢れてくる涙で言葉が続かないナニー。




こうしてしばらくの間、ピーターが不在の間に少しの時間だけ
ナニーがその部屋で執筆活動を行うことになった。
その間出入りするのはロッティの部屋を掃除し終わった
家政婦のルシア・コレッティくらいで彼女にもこのことを伝えた。



ある日、ピーターは早めに仕事が終わり六時頃家に帰った。
そこには午前中だけ部屋を貸していたナニーがいて
時間が経つのが早くてとバツが悪そうだった。
しかし、持ち込んだ古いタイプライターでせっせとなにやら書いている。



ピーターは余っていたチケットがあったので芝居に誘った。
ナニーが着ていく服がないというので、アイリスの服を貸してやった。
ナニーはピーターに絵を描いてくれそれが慰めにもなっていた。




この夜男女関係における話題のながれから
アイリスが二年前にメキシコでマーティンという男性と
不倫関係があったことを話してしまった。

ピーターはアイリスを愛しているのでそれが揺るがないというと
奥さんが帰ってきたら自分のことを忘れてしまうでしょうねといわれ
そんなことはないと頬にキスをした。
でもそれは嘘で、アイリスが帰ってきたらナニーのことは忘れるだろうと思った。




いよいよアイリスが戻ってくる日がやってきた。
ナニーのことも話してあったので、アイリスも彼女に会いたがった。



部屋に入ると蓄音機がなっていてナニーがいるのだと思った。
そして、少女がロープで首を吊っている絵が描かれ
その下に「愛の秘密は死の秘密より大きい?」という言葉があった。
蓄音機を切り戸口で足を止めると、目に飛び込んできたのは
シフォンのスカーフで首をくくりシャンデリアにぶら下がったナニーの姿だった。



ピーターはアイリスに主治医のドクター・ノリスに電話するようにいい
ノックの音にノリスが来たのかと思い玄関へ行くと
ロッティとブライアンが部屋の中に入ってきた。
のにーを見たロッティは悲鳴があげた。
彼女はあんたのせいでノニーは自殺したんだと責めた。
ノリスが来た後、トラント警部補もやってきた。



ピーターはノニーとのこれまでのことを正直に話した。
彼女が書いた絵とメッセージから誰しもがピーターが自殺に追いやったと思うだろう。
「タイムズ」でもプロデューサーピーターと、女優アイリスの部屋で
若い女が死亡したということで大々的に記事がかかれていた。


ナニーがピーターに恋をしていたことはないので
彼はなんとしても真実を証明したかった。
だが、その後はピーターが思いもよらない方向へ進んでいった。




ナニーの同居人クレア・アンバリーはピーターとアイリスは
愛し合っており離婚すると約束されていて
プラトニックな仲ではなく、亡くなる前夜も様子がおかしかったと
警察に証言した。



さらに家政婦のルシア・コレッティの妹もルシアから聞いたとして
ナニーがアイリスのパジャマを着てベッドで寝ていたと話し出した。



女と男が友達になれるって素敵な事だと思う、といっていたナニーが
だんだん恐ろしくなっていった。
彼女は異常だったんだとピーターは思った。



しかもナニーからジャマイカの住所にアイリス宛てに送られてきた
タイプライターで打たれた手紙が転送されてきて
自分とピーターが恋に落ちたが、自分から身を引いたこと。
アイリスとマーティンの不倫の恋についても書かれていた。
ショックを受けたアイリスのしばらくの間家から出ていく事になった。




検視の結果、自殺だと思っていたナニーの死因は
他殺だということがわかった。
ナニーはピーターから妻を奪っただけでなく
殺人犯に仕立て上げようとしたのか。



ピーターは彼女を蜘蛛だと思った。
灰色の目立たない小さな蜘蛛が繊細で巧妙な巣を張り
暗い隅に隠れて犠牲者に襲い掛かろうとしている。



トラント警部補はアリバイの裏付けが大事だと言ったが
その頃ひとりで映画を見てたピーターのアリバイ証言をしてくれるものはいない。
彼はピーターをナニー殺しの犯人だと思っている。
自分で身の証を立てるしかなくなったピーターは無実を証明するために
真犯人を探す決意を固めた。



ナニーの過去を追うために、彼女のアパートに行くことにした。
そこにはクレアの他に兄のジョンが居て
彼がナニーに結婚を申し込んでいたことを知る。



ミス・ミルズからナニーが書いたと思われていた絵とメッセージが
筆跡鑑定の結果から偽造だったことがわかった。



そして、ナニーのナイトクラブ時代の同僚アンに会うことが出来た。
その頃から、ナニーが人に近づき取り入って、居場所を見つける能力に長けていた。
クレアとジョンのアンバリー兄妹にもこうやって取り入っていた。
彼らはボストンの名家で、お金持ちで未婚の兄がいるんじゃないかと狙っていたのだ。
すぐにナニーは目的を果たし、クレアのアパートに引っ越していった。



彼女がピーターに近づいたのも大物プロデューサーで有名人だったからだ。
ピーターが女優のアイリスと結婚してもひるむ女ではなかった。
ただ、ナニーの予想に反して、ピーターを落とすことはできなかった。
そこで、自分が妊娠したことを知ったナニーはゆすりに目的を変更した。




ナニーはクレアの前にもルームシェアをしていた。
その相手は女ではなく男であり、
一度そこへ行ったアンから住所を聞いたピーターはそこへ向かった。



その部屋は俳優のゴードン・リングが住んでいた。
ゴードンはさっきまでトラント警部補が来ていたと言った。
そして思惑は外れゴードンはナニーの叔父だった。
ゴードン不在の間に男を連れてきていた様子があり
ナニーが妊娠していたことも知っていた。
彼女はゴードンに相手がピーターだと話していたことも分かった。



クレアはナニーがジョンに結婚を申し込まれる以前から
好きな男性がいたと思っている。
ピーターはクレアの家へ行き、ジョンが結婚を申し込んだ時期が
自分とパーティーで出会う以前かどうかを確かめるために
もう一度クレアに会うことにした。



そこである重要な事実をつかむ----。




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リチャード・ウィルスン・ウェッブとヒュー・キャリンガム・ホイーラーの
パトリック・クェンティン名義の「女郎蜘蛛」(1952年)の新訳版を読みました。


あいまいな記憶ですが、土ワイでは旧約版のタイトル
「女郎ぐも」でクレジットされていたはず。



2014年のものなので、さすがに読みやすかったです。



パトリック・クェンティンの代表作に”パズルシリーズ”があります。



心理療養所を舞台とした「迷走パズル」で始まり、
ブロードウェイで「俳優パズル」、
サンフランシスコのサーカス「人形パズル」
ネバタ州タホ湖畔の大富豪tの邸宅「悪女パズル」、
西海岸の一課「悪魔パズル」、メキシコの「巡礼者パズル」など
舞台を変えて全八話の長編がかかれ
演劇界を舞台とした最終話がこちらです。



「わが子は殺人者」や「二人の妻をもつ男」に出てきた
ニューヨーク市警のティモシー・トラント警部補が初登場しています。



パトリック・クェンティンはイギリスからアメリカに帰化した
リチャード・ウィルスン・ウェッブとヒュー・キャリンガム・ホイーラーの
共作ペンネームです。

1963年にコンビを結成後、「迷走パズル」などを発表し
「女郎蜘蛛」を最後にウェッブは小説を書くのをやめてしまったそうです。


一部「女郎蜘蛛」はホイラーの単独作品と紹介されているようで
このあたりは正確にはわからないようですね。






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