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2009/04/13
展覧会レポート昭和のドラマ昔の土曜ワイド劇場懐かし邦画

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「松本清張の高台の家・美しい未亡人の妖しいサロン」 (1985年)

category - 土曜ワイド劇場
2009/ 04/ 13
                 
美しい未亡人の財産と肉体目当てに高台の家のサロンに集まる男たち。
そのサロンには意外な目的が隠されていた。


●「松本清張の高台の家・美しい未亡人の妖しいサロン・
嫁と姑のみだらな闘い!」  1985年4月13日
原作: 松本清張  『高台の家
脚本: 橋本綾
音楽: 坂田晃一
監督: 野村孝
制作: 東映
出演: 岡田茉莉子、片平なぎさ、三国連太郎、
篠田三郎、隆大介、稲葉義男ほか 



東亜大学 山根(篠田三郎)は馴染みの古本屋で興味深い書籍に出会った。
店主(稲葉義男)の話では本の元の持ち主は飲めない酒を飲んで交通事故死していたが
男の両親は健在だということで紹介してもらうことになった。



そこは高台にある豪邸で資産家の父・深良英之輔(三國連太郎)と母・宗子(岡田茉莉子)、
嫁・幸子(片平なぎさ)が住んでいた。



松本清張の高台の家・美しい未亡人の妖しいサロン



英之輔は長らく糖尿病を患っており、宗子と幸子がインシュリン注射を行い
自宅療養中だった。


その日、邸内のサロンでは後に莫大な資産を継ぐであろう若くて美しい未亡人
幸子を狙って沢山の男たちがいて異様な雰囲気を醸し出していた。







深良邸にある珍しい書物を前に、熱心に仕事に励む山根は
サロンに集う色と欲にまみれた男たちと違っていた。
幸子も宗子もそんな山根をすぐに気に入り邸内で仕事をする
山根を温かく受け入れた。



松本清張の高台の家・美しい未亡人の妖しいサロン


後日、山根はサロンで出会った製薬会社に勤める堀口栄久と再会した。
堀口は幸子から相手にされなくなりもうサロンへは行かないといい
山根に女子大生を紹介してほしいと冗談めかすと去って行った。


翌日、山根は堀口がマンションから飛び降り自殺したことを知り衝撃を受けた。
そこは、堀口の自宅からも深良邸からも遠い場所で山根は不審に思い
現場へ行ってみることにした。



すると、サロンに来ていた設計事務所所長の森田(隆大介)の姿を見た。
山根は事務所へ行き、森田から幸子と結婚することになっていて
あのマンションは幸子の旧姓・中里姓で借りている逢引の場所なのだと説明された。



そんななか、山根はホテルで宗子と森田が会っている現場を見てしまう。
森田は幸子と結婚する予定でありながら、宗子とも関係している。
それを知った山根は深良邸から足が遠のいた。


そんな山根の様子が気になった幸子が東亜大学に来た。
山根は森田から聞いた幸子との結婚話に触れると
彼女は森田とは結婚するつもりはないといいハッキリと否定した。
そして、サロンはもう開かないといい山根を安心させる。


幸子を狙いながら姑の宗子とも平気で関係を結ぶ森田を
彼女は嫌悪し結婚するというのも森田の出まかせだとわかった山根は
また本のことで世話になるといい、誤解が解けた二人は明かるい表情をみせた。



山根のもとから幸子が立ち去ると、森田が姿を現した。
サロンの男たち、とりわけ森田にとって山根の突然の出現は迷惑でしかなかった。
幸子と宗子は山根に気持ちが傾いていっている。



森田は山根にサロンへ来ないように忠告をしたが、反対に森田が宗子と
関係を持っていると知っていることをつきつけた。
森田は自分だけを悪人とみなす山根に真実をぶちまけた。



松本清張の高台の家・美しい未亡人の妖しいサロン



あのサロンは幸子の再婚相手を探す場ではなく、主役は宗子で幸子ただの見せ餌でしかなかった。
山根は幸子から二人だけで会いたいと呼び出され有頂天になって待ち合わせ場所へ行くと
幸子はひとりではなく宗子がそばにいた。


そして幸子はいつの間にか姿を消し、いつしか宗子とふたりきりになり肉体関係を結ぶ。
幸子は宗子が若い男をあてがってやる手引きをしているのだという。
サロンは宗子が若い男を漁るために開かれているのだった。


堀口もこれにひっかかり、宗子と関係を持ってしまいすぐに捨てられた。
その後、幸子にも冷たくあしらわれ、絶望して自殺したのだろう。
森田がいうには遺書の内容から見て、堀口はまさか幸子がこれに
協力しているとは知らずに死んでいったのだろうという事だった。
森田は二人のターゲットが山根であることからサロンへ近づくなと言い残し去って行った。



森田が事務所へ帰ると、山根に同意していない結婚話をしたことに
腹を立てた幸子が待っていた。
森田はサロンの実態を山根に全て話したといい
幸子に乱暴を働こうとしたが嫌悪感から徹底的に拒絶した。


純粋な堀口とは違い、森田はこの秘密を守るという事で
幸子と結婚との結婚を宗子に取り付けようとしていたのだ。




帰宅した幸子は山根が全てを知ったことを宗子に告げ
山根はもう家には来ないと言った。
これまで表面上は取り繕っていた二人だが
山根を失ったことで激しい口論になった。


松本清張の高台の家・美しい未亡人の妖しいサロン



そのやりとりを、部屋の外で英之輔が盗み聞きし
二人の滑稽な様子に思わずこみあげてくる笑いを押し殺していた。



絶望した宗子は自分の犯した恥さらしな罪を清算するように
森田を刺し殺し自殺を遂げた。



屋敷には英之輔と幸子の二人だけが残った。
幸子は夫が死んでから、英之輔が嫁としてではなく女として自分を見ているのを知っていた。


お互いが長い時間をかけて殺し合うような英之輔と宗子を見ていた
幸子はもう再婚する気持ちはなかった。


これまで宗子が与えていた薬を幸子が英之輔に渡すと
包み紙の色が違うことに英之輔が不信感を持った。
病院から出される薬は白色の紙に包まれているが
宗子が渡していたのは色がついていた。


ここで幸子は宗子が薬をすり替えていた可能性を示唆し
英之輔を精神的に揺さぶる。
激しく動揺した英之輔はその場に倒れてしまった。




松本清張の高台の家・美しい未亡人の妖しいサロン


その後、入院した英之輔は疑心暗鬼になり
インシュリンも薬も受け付けず、間もなく死亡した。



莫大な財産を相続した幸子は屋敷を売り払い
晴れた気分で逗子へと引っ越していった。








音楽が土曜ワイド劇場の人気シリーズ「家政婦は見た」の坂田晃一で、
あのどこか厭らしい雰囲気がドラマを効果的に演出していた。
時折ながれる、サイコサスペンス風のBGMも怖くてドキッとさせられる。



義理とはいえ異常な家族関係なのだが、岡田茉莉子と怪優三國連太郎のコンビが
この異常さを見事に演じ切り見ごたえがありました。


これまで子供の母親としてだけ生きてきた女が、息子が早くに死んでしまい
夫は糖尿病で不能状態。
身を持て余していた彼女は、サロンへ来た若い男と一度関係を持ってしまってから
女として目覚めてしまい、次々と若い男を漁りまくる。


そんな姑を内心では嫌悪しながらも、その行為に手を貸す嫁。
彼女は山根と出逢い本当に大切なものが何なのかようやく理解した。
しかし、直後に自分たちの恥ずべき行為がバレてしまう。



また息子の嫁としてではなく女を感じ、浴室を覗く舅。
莫大な資産を武器に女を操るつもりが・・・
女たちの見えない悪意に廃人同様になりそのまま死亡してしまう。


とても気味が悪い家族関係は屋敷の中にも妖しい空気を漂わせている。


またラストの後味悪い終わり方も80年代らしいなと感じました。
若くして資産を手に入れた幸子は笑みを浮かべてましたが
果たしてこれは成功なのか否か。





※※※ 松本清張作品記事一覧 ※※※


■ 「ガラスの城」

■ 「声・ダイヤルは死の囁き」

■ 「顔・死の断崖」

■ 「犯罪広告」

■ 「聞かなかった場所」

■ 「種族同盟・湖上の偽装殺人」

■ 「紐・恐怖の大回転遊覧車」

■ 「帝銀事件・大量殺人!獄中三十二年の死刑囚」

■ 「地の骨・犯罪大学・入試問題を拾った女」

■ 「駆ける男」

■ 「白い闇・十和田湖偽装心中」

■ 「小さな旅館」

■ 「死んだ馬・殺人設計図」

■ 「山峡の章・みちのく偽装心中」

■ 「地方紙を買う女・昇仙峡囮心中」

■ 「書道教授・消えた死体」

■ 「風の息・事故か!謀略か!もく星号三原山墜落の謎」

■ 「事故・国道20号線殺人トリック」

■ 「駅路・謎の伊勢路殺人旅行」

■ 「危険な斜面・白骨になった女」

■ 「殺人行おくのほそ道」

■ 「寒流・銀行を手玉にとった女」

■ 「溺れ谷・蜂は一度刺して死ぬ!」

■ 「連環・偽装心中をあばく女」

■ 「熱い空気・家政婦は見た!夫婦の秘密」

■ 「断線・新妻を棄て、愛人を殺し年上の女と心中した男」

■ 「葦の浮舟・奥飛騨―東尋坊密会の旅」

■ 「証言」

■ 「高台の家・美しい未亡人の妖しいサロン」

■ 「黒い樹海・京都密会の旅殺人事件」

■ 「黒い空」

■ 「数の風景」

■ 「一年半待て」

■ 「霧の旗・獄死した兄は真犯人じゃない! 女の肉体を賭けた復讐の旅立ち」

■ 「鉢植えを買う女」

■ 「状況曲線・巨大談合組織の黒い殺人!男と女が欲望の罠にはまる…」

■ 「黒い樹海・姉の金沢不倫旅行が連続殺人を呼ぶ!」




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